国税庁は現在、国税滞納者からの差押財産をネット検索大手「ヤフー」の官公庁オークションサイトで売却するインターネット公売の今年度第3回目の参加申込みを10月31日から行う。今回は、宅地・原野といった土地のほか、マンションや別荘、リゾート会員権などの不動産限定で、10国税局(所)及び29税務署から全108物件(見積総額4億6134万円)が出品されている。
今回の公売では、より多くの公売参加者を募ることや利用者の利便性向上を図るため、参加申込期間を前年度よりも4日間延長することで、同期間中の土・日を2回から3回に増やすとともに、買受代金の納付期限が5日間延長されている。一方で、公売参加に必要な公売保証金については、クレジットカードによる納付の基準額が30万円から50万円に引き上げられている。
出品物件をみると、群馬県嬬恋村にある別荘地「プリンスランド」内にある3階建ての居宅と山林(見積価額360万円)や札幌市内の中心地に立地しているマンション(317万円)、新潟県南魚沼市の「浦佐スキー場」に隣接する店舗と雑種地(同2250万円)のほか、和歌山県白浜町のリゾートホテル会員権(同40万円)をはじめ、人気のあるリゾート会員権についても10件出品されている。
参加申込期間は10月31日午後1時から11月17日午後5時まで、買受申込期間は11月25日午後1時から12月1日午後1時まで、落札者の決定は12月3日となっている。なお、今回同様に不動産を対象とした昨年11月のネット公売では、147物件のうち68物件が落札され、その落札総額は2億3255万円に達しており、当局ではこれを上回る高落札率を期待している。