ゼイタックス

経営関連情報 (2007/03/16)

採用難強まる中小企業の新卒採用~東商調査

 東京商工会議所が昨年12月に実施した「新卒者等採用動向調査」結果(有効回答数450社)によると、今年4月の新卒者の採用について、「採用予定あり」と回答した企業は58.2%と、前年比8.5ポイント減少した。新卒採用を予定する企業の採用数も、前年に比べ「上回った」とする企業が34.0%(前年比12.8ポイント減)で、「下回った」が36.3%(同5.6ポイント増)と、採用数が前年を下回った企業が増えている。

 「採用予定あり」と回答した企業のうち、新卒者を「予定通り採用できた」企業は35.1%で、前年比20.1ポイント減少。対して「予定人数ではないが採用できた」が46.9%で、同13.4ポイント増加、また、「一人も採用できなかった」も前年比6.6ポイント増の16.8%で、合わせて63.7%の企業が当初予定人数を採用できない状況にあり、中堅・中小企業にとって“採用難”が強まっている傾向がうかがえる。

 このように新卒者の採用難が強まる一方で、中途採用に意欲的な企業が目立つ。ここ数年の間での中途採用の予定が「あり」とする企業は69.3%(前年比5.9ポイント増)で、「なし」(6.9%)を大きく上回った。中途採用を行うにあたって重視するポイント(3つまで回答)は、「協調性(コミュニケーション能力)」(50.7%)、「専門知識・技能」(40.8%)、「積極性」(38.0%)、「人間性」(31.1%)などの順だった。

 なお、2008年4月の新卒者採用については、「採用予定なし」は15.6%で前年比0.9ポイント増加。一方、「採用予定あり」とした企業は、51.8%で同7.7ポイント減少したものの過半数を超えており、加えて「まだ決めていない」が32.0%あることからも、中堅・中小企業の来年度の採用意欲は依然として高い水準にあることが分かる。また、採用活動開始時期については、早める傾向が一段と進んでいるようだ。

 同動向調査結果の詳細は↓
 http://www.tokyo-cci.or.jp/kaito/chosa/2006/190308.html