ゼイタックス

税務関連情報 (2004/10/27)

ビール・日本酒の減少、発泡酒・焼酎の増加鮮明に!

 エンドウマメが原料の発泡酒よりも安い「第三のビール」が登場してビールの牙城がさらに危うくなっている。日本酒の凋落も止まらず、ついに本格ブームの焼酎に販売数量を逆転されたようだ。国税庁がこのほど公表した2003年酒税の課税状況によると、同年の清酒の販売数量は前年比5.7%減の85万6千キロリットルで、同9.1%増で95万1千キロリットルだった焼酎についに逆転された。

 ビールの減少も止まらない。発泡酒が登場した1993年は販売数量全体の72.3%、696万8千キロリットルだったものが、10年後の2003年は前年比9.4%減の398万3千キロリットル、構成比は41.5%まで落ち込んだ。かろうじて4割を維持し、税額では全体の52.9%と半数を占めたが、税額に占める割合は前年からは4.4ポイント低下しており、5割を割り込む日も遠くない状況にある。

 反対に、発泡酒が含まれる雑酒は、2003年は前年比1.0%減の260万8千キロリットルだったが、全体に占める割合は0.8ポイント上昇して27.2%となった。販売数量が減少したのは、昨年5月から実施された増税と冷夏の影響が要因とみられている。1993年から98年までの5年間の平均伸び率が142.5%増だった雑酒は、その後の5年間は21.6%増と落ち着いてきたものの、まだまだビールを侵食しそうだ。

 なお、2003年に成人一人あたりが飲んだお酒の量は、「清酒」4.6本(1升ビン換算)、「焼酎」5.2本(〃)、「ビール」61.3本(大ビン換算)、「ウイスキー」1.3本(750ミリリットルビン換算)、「リキュール類」16.9本(350ミリリットル缶換算)、「雑酒」72.6本(〃)となっている。税金は1万6243円を負担した勘定になる。それにしても、容量換算に相変わらず「東京ドーム」や「霞が関ビル」が持ち出されるが、想像できる人はいるのだろうか…。