投資信託協会が実施した「投資信託に関するアンケート調査」結果(有効回答数1507人)によると、投資信託の保有率は11.1%で、年代が上がるにつれ高まり、60代以上では20%前後にのぼる。保有種類は、「株式投資信託」(69.5%)が前年調査より12.6ポイント上昇して特に高く、以下、「外国で作られた投資信託」(33.5%)と「公社債投資信託」(31.7%)がほぼ同率で続き、平均保有種類数は1.54種類だった。
投資信託購入の決め手は、「値上がり期待」(37.2%)、「分配の頻度・実績」(34.6%)、「安全性の高さ」(34.2%)、「過去の運用実績」(29.0%)の4項目が主。また、投資信託の購入目的は、「特に目的はないが、資金を増やしたいため」(35.5%)と「老後の生活資金」(34.6%)が高く、「資産のリスク分散」(28.1%)が続く。投資信託の運用実績評価は、「期待以下」が53.7%と前年調査より25.4ポイントも上昇し、全体的に評価は悪化している。
投資信託保有未経験者のうち、投資信託を購入したいと思ったことが「ある」人は9.1%にとどまる。これまで購入しなかった理由は、「投資信託がよく分からないので不安」が67.1%と特に高く、非購入意向層では特に高い。次いで「元本保証がない」(35.4%)、「少額では購入しづらい」(19.0%)が続き、購入意向層ではほかにも「商品の種類が多く自分で選択できない」(31.5%)との理由も比較的多かった。
今後の貯蓄方法で最優先する考えとしては、「元本保証がされていること」(54.6%)が過半を占め“安定重視型”志向が強まっている。次いで「少額でも出し入れ自由」(14.7%)、「利回り」(12.9%)が続く。今後の貯蓄対象として考えている金融商品は、「ゆうちょ銀行の定額貯金」(49.8%)と「定期預金」(49.2%)がほぼ同率で高く、「株式」が12.1%で続く。「国内の投資信託」は6.0%、「外国で作られた投資信託」は3.0%だった。
同アンケート調査結果の概要は↓
http://www.toushin.or.jp/report/index.html