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来春大卒予定の求人倍率は2.14倍と高水準

経営関連情報 - 2008年04月28日

 リクルート・ワークス研究所が発表した「ワークス大卒求人倍率調査(2009年卒)」によると、来春2009年3月卒業予定の大学生・大学院生を対象とする、全国の民間企業の求人総数は、昨年より1.7%増の94.8万人となり、1984年の調査開始以来最高水準を更新した。景況感による企業収益の好調さの影響によるところのほか、中途採用を含めた人材確保難から採用意欲が継続されている背景がうかがえる。

 一方、学生の民間企業就職希望者数は、昨年から1.5%増の44.3万人となった。その結果、需給バランスである求人倍率は、昨年と同水準の2.14倍となった。求人倍率の推移をみると、1991年3月卒の2.86倍をピークに、就職氷河期の2000年3月卒は0.99倍まで低下している。2009年3月卒では、将来を見越した人材確保により採用数は増加の傾向がみられているため、企業側にとっては厳しい採用環境となっている。

 従業員規模別にみると、「従業員1000人未満企業」の求人総数は73.9万人、民間企業就職希望者数は17.4万人で、求人倍率は昨年より0.04ポイント上昇の4.26倍。また、「従業員1000人以上企業」の求人総数は20.9万人、民間企業就職希望者数は26.9万人で、求人倍率は昨年と同水準の0.77倍となった。就職希望者は1000人以上規模企業のほうが多く、1000人未満企業の採用環境は、昨年よりも厳しい状況と予測されている。

 業種別に求人倍率をみると、「製造業」は、求人・就職希望者ともに増加したため、昨年と同水準の2.46倍。「流通業」は、昨年より0.16ポイント下降しているが、7.15倍と高い倍率となっている。「金融業」は、求人総数は減少したものの、就職希望者が増えたため、昨年の0.39倍から0.35倍と、より厳しい就職状況となっている。「サービス・情報業」も、0.75倍と、学生にとっては厳しい就職状況が続いている。

 同調査結果の詳細は↓
 http://www.recruit.jp/library/job/J20080422/docfile.pdf