ホワイトカラー18職種の職種別賃金を公表
日本生産性本部が昨年10月から12月にかけて実施した「2010年度能力・仕事別賃金実態調査」結果(有効回答数640社)によると、能力(資格等級)基準の賃金相場は、「部長クラス」は平均55.9万円で前年と同水準、「課長クラス」は42.3万円で同4千円下回った。「一般職の最上位(係長・主任相当)クラス」は33.7万円で同1万2千円減少、「大卒初任格付クラス」は20.6万円で同2千円の減少となっている。
大企業と小企業の月例賃金(平均)の格差をみると、部長クラスでは、1000人以上の大企業で平均71.6万円、100人未満の小企業で50.8万円と20.8万円の差、課長クラスでは、同51.9万円、38.2万円と13.7万円の差。一方、一般職層では、係長クラスで同39.5万円、30.6万円と8.9万円の差、大卒初任格付クラスで同21.9万円、19.4万円と2万5千円の差と、小企業の賃金水準の低下により、前年に比べ課長相当以外の等級で差は拡大した。
ホワイトカラーの職種別賃金をみると、営業・販売関連の職種では、「新規開拓などの営業職」32.2万円(前年33.0万円)、「ルートセールスなどの営業職」30.1万円(同30.3万円)のほか、「大規模店長」51.1万円(同51.0万円)、「中規模店長」46.2万円(同46.4万円)、「小規模店長」39.7万円(同39.6万円)、「セールスマネージャーのアシスタント」33.3万円(同34.4万円)で、ほとんどの職種がほぼ前年並みの水準となっている。
システムエンジニア関連の職種では、「オペレーター」25.5万円(前年25.0万円)、「プログラマー」26.4万円(同26.8万円)、「アシスタントレベルのシステムエンジニア」27.3万円(同27.2万円)、「システムエンジニア」32.2万円(同32.6万円)、より専門性の高い「システムコンサルタント・システムアナリスト」では47.4万円(同47.0万円)で、低い賃金水準グループと高い賃金水準グループに二極化する傾向がみられる。
事務・企画関連の職種では、「事務職」26.9万円(前年26.8万円)、「事務職アシスタント」22.4万円(同22.7万円)、「事務職リーダー」42.3万円(同42.7万円)。また、「経営企画職アシスタント」30.4万円(同31.2万円)、「経営企画職」38.0万円(同38.0万円)、「経営企画職リーダー」51.1万円(同51.0万円)。昨年度調査と比べると、「経営企画職アシスタント」の所定内賃金が約8千円減少している。
同実態調査結果の概要は↓
http://activity.jpc-net.jp/detail/esr/activity001027/attached.pdf