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経営関連情報 (2004/04/05)

転職のきっかけは「給料が安かったから」が最多

 若者を中心に自己都合で会社を辞める自発的退職者が増えている(総務省の2月労働力調査)。雇用環境がよくなってよりよい会社に転職したいことが要因らしいが、それでなくとも終身雇用・年功序列制度の見直しが急速に進むなかで、転職者が多くなることは確かだ。インフォシークリサーチはこのほど、20代~50代前半までの社会人903人から回答を得た、転職に関するアンケート調査を発表した。

 調査結果によると、転職を思い立つきっかけ(複数回答可)で最も多かったのは「給料が安かったから」で28.1%、次いで「会社の体質が合わなかったから」(21.2%)、「ほかにやりたい仕事ができたから」(20.9%)などが続く。男性で目立ったのは、「会社に将来性がないと思ったから」(27.4%)や「独立・起業したかったから」(18.2%)といった回答が、女性に比べ2~3倍も多かったことだ。

 逆に女性に多い意見としては、「家族の介護や出産・育児をする必要があったから」(12.1%)や「配偶者や家族が転勤・転居する必要があったから」(7.3%)が男性に比べて約4倍以上もあった。これらのことから、男性は自分の意志や都合で転職に踏み切るケースが多く、女性は生活環境や家族構成の変化からやむを得ず転職する人が多いことが分かる。

 また、転職の際に困ったこと(複数回答可)は、「求人の年齢制限のため応募できる会社が少ない」が30.7%でトップ。この傾向は女性に多くみられ、特に40代以上の女性では軒並み4割以上と高く、中高年女性の求人が少ないことがうかがわれる。また、「自分の希望勤務時間に合う求人が少ない」(16.2%)という回答も多く、子育てや家事など、時間に制限がある人にとってはまだまだ厳しい求人状況というのが現状のようだ。