三菱総研が発表した「4万3000人のインターネットバンキング利用状況に関する調査」では、全体の75.2%の人がネットバンキングを利用しており、うち7割以上が「(非常に・やや)満足している」と回答するなど、利用度・満足度ともに高いことがわかった。反面、ネット専業銀行に対しては、「個人情報の漏えい」についての不安が依然として根強いことも明らかになっている。
調査結果(有効回答数4万3074人)によると、ネットバンキングの利用度は、「普通銀行とネット専業銀行によるネットバンキングの両方を利用」が39.0%、「普通銀行によるネットバンキングのみ利用」が13.2%、「ネット専業銀行によるネットバンキングのみ利用」が23.1%と、いずれかを利用している人も含めるとネットバンキング利用者は75.2%を占めた。
ネットバンキングでの利用商品・サービスは、普通銀行、ネット専業銀行ともに、「ネット取引の資金決済(ショッピング・オークションなど)」や「それ以外の振込・振替」が多いが、特に前者はネット専業銀行では74.5%が利用しており、普通銀行(52.7%)を大きく上回る。逆に後者は、普通銀行が78.8%とネット専業銀行(55.5%)を上回った。また、定期預金やローンなどの「金融商品」は普通銀行での利用が多い。
利用満足度は、満足している人(「非常に満足」と「やや満足」との合計)の割合は、普通銀行が73.3%、ネット専業銀行が75.6%と、ともにほとんど差はなく7割以上が満足している。「(やや・大いに)不満」は、普通銀行が7.3%、ネット専業銀行が4.9%と、ともにわずかにすぎない。
また、普通銀行のみの利用者とネット専業銀行の既存利用者に対して、「ネット専業銀行を利用しない理由、または現在利用しての不満」を尋ねた結果、「新しい口座を増やしたくない」(37.7%)がトップ、ついで「セキュリティが不安」(36.2%)、「入出金が面倒」(29.9%)と続いた。普通銀行の窓口と同様なサービスがない点に不満を感じている人が多く、また、「個人情報の漏えい」についての不安が根強いこともうかがえる。
同調査の詳細は↓
http://www.mri.co.jp/PRESS/2005/pr051128_im502.pdf