経 営 関 連 情 報

2001年10月31日-001
中小企業の資金繰りは「窮屈」傾向が拡大

 中小企業金融公庫が29日に公表した中小企業景況調査10月調査結果によると、中小企業の資金繰りが「窮屈」傾向が4.5ポイント拡大したことが明らかになった。調査は、同公庫取引先企業900社を対象に10月中旬に行われたもの(有効回答企業数663社、回答率73.7%)。

 それによると、資金繰り状況は、「余裕」とする企業割合が7.0%、「概ね順調」が63.1%、「窮屈」が29.9%で、「余裕-窮屈」は前月(▲18.4%)から4.5ポイント拡大した▲22.9%となって厳しさを増している。資金繰りが窮屈な理由(複数回答)としては、「売上の減少」67.0%がトップ、以下、「既往借入金の返済負担」37.2%、「採算悪化」31.4%、「借入枠に余裕なし」27.7%などが続いている。また、3ヵ月後の運転資金借入残高の対現在高比での増減見込みでは、「増加」が23.4%、「不変」が42.4%、「減少」が34.3%で、「増加-現象」は▲10.9%と前月(▲12.3%)に比べ1.4ポイント縮小し増加傾向にある。借入残高増加の主な理由(複数回答)は、「季節資金(納税・賞与)」が52.6%と飛び抜けており、「収益減・赤字補填」29.9%、「売上増加の資金」14.6%などが続いている。一方、金融機関の貸出態度は、「緩和-厳しい」企業割合が、7月17.3%、8月16.8%、9月15.4%ときて10月も2.1ポイント縮小の13.3%と4ヵ月連続で厳しさが増している結果となっている。

 

 

ホームへ戻る