経 営 関 連 情 報

2002年05月13日-001
他人のアドレスを盗用するW32/Klezウイルスの亜種に注意!!

 情報処理振興事業協会(IPA)が5月10日にまとめたコンピュータウイルスの届出状況によると、4月の届出件数は前月3月を552件(37.9%)上回る2,012件で、3ヵ月ぶりに2,000件を超える高水準となった。しかし、実害率は低く、3月の10.5%から6.7%へと大幅に減少した。4月の特徴は、他人のアドレスを盗用するW32/Klezウイルスの亜種が複数出現して猛威を振るい、1,148件もの届出があったことだ。ただ、このウイルス自体の実害率も5.7%と届出全体の割合より低い数値となっている。

 昨年10月に出現したW32/Klezウイルスを改造した亜種は、パソコン内からランダムに取得したアドレスを送信者名としてウイルスメールの送信を行う。このように、感染した本人のアドレスではなく、パソコンから盗用した他人のアドレスでウイルスメールを送信することにより、第三者に感染の濡れ衣を着せ、本当の感染者に感染している旨の連絡がとれないようになっている。

 また、メールにウイルスファイルを添付して感染を広げるが、その際、パソコン内のWord、Excel、テキストファイルなども同時に添付するため、秘密情報が外部に漏洩する危険性がある。さらに、ネットワーク上でも感染を広げる活動があるので、Cドライブ全体へパスワードなしでアクセスできるような安易な共有設定をしていると、被害が拡大する可能性がある。ネットワークに接続されたパソコンでウイルスが発見された場合は、被害を最小限に留めるため、直ちに回線を切り離すなどの処置が必要だ。

 

 

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