創業1908年以前の創業100年を超える企業数(個人企業、各種法人を含む)が、今年9月30日時点で2万1000社にのぼり、全体に占める構成比は0.98%となったことが、東京商工リサーチが21日に発表した「全国創業100年超え企業の実態調査」結果で分かった。同調査は、同社の企業データベースのうち、創業年データ(対象214万4155社)から、創業100年を超える企業を抽出し、集計・分析したもの。
創業年代別でみると、明治以降の創業が1万7238社で全体の82.0%と8割強を占めるが、奈良時代まで遡る企業もみられたという。また、江戸時代創業は3496社(構成比16.6%)だった。大まかな区分でみると、「明治30年から39年まで」の創業が5631社(同26.8%)でもっとも多く、次に「明治20年から29年まで」が4250社(同20.2%)、「明治10年から19年まで」が2686社(同12.8%)となっている。
創業が確認できた企業(宗教法人を除く)のうちもっとも古かったのは、寺社建築工事の「(株)金剛組」(大阪府)で創業が西暦578年だった。同社は、飛鳥時代に四天王寺建立のために創業され、2006年に旧金剛組から建設事業を承継して新会社として再出発した。次に生け花の「(財)池坊華道会」(京都府)が同587年、甲州西山温泉で旅館経営の「(有)西山温泉慶雲館」(山梨県)の同705年などが続く。
都道府県別の創業100年超え企業数では、「東京」が2368社でトップ、次に「大阪」が1164社、「愛知」が1103社、「京都」が1032社、「新潟」が886社など。創業100年超え企業の構成比では、「山形」の2.5%がトップ、次いで「京都」の2.4%、「新潟」の2.3%、「三重」の1.98%と続く。全国平均の0.98%を上回ったのは35府県。対して構成比が低かったのは、「沖縄」の0.07%、「神奈川」の0.47%、「北海道」0.48%などだった。
創業100年超え企業を売上高別にみると、「年商5億円未満」が1万3748社(構成比65.6%)と全体の6割強を占め、また「年商10億円以上」は4494社で、うち「年商100億円以上」が1096社。さらに、「上場企業」は388社で、「資本金1億円以上」が1662社だった。業種別でみると、「卸売業、小売業」が9924社でトップ、次いで「製造業」が5709社、「建設業」が1864社、「宿泊業、飲食サービス業」が828社などとなっている。
同実態調査結果の詳細は↓
http://www.tsr-net.co.jp/new/data/1188658_818.html