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経営関連情報 (2007/08/29)

OB人材活用、7割強が「成果があった」と回答

 企業等OB人材活用推進事業は、中小・ベンチャー企業と、退職後も自らの知識、経験、ノウハウ等を活かしたいという意欲を持つ企業等OBとのマッチングを支援するもの。中部経済産業局が発表した「OB・活用企業実態調査」では、OB人材を活用した企業の7割以上(「成果がある」46.8%、「やや成果がある」27.1%の合計)が、経営に役立つ成果があったと考えていることが分かった。

 調査結果(有効回答数:マッチング事業を利用した中小・ベンチャー企業181社)によると、マッチング事業を利用した理由としては、「豊富な知識やノウハウを持つ人材が活用できる」(79.6%)や「実務経験がある人材が活用できる」(49.2%)、「安い費用で人材を活用できる」(33.7%)などが挙げられた。豊富な知識やノウハウに加えて実務経験があるOB人材を活用できることが最大のメリットとなっている。

 活用期間は、「3~6ヵ月未満」(19.7%)、「1~1年半未満」(14.2%)、「6~9ヵ月未満」(11.5%)の順に多く、平均すると8.4ヵ月。OB人材の活用分野は、「技術・製品開発」(28.4%)、「生産管理」(22.0%)、「販売・マーケティング」(20.6%)の順に多い。また、OB人材の報酬は、「1ヵ月あたり」(22.5%)で支払われるケースがもっとも多く、平均金額は15万2338円、次いで「1回あたり」(16.5%)で同3万7236円だった。

 こうしたOB人材を活用した結果、7割以上の企業が「成果があった」と回答したが、成果の具体的な内容としては、「社内の人材育成」(34.2%)と「社内制度の整備」(32.9%)が多く挙げられ、OB人材の活用が企業の基盤にかかわる部分のレベルアップにつながっている。これらに次いで「新製品・新技術の研究開発」(21.1%)が続き、中小・ベンチャー企業が新たな飛躍を遂げるきっかけとしても役立っているといえる。

 同実態調査の詳細は↓
 http://www.chubu.meti.go.jp/jinzai/sesaku/sesaku_b.htm