消費税の総額表示が4月から始まって2ヵ月が経ったが、インテージがYahoo!リサーチ・モニターの既婚女性を対象に6月上旬に実施した調査結果(有効回答数308人)によると、消費税込の価格表示は「以前より高いように感じる」との回答が68.5%と7割近くを占めた。また、総額表示に統一されて「分かりやすく便利になった」との回答が50.3%あったものの、「消費税額が分かりにくくなった」と考えている人が75.3%にのぼった。
価格表示方法への評価について、最も分かりやすい表示方法は、「総額に本体価格、消費税額を併記」(28.3%)、「総額に本体価格を併記」(27.9%)、「総額表示と税込表示」(14.9%)が上位。一方、最もよく見る表示方法では、「総額に本体価格、消費税額を併記」は3.9%に過ぎなかったが、「総額表示と税込表示」(29.6%)と「総額表示に本体価格を併記」(28.9%)は上位を占めている。
総額表示移行前の2月調査と比べると、総額表示に統一されて「分かりやすく便利になった」との今回の回答50.3%は7.8ポイント少なくなり、「消費税額が分かりにくくなった」との回答75.3%は13.6ポイント(前回は「分かりにくくなるのが不安」61.7%)も多くなっている。消費者が抱いていた期待はやや後退し、消費税額が見えなくなるという不安が的中したということになる。
そのほか、自由記述では、「割り勘のときに外税か内税かを考えなくても済み便利」や「子どもが買い物をするときの計算が楽になった」との肯定的な意見がある一方で、「複数購入すると金額が変わるのでイライラする」や「免税のはずの小売店が総額表示しているのに憤りを感じる」などの否定的な意見もある。また、「お店によって商売に対する姿勢が分かるいい機会だったかも」といった意見もみられた。