経 営 関 連 情 報

2002年02月01日-003
銀行の下位格付先に対する貸出金利引上げ動向広がる

 日本銀行が1月30日に公表した主要50銀行の貸出動向アンケート調査1月分によると、昨年10月から12月の3ヵ月間で企業向け貸出金利の利ざや設定を拡大したと回答した銀行の割合は、上位格付先が0%であるのに対し下位格付先は50%となった。下位格付先の利ざや設定DI(「拡大」と回答した銀行構成比から「縮小」を引いた数値)では、前回10月調査の24から24ポイントアップの48となって、貸出金利引上げの動きが倍増している。

 調査結果によると、企業向けの貸出運営スタンスは、大企業向けがやや慎重化したものの中小企業向けは横ばいだった。しかし、貸出条件については、企業規模に関わらず、利ざや設定や借り手の信用リスク評価を厳格にする銀行が増えている。この傾向は、今後3ヵ月間の方針でも変わらず、特に、中堅・中小企業向けの利ざや設定では厳格化するとの回答が10ポイント前後増えている。また、今後3ヵ月の利ざや設定についても、下位格付先に対して拡大すると回答した銀行割合は62%に上る。銀行の融資先選別がより厳しくなる表れともいえよう。

 

 

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