厚生労働省が2日に公表した毎月勤労統計調査結果速報によると、8月の一人平均現金給与総額は、従業員5人以上の事業所で前年同月比0.5%減の28万4652円となり、2ヵ月連続の減少となった。基本給にあたる所定内給与は同0.1%減の25万2422円となり4ヵ月連続の減少、残業代などの所定外給与は同1.3%増の1万9028円と10ヵ月連続で増加、賞与など特別に支払われた給与は同10.6%減の1万3202円となった。
所定内給与と所定外給与を合計したきまって支給する給与は、前年同月比0.1%減の27万1450円と減少に転じた。現金給与総額を就業形態別にみると、一般労働者は同0.7%減の34万8572円、パート労働者は前年同月と同水準の9万4106円となっている
8月の一人平均総実労働時間は、従業員5人以上の事業所で前年同月比0.3%減の148.4時間となり、4ヵ月ぶりの減少となった。内訳は、所定内労働時間が同0.3%減の138.3時間、残業時間などの所定外労働時間は同1.1%増の10.1時間だった。製造業の所定外労働時間は、同3.3%増の15.8時間。総実労働時間を就業形態別にみると、一般労働者は同0.2%減の166.3時間、パート労働者は同0.8%減の95.2時間となっている。
また、8月の従業員5人以上の事業所で働くパート労働者は前年同月比0.5%増の月間平均1099万4千人と増加に転じた。正社員などの一般労働者は同1.5%増の3279万1千人で、昨年1月以降、20ヵ月連続で増えている。合計での常用労働者数は、同1.2%増の4378万6千人で、32ヵ月連続の増加。主な産業についてみると、「製造業」1.3%増、「卸売・小売業」0.8%増、「サービス業」1.5%増となった。