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経営関連情報 (2006/02/10)

パソコンの「警告画面を無視するな!」~IPA

 情報処理推進機構(IPA)が3日に発表したコンピュータウイルス届出状況によると、1月のウイルスの届出件数は4499件となり、21ヵ月ぶりに3千件となった昨年11月以降2ヵ月連続で再び4千件台を超えた。種別では、W32/Netskyが1040件で、23ヵ月連続のトップ。つづいてW32/Mytob630件、W32/Sober443件、W32/Bagle313件、W32Mydoom242件、W32/Lovgate212件と上位の順位は変わらない。

 また、ウイルスの検出数は、前月比60.1%増の約1344万個と大幅増となった12月から一転して69.2%減の約413万個と大きく減少した。検出数が大幅減となったのは、12月に大量のウイルスメールを送信して、全検出数を増加させたW32/Soberの特定亜種がメール送信活動を停止したことによるもの。W32/Soberの検出数は、12月の約1075万個から、1月は約163万個と約85%の減少となった。

 検出数は、届出者から寄せられたウイルスの発見数(個数)だが、届出件数は同一発見日で同一種類のウイルスの検出が複数ある場合は、1日何個検出されても届出1件でカウントする。つまり、1月は、寄せられたウイルス検出数約413万個を集約した結果、4499件の届出件数となったわけだ。

 なお、IPAでは「今月の呼びかけ」として「警告画面を無視しない」ように注意している。IPAに寄せられる相談として「ワンクリック不正請求」があるが、こうした事例を分析した結果、被害発生の過程において何らかの“警告画面”が表示されていることがわかったという。画像や動画だと思ってファイルを開こうとした際、“セキュリティ警告”が出た場合は、安全が確認されたとき以外は「実行」をクリックしてはいけない。

 特に、通信操作をしていないような場面で警告が出た場合は要注意だ。この警告は、パーソナルファイアウォールソフトが発しているメッセージ。すでに侵入済みのウイルスやスパイウェアが、パソコン外に情報を流出させようとしている可能性がある。このような問い合わせ画面が出てきたときは、プログラム名やファイル名をチェックし、本当に安全だと確認できるとき以外は「接続を許可する」をクリックしてはいけない。