ゼイタックス

経営関連情報 (2006/12/22)

08年卒新卒採用は採用人数増加の動きが継続

 リクルートが発表した「就職白書2006」の企業調査結果(有効回答数942社)によると、2008年卒新卒採用予定人数の見通しについて、「増加」と回答した企業は19.7%と昨年度を1.9ポイント上回った。増加させる理由(複数回答)としては、「業績好調(の見込み)」(46.6%)や「新分野・事業進出による人員補充」(38.5%)などが挙げられ、採用意欲の高まりの背景には、好景気に伴う企業の攻めの姿勢があることがうかがえる。

 08年卒新卒採用における採用基準の見通しは、「厳しくなる」との企業が7.4%と昨年度(15.6%)から半減しており、採用基準について雪解けの兆しがみえる。スケジュールの見通しは、「早まる」との企業が39.8%と同11.7ポイント上回った。早まる理由(複数回答)としては、「より優秀な人材の確保」(84.4%)や「競合対策」(61.5%)が上位にきており、優秀な学生を巡る企業間の競争が過熱することが予想される。

 採用活動において今後力を入れたい項目(複数回答)では、昨年度からの変化をみると、「応募者の質」(30.0%)、「応募者の量」(24.0%)はそれぞれ4.3、6.8ポイントずつ下がっている一方で、「内定者のフォロー」(31.7%)、「選考中の学生のフォロー」(27.3%)が6.4、5.3ポイントずつ上がっている。売り手市場といわれるなか、自社に興味を持った学生をつなぎとめるために、積極的な働きかけを行う姿勢を見せている。

 また、学生調査結果(有効回答数1790人)によると、2007年卒学生の志望企業の選択基準(複数回答)については、「自分のやりたい仕事ができる」(68.2%)がトップだが、昨年度から4.6ポイント減少した。一方で、「雇用が安定している」(42.4%)、「給与・福利厚生など待遇がよい」(57.2%)は、それぞれ2.4、3.1ポイント増加している。条件面や安心感を重視している傾向が現れてきているといえそうだ。

 「就職白書2006」の詳細は↓
 http://www.recruit.jp/library/job/j20061213/docfile