経 営 関 連 情 報

2003年05月07日-004
日商景気観測、景況は低水準で足踏み状態が続く

 日本商工会議所が2日に公表した早期景気観測によると、4月の業況DI(前年同月比ベース、「好転」-「悪化」)は、サービスを除く4業種でマイナス幅が縮小したが、卸売を除く3業種で縮小幅がわずかだったため、前月水準と同じ▲50.1と横ばいだった。同調査は、全国の402商工会議所が2577業種組合を対象に4月18~24日にヒアリングしたもの。

 全産業の業況DIの水準は7ヵ月連続でマイナス50台の低水準で推移しており、景況は低水準で足踏み状態が続いているとみられている。イラク戦争は早期に終結したものの、中小企業の足元では、景気の見通しの不透明さと、不況の常態化による閉塞感が漂っている。

 向こう3ヵ月(5~7月)の先行き見通しについては、全産業合計の業況DI(今月比ベース)が▲44.6と、昨年同時期の先行き見通し(▲39.1)と比べ下向いている。景気の先行きについては、公共事業の縮小、株価の低迷、所得の減少などに伴う消費低迷と単価下落に加え、主にアジア諸国での新型肺炎(SARS)の流行など、悪化材料の増加を懸念する声が多く寄せられているようだ。

 売上DI(前年同月比ベース、「増加」-「減少」)は、全業種で前月水準よりマイナス幅が拡大したため、全産業合計では2.0ポイント拡大して▲45.1となり、3ヵ月ぶりにマイナス幅が拡大した。また、採算DI(前年同月比ベース、「好転」-「悪化」)のマイナス幅は、小売で前月水準より拡大し、サービスで横ばいとなったが、他の3業種では縮小したため、全産業合計では1.0ポイント縮小して▲43.5となり、3ヵ月連続で改善した。

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