ゼイタックス

税務関連情報 (2006/08/30)

第3のビールは増税の影響「なし」が35%で最多

 酒税法改正に伴い5月から酒税が見直され、原料がエンドウマメなどのビール風味アルコール飲料「第3のビール」は350ミリリットル1缶あたり3.8円増税となったが、懸念された値上げの影響は少ないようだ。インターネット調査のマイボイスコムが実施した「第3のビールの利用動向調査」結果(有効回答数1万495人)によると、酒税法改正の影響(複数回答)は「変化はない」との回答が35.0%と最多だった。

 「第3のビールを元々購入・飲用していない」との回答が40.6%あったことから、上記の35.0%は、第3のビールの購入・飲用者ベースでみるとほぼ6割にあたる。価格競争激化でスーパーや量販店が価格を抑えていることなどもあって“第3のビール離れ”は少ないようだ。「購入量自体が減った」(6.1%)や「第3のビールが減り発泡酒が増えた」(5.9%)、「第3のビールが減りビールが増えた」(4.9%)などの回答は少数だった。

 第3のビール購入のポイント(複数回答)については、「価格」(50.1%)を半数が挙げており、次いで「味・香り」(39.8%)、「飲みやすさ」(37.3%)、「ビールにより近いこと」(26.5%)などの回答が多い。やはり「低価格」が購入の決め手となっていることから、今後の値上げ幅によっては、“第3のビール離れ”といった事態も起こる可能性がある。それにしても、庶民のささやかな楽しみに水を差す増税は「弱い者いじめ」ではないか。

 なお、飲んだことがある第3のビール(複数回答)では、キリン「のどごし」(40.2%)、サッポロ「ドラフトワン」(36.6%)、アサヒ「ぐびなま」(31.4%)、アサヒ「新生3」(26.3%)、サントリー「ジョッキ生」(23.9%)、サントリー「スーパーブルー」(19.5%)、サッポロ「スリムス」(11.7%)の順に多い。「第3のビールは飲んだことがない」との回答が26.1%、「アルコール飲料自体飲まない」との回答が14.6%あった。