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テレビ視聴時間を抜いた20代男性のネット利用時間

経営関連情報 - 2009年07月01日

 博報堂DYメディアパートナーズが東京都内で2月に実施した「メディア定点調査2009」結果(有効回答数1919人)によると、生活者のマス4媒体(テレビ、ラジオ、新聞、雑誌)とインターネット2媒体(PC、携帯)を合わせた1日のメディア接触総時間は、週平均で5時間24分となった。ここ数年減少傾向にあったが、2009年は昨年(5時間19分)に比べ全体で若干増加している。

 これは、不景気の影響で生活者が自宅で過ごす時間が増えたことによる“巣籠り型メディア消費”に後押しされたこと、そして、パソコンからのインターネットへの利用時間が増えたことなどの影響とみられている。パソコンからインターネットへの利用時間は、昨年(週平均59分)ピークを迎えたとみられていたが、今年は週平均1時間8分となり、イメージ量ともに再び増加している。

 要因としては、動画サービスが急速に浸透したことにより、「情報を調べるツール」から「コンテンツを楽しむツール」へ価値転換が生じている可能性がある。全世代では、テレビの利用時間が週平均2時間44分、パソコンからのネット利用時間はその半分程度だが、20代男性においては、テレビが1時間51分であるのに対し、パソコンからのネット利用が1時間56分となり、2004年の同調査開始以来初めてテレビを抜いた。

 また、10代女性の携帯電話からのネット利用が週平均1時間38分なのに対し、20代女性では26分と年齢の差異が顕著になった。全世代平均(18分)を大幅に上回り、女子高校生などのメディア利用で携帯電話が急成長している現状を示した。10代女性は、最近注目の位置情報サービス(GPS)の利用経験率でも昨年の36.7%から55.9%と半数を超える結果となるなど、各種の携帯サービスは積極的に利用されている傾向にある。