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経営関連情報 (2004/07/28)

成果主義を導入した企業は約6割にのぼるが…

 成果主義の導入が大きな流れとなっているが、その普及は職場をどのように変えたのだろうか。労働政策研究・研修機構がこのほど発表した「労働者の働く意欲と雇用管理のあり方に関する調査」結果(有効回答数1066社、労働者7828人)によると、成果主義について「評価の基準として年齢や勤続年数より成果を重視する」方針が、過去3年間では「あてはまる」「ややあてはまる」とする企業が63.5%と約6割にのぼった。

 成果主義は過半数を超える企業で導入されていることが明らかになったが、今後3年間については、「あてはまる」が42.4%、「ややあてはまる」が45.7%となっており、今後はさらに成果を重視する企業が増える傾向にある。また、雇用管理制度のなかで「仕事の成果を賃金に反映させる制度」については、「導入している」企業が55.8%、「3年以内に導入を予定」とする企業が26.7%となっている。

 3年前と比べた職場の雰囲気については、職場の業績や成果を上げようという雰囲気が「強まった」との回答が労働者の約4割(37.6%)、企業の約7割(72.8%)で、企業が考えているほど実際の職場の雰囲気は業績・成果志向となっていない。その一方、労働者の約3割(33.3%)、企業の約4割(41.6%)が、ゆとりを持って仕事をしている雰囲気は「弱まった」としており、労働者・企業ともにゆとりがなくなったと感じていることがわかる。

 成果主義が普及している一方で、約3割(29.9%)の労働者が3年前と比べ評価の賃金・賞与への反映に対する納得感が「低下した」としており、「高まった」(9.7%)とする労働者より多くなっている。また、現在の仕事の満足度をみると、仕事全体では「(どちらかといえば)満足している」労働者が約4割(41.7%)。賃金については半数以上(51.4%)の労働者が「(どちらかといえば)満足していない」と回答している。

調査の詳細は↓
http://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/doko/h1607/documents/syousai.pdf