ゼイタックス

経営関連情報 (2004/10/29)

預金口座の不正利用で約5500件を利用停止等に

 “オレオレ詐欺”や架空請求など預金口座を悪用した事件が社会問題となっている。そこで、金融庁では、預金口座の不正利用に関する情報について、明らかに信憑性がないと思われる場合を除き、その口座が開設されている金融機関や警察当局へ情報提供することとしている。また、その情報を四半期ごとに公表しているが、26日に公表した7~9月期においては1501件の情報を提供したことを明らかにした。

 この結果、調査を開始した2003年9月以降、本年9月末までの情報提供件数は6518件にのぼった。情報提供を受けた金融機関では直ちに調査を行っているが、その結果、2175件を「強制解約等」、3344件を「利用停止」にした。犯罪に使われる可能性のある合計5519件の預金口座が整理されたわけだ。そのほか「調査中」が664件、特に不審な点が見受けられなかったものや口座自体がなかったものが237件だった。

 本年9月末までの情報提供の累計6518件を金融機関の業態別にみると、全体の84%を占める5500件が「主要行」、以下、「地銀・第二地銀」が673件、「信金・信組」が243件、「その他の金融機関」が102件と続く。主要行が圧倒的に多いのは、やはり犯罪でも名前の通った主要行の預金口座を示して被害者に錯覚を起こさせるためと考えられる。逆にいえば、主要行といえども、犯罪の温床となりそうな不明な口座が山ほどあるということだ。