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経営関連情報 (2006/07/14)

新駐車対策で違法駐車が1日平均約562件減少

 6月1日から新たな駐車対策法が施行され、短時間の放置駐車も取締りの対象となることから営業用車両の対応が注目されるなど話題を集めたが、警察庁がまとめた新法施行後1ヵ月間の状況によると、違法駐車標章(ステッカー)を取り付けた件数は全国で15万4125件、1日あたり約5138件で、このうち31.6%にあたる4万8681件は民間委託の駐車監視員によるものだったことが明らかになった。

 昨年中の1日あたりのステッカーの取付け件数は約5700件だったことから、新法施行で違法駐車が1日あたり約562件減少したことになり、取締り強化の効果がうかがえる。また、放置駐車違反全体に占める貨物自動車の割合は、昨年中の15.1%を0.8ポイント上回る15.9%(2万4504件)だった。やはり、業務用の貨物自動車にとっては、短時間の放置駐車が対象となったことが大きく影響したようだ。

 一方、同じく新法施行後1ヵ月間の駐車許可を受けた件数は5万1594件、1日あたり約1720件と、昨年中の許可件数の約2.6倍にのぼった。このうち、引っ越しの許可件数は2254件、1日あたり約75件で、昨年の約2.9倍に急増し、また、訪問介護等の許可件数も、3万4291件、1日あたり約1143件で、前年の約2.2倍となった。新法施行の事前の周知が充分だったことが、駐車許可の急増となったとみられる。

 こうした違法駐車取締り強化の結果、東京都内の晴海通りや新宿通りなど主要10路線(約32.1キロ)の渋滞の長さが、昨年の6月より29.4%と約3割減少し、通過に要する時間が13.8%短くなった。大阪市の四つ橋筋(約4.7キロ)でも渋滞時間が28.9%少なくなり、通過に要する時間が8.4%短くなった。また、京都市四条通(約2.6キロ)と烏丸通(約2.4キロ)の放置駐車台数は、新法施行前月の5月29・30日の800台が施行後の6月26・27日には414台とほぼ半減している。