2010年度の宅配便取扱個数が3年ぶりに増加
国土交通省の発表によると、2010年度の宅配便取扱個数は、32億1983万個であった(うち、トラック運送31億9329万個、航空等利用運送2654万個)。これを前年度と比較すると、8289万個、2.6%の増加となり、3年ぶりに対前年度で増加となった。内訳はトラック運送8553万個、2.8%増、航空等利用運送264万個、9.0%減。なお、メール便は1億958万冊、2.1%増の52億4236万冊だった。
便名ごとのシェアをみると、トラック運送については、上位6便が全体の99.5%を占めており、さらに「宅急便」(ヤマト運輸)、「飛脚宅配便」(佐川急便)、「ゆうパック」(郵便事業)の上位3便で90.5%を占めている。また、航空等利用運送も、「飛脚航空便」(佐川急便ほか1社)、「宅急便タイムサービス」(ヤマト運輸他4社)及び「スーパーペリカン便」(日本運輸ほか4社)の上位3便で全体の68.9%を占めている。
2010年度の宅配便(トラック)取扱個数については、インターネットなどを利用した通信販売に係る商品開発による需要拡大や各社の営業努力による新規需要開拓などにより前年度を上回った事業者もあることから、全体の実績として増加となっている。また、航空等利用運送については、大手事業者が宅配便扱いから一般航空貨物扱いに注力したこと等により、昨年に引き続き荷量が減少となった。
一方で、インターネットを利用したオークション等の需要拡大や営業努力により前年度を上回った事業者もみられる。2010年度のメール便取扱冊数は、52億4264万冊であった。これを前年度と比較すると、1億986万冊、対前年度比2.1%の増加となっている。メール便のシェアをみると、「ゆうメール」(郵便事業)が50.0%、「クロネコメール便」(ヤマト運輸)が44.1%と、この上位2便で、94.1%を占めている。