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経営関連情報 (2006/11/08)

採用で重視する人材要件は「積極性」「行動力」

 企業の人材確保は量が満たされればいいというものではない。何よりも質的な面で優れた人材を採用することが大きな課題だ。産労総合研究所が実施した「新規学卒者の採用活動実態調査」結果(有効回答数265社)によると、採用にあたって重視する人材要件(複数回答)は、まず性格面では、「積極性」(78.8%)がもっとも多く、次いで「行動力」(70.3%)、「協調性」(68.3%)、「明るい」(66.4%)などが続いた。

 性格面では、明るく協調性のあるアクティブな人材を求めている。また能力面では、「コミュニケーション力」(90.9%)がもっとも多く、次いで「基礎学力」(66.4%)、「チャレンジ力」(49.8%)、「問題解決力」(37.5%)、「リーダーシップ」(34.4%)となっており、コミュニケーションができて基礎学力が高い人材を求めているようだ。そこで重要となるのは、採用にあたっての選考方法である。

 採用の選考方法(複数回答)は、「個人面接」が92.5%ともっとも多く、次いで「筆記試験」が79.2%、「適性検査」が67.2%と、面接と筆記試験や適性検査で選考するのが一般的なようだ。選考に際して重視すること(複数回答)は、「面接の結果」が97.7%、「入社意思」が70.3%、「適性検査の結果」が39.9%、「筆記試験の結果」が30.4%と続く。面接重視の姿勢が色濃く、筆記試験の重視度が意外に低い。

 面接での重視点(複数回答)については、個人面接では「志望動機・入社意思」が82.1%ともっとも多く、次いで「コミュニケーション力」が73.3%、「面接態度」が57.9%、「自己PR・自己理解度」が55.8%、「積極性」が54.6%の順。「表情・目の印象」も46.7%と比較的多くなっている。面接試験の回数は、平均では2.7回だが、なかには「7回」という企業も3社あった。

 なお、昨年と比べ来年3月予定の新規学卒者の採用(予定)が「増加した」企業は45.9%、「増減なし」が37.2%、「減少した」が16.9%となった。半数近い企業が増加しており、採用意欲の高まりがうかがえる。来春卒業予定者の採用(予定)人数は、平均は56.9人だが、規模別にみると、大企業が114.8人、中企業が24.1人、小企業が10.2人となり、大企業は小企業の約11倍となっている。

 同実態調査結果の詳細は↓
 http://www.e-sanro.net/sri/ilibrary/pressrelease/press_files/srip_061023.pdf