ゼイタックス

税務関連情報 (2004/07/14)

電子申告、開始届出書提出者の半数が「利用せず」

 国税電子申告・納税システム(e-Tax)の開始届出書を提出しながら、実際には「利用しなかった」との回答が51%と半数以上いた。これは、名古屋国税局管内において今年3月上旬までに開始届出書を提出した7359人(社)の納税者等を対象に実施したアンケート調査結果で判明したもの。回答者は、個人546人、税理士(税理士法人)430人、法人33社の計1009件。

 e-Taxを利用しなかった理由(複数回答)は、「添付書類の一部は別途提出を要する」がもっとも多く、以下、「電子証明書の取得に手間がかかる」「e-Taxソフトが使いずらい」「コンピュータ操作が複雑」「カードリーダーの入手が難しい」などが上位に挙げられた。やはり、添付書類を郵送などで別送する二度手間を嫌った人が多く、e-Tax普及のカギのひとつは添付書類の扱いにあるようだ。

 一方、「利用した」との49%の回答者のその理由(複数回答)は、「インターネットを有効活用したい」がトップで「税務署の開庁時間外でも提出(送信)できる」「税務署や金融機関に赴く必要がない」などが続いた。意外なのは、現在は平日の午前10時から午後9時(確定申告期間中)に限られているのに開庁時間外でも送信できることが挙げられたこと。土日・祝日を含め24時間での利用が可能になれば、さらに利用者が増える可能性がある。

 税務署から送られたe-Taxソフトについては利用者が7割に達したが、ソフトのインストールや暗証番号の変更、電子証明書の登録などの事前準備にほとんどが手間取っており、「スムーズにできた」との回答は3割にとどまった。また、e-Taxのうち利用しずらかった機能(複数回答)は、「帳票の自動計算」がもっとも多く、以下、「帳票のイメージ表示」「ヘルプ機能」などが挙げられた。この辺の改善も普及のカギといえる。