10年焼酎メーカー上位50社の売上高は2年連続減
帝国データバンクがこのほど発表した「焼酎メーカー売上高調査」結果によると、2010年の焼酎メーカー上位50社の売上高合計は、前年比2.5%減の2981億1600万円で、2年連続の前年割れとなった。2008年9月のリーマン・ショック以降、個人消費の低迷や消費者の低価格志向が強まったことなどが影響したとみられる。同調査は、焼酎メーカーのうち、売上高に占める焼酎比率が50%以上の全国の企業が対象となったもの。
売上高トップは8年連続で「三和酒類(株)」(大分県宇佐市)だが、前年比4.9%減の522億6000万円と6年連続前年割れとなった。主力の麦焼酎「いいちこ」は、全国のトップブランドとして高い人気を誇る。2位は「霧島酒造(株)」(宮崎県都城市)。主力の芋焼酎「黒霧島」は、黒ブームの火付け役として全国的にも知名度が高い。業務用に加えて家庭用の需要も拡大し、同10.4%増の472億5500万円と、8年連続の二ケタ増収を果たした。
3位は「薩摩酒造(株)」(鹿児島県枕崎市)。高い知名度を持つ「さつま白波」が主力ブランドだが、関東・関西方面などへの出荷が伸び悩み、4年連続前年割れとなる前年比9.7%減の205億円だった。4位は「雲海酒造(株)」(宮崎市)。主力の麦焼酎「いいとも」、そば焼酎「雲海」のほか、芋焼酎「日向木挽」などを主力としているが、消費低迷の影響などで、同10.1%減の192億4700万円にとどまった。上位4社の順位に変動はなかった。
県別のメーカー数は、「鹿児島県」が23社でトップ、次いで「宮崎県」が6社、3位は「大分県」と「沖縄県」が各4社で続いた。また、上位50社のうち減収企業は29社で前年より3社減少。一方、増収企業は17社(前年比1社減)、横ばいが4社(前年はなし)。判明しない7社を除いて、黒字企業は37社(前年比3社減)、そのうち18社(同6社減)が1億円を超える純利益を計上した。赤字企業は前年より2社増えて6社だった。
同調査結果の詳細は↓
http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/s110802_80.pdf