経 営 関 連 情 報

2002年10月16日-002
2001年ゴルフ用品国内出荷市場は6年連続のマイナス

 矢野経済研究所が10日に公表した「2002年版ゴルフ産業白書」によると、2001年ゴルフ用品国内出荷市場は、昨年対比96.9%の2,672億500万円で推移し、6年連続のマイナス成長となった。これは、85~86年の市場規模に相当し、市場スケールだけをみれば、バブル期に伴う市場拡大分を12~13年の歳月を経てきれいに清算し終えた状況となっている。96年に一時的にプラスに転じた国内出荷市場は、翌97年に再びマイナス成長に転じ、微減傾向で推移。98年に12年ぶりに3,000億円の大台を割り込み、2001年も底は打たなかった。

 2001年は米国同時多発テロの影響から激減した海外渡航の余波として、旅行・レジャー産業を中心に広く内需が拡大したが、これはゴルフ業界にもあったとみられている。実際、2001年9~10月のゴルフ場入場者数は全国的に回復傾向で推移し、このプレー需要の活性化が物販にも好影響を与えた。そのとき特に需要を活性化させたものにフェアウェイウッドがある。ショートウッド(5~9番)を中心に大きく需要を伸ばした。

 対してドライバーの需要は頭打ちにあったとする小売店は多い。ドライバーが頭打ち状況にあるということは、ゴルファーが限定化してきていることの表れであり、その結果、新規ゴルファーの参入やゴルファー人口の拡大が促進されていない現状も、残念ながら側面的に映し出している。2002年もその傾向は変わらず、ゴルフ用品国内出荷市場は商品群ごとの増減の差が少なくなるという傾向にあるものの、市場規模を大きく押し上げる成長カテゴリーは見当たらず、2,662億5,000万円、対前年比99.6%と微減ながら7年連続のマイナス成長となる見込だ。

 

 

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