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経営関連情報 (2006/03/20)

小企業の売上DI、採算DIともに低下~国民公庫

 国民生活金融公庫が14日に発表した全国小企業月次動向3月調査結果(有効回答数1265社)によると、2月の小企業の売上DI(「増加」-「減少」企業割合、季節調整値)は、1月と比べ2.3ポイント低下し、▲8.8となった。DIの低下は3ヵ月ぶり。3月は、1.7ポイント上昇し、▲7.1となる見通しとなっている。

 2月のDIを業種別にみると、7業種のうち、「卸売業」(▲10.6)、「飲食店」(▲11.8)、「サービス業」(▲11.3)、「建設業」(▲12.2)の4業種で低下し、「製造業」(▲2.3)、「小売業」(▲10.2)、「運輸業」(1.6)の3業種で上昇した。また、3月は、「製造業」、「卸売業」、「建設業」、「運輸業」の4業種で低下、「小売業」、「飲食店」、「サービス業」の3業種で上昇する見通しとなっている。

 2月の小企業の採算DI(「黒字」-「赤字」企業割合、季節調整値)は、1月と比べ3.7ポイント低下の▲2.2となった。3月は2.3ポイント上昇し、0.1となる見通し。2月に設備投資を実施した企業の割合(季節調整値)は3.5%となり、1月に比べ0.7ポイント上昇した。今後3ヵ月間(3~5月)に設備投資を計画している企業の割合(季節調整値)は4.7%となり、2月調査と比べ0.9ポイント上昇している。

 2月は売上DI、採算DIともに低下したが、緩やかな上昇曲線にあることには変わりない。売上DIの過去の推移を振り返れば、バブル期の97年3月の0.3をピークに急下降しはじめ、98年10月の▲41.7を底に上昇したが、00年7月の▲17.1をピークに再び下降し、01年12月の▲36.6を底に再上昇し今日にいたっている。このまま順調に景気回復が続けば、バブル期の水準まで上昇しそうな勢いにある。