経 営 関 連 情 報

2002年06月03日-002
微減傾向続く国内の菓子・デザート市場は3兆円強

 “グルメブーム”といわれテレビや雑誌などでの料理方法や料理店の紹介など珍しくなく、加えて生活に不可欠な「食」関連業界は景気がいいのではと思っていたら、菓子産業は漸減傾向にあるという。矢野経済研究所の「菓子産業白書2002年版」によると、国内の菓子・デザート市場は、97年度以降一貫して縮小トレンドとなっており、2001年度も前年比0.5%(159億円)の減少、市場規模を3兆3,039億円と推定。2002年度には、3兆3,000億円の大台を割って、3兆2,700億円前後になると予測している。

 白書によると、2001年度は97年度から1,172億円減少しており、国内の菓子・デザート市場は完全に成熟化しているという。製品ジャンル別にみると、この5年間で規模を拡大したのは、チョコレートの374億円増とデザート類の75億円増の両分野のみ。市場は全面的に頭打ちで、なかでも、洋菓子類(495億円減少)と和菓子類(495億円減少)の落込みが大きく、加えて、比較的規模の大きい冷凍・アイスクリーム分野(220億円減少)も縮小基調が続いており、この3ジャンル合計で、ここ5年間で1,000億円を超える縮小を記録している。

 一方、輸入菓子分野をみると、同市場は99年度をボトムに規模を拡大しており、2001年度は99年度比で17.1%(89億円)増の高伸長となって、600億円の大台を突破するとの予想だ。輸入菓子需要が再拡大基調に転換した背景には、今までのクリスマス、バレンタインなどの行事需要主体から通年需要にシフトしたことを挙げている。製品ジャンル別では、チョコレートが4割程度の構成を占めるものの、頭打ちで、代わってビスケット、チューインガム、米菓類が二ケタ伸長でカバーしている。

 

 

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