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税務関連情報 (2004/08/09)

全国初の都のネット公売参加申込者総数は3千人弱

 全国初の試みとして話題を呼んでいた東京都のインターネットを活用した公売は、去る7月15日から参加申込者を募り同月30日に締め切ったが、参加申込者総数は2966人にのぼったことを都主税局が明らかにした。インターネットの急速な普及を背景に、ポータルサイト最大手のヤフーの公売用オークションシステムを利用したことで、従来の閉鎖的な公売との大きな差別化が図れたようだ。

 今回のインターネット公売でもっとも多くの参加申込があったのは「山下清のリトグラフ『ハイデルベルグの古城』」(見積価額6万4000円)、次が「天保小判1枚」(同8万8000円)の375人だが、続いて「ロールスロイス」(同40万円)には265人が入札参加する。もっとも高い見積価額290万円だった「グランドピアノ『スタンウェイ1998年製A-188』」には43人が入札参加する。

 入札(せり売り)は明日10日午前10時から12日午前10時まで行われ、最高価格をつけた落札者が決定される。落札者が20日午前11時までに買受代金を支払えば、公売財産が引き渡されることになる。これまでの公売と違って入札参加者が格段に多く何度でも入札できることから、上記の公売財産をはじめ出品財産がどれぐらいで売却されるのか注目される。

 なお、東京都の推計では、今回のインターネット公売の参加申込の募集に際し、公売オークションシステムへのアクセス者数が約45万人にのぼったという。都のインターネット公売が多くの人たちの興味をひいたことが裏付けられ、これからの入札結果も含め、滞納財産の処分に悩む自治体にもインターネット公売が広がる可能性がありそうだ。