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09年分路線価は4年ぶり下落の全国平均13.7万円

税務関連情報 - 2009年07月03日

 全国の国税局・税務署において7月1日、相続税や贈与税の土地等の課税評価額の基準となる2009年分の路線価及び評価倍率が公表された。今年1月1日時点の全国約37万地点における標準宅地の平均額は、急速な景気の後退から不動産バブルが崩壊して土地需要の減退を招き、10.0%上昇した前年から一転して5.5%(8千円)下回る1平方メートルあたり13万7千円と、2005年分以来4年ぶりの下落となった。

 圏域別にみると、東京圏は前年の14.7%上昇から6.5%下落の33万1千円、大阪圏が同7.4%上昇から3.4%下落の16万9千円、名古屋圏が同10.9%上昇から6.3%下落の11万9千円となり、東京・大阪・名古屋の三大都市圏はいずれも下落に転じた。一方、地方圏は、前年の横ばいから3.8%下落の5万1千円となり、ここ2年ほど横ばいで下落をかろうじて踏みとどまっていたものが、落ち込んだ。

 都道府県別の平均路線価の変動率をみると、昨年は14都道府県で上昇、5県で横ばいとなっていたが、近年の“ミニバブル”をけん引してきた東京都が昨年の17.4%上昇から一転して7.4%の下落と5年ぶりに落ち込んだのを始め、昨年は12.5%上昇した宮城県が6.8%の下落、同10.8%上昇した愛知県が6.3%の下落となるなど、すべての都道府県で平均路線価は下落となった。

 都道府県庁所在都市の最高路線価では、東京・中央区銀座5丁目の「銀座中央通り」が24年連続で全国トップ。1平方メートルあたりの路線価は、27.6%上昇した前年に比べ2.0%(640万円)下落の3120万円と、8年ぶりの下落。以下、大阪・北区角田町「御堂筋」904万円(前年37.9%上昇から▲5.8%)、名古屋・中村区名駅1丁目「名駅通り」728万円(同23.4%上昇から▲4.2%)など、前年分と同順位ながら大きく落ち込んでいる。

 なお、昨年から路線価図等の冊子は作成されていないため、自宅や会社のパソコンまたは全国の国税局・税務署に設置してあるパソコンから国税庁のホームページにアクセスして閲覧・プリントアウトすることになる。

 国税庁ホームページへのアクセスは↓
 http://www.rosenka.nta.go.jp/