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「婚活しないと結婚できない」との新入社員の3割

経営関連情報 - 2009年07月03日

 日本生産性本部が2009年度新入社員を対象に実施した「働くことの意識調査」結果(有効回答数3172人)によると、就職先の会社を選ぶ基準は、「自分の能力、個性が活かせるから」が30.2%でトップ、以下、「仕事がおもしろいから」(20.7%)、「技術が覚えられるから」(10.5%)が上位を占めた。勤務先の企業に関連する項目、「一流会社だから」(5.8%)や「経営者に魅力を感じて」(5.2%)などは10%に満たない数値だった。

 これは、終身雇用制の後退を背景とする、昨今の「就社」より「就職」という傾向を反映したものとみられる。興味深いのは、1971(昭和46)年度には27%でトップに挙げられていた「会社の将来性」が昨年は一ケタ台(8.7%)にまで落ち込んでいたが、今年はわずかに増加して10.2%と二ケタ台を回復したことだ。個人の能力や技能に関連する項目が上位を占めてはいるが、不況を反映して経営の安定性も重視されたようだ。

 仕事への考え方では、昨年秋以降の経済環境の悪化を背景に、「リストラ不安」(39.8%→46.1%)と「会社の倒産・破綻の不安」(22.1%→27.7%)が前年より増加した。また、「デートか残業か」では、「残業」(82.8%)が「デート」(16.6%)を大きく上回り、過去最高の開きとなった。男女別にみると、「残業派」は男性が78.6%、女性が88.4%と、女性のほうがプライベートな生活よりも仕事を優先する傾向が強い。

 将来の共働き志向では、全体の48.9%が「共働きをする」と回答。特に女性は63.1%と過去最高。また、全体の31.1%が「積極的に婚活をしないと結婚できない」と回答。男女別にみると、男性35.2%、女性25.6%と男性のほうが婚活の必要性を強く感じている。「デートと残業」でも男性のほうが女性よりも10ポイント近くデートを重視しており、恋愛や結婚については女性のほうがドライな感覚を持っていることがうかがえる。

 同意識調査結果の詳細は↓
 http://activity.jpc-sed.or.jp/detail/lrw/activity000921/attached.pdf