ゼイタックス

経営関連情報 (2006/11/17)

実額と希望額との落差大きい中国の初任給

 インフォプラントと中国においてマーケティングリサーチサービスを提供するINFO BRIDGE CHINAが実施した「中国都市部の就職活動に関する調査」結果(有効回答数:学生100人、社会人200人)によると、希望初任給(月収、1元=15円で換算)を尋ねたところ、「3万~4万4985円」(30.3%)、「4万5000~5万9985円」(19.0%)に集中し、半数近くが「3万~5万9985円」と回答した。

 調査対象は中国都市部在住の19~25歳の若者だが、一方、有職者(社会人)に当初の実際の初任給について聞いたところ、「1万5000~2万2485円」が32.5%ともっとも多く、次いで「2万2500~2万9985円」が19.0%となり、「3万円以下」の人が67.0%という結果だった。また、全体で15.5%の人は「1万4985円以下」であり、求職の競争が厳しいなか、現実は希望額との落差が大きいようだ。

 また、働きたい業界(複数回答)については、「政府機関・非営利団体」が43.3%ともっとも多かった。社会保障制度がまだ整備されていない中国では、政府機関の福利厚生がよいことが背景にあるとみられている。第2位は「IT・通信」で41.7%と、第3位の「金融・保険業」(27.7%)に14ポイントの差をつけた。以下、「マスコミ・出版関係」(25.7%)、「広告・コンサルティング関連」(24.3%)などが続く。

 就職活動中に力を入れたこと(複数回答)については、「PR・面接のやり方」が61.3%でトップ、次いで「会社でのインターン・アルバイトでの実績・経験を積み重ねること」が60.0%だった。現在、中国の多くの企業では、企業文化になじみやすく吸収の早い人材を求め、新卒に対して会社でのインターンやアルバイトの実務経験を重視しているという。ほかでは、「自己分析」(60.0%)、「身だしなみ」(54.3%)が上位に入った。

 同調査結果の詳細は↓
 http://www.info-plant.com/research/photo/00352.pdf