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今冬のボーナスは3年連続の減少と予想

経営関連情報 - 2011年11月07日

 三菱UFJリサーチ&コンサルティングが発表した2011年冬のボーナス見通しでは、民間企業(パートを含む)の今冬ボーナスの一人当たり平均支給額は、前年比1.8%減の37万2500円と3年連続で減少し、冬のボーナスとして比較可能な1990年以降で過去最低の水準を引き続き更新すると予想した。東日本大震災の影響によって、冬のボーナスに反映される2011年度上半期の企業収益が大きく落ち込んだことが要因とみられている。

 ボーナス算定のベースとなる所定内給与が足下でも低迷が続いていることに加え、東日本大震災の影響による企業収益の大きな落込みがあり、景気の先行きに慎重な見方が強い中、企業は人件費抑制姿勢を崩さないとみられることから、支給月数は1.52ヵ月(前年比0.03ヵ月減)と減少が見込まれる。この結果、一人当たり平均支給額は前年を下回り、減少幅は2010年冬のボーナスと比べて拡大する公算が強い。

 産業別では、製造業は47万500円、前年比2.3%増と増加する一方、非製造業は34万8700円、同3.1%減と減少する見込み。製造業では、2010年以降、夏冬ともにボーナスの一人当たり支給額は前年比で増加が続いている。一方、大企業と比べて中小企業では収益環境が厳しく、中小企業が全体に占める割合が大きい非製造業では、一人当たりや平均支給額は減少するとみられている。

 また、支給労働者割合(常用労働者総数に対する賞与を支給した事業所の全常用労働者(賞与の支給を受けていない労働者も含む)の割合)は、前年から0.7ポイント低下の82.8%となり、支給労働者数は3699万人(前年比0.1%減)と減少するとみている。一人当たり平均支給額と支給労働者数がともに減少するため、2011年冬のボーナス支給総額は13.8兆円(同1.9%減)と減少するとの見込みを示している。

 この件は↓
 http://www.murc.jp/report/press/111102.pdf