2011年11月07日-1
地方自主税源確保に「わがまち特例」創設を提唱

 総務省は、税制を通じて住民自治を確立し、地域の自主性・自立性を高め、現行の地方税制度を「自主的な判断」と「執行の責任」を拡大する観点から、「地域の自主性・自立性を高める地方税制度研究会」(座長:碓井光明明治大学法科大学院法務研究科教授)を開催してきたが、これまでの検討結果を踏まえ、中間的な取りまとめを行った。今後、さらに検討を進め、2012年度中に最終取りまとめを行う。

 まず、地域決定型地方税制特例措置(通称:わがまち特例)を創設する。これは、地方税法で定める特例措置を可能な限り廃止し、地方税制について国が定める範囲を縮小する。その上で、国が地方団体に特例措置の実施を求める場合でも、法律の定める範囲内で地方団体が特例措置の内容を条例で定めることができる仕組み(地域決定型地方税制特例措置)を導入する。なお、現行制度では、全国一律の特例措置しか認められていない。

 また、地域決定型地方税制特例措置について、(1)「特例期間」(特例の適用期間)、「特例割合」(特例による減額の程度)を条例委任する、(2)特例割合等を条例に委任する際には、「法律で定める一定の特例割合等」及び条例で定める特例割合等の「上限・下限」を設ける、(3)地方交付税の基準財政収入額は、「法律で定める一定の特例割合等」に基づき算定する、とした。2012年度税制改正からの導入を求めている。

 さらに、法定外税の新設・変更に関し、「国の関与の必要性」、「手続面の関与」、「要件面の関与」の3つの論点を設定、引き続き議論を深めていくとともに、消費税・地方消費税について現行制度の下でも可能な「納税相談を伴う収受」等の取組みを進め、地方団体の体制整備状況等を見極めながら、税率引上げや共通番号制度が実施される時期を目途に、地方団体への申告書提出の制度化を判断することが適当とした。

 「中間とりまとめ」は↓
 http://www.soumu.go.jp/main_content/000133288.pdf

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