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経営関連情報 (2004/04/02)

業況好調との声も、残る停滞感~日商LOBO調査

 日本商工会議所が3月31日に発表した早期景気観測(LOBO)調査3月結果によると、全産業合計の業況DI(前年同月比、「好転」-「悪化」回答割合)は、前月水準から3.1ポイント改善して▲30.2となり、3ヵ月連続でマイナス幅が縮小した。同調査は、3月18~24日にかけて全国の402商工会議所が2570業種組合等にヒアリングしたもの。

 業種別の業況DIは、「卸売」(▲31.3)を除く、「製造」(▲14.9)、「サービス」(▲27.9)、「小売」(▲31.7)、「建設」(▲54.8)の4業種で改善しているが、業種によりDI値は大きな差が出ている。日商では「業況は好調との声はあるものの、依然DI値は低水準で、中小企業の足元には景況の停滞感が残っている」との見方を示している。

 4~6月の向こう3ヵ月の先行き見通しは、全産業合計の業況DI(今月比ベース)が▲24.8と、昨年3月の▲45.7に比べ大幅に改善しており、明るい見方が増えている。各地から寄せられたコメントでは、景気回復への期待感がある一方で、公共事業の縮小や消費の低迷、素材価格の高騰などによる仕入コストの上昇など、不安材料を指摘する声も多い。