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経営関連情報 (2004/04/19)

3月倒産1343件は15ヵ月連続の前年同月比減少

 帝国データバンクがこのほど公表した全国企業倒産(負債1千万円以上)状況によると、3月の倒産件数1343件は、前月を11.2%(135件)上回り4ヵ月連続の前月比増加となったものの、前年同月比では14.3%(225件)の減少となり、15ヵ月連続の前年同月比減少を記録し、3月としては戦後17番目にとどまった。

 依然として倒産件数の減少傾向は続いているものの、前月比の推移をみると、わずかながら底打ちの兆しも表れており、変化を見極めるにはしばらく推移を見守る必要があるとみている。また、倒産が減少しているのは、景気低迷を背景とした「信用収縮の深刻化」「企業の先行投資抑制とバランスシート調整」「中小企業金融セーフティネット」などが原因と指摘している。

 負債総額は1兆3084億6200万円で、前月を20.1%(2186億2500万円)、前年同月を10.7%(1263億8900万円)、それぞれ上回った結果、2ヵ月連続の1兆円超えとなった。負債総額が高水準となったのは、月中、負債1000億円以上の倒産は2ヵ月ぶりに発生しなかったものの、負債100億円以上の倒産が28件と多発したため。不動産やゴルフ場関連の大型倒産が目立つ。

 主因別の倒産動向をみると、「販売不振」は前年同月比16.4%減の888件で15ヵ月連続の前年同月比減少となったうえ、5ヵ月連続の900件割れとなった。また、「業界不振」(67件、前年同月比17.3%減)、「売掛金回収難」(35件、同12.5%減)、「経営者の病気・死亡」(21件、同27.6%減)、「不良債権の累積」(18件、同33.3%減)を主因とする倒産も、それぞれ前年同月比二ケタ台の減少率を記録している。