ゼイタックス

税務関連情報 (2004/09/01)

都のネット公売、高額落札の3点が売却不成立に

 東京都は8月27日、全国で初めて行われた地方税差押さえ財産のインターネット公売の売却結果を公表した。ロールスロイスが見積価額40万円の9.7倍となる388万9000円で売れるなど、油絵や小判・装飾品など17点の売却総額は見積価額約90万円の約7倍、631万6832円にのぼった。一方で、今回もっとも高い落札額560万2000円となったグランドピアノなど高額落札3点が支払期日までに代金納付がなく、売却は不成立となった。

 8月12日午前10時までに行われた入札の結果では、合計落札額は見積価額約410万円の約4倍にあたる約1657万円に達していた。入札には2966人が参加、合計で3819回の応札があり、全国どこからでも参加でき何回でも入札できるというネット公売の威力が裏付けられた反面、簡単に参加できることでの弊害も表れた形となった。都では、見積価額1割の公売保証金の引上げなど安易な入札参加を防ぐ手段を検討する。

 期限の8月20日までに買受代金納付がなく売却が不成立になったのは、グランドピアノのほか、入札額255万3000円の富岡鉄斎の掛け軸、同210万1000円の山下清のリトグラフの3点で、いずれも高額入札だった。これらの落札者の公売保証金、計32万400円は没収される。また3点は、10月中旬に予定されている次回のインターネット公売に、木版画やカメラなどとともに再度出品される。