Yahoo!リサーチを運営するヤフーバリューインサイトが首都圏都市部の住民を対象に実施した「都市災害に対する防災意識に関する調査」結果(有効回答数500人)によると、最近1年間の災害への関心度について、全体の51%が「関心が高くなった」と回答し、「変わらない」(47%)とほぼ同率だった。「関心が高くなった」は、男性が44%に対し女性は58%と約15ポイント上回り、女性の防災関心度の上昇が際立つ。
今までに費やしてきた防災対策費用の年間平均額は、「0円」が36%でもっとも多く、調査対象者の4割弱がこれまで防災に対して全く出費を行っていないことが分かった。「1円~5000円未満」が27%、「5000円~1万円未満」が23%と、それぞれ全体の約4分の1ずつという結果だった。同居家族の有無別では、「同居家族なし」において「0円」が51%と特に高く、「同居家族あり」の31%と比べて対策費用が全体的に低い様子だ。
また、災害発生時に起こりうる物資の不足や想定される非常事態に関する「不安の度合い」とそれぞれに対する各自の「準備の度合い」を比較し、防災対策の傾向を男女別にみると、男女ともにほぼすべての項目で「不安度」が「準備度」を上回っており、不安に対して準備が追いついていない様子がうかがえる。女性では、まず全般的に男性よりも不安度が高く、準備度も高い傾向となっていた。
男女とも生死に関わるものに不安を感じる人が多いという傾向は変わらなかったが、そのなかでの準備度については、飲料水や非常食などの「飲食類」は女性が多く、「カーテンやカーペットの防災対策」、「ガラス飛散防止」、「家具類の転倒防止」など、災害時に家のなかでの被害拡大を未然防止する家財道具関連の予防系カテゴリーは男性のほうが高く、同じ不安度が高い項目のなかでも、準備の優先順位に男女の違いがみえる結果となった。
同調査結果の詳細は↓
http://www.yahoo-vi.co.jp/research/common/pdf/091015.pdf