2003年09月24日-004
外食産業の倒産は過去最悪のペースで推移
外食産業の売上低迷が続いているようだ。日本フードサービス協会によると、既存店売上高は今年7月までで68ヵ月連続の前年同月比減少を記録した。さらに今夏は、冷夏によりビアホールなどの売上が大きく落ち込むなどの追い討ちをかけている。帝国データバンクがこのほど公表した実態調査では、今年は外食産業の倒産は過去最悪のペースで推移していることが明らかになった。
調査結果によると、今年1月~8月までで、外食産業の倒産は367件発生した。月平均では45.9件となり、過去最高を記録した2002年の490件、月平均40.8件を上回るペースである。367件を倒産要因別にみると、「不況型」倒産が265件で全体の72.2%を占めた。新規店の増加で競争が激化する一方、個人消費の低迷やデフレの影響で売上が落ち込み、倒産に至っているものとみられている。
また、業歴別では、「10年以上20年未満」が125件で34.1%を占めた。「30年以上」の老舗倒産は53件で14.4%を占めたが、倒産全体(全業種)に占める老舗倒産の割合は26.3%であることから、外食産業では老舗企業の倒産の割合は相対的に低いものとなっていることが分かった。負債規模別にみると、「1億円未満」が285件で77.7%を占めるなど、9割以上が負債5億円未満の小規模クラスの倒産であることも判明した。
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