税 務 関 連 情 報 |
2003年02月03日-001
所得捕捉率の是正に“怒れ全国のサラリーマン”(32)
★「国による一元化」の可能性(2)
住基ネットの11ケタの番号は、本人確認をするためのもので、一つの番号の下には常に名前・生年月日・性別・住所などの6情報しか入っていない。もともと情報を収集するための番号ではないのだから、何度利用されようとも情報は蓄積されようがない。利用方法は法律で決められている。法律を変えない限り、情報収集には利用できない。「あなたは随分と楽天的な人だ」とからかわれようと事実は事実である。
「でも可能性はあるでしょう」という反論には、素直に「ハイ!」と答えるしかない。極めてシステム的な理屈からいえば、わが国の人口1億2700万人の一人ひとりに異なる番号を付けたのだから、その番号を利用してすべての個人情報を集めデータ化することは可能だろう。例えば、税務署が持つ情報や警察、社会保険事務所などなどが持っている個人情報を一つにまとめることはできる。
ただし、それはあくまで“机上の空論”に過ぎまい。その可能性は、例えが悪いと思うが、人間が殺人を犯す可能性よりもはるかに低い、と思う。人を殺してしまうことは、一個人の判断で簡単に実現してしまうが、個人情報を一元化するには相当な人間の意志と協力、エネルギー等が必要だ。そのような試みを、一体誰がどのような目的でやるというのか。
(続く)
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