ゼイタックス

経営関連情報 (2005/09/02)

9月分から引き上げられる厚生年金保険料率

 厚生年金保険の一般の保険料率が9月分から現在の13.934%が14.288%(労使折半)に引き上げられる。昨年の年金制度改正において、最終的な保険料水準を法律で定め、その負担の範囲内で給付を行うことを基本に、給付水準が自動的に調整される仕組みである保険料水準固定方式が導入されたことに伴う措置。昨年10月分から、毎年、0.354%づつ引き上げられ、2017年9月以降は18.3%に固定されることになっている。

 保険料が引き上げられる9月分は10月に納めるので、実際に給料から引かれるのは10月からとなる。例えば、月収30万円のサラリーマンの場合、毎月の負担増は事業主・被保険者合計で約1000円強になるが、半分は事業主負担なので本人の負担増は約500円強となる。年間のボーナスが月収の4ヵ月分であれば、本人の年間の負担増は約8500円となる。この新保険料率は、来年8月分(9月納付分)までの保険料を計算する際に用いられる。

 なお、船員・坑内員の被保険者の場合は9月分から現在の15.208%が15.456%(労使折半)に、農林漁業団体の事業所に使用される被保険者の場合は同14.704%が15.058%にそれぞれ引き上げられる。

 また、厚生年金基金に加入している場合、厚生年金基金が、厚生年金保険の給付の一部(代行部分)を国に代わって支給することになるため、国に納付する保険料を計算する際の保険料率は、厚生年金基金ごとに異なっている。厚生年金基金加入者の保険料率は、「本来の保険料率」から「厚生年金基金ごとに定められている免除保険料率(2.4%~5.0%)」を控除した率となる。

 今回、本来の厚生年金保険料率が改定されたことに伴い、9月分から、厚生年金基金に加入する一般の被保険者の厚生年金保険料率は9.288%~11.888%となる。

 9月分からの保険料額表は↓
 http://www.sia.go.jp/seido/iryo/iryo13.htm