産業界の求める人材像と大学教育への期待~経団連
日本経団連が昨年9月から11月にかけて実施した「産業界の求める人材像と大学教育への期待に関するアンケート」結果(有効回答数596社)によると、グローバルに活躍する日本人の人材に求められる素質、知識・能力(複数回答)については、「既成観念に捉われず、チャレンジ精神を持ち続けること」(77.3%)がもっとも多く、次いで「外国語によるコミュニケーション能力」(67.9%)となった。
グローバル人材育成に向けて大学に期待する取組み(複数回答)では、「専門科目を外国語で履修するカリキュラムの構築」(52.7%)がもっとも多く、「英語で履修可能なカリキュラム」へのニーズが高いことが示された。次いで「企業の経営幹部・実務者から、グローバル・ビジネスの実態を学ぶカリキュラムの実施」(50.6%)も多く、外国語能力のみでなく、グローバル・ビジネスの実態に関心を持って欲しいと考えていることがうかがえる。
採用に際して大学生に期待する素質・態度、知識・能力については、特に重視されるのは、「主体性」、「コミュニケーション能力」、「実行力」などが上位に挙げられた。一方、大学生に不足しているもの(複数回答)について、素質・態度では、「主体性」(99.1%)、「職業観」(61.5%)、「実行力」(54.9%)が、知識・能力では、「創造力」(69.3%)、「産業技術への理解」(67.3%)、「コミュニケーション能力」(58.9%)が上位3となった。
大学が取組みを強化すべきもの(複数回答)としては、「教育方法の改善(双方向型、学生参加型、体験型授業の実施)」(76.5%)、「大学教員の教育力向上」(45.4%)を挙げる回答が多かった。なお、人材育成に向けた大学との連携について、「インターシップ」は48.3%の企業が実施し、平均受入れ人数12.8人、平均受入れ日数27.2日となっている。そのほか、「企業幹部・実務担当者による講義」(27.3%)などが行われている。
同アンケート結果の概要は↓
http://www.keidanren.or.jp/japanese/policy/2011/005/gaiyo.pdf