ゼイタックス

「就職活動が難しくなる」と感じる学生が9割に急増

経営関連情報 - 2008年12月19日

 景気が低迷するなかで内定取消しをする企業が続出するなど雇用情勢が悪化している。そうしたなか、求人・求職サイトを運営するエン・ジャパンが2010年4月に入社予定の学生と求人企業を対象に実施した動向調査では、「就職活動が難しくなる」と感じている学生が前年度の1割超から9割超へと急増したことがわかった。その一方、過半の企業が「景気動向にかかわらず新卒採用は維持する」と回答している。

 調査結果(有効回答数7406人、1410社)によると、学生側に、就職について先輩と比較した際の印象を尋ねたところ、「難しくなる(難しい・かなり難しい)」との回答が前年度の11.4%から91.2%へと大きく変化しており、学生に不安が募っていることが鮮明となった。志望業界については、倒産や業績悪化などの報道が多い「証券」(10位→16位)、「生保・損保」(18位→24位)、「不動産」(19位→31位)などに人気が下落した。

 ただし、外資系金融の破綻などでの報道が相次いでいた「銀行」に関しては、依然として根強い人気で前年度の3位から1つ順位を落とす4位にとどまった。1位は「マスコミ(広告・出版・印刷)」、2位は「総合商社」と前年度と変わらず、3位は「メーカー(化粧品・医薬品)」が1つ順位を上げた。また、希望の就職ができなかった際の選択肢として「進学」(3.8%→7.9%)と「公務員受験」(0.6%→5.0%)が増加している。

 一方、企業側の新卒採用人数の意向は、「減少する」と回答した企業が前年度の5.9%から15.9%へ上昇。「前年度を維持する」という回答は、ほぼ横ばいの55.3%となり、これまでの増加傾向から一転して、企業が“守り”に入っていることが読み取れる。また、この結果から、企業は採用人数を絞ることは予想されるものの、採用をストップすることは考えにくいとみられている。

 同動向調査結果の概要は↓
 http://corp.en-japan.com/newsrelease/pdf/20081212_shinsotsusokuhou.pdf