全国商工会連合会はこのほど、「後継者人材マッチング」サイトをオープンした。後継者人材マッチング促進事業は、中小企業庁の委託を受けて、同会が日本商工会議所の協力の下、インターネット上に全国各地の「後継者を探している事業者」と「後継者となることを希望している人」との出会いの場の情報を掲載するサイトを開設し、運営するもの。
地域の商店や小規模事業者には、安定した顧客や取引先があり、事業としての価値があるにもかかわらず、身内や地域内に後継者が見つからず、やむなく廃業せざるを得ないケースも少なくない。後継者探しが大きな課題だが、特に、従業員の少ない個人事業者にとっては切実だ。後継者難が廃業に結びついている現況は、商店街の空き店舗問題、地場産業や地域集積の崩壊などといった地域の活力衰退の一因となっている。
一方、創業希望者は1990年代に入って100万人以上の水準で推移しているが、創業実現率は30%台にまで低下している。このことから、新規創業や新分野進出を志しながらも、顧客や取引先の確保が見込めず、新規創業等をあきらめている人が相当数にのぼるとみられている。これが、廃業率が開業率を2%前後上回る状況が10年以上続いている一因ともなっているようだ。
このため、後継者難に悩む地域の事業者などと、新規創業を望みながらためらっている人などの後継者希望者とのマッチングを支援する「後継者人材マッチング」は、地域産業の事業再構築を図るとともに、地域経済の活性化に資すると大いに期待されている。
「後継者紹介マッチング」サイトは↓
http://kokei.shokokai.or.jp/