ゼイタックス

経営関連情報 (2004/01/23)
中小企業も決算書を公開する時代(19)

~費用・収益の計上は、どのように取り扱うか?(2)

 損益計算書では、会社の収益を「売上高」「営業外収益」「特別利益」の3つに区分する。「売上高」は、いわゆる本業でどれだけ稼いだかを示すもの。「営業外収益」は、本来の営業活動以外から発生した収益を示すもので、受取利息や受取配当金、雑収益など。「特別利益」は、本来の営業活動以外で臨時に発生した利益を示すもので、固定資産売却益や投資有価証券売却益などである。

 また、損益計算書では、会社が使った費用を「売上原価」「販売費及び一般管理費」「営業外費用」「特別損失」「法人税等」の5つに区分する。「売上原価」は、商品や製品の原価で、仕入高や製造原価など。「販売費及び一般管理費」は、商品や製品の販売行為や一般管理活動のために生じた費用で、給料や交通費、水道光熱費、貸倒引当金繰入など。

 「営業外費用」は、本来の営業活動以外に要した費用で、支払利息や開業費償却など。「特別損失」は、本来の営業活動以外で臨時に発生した損失で、固定資産売却損や投資有価証券売却損など。「法人税等」は、利益に課せられた法人税、住民税及び事業税である。

 損益計算書では、前期の3つの収益と5つの費用から、「売上総利益(粗利益)」「営業利益」「経常利益」「税引前当期純利益」「当期純利益」の5つの利益を算出する。「売上総利益(粗利益)」は、「売上高」から「売上原価」を差し引いたもので、商品や製品、サービスを提供したことから生じた利益。「営業利益」は、売上総利益から販売費及び一般管理費を差し引いたもので、会社本来の営業活動から生じた利益である。

 「経常利益」は、営業利益から営業外収益・営業外費用を加算減算したもので、会社の通常の活動から生じた利益。「税引前当期純利益」は、経常利益から特別利益・特別損失を加算減算したもの。「当期純利益」は、税引前当期純利益から法人税、住民税及び事業税を支払って最終的に残った利益である。

(続く)