経 営 関 連 情 報

2003年07月07日-001
今年上半期、多機能なウイルスが増加!!

 情報処理振興事業協会(IPA)がまとめたコンピュータウイルスの届出状況によると、2003年上半期の届出件数は7366件で、前年同期から約36%(4201件)減少した。しかし、届出件数の上位は、依然としてメール機能を悪用するウイルスが占めており、感染するとバックドア(裏口)を仕掛けたり、P2P(サーバー等を介さずにパソコンなどの端末同士で直接データのやり取りを行うシステム)で感染を拡大するなどの複数の機能を持ったウイルスが増加している傾向がうかがえる。

 上半期の届出上位ウイルスは、1)「W32/Klez」2630件、2)「W32/Sobig」719件、3)「W32/Bugbear」664件、4)「W32/Fizzer」543件、5)「VBS/Redlof」467件など。届出のあった新種ウイルス13種類のうち、2)や4)などセキュリティホールを悪用していない(添付ファイルをユーザーが開かなければ感染しない)ウイルスが9種類と過半数を占め、件数も増えている。IPAでは、「添付ファイルは安易に開かない」というウイルス対策の基本の徹底を改めて呼び掛けている。

 また、6月の届出件数は1401件で、5月より57件減と若干の減少となった。届出上位4種(「W32/Klez」425件、「W32/Bugbear」298件、「W32/Fizzer」233件、「W32/Sobig」181件)をはじめ差出人アドレスを詐称するウイルスが届出全体の8割を占めた。これからのウイルスは、本来の送信者を特定するのが困難であり、連絡が取れないことから蔓延する可能性が高いので、継続して注意が必要だ。

ホームへ戻る