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経営関連情報 (2006/01/30)

改善傾向にある小企業の景況~国民公庫

 国民公庫総研が24日に発表した「全国小企業動向調査」結果(有効回答数6769社)によると、2005年10~12月期の小企業における業況判断DI(「よい」-「悪い」企業割合)は、前期に比べ2.5ポイント上昇し▲35.4となった。3期連続の改善となる。来期(2006年1~3月期)については、3.1ポイント低下の▲38.5となる見通しだが、同総研では「小企業の景況は改善傾向にある」とみている。

 今期の業況判断DIを業種別にみると、「製造業」(▲20.1)、「卸売業」(▲21.6)、「小売業」(▲45.0)、「建設業」(▲23.9)、「運輸業」(0.0)の5業種で上昇し、「飲食店・宿泊業」(▲46.5)、「サービス業」(▲43.7)、「情報通信業」(▲6.4)の3業種で低下した。来期については、「小売業」(▲44.3)、「飲食店・宿泊業」(▲44.5)、「情報通信業」(9.1)の3業種でDIが上昇する見通しとなっている。

 また、今期の売上DI(「増加」-「減少」企業割合)は、前期に比べて1.3ポイント上昇し▲24.2となった。DIの改善は3期連続。来期については、0.5ポイント上昇の▲23.7となる見通し。採算DI(「黒字」-「赤字」企業割合)は、同3.2ポイント上昇し▲18.2となった。前年同期に比べると、DIの水準は2.4ポイント上回った。前年同期の水準を上回ったのは3期ぶり。来期は3.3ポイント低下するものの、前年同期の水準に比べると3.9ポイント上回る見通しとなっている。

 今期の資金繰りDI(「好転」-「悪化」企業割合)については、前期に比べ2.1ポイント上昇し▲21.9となった。DIの上昇は2期ぶり。来期については、5.9ポイント低下の▲27.8となる見通しとなっている。民間金融機関からの借入状況をみると、借入DI(前期に比べ「容易になった」-「難しくなった」企業割合)は、前期に比べ1.2ポイント上昇し▲5.8となっている。