清酒市場の縮小が続く大きな要因として「若者の清酒離れ」が指摘されている。秋田銀行が秋田県内に住む20~34歳を対象に実施した「若年層の清酒アンケート調査」結果(有効回答数768人)によると、今までに清酒を「飲んだことがある」との回答は、全体の92.2%で、2002年の前回調査に比べ4.3ポイント低下した。また、飲んだことがあるとの回答者のうち、清酒が「好き」との回答は約4割(38.9%)だった。
清酒を「好き」とした人の普段清酒を飲む頻度は、「月に1~3回」が46.2%ともっとも高く、以下、「年に数回」(25.3%)、「週に1~2回」(17.2%)、「週に3~4回」(6.2%)、「週に5回以上」(4.0%)などの順となった。清酒を週に1回以上飲む頻度の高い割合は27.4%、月に3回以下という頻度の低い割合は「まったく飲まない」も含めて71.9%となった。清酒が好きと自覚している若者でも、清酒を飲む頻度は低いようだ。
清酒の味や好み(3つまで回答)については、「端麗で口当たりの軽い清酒」(49.5%)と「辛口・やや辛口」(48.7%)が5割近くとなった。また、清酒を飲んだ経験はあるが、「好きではない」(29.1%)、「どちらともいえない」(31.9%)と答えた人の清酒を好まない理由(2つまで回答)は、「悪酔いや二日酔いをするから」(45.1%)、「味」(36.7%)、「匂い」(35.0%)が挙げられ、これらが清酒を敬遠する3大要素となった。
なお、20~24歳の回答者では、清酒を「飲んだことがない」割合(15.0%)が他の年齢層に比べもっとも高くなった反面、「飲んでみたいと思わない」割合(5.8%)ももっとも低くなった。このことから、若者が清酒に触れ合う機会さえ増えれば、清酒ファンが増える可能性がある。秋田銀行では、清酒イメージの改善や新しい飲み方の提案などを行うことでも、清酒市場に若者を呼び戻すことができるとみている。
同アンケート調査結果の詳細は↓
http://www.akita-bank.co.jp/houjin/keiei/keizai/tyousa_topic/190803.html