矢野経済研究所が8日に発表した「パチンコ関連機器産業の最新市場動向調査」によると、今年6月までの1年間(2004年度)におけるパチンコ関連機器の市場規模は2兆546億円となり、前年度に比べ12.9%増となった。有力パチンコホール経営企業の大型店出店や既存店のリニューアルが続出し、また、新基準のパチンコ機が2004年秋から登場したため、買い換え需要が急増、前年度同様に拡大基調が続いた。
パチンコ機の市場規模は前年度比17%増の7864億円だった。設置台数は減少するも、遊技機規則改正に伴う新基準の登場でいっきに入れ替え需要が加速、市場が拡大した。販売台数も前年度比8.8%増の401万台に増加している。一方で、パチンコ機メーカー間の販売格差も拡大した。上位メーカーの販売台数が伸びる一方で、中堅以下のメーカーが伸び悩むという傾向が顕在化し、二極化の様相が如実に出始めた。
一方、パチスロ機市場は前年度比0.3%減の5249億円と、10年ぶりの前年割れを記録。この背景には、パチスロ機に対する射幸心の抑制を目的とした遊技機規則の改正がある。改正された2004年7月以降、今年5月まで、新規則に合致したパチスロ機が登場しなかったことから、発売タイトル数も激減し、市場の動きが膠着した。販売台数も167万台強と前年度に比べ9.1%減少。2005年がターニングポイントになるとみられている。
同調査の概要は↓
http://www.yanoresearch.jp/pdf/press/050808.pdf