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経営関連情報 (2005/03/28)

2005年度新入社員のタイプは「発光ダイオード型」

 毎年度恒例の新入社員の命名が24日、社会経済生産性本部から発表された。今年4月の新卒入社者である2005年度の新入社員のタイプは「発光ダイオード型」だという。「電流を通す(=ちゃんと指導する)と、きれいに光る(=いい仕事をする)が、決して熱くならない(冷めている)」との特徴を示している。

 2005年度の新入社員は、厳しい就職戦線を勝ち抜いて就職を果たしたため、会社側の期待に応えようと先輩社員の教えを素直に聞き、また指導の仕方によってはよい成果を出す能力とまじめさを備えている。しかし、就職戦線が厳しかったことが、何事にも慎重な態度をもたらした。適切な指導があれば、そこそこ「正解」に到達できるが、それ以上は「様子見」をしがちだという。

 積極的に“光る”ことを歓迎する雰囲気を作り、時には熱くなることの素晴らしさも体験させる工夫が必要だとアドバイスしている。また、あまり表には出さないが、個人としてのキャリア志向やこだわりが強い。そのため、会社の都合による一方的な期待を押し付けたり、過重な労働を若さで乗り切らせようとしたりすると、乗ってこないばかりか、簡単に止めてしまうことがある。

 さらに、近年、各企業の職場におけるOJTがうまく機能していないとの問題点も指摘されるなか、資質を備えている彼らに対し、教え・学ばせることに注力しないと、せっかくの人材を活かせない、と新入社員を解説。企業側に新たな環境整備を求めている。

 ちなみに、2004年度の新入社員は「ネットオークション型」と命名。ネット上で取引が始まり、よいものには人気が殺到しさっさと売れる一方で、PR不足による売れ残りも多数。一方で、ブランド名やアピールに釣られて高値で落札したものの、入手後にあてがはずれることもある、という特徴だった。