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経営関連情報 (2006/05/01)

独立志向が3年連続で減少~新入社員意識調査

 社会経済生産性本部が実施した「2006年度新入社員意識調査」結果(有効回答数1961人)によると、「ニートになる人の気持ちは理解できる」との回答が39.7%とほぼ4割を占め、「人より多くの賃金を得なくても、食べていけるだけの収入があれば十分」が36.0%、「社内で出世するより、自分で起業して独立したい」(20.1%)が3年連続で減少し、2割前半の低い水準となるなど、現状肯定的な傾向がうかがわれた。

 また、上司から、会社のためにはなるが、自分の良心に反する手段で仕事を進めるように指示された場合に、「あまりやりたくないが、指示どおりに行動する」(38.8%)との回答が前年よりも4.5ポイント減少し、2年ぶりに4割を下回った。発注者が取引先から贈答品や食事などの便宜を受けることを「問題ない」(42.8%)とする回答も減少し、1990年の調査開始以来もっとも低い水準となった。

 一方、集団とのかかわりを持ち、ハイタッチなコミュニケーションを求める傾向が強まっている。担当したい仕事について、「個人の成果が直接結びつく職場」より、「チームを組んで成果を分かち合える職場」を希望する回答がほぼ8割(79.1%)に達し、調査開始以来最高の水準となった。「会社の運動会などの親睦行事は、できれば参加したくない」(17.3%)との回答も減少し、こちらは過去最低の水準となった。

 さらに、「先輩や上司の仕事のペースを崩さないためには、近くの席の相手であっても、電子メールでやり取りをしたほうが効率的でいい」(11.0%)とする回答は1割に過ぎないなど、全体的に個人主義的な志向が減少している。