「消費意欲指数」は13ヵ月連続前年超え、回復順調
博報堂が21日に発表した2月の「消費意欲指数」は、先月から2.4ポイント減少したが、前年同月比では1.9ポイント増加の49.7点となった。例年の2月同様、先月比はダウンしたが、前年超えは13ヵ月連続となった。特に今年に入り、1月(前年同月比2.3ポイント増の52.1点)、2月ともに前年同月に対する増加幅が大きくなっており、同社では、消費意欲の回復は順調とみている。
2月の消費意欲指数は、1月末時点で、博報堂生活総合研究所の調査パネルである一般生活者415名に対し、「消費意欲(モノを買いたい、サービスを利用したいという欲求)が最高に高まった状態を100とすると、あなたの2月の消費意欲は何点ぐらいだろうか」と質問したもの。この消費意欲指数は、月別の消費を占う先行指標として、1993年4月の同調査開始以来、幅広く活用されている。
日銀が今月発表した景気判断は9ヵ月ぶりに前進し、1月の月例景気判断は7ヵ月ぶりに上方修正された。消費関連でも、内閣府発表の1月の消費者態度指数が7ヵ月ぶりに改善し、消費者心理も改善傾向にある。原材料高による食品やガソリンなどの値上がりが懸念されるが、消費意欲指数は1月、2月と回復基調が続いている。春に向けて指数は上昇する傾向があり、3月の数値が期待されている。
2月の消費意欲指数を男女別にみると、男性は先月比0.2ポイント減少、前年同月比2.1ポイント増加の45.5点だった。例年の2月に比べ先月比減少幅が小さいのが目立ち、明るさが見えてきた景気の動きが影響しているとみられている。前年超えは8ヵ月連続となった。一方、女性は先月比4.7ポイント減少、前年同月比1.7ポイント増加の53.9点となった。1月に比べやや勢いは鈍ったが、前年超えは3ヵ月連続だ。
消費者意欲指数の男女差は、1月の12.9ポイント差から2月は8.4ポイント差と縮小し、過去12ヵ月で最小となっている。パネルの声では、全体的に消費についてはやや控え目で、特に女性では、お金を使った年末・年始といろいろなイベントが待ち受ける春に挟まれた時期ということでもあり、「ちょっと買物は一休み」という人も多くなっているとみられている。