経 営 関 連 情 報 |
2002年07月08日-003
国民が期待する公務員像は「国民全体の奉仕者」
人事院がこのほど公表した平成13年度人事白書によると、公務員像に関する各種アンケート調査結果を集約すると、「国家公務員は、使命感と責任感を持って社会的貢献度の高い仕事をすること」が期待されており、「そのために視野を広げ、絶えず自らを研鑚すべき」ものと考えられており、国民の期待する公務員像は「国民全体の奉仕者」であることを明らかにしている。また、近年の公務員批判は、国民の期待する公務員像が変化し、それに公務員がついていけなくなったのではなく、公務員が期待される「国民全体の奉仕者」という公務員像から離れたためだと指摘している。
そこで白書では、期待される公務員の確保に向けた方策を示している。それは、キャリアシステムの見直しとセクショナリズムの是正などである。キャリアシステムは、複雑・高度化する行政運営のためには有能な幹部公務員の育成は不可欠だが、採用時の1回限りの試験結果で生涯のコースが固定化するような現行システムは不合理だとして見直しを求めている。セクショナリズムの是正では、幹部公務員の府省間人事交流の促進や早期退職慣行の是正、退職管理の内閣への一元化への取り組みの必要性を挙げている。
今後、行政組織は歳出削減という命題の中で、より効率的・合理的な行政運営を求められることは必至。白書では、これからの公務員に求められるのは「公務能率」という観点からの競争原理の要請と、「公務員の奉仕者性」からくる、使命感、公務員倫理、アカウンタビリティといった要請を2つの柱として明記。さらに、実際の公務の世界が変わるか否かは、公務員の一人ひとり、とりわけ幹部公務員が危機意識を持って自己革新を図りつつ、改革に取り組むかどうかにかかっているとの考えを示している。
【ホームへ戻る】