厚生労働省がこのほど公表した2004年屋外労働者職種別賃金調査結果によると、建設業における技能職種の1人平均きまって支給する現金給与総額は、技能職種計で1万3790円となり、前年に比べ1.9%減少した。同調査は、建設業技能職種21職種の2004年8月分の賃金について9月に集計したもので、集計事業所数は6914事業所、集計労働者数は5万7814人だった。
技能職種のうち主要11職種の賃金についてみると、「電気工」が1万5300円でもっとも高く、次いで「大工」(1万3830円)、「機械運転工」(1万3650円)などで、反対にもっとも低いのは「鉄筋工」で1万1840円、「貨物自動車運転者」(1万2,130円)、「型枠工」(〃)などが続く。「電気工」を100としてみると、「鉄筋工」が77、「型枠工」と「貨物自動車運転者」が79と、他の職種に比べ賃金格差が大きくなっている。
年齢階級別に賃金をみると、賃金のもっとも高い年齢層は「50~54歳層」で1万5180円。「20~24歳層」の賃金(1万250円)を100とした年齢間格差をみると、賃金のもっとも高い年齢層「50~54歳層」との格差は約1.5倍とほぼ前年並みとなっている。なお、2003年賃金構造基本統計調査における労働者のきまって支給する現金給与総額に基づく年齢間格差は約1.8倍であり、これに比べ技能職種計の賃金の年齢間格差は小さい。
全国を13ブロックに分けて地域別に賃金をみると、技能職種計では「南関東」が1万6070円でもっとも高く、次いで「東海」(1万5310円)、「近畿」(1万4990円)、「京阪神」(1万4900円)の順となっており、「南九州」(1万1320円)、「東北」(1万1860円)が1万1000円台と低くなっている。
同調査の詳細は↓
http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/okugai/04/index.html