2005年以降、延べ3万件の製造業が倒産等で消滅
帝国データバンクがこのほど発表した「製造業の倒産、休廃業・解散動向調査」結果によると、製造業の2005年以降の倒産及び休廃業・解散件数を合わせた事業停止(消滅)件数は、延べ2万8375件(倒産9504件、休廃業・解散1万8871件)と3万件に迫る数字であることが分かった。倒産企業を負債額別にみると、「1000万円以上5000万円未満」が2005年以降、毎年増加しており、零細企業の倒産が目立つ。
2005年以降の年別の消滅件数をみると、リーマンショックの影響を受けた2009年の5406件がもっとも多く、2008年も5134件と5000件台だった。昨年2010年は4751件と5000件を割り込んだものの、依然として高水準が続いている。一方、2010年の負債総額は、倒産の減少に加え、100億円以上の負債を抱えた倒産が4件(前年14件)にとどまるなど、前年比49.0%減の約5255億1000万円と大幅減少となった。
消滅件数を業種細分類別にみると、2005年以降、「機械器具製造業」(3478件、うち倒産1164件)、「鉄鋼業、非鉄金属・金属製品製造業」(3445件、同1119件)、「繊維工業、繊維製品製造業」(3313件、同1095件)、「食料品・飼料・飲料製造業」(3275件、同1024件)、「出版・印刷・同関連産業」(3049件、同1360件)、「その他製造業」(3409件、同1124件)の6業種で、それぞれ3000件を超える企業が消滅している。
倒産企業を負債額別にみると、「1000万円以上5000万円未満」が2005年以降、毎年増加しており、2010年も742件でもっとも多く、他のカテゴリーが前年比減少となるなか、唯一11.9%増とプラスとなった。その構成比も42.1%と4割を超え、零細企業の倒産増加がうかがえる。また、2010年の50億円以上の大型倒産は10件にとどまり、前年(29件)に比べて大幅に減少した。
同調査結果の詳細は↓
http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p110201.pdf