情報処理推進機構(IPA)は、8月に寄せられた届出や相談のなかで、「迷惑メールのなかに書いてあるリンク先をクリックしたところ、ウイルス対策ソフトが警告を表示した」など、迷惑メール経由でウイルス感染の被害に遭いそうになったという内容のものが数多くあったことを明らかにした。予防対策をとっていないと警告も出ないため、ウイルスに気づかずに感染してしまうケースが多くあるとして注意を呼びかけている。
迷惑メールとは、「受け取る側の意思に関係なく、一方的に送られてくるメール」のことをいう。迷惑メール経由でウイルス感染する主なケースとしては、1)中身がウイルスである添付ファイルをクリックして、ウイルス感染、2)メールの本文中に書かれているリンク先や、本文中に貼り付けてある画像などをクリックして、ウイルスが埋め込まれているウェブサイトに誘導されて、ウイルス感染、といったものがある。
IPAが解析したところ、ウイルス自身をウイルス対策ソフトに見つからないように隠ぺいする機能を有していることを確認している。このため、パソコンがこのウイルスに感染してしまうと、利用者は感染したことに気づかない可能性がある。ウイルスがパソコンに感染すると、パソコン内の個人情報が盗まれたり、第三者への迷惑メール送信の踏み台にさせられるなどの被害に遭ってしまう。
迷惑メールは、相手がメールを開きたくなるような件名や本文を記述したり、添付ファイルを開きたくなるような名前をつけたりして送ってくるので、その誘惑に負けないことだ。また、“メール拒否はこちらへ”などと書かれているアドレスには絶対に返信しないことだ。IPAは、迷惑メールや迷惑メールと思われる怪しいメールへの対処は、「読まないで開かずにゴミ箱へ捨てる(削除する)こと」とアドバイスしている。
この件の詳細は↓
http://www.ipa.go.jp/security/txt/2007/09outline.html