ゼイタックス

経営関連情報 (2004/07/05)

欧米で激増する「フィッシング詐欺」に注意!!

 インターネットはもはや日常生活の必需品となりつつあるが、その裏に潜む闇は限りなく深い。最近、欧米を中心に被害が激増している「フィッシング詐欺」もそのひとつ。フィッシングといってもFで始まる魚釣りではなく、「Phishing」と書く。“釣られて”被害を受けるのはインターネットの一般ユーザーである。

 フィッシングとは、銀行など企業からのメールを装い、メールの受信者にニセのホームページにアクセスするように仕向け、そのページにおいて、クレジットカード番号・ID・パスワードなどの金融情報を入力させるもの。個人の金融データを不正にかすめとってしまい、その情報を元に金銭をだまし取る被害が欧米を中心に広まっている。

 米ガートナー社の報告書(5月6日発表)によると、フィッシング型電子メール詐欺に引っかかった人々は米国で約180万人にのぼり、詐欺メールを受け取った経験がある人となると5700万人を超え、被害額はこれまでに年間12億ドル相当にのぼっているという。

 日本でも同種の詐欺が報告されている。例えば、クレジット情報を確認したいとのヤフーからと称したメールが届き、指示されたホームページにアクセスすると、本当のヤフーサイトと見分けがつかないホームページの画面が現れ、ユーザーは騙されてクレジット情報を入力してしまうというものだ。

 警察庁では、今後、ますますこの種の被害が予想されることから、不自然な個人の金融情報を聞き出そうというメールに対しては、メールを送信したとされる企業の実際のホームページや窓口に問い合わせて確認するなど、強く注意喚起している。この詐欺を防ぐことは想像もできないほど困難かもしれない、との専門家の指摘がある。せめて、このような詐欺があるということを念頭においておきたい。