野村総研が10月に実施した「生活者の地球温暖化・エネルギー問題への認識に関するアンケート調査」結果(有効回答数1000人)によると、家電製品購入に際して省エネ性能を重視するか尋ねたところ、「特に重視しており、自分で直接省エネ性能情報を比較して商品を購入する」との回答が28.0%、「ある程度重視しており、店員等の薦める商品を選択することが多い」が50.1%と、約8割が省エネ性能を重視していることが分かった。
「価格・デザイン・機能などを重視し、省エネ性能はあまり重視しない」との回答は20.7%にとどまった。しかも、日常の家電製品利用に際して省エネを意識した行動(例えば、エアコンの温度設定やフィルター掃除、冷蔵庫の開閉回数の削減、不使用時のコンセント抜きなど)を取っているかについても、「常時意識している」との回答が33.9%であり、「時々心がけている」が52.4%と過半数を占めた。
一方で、カーボン・オフセット商品については、「購入経験あり」との回答は22.9%で、「知らない、見たことがない」という回答者が39.3%と、購入経験者を上回っていることが分かった。カーボン・オフセット商品は、まず商品生産の過程でCO2の排出削減努力を行った上で、削減困難な排出量について排出権の購入やCO2削減/吸収プロジェクトへの投資などを通じてその全部または一部の埋め合わせを行っている商品をいう。
現在のところカーボン・オフセット商品の認知度は低いが、しかし「購入したことはないが、今後は購入したい」との回答が25.5%と、購入経験者比率を上回る規模で存在している。年賀状やエコバッグ、菓子、タオルなど様々なカーボン・オフセット商品が続々と登場し、商品数は増加傾向にあるなかで、商品の情報提供により、広くその存在を周知し、購入を促す工夫が必要とみられている。
同アンケート調査の詳細は↓
http://www.nri.co.jp/souhatsu/research/2008/pdf/rd200811_02.pdf