情報処理推進機構(IPA)が6日に発表したコンピュータウイルスの届出状況によると、3月の届出件数は4846件となり、2月から16.8%の増加となった。ウイルスの検出数は約262万個と、2月から6.5%の増加となった。ウイルスの種類別では、W32/Netskyは1262件となり、13ヵ月連続で千件を超える届出が寄せられた。以下、W32/Bagle484件、W32/Mydoom399件などが続く。
また、3月に初めて届出が寄せられた新種ウイルスW32/Mytobは、出現してからわずか1ヵ月あまりで、20種類以上もの亜種が出現した。届出件数は147件。このウイルスは、メールの添付ファイルを介して感染を拡大する機能に加え、Windowsのセキュリティホールを悪用し、ネットワークにつないだだけで感染する機能を持つ。
その特徴は、1)バックドアを作成し、外部からパソコンを操作できないようにする、2)セキュリティ関連企業のホームページが閲覧できなくする、3)セキュリティホールを悪用し、ネットワークに接続しているだけで感染する、など。IPAでは、感染予防策として、「不審な添付ファイルは開かない」、「ウイルス対策ソフトを最新状態で使用する」、「セキュリティホールを解消する」などを挙げている。
一方、ウイルスばかりでなく、スパイウェア(キーローガーなど)や不正プログラム(バックドアなど)などが多数出回っており、誤ってメールの添付ファイルやホームページ上から取り込まないにように以下の注意を呼びかけている。1)スパイウェア対策ソフトの活用(パソコンショップなどで入手可能)、2)不審なWebサイトへのアクセスを避ける、3)ブラウザのセキュリティレベルを高く設定する。