経 営 関 連 情 報

2003年11月14日-001
新入社員、初任給は満足も将来の昇給は楽観視せず

 初めて社会人として労働の対価である金銭的な報酬を得ることは自立の第一歩となる。初任給がその出発点だが、新入社員は給料や貯蓄についてどのように考えているのか。産業能率大学が実施した新入社員のマネー感覚調査結果(有効回答数462人)によると、初任給については、20%が「十分に満足」と回答、「まあ満足」の32%と合わせると半数強が満足していることが分かった。

 「やや不満な金額」と「不満が大きい」との回答は合計でも1割程度であり、初任給の額はほぼ満足できる水準のようだ。しかし、今後自分の給料がどうなっていくのかについては、「毎年確実に上昇する」との回答は30%にとどまり、半数を超える52%が「下がらないとは思うが、確実に上昇することはない」と回答。さらに、「場合によっては下がる可能性も考えられる」との回答も2割近くあり、将来の自分の給料について楽観視していない様子がうかがえる。

 ちなみに、35歳時点での年収について理想と現実の予想を尋ねたところ、理想は「1000万円」がトップだが、現実では「500~600万円」が中心となっている。

 また、貯蓄を始める場合のきっかけ・動機付けとなるものについては、「結婚資金を貯める」が46%でトップ。ただし、男性のトップは「結婚資金を貯める」(49%)だが、女性は「海外旅行などのレジャー費用」(58%)がトップとなっており、この差には考えさせられるものがある。貯蓄手段としては、53%と半数強が「銀行預金」を選択。株式投資についてはわずか1%と、新入社員にとってはまだ馴染みの薄いもののようだ。

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