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2009年の上場廃止企業は163社で過去最多を記録

経営関連情報 - 2009年12月21日

 帝国データバンクが17日に発表した「2009年上場廃止企業実態調査」結果によると、2009年の上場廃止企業(重複上場分を除く、予定分含む)は163社にのぼり、戦後最多を記録する見通しだ。これで、2005年から2009年までの上場廃止企業は609社にのぼった。市場別にみると、「東証1部」の208社が最多で、以下、「ジャスダック」の177社、「東証2部」の89社、「大証1部」の64社などが続く。

 2005年から2009年までの上場廃止企業を理由別(重複上場分及び廃止理由の重複分を含む、延べ社数)にみると、「完全子会社化」の371社が最多で、以下、「株式の全部取得」の101社が続く。2008年以降は、上場企業倒産の増加に伴い「経営破綻」が急増し、5年間での合計は76社にのぼった。また、2009年は、「完全子会社化」が64社と最多、「株式の全部取得」が50社と、事業再編を目的とした上場廃止が多かったことが特色だ。

 上記の5年間に「経営破綻」を理由として上場廃止となった延べ76社について、上場から上場廃止までの上場期間を調査した結果、「(株)モリモト」(2008年11月、民事再生法、東証2部)の上場期間「10ヵ月」が最短で、以下、「(株)エルクリエイト」(2008年10月、破産、ジャスダック)の「1年2ヵ月」、「(株)ゼクー」(2005年6月、破産、東証マザーズ)の「2年4ヵ月」が続いた。

 また、近年、上場廃止後の企業倒産が増加傾向にある。2006年以降2008年まで計4件に過ぎなかった上場廃止後の企業倒産が、2009年に入り、6件と急増している。この計10社の上場廃止理由は、「虚偽記載」が4社、「債務超過」が3社、「監査意見不表明」が2社などとなり、市場別でみると、「ジャスダック」、「東証マザーズ」、「東証2部」、「大証ヘラクレス」が各2社、「東証1部」、「大証2部」が各1社となった。

 同実態調査結果の詳細は↓
 http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p091203.pdf