ゼイタックス

経営関連情報 (2004/01/26)
社長の交代率は過去最低の3.54%

 金融機関の経営破たんや企業再生に向けた動きに注目が集まった2003年だったが、企業経営者の交代は少なかったようだ。帝国データバンクがこのほど発表した社長交代率や平均年齢などの調査では、昨年1年間の社長の交代率は3.54%で1978年の同調査開始以来過去最低の数字となった。調査は、同社保有の企業概要ファイルから抽出した120万3429人の社長を対象にしたもの。

 調査結果によると、昨年1年間に4万2649人の社長が交代し、その交代率は3.54%となった。この数字は、これまで最低だった2002年の3.72%を0.18ポイント下回り、記録を更新した。また、調査対象社長の年代別構成比は、「昭和生まれ」が96.21%を占め、「戦後生まれ」(50.9%)が「戦前生まれ」を上回った。平均年齢は58歳2ヵ月で、2002年に比べ3ヵ月高くなり、81年以降23年連続して前年比で高くなっている。

 出身大学別の社長数ランキングでは、「日大」が2万9087人で83年以来21年連続のトップ、2位は3年連続で「慶大」(1万6808人)、以下、「早大」(1万6547人)、「明大」(1万3784人)、「中大」(1万2885人)などと続く。

 出身地別では、「東京都」が11万7879人で断然トップ、「北海道」(6万2878人)、「大阪府」(6万1838人)までがベストスリー。もっとも、人口10万人あたりでみると、「福井県」が1618人で22年連続のトップ、以下、「山梨県」(1483人)、「新潟県」(1362人)、「山形県」(1340人)、「島根県」(1331人)など。「東京都」は983人で31位、「北海道」も1110人で21位と下位のランクだ。

 なお、女性社長は6万7596人で全体の5.62%を占めた。女性社長数は23年連続増加となっているものの、全社長に占める割合の伸びは鈍化傾向にある。平均年齢は60歳7ヵ月で前年に比べ3ヵ月高く、全社長の平均年齢58歳2ヵ月を2歳5ヵ月上回る結果となった。