経 営 関 連 情 報 |
2003年05月30日-003
着実に浸透するITアウトソーシング
厳しい環境の中で経営の改善・合理化などを図ろうとする場合、アウトソーシングは大きなカギとなる。経費や完成スピードを考えれば、自社内で行うよりもアウトソーシングしたほうが効率的な経営課題は少なくない。IT(情報技術)分野もそのひとつ。時代は、自社での担当者育成を待ってはくれない。
情報サービス産業協会のアウトソーシング委員会がこのほど公表した2002年度の調査(今年1月実施)報告書では、企業のアウトソーシングが着実に浸透していることがうかがえる。同調査では、ITアウトソーシングの現状について前回1995年度調査との比較分析を行った。
それによると、「組織の本業(中核業務)に経営資源を重点的に配分し、それ以外はできるだけ外部の専門企業に委託する」という考え方については、「積極的に取り入れたい」との回答が、前回調査の22.2%から32.6%と10.4ポイントも上昇した。ユーザー側のアウトソーシングサービス利用の下地が一層整いつつあるといえる。
前回調査ではアウトソーシングサービスを「すでに利用している」との回答は29.2%だったが、今回の調査では、「基幹系」で46.3%と半数近くが、また、「情報系」(36.4%)や「外部接続系」(32.7%)についても3割超が「すでに利用している」と回答。アウトソーシングサービスのユーザーへの着実な浸透が明らかになった。
なお、前回調査での「重視する効果」と今回調査での「期待した効果」は、いずれも「経費削減と効果的活用」が最も多く、これに「最新の情報技術の活用」「人事管理上の課題軽減」「経営を本業に重点配分」が次いでいるという点では同様の結果を示している。「実現した効果」では、「人事管理上の課題軽減」が最も多く、「期待した効果」とのギャップも少なかった。
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