厚生労働省が2月27日に発表した非正規労働者の雇止め等状況によると、昨年10月から今年3月までの間に職を失う非正規労働者が、2月18日時点で15万7806人(2316事業所)にのぼることがわかった。また、同日発表された新規学校卒業者の採用内定取消状況によると、全国のハローワークが2月19日時点で確認した内定取消件数は、342事業所、学生数は1574人(高校生294人、大学生等1280人)にのぼった。
職を失う非正規労働者の内訳は、「派遣」が10万7375人で全体の68.0%を占め、「契約(期間工等)」が2万8877人(構成比18.3%)、「請負」が1万2988人(同8.2%)、「その他」が8566人(同5.4%)となっている。全体のうち、「期間満了による雇止め」が50.3%を占め、契約期間中の「中途解除」が36.0%、「解雇」が5.4%だった。派遣では、中途解除が46.7%を占め、期間満了(44.9%)を上回る。
失業した非正規労働者3万6146人の雇用保険の受給状況をみると、加入期間からみて受給資格があると推計されるのは87.6%にあたる3万1680人で、そのうち実際に受給が決定したのは65.2%にあたる2万3559人だった。なお、昨年10月から今年3月までの間に失職する見込みの正社員は、100人以上が離職する事業所の集計だけで、2月18日時点で9973人にのぼり、先月の6528人から3000人以上増えている。
一方、今年2月19日現在での採用内定取消件数は342事業所、1574人だったが、前回公表の1月23日時点から71事業所、359人増加している。高校生(108事業所)は同31事業所、88人の増加、大学生・短大生(300事業所)は56事業所、271人の増加。業種別では、「製造業」が332人で最多、「不動産業」が293人、「サービス業」が266人で続く。取消の理由は、「経営の悪化」が1037人、「企業の倒産」が520人だった。
非正規労働者の雇止め等の状況は↓
http://www.jil.go.jp/kokunai/mm/siryo/pdf/20090227.pdf
新規学校卒業者の採用内定取消し状況は↓
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2009/02/h0227-2.html