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経営関連情報 (2007/08/10)

中小企業の景況は一進一退の動き~中小公庫

 中小企業金融公庫総研が発表した中小企業景況調査結果(有効回答数606社)によると、7月の売上DI(前月比、「増加」-「減少」、季節調整値)は2.8ポイント低下の▲2.3となり、2ヵ月ぶりのマイナスとなった。また、今月以降3ヵ月間の売上見通しDI(過去3ヵ月の実績比、「増加」-「減少」、季節調整値)は1.7ポイント低下の15.8となっており、中小企業の景況は、一進一退の動きとなっている。

 売上DIを最終需要分野別にみると、「家電関連」(▲0.5)の減少幅が縮小し、「設備投資関連」(7.2)及び「衣生活関連」(2.7)が増加超に転じたものの、「建設関連」(▲10.9)の減少超幅が拡大し、「乗用車関連」(▲6.2)及び「食生活関連」(▲0.9)が減少超に転じた。また、売上見通しDIでは、「乗用車関連」の増加超幅が拡大し、「衣生活関連」が増加超に転じたものの、そのほかの分野の増加超幅は縮小した。

 7月の在庫水準DI(「不足」-「過剰」、季節調整値)は4.7ポイント低下の▲18.5となった。「金属製品製造業」、「電気機械器具製造業」などの過剰超幅が拡大し、「非鉄金属製造業」、「鉄鋼業」などが過剰超に転じた。また、販売価格DI(前月比、「上昇」-「低下」は、2.6ポイント上昇の5.2となり、18ヵ月連続のプラス(上昇超)となった。「卸売業」、「繊維製品製造業」などの上昇幅が拡大し、「運送業」が上昇超に転じた。

 7月の利益額DI(前月比、「増加」-「減少」、季節調整値)は4.8ポイント低下の▲3.8となり、2ヵ月ぶりのマイナス(減少超)となった。また、利益水準別企業割合(過去3ヵ月の実績、季節調整値)をみると、黒字企業割合は前月比1.8ポイント低下の48.9%、赤字企業割合は同3.3ポイント低下の18.0%となった。この結果、「黒字」-「赤字」企業割合は30.9と黒字企業が上回っている。