博報堂エルダービジネス推進室が発表した「60歳以降の人生設計に関する調査」結果(有効回答数:56~58歳の団塊世代458人)によると、定年後に不安に思っていること(複数回答)は、男女ともに「健康」と「経済」が高い数値を示していた。特に男性が心配しているのは、1位の「生活費・年金などの金銭的・経済的問題」(56.9%)、3位の「病気になったときの金銭的・経済的不安」(49.1%)だった。
女性は、「足腰が衰える」(53.8%)がトップ(男性は53.7%で2位)だが、「もの忘れがひどくなる」(42.9%)や「肌や頭髪など、容姿の衰え」(32.1%)などが男性に比べ顕著だった。「生活費・年金などの金銭的・経済的問題」(42.5%)も3位となっている。こうした不安が、定年後も働き続けたいという意欲や、常に社会と接して刺激を受けたいという気持ちにつながっていると考えられる。
60歳以降の楽しみ(複数回答)では、「国内の温泉旅行」(男性50.5%、女性59.2%)や「インターネットの閲覧」(男性50.0%、女性39.2%)、「美しい自然に触れる国内旅行」(男性48.6%、女性57.5%)などが男女ともに高い数値を示した。一方、女性は「ガーデニング」(35.8%)や「メールのやり取り」(34.6%)に、男性では「ドライブ」(39.0%)や「投資(株・投信など)」(28.9%)に関心が高いことが分かった。
また、「仕事・プライベート・社会貢献」の3つで60歳以降の人生設計のバランスを尋ね、平均をとったところ、男性は「仕事」が34.8%、「社会貢献」が16.3%、「プライベート」が48.9%、女性は「仕事」が24.6%、「社会貢献」が17.1%、「プライベート」が58.4%となった。男性は今後の人生の51.1%を、女性は41.7%を、仕事や社会貢献を通じて活発に社会と関わることに使いたいと望んでいることがうかがえる。
同調査結果の詳細は↓
http://www.hakuhodo.co.jp/news/pdf/20070220_2.pdf