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09年GS経営業者の倒産は56件、過去5年で最多

経営関連情報 - 2009年12月09日

 帝国データバンクが実施した「ガソリンスタンド経営業者の倒産動向調査」結果によると、2009年のGS経営業者の倒産は、10月までで56件発生し、前年同期(47件)を19.1%上回った。最多を記録した2008年の年間合計54件もすでに上回り、最多を更新している。一方、負債総額は336億7100万円となり、前年同期比98.6%の大幅増加。2008年の年間合計182億7800万円もすでに大幅に上回り、最高を更新した。

 態様別にみると、2009年は「破産」が52件発生し、全体の92.9%を占めた。「特別清算」(2件)も含め「清算型」が96.4%を占めた。小規模企業が多くを占めるGS経営業者にとって、法的整理による再生が事実上困難なことを示している。負債額別にみると、「1億~5億円未満」が24件で最多、次いで「1000万~5000万円未満」(11件)、「5000万~1億円未満」(9件)と続き、負債10億円未満が51件、約9割を占めた。

 主因別にみると、2009年は「販売不振」が44件(構成比78.6%)でもっとも多く、「売掛金回収難」(1件)、「業界不振」(2件)などを含めた「不況型倒産」が47件となり、全体の83.9%と8割を超えた。一方、「放漫経営」は1件、「設備投資の失敗」は2件にとどまり、過剰な設備投資よりも、販売環境の悪化が主な原因となって倒産にいたるケースが大半であることがうかがえる。

 地域別では、2009年は大手メーカーからの受注減が運輸会社に大きな影響を与えている「中部」が12件でトップ、「関東」(9件)、「近畿」(9件)が続く。そのほか、「東北」(8件)、「九州」(6件)で比較的多く発生するなど、全国的に倒産が散発した。また、業歴別では、「30年以上」が43件と、“老舗倒産”の構成比が前年に比べ大幅に増加して75%を上回り、価格競争が激化するなか、業歴の長い企業を中心に倒産が増加している。

 同調査結果の詳細は↓
 http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p091105.pdf