税 務 関 連 情 報

2003年01月24日-001
所得捕捉率の是正に“怒れ全国のサラリーマン”(30)

★「国によって一元管理」される恐れ?

 おそらく、反対者の多くも現在の番号社会を否定はしていないはずだ。いろいろな局面でそれぞれのシステムごとに番号で管理されていることには何ら危惧を抱かないはずだ。むしろ当然のこととして受け入れているに違いない。それなのに、例えば住基ネットや納税者番号制度などでの議論の中で、住民票コードや納税者番号を全員につけるというとなぜ大反対となるのか。

 それは、住基ネットや納税者番号制度のシステムが大規模・全国的であるがゆえに、一人ひとりの番号のもとにそれぞれの個人情報がすべて収集・蓄積される恐れ、さらにはそのように蓄積された個人情報・プライバシーが漏れたり盗まれたりした場合の危険性を根拠とするのだろう。もちろん、そのような可能性は誰も否定できないが、可能性だけで物事の善し悪しを判断できるものなのだろうか。

 その可能性がどの程度あるのかをまず考えてみなければなるまい。可能性の確立が客観的に相当程度高いものであれば、リスクが多すぎる場合は、あるメリットを得ることを諦めざるを得ないのは当然である。では、次回は、ひとつの番号のもとにすべての個人情報が収集・蓄積され「国によって一元管理」される可能性を考えてみたい。

(続く)

 

 

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