少子高齢化社会の進展のなかで、企業にとって高齢者を戦力として活用することが今後の重要課題となっているが、働く側はどのような意識をもっているのだろうか。アルバイト・求人情報を提供するアイデムの人と仕事研究所が、20~50代の男女正社員を対象に実施した「退職年齢に関する意識調査」結果(有効回答数1040人)によると、自分の退職時期について「元気で働けるうちはずっと働く」との回答が61.3%となった。
そのほか、「年金が支給されるまで働く」16.0%、「定年まで働く」15.1%、「定年を迎える前に退職する」7.7%となった。この4月から改正高年齢者雇用安定法が施行され、65歳までの段階的な雇用延長が義務づけられたが、「元気で働けるうちはずっと働く」と回答した人が6割にのぼり、労働者の就業意欲が高いことが分かった。年代性別にみると、30代女性が69.2%、40代・20代女性が63.1%と、総じて女性の就業意欲が高い。
自分が考える退職年齢については平均63.5歳という結果となった。これを退職時期との関係でみると、「元気で働けるうちはずっと働く」と回答した人の平均は65.8歳と、全体平均を2.3歳上回った。「年金が支給されるまで働く」と回答した人では平均64.7歳、「定年まで働く」は平均61.2歳、「定年を迎える前に退職する」は平均47.6歳が、それぞれの自分が考える退職年齢だった。
自分が考える退職年齢まで働く理由(複数回答)については、「年金だけでは生活できない」が最多の52.6%となった。特に、「元気で働けるうちはずっと働く」と回答した人は66.2%を占め、年金への不安が高く、収入を目的に働き続けたいことがうかがえる。次いで「年金が支給されるまでの生活費が必要」(42.9%)、「社会との関わりを持ち続けたい」(35.7%)、「仕事をやめると呆ける」(31.8%)の順となった。
同意識調査結果の詳細は↓
http://workium.aidem.co.jp/enquete/pdf/2006/investigation_resigna.pdf