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11年新卒採用見通し、「わからない」との企業増加

経営関連情報 - 2009年12月21日

 リクルートのワークス研究所が従業員5人以上の民間企業を対象に実施した「ワークス採用見通し調査」結果(有効回答数4400社)によると、2011年卒対象の大学生・大学院生の新卒採用見通しは、「増える」が5.5%、「減る」が9.3%と、「減る」が「増える」を上回った。ただし、「わからない」と決定を先送りしている企業が、前年に比べ11.5ポイントの大幅増加の36.6%を占めた。「変わらない」は48.4%。

 景気の先行きが不透明ななかで、新卒採用の判断を保留している企業が多くなっていると推測されているが、これらの企業の採用判断は、今後の景気動向によって大きく左右されるものとみられている。また、企業の人材不足状況別にみても、自社に人材が不足する部門がないと回答している企業でも、新卒採用(大学生・大学院生)について、4.0%は「増える」、49.2%は「変わらない」と、新卒採用は行う傾向がみられる。

 新卒採用見通しを業種別にみると、「わからない」と回答している企業が多いため見通しは流動的だが、「増える」が「減る」を上回っているのは、「半導体・電子・電気部品」(+7.4ポイント)や「繊維」(+6.9ポイント)、「コンピュータ・通信機器・OA機器関連」(+5.8ポイント)など、一部の製造業や、「教育・学習支援」(+8.5ポイント)や、「飲食サービス」(+2.9ポイント)など、サービス・情報業の一部などだった。

 一方、2010年度の正社員の中途採用見通しについては、「わからない」と回答した企業が前年度を4.1ポイント上回る54.9%と半数を超え、中途採用市場も極めて不透明だ。なお、「自社に人材が不足している部門がある」と回答した企業は34.0%にすぎず、そのうち、「新規に正社員を中途採用」することで対応する企業も37.5%にとどまるため、中途採用の求人ニーズは高くないものとみられている。

 同調査結果の詳細は↓
 http://www.recruit.jp/library/job/J20091216/docfile.pdf