経 営 関 連 情 報

2001年12月28日-001
2年連続のマイナス成長も来年度には緩やかな回復?

 商工中金が27日に公表した「2002年度経済見通し」によると、景気の現状は本格的な後退局面に入り、2001年度の実質GDP成長率は前年比▲1.1%と3年ぶりのマイナス成長が見込まれる。2002年度も同▲0.9%とマイナス成長が2年連続で続くが、米国経済が来年半ばに回復することを受けて輸出の増加が見込まれ、わが国経済にも次第に回復に向けた動きがみられると予測している。

 景気の現状は、2001年7~9月期の実質GDP成長率は前期比▲0.5%と、4~6月期の同▲1.2%に続けて2四半期連続のマイナス成長となった。2四半期続けてマイナスとなったのは金融システム不安が深刻化した98年1~3月期以来のことで、わが国景気は本格的な後退局面に入ったとの判断。2001年度の展望は、米国の景気後退に伴う輸出の減少、生産の低下傾向が続き、企業の収益環境、家計の雇用・所得環境も一段と悪化するため、民間消費は低調に推移し、設備投資も減少に転じるなど、年度後半以降も実質GDPはマイナス成長が続くと見込んでいる。内外需別の寄与度は、内需が▲0.5%(民需▲0.7%、公需+0.2%)、外需が▲0.6%を見込む。わが国は、大幅な経済規模縮小と物価下落というデフレスパイラル的な事態に直面する。2002年度は、2年連続のマイナス成長ながら、回復に向けた動きがみられる。ただ、輸出、設備投資の回復の足取りが緩やかなことから回復感に乏しい状況が続くとの予測だ。内外需別の寄与度は、内需が▲1.0%(民需▲1.2%、公需+0.2%)、外需が+0.1%と予測している。

 

 

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