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4~6月の非正規雇用者数は最大の減少幅

経営関連情報 - 2009年08月21日

 総務省が18日に発表した4~6月期の労働力調査(詳細集計)によると、4~6月期の役員を除く雇用者数は5105万人と、前年同期に比べ76万人減少し、2期連続の減少となった。内訳は、パートやアルバイトなどの非正規雇用者数が1685万人と、同47万人の減少となり、比較可能な2003年以降では最大の減少幅となった。一方、正規雇用者数は3420万人と、同29万人の減少となっている。

 このように、厳しい経営環境のなかで非正規雇用者が雇用の調整弁となっている実態がうかがえる結果となった。非正規雇用者のうち、「パート・アルバイト」は1128万人と、前年同期に比べ28万人減となり、6期連続の減少。工場や事務所などで働く「労働者派遣事業所の派遣社員」は105万人と同26万人減で2期連続の減少。「契約社員・嘱託」は318万人と、同7万人の増加となっている。

 完全失業者数は347万人と、前年同期に比べ77万人増と約30%増加した。仕事に就けない理由別にみると、「条件にこだわらないが、仕事がない」が48万人で同20万人増と倍増し、厳しい雇用情勢を反映した。「希望する種類・内容の仕事がない」が104万人で同20万人の増加、「求人の年齢と自分の年齢があわない」が57万人で同14万人の増加、「自分の技術や技能が求人要件に満たない」が26万人で同15万人の増加となっている。

 失業期間は、「3ヵ月未満」が140万人と、前年同期に比べ35万人の増加。「3ヵ月以上」が204万人と、同43万人の増加だが、このうち「3~6ヵ月未満」が62万人と、同23万人の増加となっている。また、前職の雇用形態をみると、「労働者派遣事業所の派遣社員」だった人は26万人で同15万人増と2倍以上増えているが、「正規雇用者」だった人も85万人と、同26万人増えており、雇用調整の波は正規雇用者にも及んでいる。

 同労働力調査結果の概要は↓
 http://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/4hanki/dt/pdf/05500.pdf