これまでは確定申告期間中といえども日曜日は税務署もお休みだったが、今年の確定申告には初めての試みとして2月22日・29日の日曜日に限り税務署を開けて確定申告の相談や申告書を受け付けた。納税者の利便性向上の一環としての試みで、全国524税務署のうち248税務署が実施した。なかなか平日には時間がとれないサラリーマンや個人事業者には好評だったようだ。
国税庁のまとめでは、対応した248署の2日間合計で相談件数が19万9404件(22日9万7936件、29日10万1468件)、申告件数が25万2001件(22日11万8662件、29日13万3339件)にのぼった。1署平均では、相談件数約800件、申告件数約1000件となる。確定申告期中盤における税務署の混雑緩和に大いに貢献したと思われる。
2日間の日曜日の来署者にアンケートを行った結果(集計数8万5376件)、97.4%の人が日曜日の対応を評価している。日曜日に来署した理由も64.1%が「日曜日でなければ来署することができなかった」、31.3%が「日曜日のほうが便利」と回答。多くの納税者が日曜日に税務署が対応してくれた利便性を十分に感じていることが明らかになったことから、国税庁では、来年も日曜日の対応を実施する方向で検討しているようだ。
なお、日曜日の来署者の職業は、予想通り「会社員・公務員」が71.8%を占め、「自営業者」と「年金受給者」がともに8%だった。また、申告相談の内容(複数回答可)については、サラリーマンが多いことから「医療費控除」(25.1%)や「住宅ローン控除」(16.6%)が多く、以下、「年金」(12.1%)、「譲渡所得」(11.6%)、「事業所得等」(11.1%)などが続いた。