なでしこジャパンがプロ野球ファンを上回る
三菱UFJリサーチ&コンサルティングがまとめた「2011年スポーツマーケティング基礎調査」結果(有効回答数2000人)によると、スポーツへの関心度合いはやや回復したものの、スポーツ参加市場規模は約2.9兆円と初の3兆円割れとなった。なでしこジャパンの女子ワールドカップ制覇で、サッカー人気に火が付き、なでしこジャパンのファンが3900万人と、プロ野球ファンを上回った。好きなスポーツ選手は8年連続でイチロー。
スポーツの関心度合いについては、スポーツを「することも見ることにも、大きな関心がない」人が増加傾向にあったが、昨年の39.6%から37.9%へと歯止めがかかった。しかし、過去1年間のスポーツに係る支出を対象としたスポーツ参加市場規模は2兆8642億円と2009年から減少に転じ、今回調査で初めて3兆円を割り込んだ。リーマンショックで陰りをみせたスポーツ関連支出の減少に、東日本大震災の影響が追い討ちをかけた。
今回調査では、初めてスポーツ関連メディアへの支出状況を調べた。対象は、スポーツ関連の「書籍、雑誌、ハンドブック等」、「CD、DVD」、「有料放送」、「インターネット有料配信」、「ゲームソフト」の5種類で、その推計市場規模は2615億円だった。好きなスポーツ選手では、マリナーズのイチロー選手で8年連続の1位。2位浅田真央(フィギア)、3位石川遼(ゴルフ)、4位にインテルの長友佑都選手が初登場した。
また、ワールドカップ効果やアジアカップ優勝で、サッカー日本代表のファンが4717万人(前年比908万人増)と増加。特に、女子ワールドカップ優勝のなでしこジャパンのファンは3909万人となり、プロ野球ファン(3685万人)をも上回った。一方、Jリーグチームを応援している人は1416万人と、前年比105万人減るという皮肉な結果に。プロ野球は巨人、Jリーグはガンバ大阪が人気No.1チームだった。
同調査結果の詳細は↓
http://www.murc.jp/report/press/111013.pdf