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経営関連情報 (2003/12/08)
売掛債権担保融資の利用実績が1万件を突破

 売掛債権担保融資保証制度は、不動産担保への過度の依存からの脱却や中小企業の資金調達の円滑化などを目的に2001年12月に創設されたもの。中小企業庁がこのほどまとめた同制度の実施状況によると、2001年12月17日から2003年11月27日までの間の利用実績は、保証承諾件数が累計1万20件と1万件を突破し、融資実行額は4174億円となった。

 制度利用中小企業の業種別に件数でみると、「製造業」(2864件、構成比28.6%)、「卸売・小売業」(2434件、同24.3%)、「建設業」(2428件、同24.2%)の順に多く、これらの3業種で全体の4分の3以上を占める。融資実行額ベースでは、「卸売・小売業」(1111億400万円)、「製造業」(1016億6200万円)、「建設業」(791億5900万円)が多く、これに「医療福祉」(592億4200万円)が続き、これら4業種で全体の8割を占める。

 売掛先の企業は、「一般企業(株式未公開企業)」が7965件で全体の79.5%を占め、融資実行額も2541億4600万円にのぼり、「官公庁」(1333件、995億4300万円)や「上場企業」(890件、980億2600万円)に比べて件数・金額ともに多い。官公庁向け売掛債権を利用している件数は13.3%と全体の1割程度だが、融資実行額ベースでは23.9%と2割を超え、上場企業向け売掛債権の利用についても同様の傾向がみられる。