税 務 関 連 情 報

2002年03月25日-003
太宰府市が「歴史と文化の環境税」条例案を可決

 地方自治体の独自課税が広がっている中で、今度は駐車場の利用者に課税する全国で初めての法定外普通税、福岡県太宰府市の「歴史と文化の環境税」条例案が、3月22日、同市議会本会議において賛成多数で可決され、実現に向けて大きく前進した。総務省の同意が得られれば10月から施行する方針だ。

 「歴史と文化の環境税」は、市内にある有料駐車場の利用者に対し、乗用車は100円、大型バスは500円、バイクは50円をそれぞれ1回の駐車料金に上乗せして課税するもの。

 ただし、月極め駐車場や住宅専用駐車場、店舗に附属する駐車場等は除外する。年間約6千万円と見込まれる税収は、市内の史跡を生かした「太宰府市まるごと博物館」構想の推進費用や観光施設などの環境整備費等に充てられる。

 太宰府市内は、豊かな自然と特別史跡大宰府政庁跡や大宰府天満宮を始めとする歴史的文化遺産に恵まれ、近い将来は九州国立博物館(仮称)の開館も予定されている。このような市の特性を生かした将来像として「歴史とみどり豊かな文化のまち」を志向しており、環境保全や今後の環境施策を振興するための新税導入となったわけだ。このような観点からは目的税とすることが一般的だが、税収使途の開示を条件に法定外普通税として導入するという。

 

 

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