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経営関連情報 (2004/03/01)

人にやさしいものづくりのための人材育成

 ユニバーサルデザインに象徴されるような「人にやさしいものづくり」を行うためには、どのような技術や知識が必要なのだろうか。経済産業省は、電気機器・精密機器・住宅設備・日用品等各種業種の「人にやさしいものづくり」の担当者を対象に昨年9月に行った実態調査結果(有効回答数228人)をこのほど公表した。

 調査結果によると、「人にやさしいものづくり」のための知識・技術について、「必要であり、現に取り組んでいる」企業が74%と4分の3を占め、「現在は具体的に取り組んでいないが、必要」(25%)を合わせるとほぼ100%であることから、企業における必要性が相当高いことが分かった。

 具体的に必要な素養や知識・技術(複数回答)については、「生理や心理、身体特性、加齢変化などの人間感性に関する知識」が81%で最も多く、以下、「ユニバーサルデザインや“人へのやさしさ要素”などの全般的な素養や知識」(79%)、「モニターテストやユーザビリティテストなど各種の製品評価の技術」(61%)、「生活調査など、ユーザーの要求抽出・評価の技術」(60%)などが続いた。

 また、「人にやさしいものづくり講座」のなかで関心のあるカリキュラム(複数回答)については、「製品開発のための人間特性の理解」が62%でトップ、次いで「製品のユーザビリティ設計」(52%)、「デザインと人間工学」(43%)、「効果的なユーザビリティテスト」(43%)、「人間工学を活用した新たな市場創造」(40%)、「心理指標とその評価」(40%)などへの関心が高かった。