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「定年まで働きたい」新入社員が34%で過去最多

経営関連情報 - 2012年07月02日

 日本生産性本部が今春の新入社員を対象に実施した「働くことの意識調査」結果(有効回答数2036人)によると、就職した会社で「定年まで働きたい」との回答が、過去最高だった昨年(33.5%)を0.8ポイント上回り、34.3%となったことが分かった。同本部では、「就職状況が厳しく、経済の見通しも不透明ななか、生活防衛的な志向が強まっている可能性がある」とみている。同調査は1969年から毎年実施している。

 会社の選択基準については、最も多かった回答は「自分の能力・個性が活かせるから」(37.0%)、次いで「仕事がおもしろいから」(22.5%)、「技術が覚えられるから」(10.6%)が上位を占めた。一方で、「経営者に魅力を感じて」(5.3%)、「一流会社だから」(3.9%)、「福利厚生施設が充実しているから」(1.8%)など、勤務先の企業に関連する項目は軒並み10%に満たない数値だった。

 こうした結果は、昨今の就「社」より就「職」という傾向を反映しているものとみられている。そして、約40年前の1971年度(昭和46年度)には27%でトップに挙げられていた「会社の将来性」が3年連続で10%以下となった(10年8.3%、11年7.7%、本年7.8%)。また、就労意識で「そう思う」との回答割合は、「社会や人から感謝される仕事がしたい」(97.0%)、「仕事を通じて人間関係を広げていきたい」(96.9%)が1、2位だった。

 同調査恒例の「デートの約束があったときに、残業を命じられた場合の対応」については、「デートをやめて仕事をする」が85.6%、「断ってデートをする」が14.2%と、圧倒的にプライベートな生活よりも仕事優先派が多数となった。男女別にみると、仕事優先派は、男性82.4%に対して女性89.8%と女性のほうが上回った。経年変化をみると、仕事優先派が増加し、プライベート優先派が減少する傾向にある。

 同意識調査結果は↓
 http://activity.jpc-net.jp/detail/lrw/activity001347/attached.pdf