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インド進出の日本企業は672社、5年間で2.7倍

経営関連情報 - 2011年03月04日

 2月16日、日本とインドの間で経済連携協定(EPA)が締結された。インドはアジア第3位の経済規模を有し、近年著しい成長を遂げている。帝国データバンクが初めて実施した「インド進出企業の実態調査」結果によると、インドに進出している日本企業は、20011年1月の調査時点で672社判明した。5年前(2006年1月)の247社と比べ172.1%増となり、この5年間で2.7倍に増えたことが分かった。

 業種別にみると、「製造業」が382社(構成比56.8%)と全体の半数以上を占め、5年前(126社)の約3倍に増加した。なかでも、機械製造(99社)、電気器具製造(65社)、自動車・同部品製造(58社)などの進出が目立つ。次いで「卸売業」が121社(同18.0%)、「サービス業」が76社(同11.3%)、「運輸・通信業」が39社(同5.8%)で続いた。「運輸・通信業」は5年前(11社)の約3.5倍に増えている。

 年商規模別にみると、「100億円以上1000億円未満」が238社(構成比35.8%)でトップ、次いで「1000億円以上」が217社(同32.7%)で続き、大企業の進出が目立つ。また、都道府県別にみると、「東京都」が332社(同49.4%)とほぼ半数を占めてトップ、次いで「大阪府」が96社(同14.3%)、「愛知県」が48社(同7.1%)、「神奈川県」が38社(同5.7%)、「静岡県」が26社(同3.9%)、「京都府」が22社(同3.3%)の順だった。

 今回の調査結果をみると、全体の数こそまだ少ないものの、日本企業のインド進出や現地での事業拡大の動きが活発化しつつある現状をみてとれる。今後も国内需要は頭打ちのなか、潜在需要の大きいインドを中心とするアジア市場に活路を求める動きが続くとみられる。中国に代わる安価な生産拠点としてだけでなく、新たな消費マーケットとしてのインドの重要性はさらに増すことが予想されている。

 同調査結果の詳細は↓
 http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p110206.pdf