中小企業金融公庫総合研究所がこのほど公表した中小企業設備投資動向調査(2004年度修正計画)結果(有効回答数7420社)によると、中小製造業の設備投資は拡大が続いていることが明らかになった。9月1日時点で調査した2004年度修正計画は、前年度実績に比べ+21.6%と、2年連続で二ケタのプラスとなる見込だ。上半期は前年同期実績比+25.9%、下半期は同+17.9%となる見込み。
業種別にみると、2004年度修正計画では、全16業種中、「窯業・土石製品」(前年度実績比-1.1%)を除く15業種で増加する見込み。「一般機械」(同+44.4%)、「非鉄金属」(同+37.8%)、「電気機器」(同+33.8%)、「金属製品」(同+32.6%)など機械金属関連業種で高い増加率となっている。
内容別にみると、2004年度修正計画では、「建物・構築物」(前年度実績比+33.1%)、「機械・装置」(同+20.9%)が、ともに2年連続で増加する見込み。また、目的別にみると、「能力拡充」投資の構成比が29.3%でもっとも高く、次いで「更新・維持・補修」投資(29.2%)、「新製品の生産等(新製品の生産、新規事業への進出、研究開発)」投資(20.2%)が続く見込だ。
なお、2004年度修正計画は支払ベースで2兆3691億円と、ようやく2000年実績(約2兆3000億円)を上回ったところだが、ピークの91年度実績(約5兆円)に比べると半分程度だ。1社あたりの平均投資額でみると、3540万円と、97年度実績(3650万円)程度まで持ち直している。1社あたりのピークは90年度実績の5740万円。