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経営関連情報 (2004/10/15)

表示して入浴剤使用の温泉が151ヵ所~環境省調査

 偽装温泉が次々に発覚し、温泉に対する信頼が揺らいでいるが、環境省はこのほど、全国のホテル・旅館・浴場など約2万ヵ所の温泉施設の運営状況を9月1日時点で調査した結果を公表した。回答施設数は1万2122ヵ所と6割強にとどまった調査結果によると、長野県の白骨温泉で使われ問題となった入浴剤については、「表示して現在も使用」している施設が151ヵ所あることがわかった。

 入浴剤を「表示せず現在も使用(添加)」している施設はなかったものの、「過去に表示せず使用」した施設が24ヵ所あった。入浴剤を使用している理由(複数回答)として、「香りを良くする」、「色々な浴槽に入ってもらいたい」、「お湯の見た目を良くする」などを挙げている。また、入浴剤以外のものを使用している施設は365ヵ所あり、ショウブの葉やゆず、りんご、バラの花びらなどが上位を占めた。

 温泉に水を加えている(加水)している施設は全体の33%(3660ヵ所)あり、うち表示をしている施設は16%(589ヵ所)だった。加水をしている理由(複数回答)としては、施設の54%(2638ヵ所)が「温泉温度が高い」、21%(1018ヵ所)が「湯量の不足を補う」、9%(414ヵ所)が「温泉資源の保護」を挙げている。また、加温している施設が51%(5777ヵ所)あったが、このうち74%(4289ヵ所)が表示していなかった。

 なお、主な泉質(重複回答あり)については、「単純温泉」が32%(4095ヵ所)、「塩化物泉」が27%(3441ヵ所)、「硫酸塩泉」が11%(1378ヵ所)、「炭酸水素塩泉」が10%(1274ヵ所)、「硫黄泉」が8%(1026ヵ所)などとなっている。分析した成分の採取場所は、「温泉湧出口」が68%(7668ヵ所)と大半を占め、「浴槽注ぎ口」は5%(552ヵ所)、「貯湯槽」も5%(536ヵ所)だった。

 温泉利用施設に関する調査結果の概要は↓
 http://www.env.go.jp/press/file_view.php3?serial=6070&hou_id=5334