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経営関連情報 (2005/01/28)

12月の企業倒産は24ヵ月連続の前年同月比減少

 帝国データバンクがこのほどまとめた全国企業倒産(負債1千万円以上)状況によると、昨年12月の倒産件数1064件は、2ヵ月ぶりの1100件割れで10月(1064件)と並び2004年で最低となった。前年同月を9.4%下回り、前年同月比は24ヵ月連続の減少。ただ、帝国データバンクでは、公的支援や再生メニューなどが倒産減少の要因と推測しており、企業が自立的回復によって倒産を回避しているとは言いがたいとみている。

 負債総額は8967億9300万円で、9ヵ月連続の1兆円割れとなったものの、前月を151.1%、前年同月を97.9%それぞれ大幅に上回り、高水準となった。これは、月中、ゴルフ場経営の富士カントリー(負債1800億円、愛知県)やグループ各社が倒産したのをはじめ、不動産業のいわきリゾートサービス(同1567億円、東京都)などの大型倒産が多発したため。負債1000億円以上の倒産が2件と5ヵ月ぶりに発生した。

 主因別の倒産動向をみると、「販売不振」は715件、前年同月比13.2%減で、24ヵ月連続の前年同月比減少となったうえ、8ヵ月連続の800件割れとなった。また、「業界不振」は28件、同51.7%減と50%を超える大幅な減少。一方、「放漫経営」(81件、同1.3%増)は5ヵ月ぶりの前年同月比増加となり、「経営計画の失敗」(31件、同121.4%増)は100%を超える大幅な増加率となった。

 倒産の態様別では、「破産」が386件、前年同月比5.6%減で、2ヵ月ぶりに前年同月を下回り、2004年で最低だった8月(385件)に次ぐ低水準となった。一方、「民事再生法」(61件、同7.0%増)は10ヵ月ぶりに前年同月を上回った。「任意整理」(587件、同15.1%減)は29ヵ月連続の前年同月比減少で、91年1月(594件)以来13年9ヵ月ぶりの600件割れとなった10月(594件)を下回り、年間最低を記録した。