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経営関連情報 (2005/02/11)

金融機関の融資姿勢は総じて改善~帝国データ

 帝国データバンクが1月下旬に実施した「金融機関の融資姿勢に関する企業の意識調査」結果(有効回答数9677社)によると、今年1月の金融機関の融資姿勢DIは、前月比0.3ポイント増の57.9となった。3ヵ月連続の改善で、2002年5月の同調査開始以来、もっとも高くなった。DI値は2003年7月から19ヵ月連続で50ポイント超えと改善傾向を続けており、企業が金融機関の融資姿勢の改善を感じていることが裏付けられる結果となった。

 公的保証付を除く無担保融資に関して、半年前と比較した金融機関の融資姿勢を業態別に尋ねたところ、大手銀行に対して「非常に積極的になってきた」との回答企業は、「取引がない」や「わからない/不回答」企業を除く5444社中951社、全体の17.5%となった。また、「やや積極的になってきた」企業は50.5%にのぼり、大手銀行の融資姿勢が「積極的になってきた」と感じている企業は計68.0%と約7割を占めた。

 さらに、地銀、第二地銀、信金・信組でも同様に尋ねた結果、それぞれで融資姿勢が「積極的になってきた」との回答が半数を大きく上回った。この結果、企業が感じる融資姿勢はすべての金融機関において改善傾向にあることが明らかになるとともに、大手銀行ほど積極的な傾向にあることが鮮明になったとしている。

 金融機関における担保主義の傾向については、「担保主義ではなくなってきている」との回答企業が、「わからない/不回答」を除く7059社中744社、全体の10.5%となった。また、「担保主義が緩和されてきている」とした企業も同34.0%あり、合計44.5%の企業が担保主義の緩和傾向を感じている。具体的には、「担保主義を脱却して業績重視の傾向がみられる」といった声が目立ったという。

 一方、「担保主義の傾向に変化はない」(51.3%)と「担保主義が強化されている」(4.2%)と回答した企業が計55.5%にのぼり、半数以上の企業が担保主義の緩和には否定的な見解を示した、これらの傾向を、2003年6月に行った調査結果と比較すると、「緩和傾向」と回答した割合の改善幅はわずか4.5ポイントにとどまっており、依然として担保主義は改善途上にあるとの見方を示している。