首を物理的に締め付けていたものがなくなると心理的にも束縛から解き放たれたように感じるものである。ネクタイをはずし軽装するクールビズが民間にも浸透している。日本経団連が実施した「今夏の冷房温度調節等に関するアンケート調査」結果(有効回答数566社)によると、今夏、クールビズに取り組んだ企業は約85%にのぼった。うち約40%の企業は今年から新たにはじめている。
クールビズの実施時期(複数回答)は、「7月」が74.0%、「8月」が73.3%、「9月」が67.1%と、約7割の企業が「7~9月」の期間に行っているが、「6月」に実施した企業も約4割(41.7%)ある。また、約7割(67.1%)の企業が「全社」レベルで実施しており、「本社のみ」は10.2%、「事業所ごと」は7.8%にすぎない。
地球温暖化防止に向けてオフィスなどで行っている対策(複数回答)は、「冷暖房の調整」(93.6%)がもっとも多く、ついで「消灯など節電の励行」(90.6%)、「軽装の励行」(82.2%)、「省エネ型器具(照明など)への変更」(56.7%)、「社有車のアイドリングストップの徹底」(48.1%)などがつづく。今夏のオフィスビルの冷房温度の設定は、「28度」が67.5%でもっとも多く、「26度」15.2%、「27度」12.4%と、26度以上の設定が95%を占めた。