2003年11月07日-004
9月の残業時間は3.1%増で15ヵ月連続の増加
厚生労働省が4日に公表した毎月勤労統計調査9月分結果速報によると、従業員5人以上の事業所の一人平均総実労働時間は前年同月比0.7%増の152.8時間となった。このうち所定内労働時間は0.7%増の142.9時間、残業などの所定外労働時間は15ヵ月連続の増加となる3.1%増の9.9時間となった。製造業の所定外労働時間は7.1%増の15.2時間で17ヵ月連続の増加となっている。
残業時間が増えたことから、一人平均現金給与総額は、従業員5人以上の事業所で前年同月比0.4%増の28万2231円となって、3ヵ月ぶりに増加に転じた。内訳は、所定内給与が前年同月と同水準の26万497円だったものの、残業代などの所定外給与が4.7%増の1万8235円となり、これらを合わせたきまって支給する給与が0.3%増の27万8732円、賞与などの特別に支払われた給与も0.1%増の3499円となっている。
また、9月の常用雇用者の動きをみると、全体では従業員5人以上の事業所で4291万人、前年同月比0.5%減と34ヵ月連続で減り続けている。正社員などの一般労働者は3322万7千人で0.9%減と68ヵ月連続の減少、パート労働者は968万3千人で1.6%増加した。パート労働者は、6月に1995年6月以来8年ぶりに減少したが、その後3ヵ月はまた増加している。
なお、今回の速報では2003年の一人平均の夏季賞与を集計しており、従業員5人以上の事業所で前年比1.4%増の41万8818円となった。夏季賞与は、今年6月から8月の「特別に支払われた給与」のうち、賞与として支給された給与を特別集計したもの。これまで2001年▲1.0%、2002年▲5.9%と2年連続減少していたが、3年ぶりの増加となった。もっとも、支給事業所割合は、昨年から4.0ポイント減少の68.7%となっている。
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