電通が発表した「2007年日本の広告費」によると、昨年1年間の日本の総広告費は前年比1.1%増の7兆191億円と7兆円の大台を突破した。総広告費は、2000年にIT(情報技術)ブームを背景に3年ぶりに増加した後、減少が続いたが、2004年に日本経済の景気回復基調とデジタル家電やインターネットの普及を背景に4年ぶりに増加し、2005年(前年比2.9%増)、2006年(同1.7%増)に続いて2007年も前年実績を上回った。
2007年の総広告費を媒体別にみると、新聞・雑誌・ラジオ・テレビの「マスコミ四媒体広告費」は、「新聞広告費」(前年比5.2%減)が大きく減少し、構成比の高い「テレビ広告費」(同0.9%減)も減少して、全体では2.6%減と3年連続して減少した。マスコミ以外では、「フリーペーパー・フリーマガジン」や「展示・映像他」、「DM」などが増加した「プロモーションメディア広告」(同1.9%増)が4年連続の増加となった。
また、BSデジタル放送などの増加で「衛星メディア関連広告費」(前年比10.8%増)が引き続き高い伸びを示し、「インターネット広告費」(同24.4%増)は検索連動広告、モバイル広告を中心に拡大を続けた。「インターネット広告費」は6003億円となり、「雑誌広告費」(4585億円)を上回り、「テレビ広告費」(1兆9981億円)、「新聞広告費」(9462億円)に次ぐ規模となった。
業種別では、参院選・環境関連の出稿が増えた「官公庁・団体」(前年比24.0%増)、ガスや娯楽装置(パチンコ機)関連が増えた「エネルギー・素材・機械」(同15.4%増)など21業種中11業種が増加。一方、保険や消費者金融などの広告が減った「金融・保険」(同19.2%減)、国産乗用車を始め全般に減った「自動車・関連品」(同7.7%減)、液晶・プラズマテレビなどが減った「家電・AV機器」(同7.5%減)などが減少した。
「2007年日本の広告費」の詳細は↓
http://www.dentsu.co.jp/news/release/2008/pdf/2008008-0220.pdf