今後、人々のメンタルヘルス改善が社会的課題に
医療・医薬品専門の市場調査会社のシノベイトヘルスケアジャパンは、20~70歳代の患者(精神疾患を含む)、一般消費者計1000人を対象に「東日本大震災後の情報収集と受療行動に関する調査」を行った。直接的被害に遭った人々のみならず、首都圏エリア及び日本全国の人々に様々な影響を及ぼしている。同調査は、大震災発生後の情報の収集方法や、身体面・心理面の変化・変調などを把握する目的で実施したもの。
震災後、震災前とは異なる変化・変調を感じている具体的な症状については、東日本の61%と6割以上の人が「揺れているような感覚」を感じている。また、「不安な気持ち」、「気分の落ち込み」、「眠りが浅くなった」、「ストレスを感じる」、「フワフワした感じがする」など、症状全般を通して、東日本のほうが割合が高いが、東日本以外の地域でも感じている人は少なくない。
情報収集では、3月11日以降、合計21日間で80.5時間、1日平均で3.8時間、東日本大震災関連のニュースを視聴、東日本、女性、60歳代以上で視聴時間が長かった。3月11日~3月31日までの大震災関連ニュース映像の総視聴時間のうち、101時間視聴していたのは26%、50~100時間が39%、50時間未満が35%。これが東日本では101時間以上31%、50~100時間38%、50時間未満30%と、東日本のほうがより長く視ていたことが分かる。
家族・友人・知人等との付き合い方・接し方についての変化は、乳幼児と同居している50%以上が「家族と過ごす時間を増やそうとしている」と感じている。また、日常生活で何らかの心がけ・行動では、「家族等と大震災の話題について話すようにしている」、「外出する/外の空気を吸う機会を増やしている」、「好きな音楽を聴く機会を増やそうとしている」など、気分を和らげるためやストレスを和らげるために心がけている人が増えた。
同調査結果の詳細は↓
http://www.jmra-net.or.jp/pdf/document/membership/release/NewsLetter_0526.pdf