ゼイタックス

税務関連情報 (2006/07/10)

新「上手に使おう中小企業税制48問48答」を公表

 中小企業庁はこのほど、2006年度税制改正も盛り込んだ中小企業向け優遇税制などをQ&A形式で紹介した「上手に使おう中小企業税制48問48答」と題した冊子を発刊し、中小企業者への活用を呼びかけている。この冊子は自己負担で取り寄せることもできるが、ネット上からもダウンロードできる。「税制は難しいから…」と敬遠せず、経営上の課題の解決や経営戦略に応じて“上手に活用”することが期待される。

 同冊子では、序章において同冊子を活用すると、中小企業が苦労して生み出した利益に対する税負担を軽減でき、その分だけ自己資本が多く蓄積され、さらに将来の再投資に充てることができるとのメリットを示している。景気が少しずつ上向きになっている今、設備に対する物的投資や人材に対する人的投資を行うチャンスである。中小企業向けの、代表的で、使って得られる効果が大きい税制措置を理解することは大切だ。

 具体的には、1)同族会社の留保金課税の緩和、2)欠損金の繰越し・繰戻還付、3)中小企業投資促進税制と中小企業等基盤強化税制、4)情報基盤強化税制、5)少額減価償却資産の特例、6)人材投資促進税制、7)試験研究税制、8)事業承継に関する税制、9)その他の活用できる税制、の9項目別に、中小企業税制のポイントと活用法を分かりやすく解説している。

 特に「事業承継に関する税制」については、中小企業にとって重要性が年々増す事業承継を円滑に行うために役立つ計画的な生前贈与や、土地・株式を相続した場合の優遇措置などについて、全48問のうち16問を充てている。また、「その他の活用できる税制」においては、2006年度税制改正で実務的に話題となっている「1人あたり5千円以下の飲食費の損金算入」や「役員給与の見直し」も漏れなく掲載されている。

 同冊子のダウンロードは↓
 http://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/zeisei/faq48/download/h18zeisei_all.pdf