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経営関連情報 (2006/03/17)

首都圏の私大入学費用は自宅外通学者で214万円

 東京地区私立大学教職員組合連合が発表した首都圏の私立大入学にかかる費用調査によると、受験から入学までの費用は、子どもが自宅外通学の場合は214万3156円(前年比2.1%増)、自宅通学の場合は149万456円(同0.9%増)だった。自宅通学者では費用の約6割が、自宅通学者では9割近くが初年度納付金だ。この調査は、昨年春に私立大・短大に子どもを入学させた保護者約4100人を対象に昨年5~6月にかけて実施したもの。

 初年度納付金は130万5956円(前年比0.3%増)だった。自宅外通学者の費用の内訳は、初年度納付金のほか、「受験費用」が24万3800円(同1.5%増)、「家賃」が5万8700円(同▲4.2%)、「敷金・礼金」が20万8100円(同▲10.3%)、「生活用品費」が32万6600円(同24.4%増)。生活用品費の増加は、学業や就職活動にIT機器が不可欠な時代となって、パソコン購入費用などが増えたものとみられている。

 仕送り額は、費用がかさむ「5月」が12万4100円、出費が落ち着く「6月」が10万1400円といずれも減少した。6月の仕送り額は下降の一途をたどり、バブル経済前の18年前(1987年度)の水準まで後退した。高学費による父母・学生の負担が限界に達していることは、仕送り額の減少に象徴される。仕送り額から家賃を引いた生活費は、10年連続で減少して4万2700円と、1986年度の調査開始以来、過去最低となった。

 なお、入学費用を借り入れた世帯は21.9%と前回(22.1%)とほぼ変わりない。自宅外通学者の世帯では4人に1人(25.5%)、自宅通学者の世帯では5人に1人(18.7%)が借り入れた。借入額の平均は調査開始以来最高の166万4000円となり、自宅外通学が193万1000円で自宅通学(134万5000円)を58万6000円上回り、自宅外通学者世帯での家計負担の大きさがうかがえる結果となった。

 同調査の詳細は↓
 http://www.tfpu.or.jp/05kakeifutantyousa-essence.pdf