税 務 業 界 関 連 情 報

2002年06月19日-001
会計士協会が「倫理の保持・高揚の徹底」を表明

 公認会計士が関与したとされる不祥事がここ半年間で相次いで発生していることから、日本公認会計士協会はこのほど、会員に対し改めて倫理の保持・高揚を求め、協会内においても審査部門の人員増強など、その体制を整備・充実していくことを表明した。

 去る3月4日に民事再生手続きの開始を申し立てたフットワークエクスプレス(株)の粉飾決算疑惑では、監査を担当した監査法人の代表社員ら公認会計士が虚偽の決算書を承認していた疑いで、大阪地検特捜部は事務所を家宅捜査し、監査を担当した公認会計士が逮捕、起訴され、うち2名については罰金50万円の略式命令という刑事処分が下された。

 この事件以外にも、自治労の関連会社の不正経理事件に関連して業務上横領の罪で起訴された会員、税理士法上の懲戒処分を受けた2名の会員、詐欺と有印私文書偽造・同行使の疑いで逮捕された会員と、公認会計士関与の事件が相次いでいる。

 同協会では、これらの事件の背後には「社会に対する責任を認識し、その付託に応えるため、自らの業務上の行為を律する厳格な職業倫理に則って行動する」という公認会計士が最も堅持しなければならない倫理観の欠如を思わせるものがあるとして、一連の事件について厳正に対処するとともに、会員に改めて倫理の保持・高揚とその徹底を求めている。

 

 

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