仕事をするのは何のためと言われれば「家族」、ひいては「お金」のためと答えそうだが、新社会人はやはり新鮮で純粋である。生涯学習のユーキャンがこの春に新社会人になる男女学生300人を対象に実施した意識調査によると、仕事をするうえで大切なのは「やりがい」との回答が78.0%を占め、「お金」(11.3%)よりもやりがいを重視して就職に臨んでいることが分かった。
仕事と私生活のどちらを優先するかについては、「仕事」と答えた人が74.7%、「私生活」が25.3%となった。また、賃金体系は年功序列から能力・実績重視に移りつつあるが、そのような風潮を反映してか、「自分を高く評価してくれる会社であれば転職する」との転職志向者が41.3%で、「今の会社に定年まで勤める」との終身雇用志向者はわずか13.0%だった。
そこで、すでに公的資格を「取得している」と答えた人が全体の46.0%と半数近くにのぼる。能力重視社会であることを在学中から十分に認識しているようだ。取得している資格(複数回答)は、「英検(実用英語能力検定)」が60.1%で最も多く、次いで「簿記検定」(32.6%)、「漢字検定」(26.1%)などが上位を占めた。資格を取得した理由は「直接仕事には関係ないが、知識の習得のため」が55.8%でトップ。
また、就職後も何らかの資格を「取得したい」人が87.7%にのぼり、ほとんどの新社会人が資格取得に意欲的。その取得したい資格(複数回答)は、「簿記検定」が31.2%でトップ、以下、「英検(実用英語能力検定)」(19.8%)、「ファイナンシャルプランナー」(19.0%)などが続く。IT関連では「システムアドミニストレータ」「基本情報処理技術者」「MOUS(マイクロソフト・オフィス・ユーザー・スペシャリスト)などが人気。