博報堂が発表した1ヵ月先の消費を占う「消費者意欲指数」の9月末調査では、10月の消費意欲は52.7点で、先月から0.1ポイント減少したものの、前年同月比では1.6ポイントの増加となり、今年に入って2番目の上昇率となった。同調査は、一般生活者420人を対象に、消費意欲(モノを買いたい、サービスを利用したいという欲求)が最高に高まった状態を100点として、10月の消費意欲を採点してもらったもの。
この月別の消費を占う先行指標として幅広く活用されている消費意欲指数は、年初から順調に推移し、8月に一休みしたものの、9月、10月と再び前年超えのペースとなり、前年同期間平均を0.8ポイント上回った。消費意欲は着実にアップしている。また、内閣府が発表した9月の街角景気指数も回復傾向を示しており、「いざなぎ景気」と並んだ現在の景気状況を反映して、年末にかけて消費意欲指数のさらなる上昇を見込んでいる。
10月の男女別の消費意欲指数は、男性が先月比マイナス1.5ポイントの47.8点、女性がプラス1.4ポイントの57.7点となり、男女で10ポイントの差がついた。特に女性の指数は、9月に続き連続で2000年以降の最高値を記録しており、女性の好調さが目立つ結果となった。また、前年同月比では、男性がプラス0.6ポイント、女性がプラス2.7ポイントとともに前年を上回っている。
同時に調査している生活力点をみると、女性の「モノ消費」項目で「中くらいの買い物」や「大きな値の張る買い物」の数値が伸びてきている。その他の項目では、先月と比べ大きな変化はないが、男性は「仕事」と「学び」に、女性は「家事・家の中のこと」と「学び」に加え、今月は「人付き合い」に力を入れたいという人が多くなっている。