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08年度国内靴・履物総市場は4年ぶりマイナス成長

経営関連情報 - 2009年09月11日

 矢野経済研究所が実施した「国内靴・履物市場に関する調査2009」結果によると、2008年度の国内靴・履物総市場規模(小売金額ベース)は、前年度比2.8%減の1兆4060億円となり、4年ぶりのマイナス成長となった。カジュアルコンフォート、ウォーキングシューズ、ランニングシューズ等が比較的堅調に推移している一方、ファッション性の高い商品は苦戦し、市場全体としてはマイナス成長となった。

 昨年9月以降のリーマンショック以降の景況感の悪化からくる消費不振の影響が強く反映され、特にファッション性の高い高額なレーザーシューズや、レディス分野の春夏の主力商品として市場をけん引するファッションサンダル需要に多大な悪影響を及ぼしたと推測。ファッションサンダルについては、新規需要のみならず、買い控え需要の鈍化も結果的に市場に大きなマイナス要因として作用したとみている。

 2008年度を分野別にみてみると、「紳士靴」は前年度比6.8%減の2450億円と3年ぶりのマイナス成長、「婦人靴」は同5.5%減の4100億円と3年連続のマイナス成長。これまで靴・履物市場において約3割の構成比を占める婦人靴だったが、2004年にスポーツシューズ分野にこの位置を明け渡して以来、市場構成比は維持してきたが、2007年度、2008年度ともに小売金額ベースにおけるマイナス幅はより大きくなった。

 一方、「スポーツシューズ」は、前年度比1.6%増の4930億円で、4年連続のプラス成長、「子ども靴」も同2.4%増の870億円だった。スポーツシューズは、健康意識の高まりを背景に、「ウォーキングシューズ」がいわゆる団塊世代のリタイア層の需要に合致したこと、また、レジャー用の機能性に加え、ファッション性も重視したドレスコンフォーとシューズが開発され、好調だったことなどがプラス成長の要因として挙げられている。

 同調査結果の概要は↓
 http://www.yano.co.jp/press/pdf/520.pdf