昨今、仕事と生活の調和を意味する「ワークライフバランス」に注目が集まり、長時間勤務や土日出勤などビジネスパーソンを取り巻く仕事環境が問題視されている。IHG・ANA・ホテルズグループジャパンが20~40代のビジネスパーソンを対象に実施した「働く人の睡眠に関する調査」結果(有効回答数1106人)によると、平日の睡眠時間は、「6~8時間未満」が50%だが、「4~6時間未満」も43%いた。
一方、休日の睡眠時間でも「6~8時間未満」が54%ともっとも多いが、「4~6時間未満」は14%と大幅に減少し、「8~10時間未満」との回答が平日の3%から27%へと大幅に増え、休日はいつもより多めに睡眠をとり、ゆっくり休む人が多い。男女別にみると、労働時間は男性が長めの傾向(8時間以上が男性77%、女性50%)であるのに対し、休日の睡眠時間8時間以上は男性が26%と女性(34%)よりも短かった。
睡眠に関する悩みでは、「昼間でも眠気におそわれる」が男性38%、女性39%と、ともにもっとも多いほか、男性では「いびきがひどい」(21%)が女性(9%)より、女性では「寝起きが悪い」(32%)が男性(25%)より多い。眠りを妨げる悩みでは、男性は「仕事」が44%と他の悩みより20ポイント以上多いのに対し、女性は「仕事」(38%)、「家族」(29%)、「お金」(27%)、「職場の人間関係」(26%)など、悩みは多岐にわたる。
睡眠に悪影響を及ぼしそうだが、ついやってしまうことでは、「寝る直前までTV・ビデオを見る」(42%)、「メールをチェックする」(40%)という人が多く、特に女性が男性を上回る。次いで「休日に寝ダメをする」(33%)、普段から「決まった時間に寝ない」(30%)など生活時間が不規則な人も約3割おり、やはり女性(「寝ダメ」38%、「決まった時間に寝ない」32%)のほうがその割合が高いことが明らかになった。
また、よく眠るために良さそうだが、すぐに実践できないことは、「夕方から宵の口にかけての軽い運動」(52%)、「20~30分程度の短い昼寝」(49%)、「生活のリズムを平日・休日でほぼ同じにする」(46%)が上位を占めた。それぞれ実践できない理由は、軽い運動や短い昼寝は「時間がない」からできないとの回答がダントツに多く、ビジネスパーソンにとって仕事中に時間を使って仕事以外のことをすることが困難なようだ。
同調査結果の詳細は↓
http://www.anaihghotels.co.jp/pr/pdf/08052902.pdf