ゼイタックス

外来患者の「3分診療」減って「3~10分」が53%

経営関連情報 - 2009年09月11日

 病院へ行って診てもらう場合、よく「3時間待ちの3分診療」などと待ち時間が長くて診療時間が短いことを揶揄するが、厚生労働省が7日に発表した「2008年受療行動調査」結果によると、外来患者の診察時間は、「3分未満」が2005年の前回調査に比べ2.8ポイント減少の13.6%となった。同調査は、全国約5000病院の外来・入院患者を対象に実施し、15万4185人(うち外来10万946人)から有効回答を得た。

 もっとも多い診察時間は「3~10分」で前回調査から2.8ポイント増の53.4%、「10分以上20分未満」も同2.4ポイント増の16.4%と、全体に診察時間は伸びている。「3分以上10分未満」との回答を病院の規模別でみると、「大病院」(ベッド数500床以上)が55.0%、「中病院」(同100床以上500床未満)が53.9%、「小病院」(同100床未満)が50.5%と、規模の大きい病院ほど、診察時間が増える傾向にある。

 一方、外来患者の診察前の待ち時間をみると、「30分以上1時間未満」が24.5%でもっとも多く、次いで「15分以上30分未満」が23.5%、「15分未満」が20.7%の順。待ち時間が「30分未満」の割合は前回調査より2.0ポイント減の44.2%となった。病院の規模別でみると、大病院、中病院では「30分以上1時間未満」が24.6%、25.1%でもっとも多く、小病院では「15分以上30分未満」が25.4%でもっとも多い。

 外来患者の病院への満足度をみると、「診察時間」は「満足」が48.0%で「不満」(8.8%)を大きく上回ったが、「待ち時間」は「満足」が24.4%で「不満」(30.6%)を下回った。ほかでは、「医師による診療・治療内容」(「満足」55.7%)、「医師との対話」(同57.0%)、「看護士、その他の病院職員による看護や対応」(同57.6%)などが「満足」が5割を超えたが、「診療・治療に要した費用」は「不満」(24.0%)が「満足」(14.4%)を上回った。

 同調査結果の概要は↓
 http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jyuryo/09/pdf/kekkagaiyou.pdf