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経営関連情報 (2007/08/08)

新任役員の理想の経営者像は今も変わらず!

 日本能率協会が実施した「新任役員の素顔に関する調査」では、理想の経営者のトップは取締役も執行役員もともに本田技研工業の「本田宗一郎」氏、2位には松下電器産業の「松下幸之助」氏が選ばれた。経営環境が激しく変化する10年間にあっても、新任役員の理想の経営者像は今も変わらない。同調査は、今年1~6月に選任された上場企業の取締役161人、執行役員137人から有効回答を得たもの。

 調査結果によると、理想の経営者像は、取締役、執行取締役ともに3位にはキヤノンの「御手洗冨士夫」氏が、4位には京セラの「稲盛和夫」氏が選ばれた。5位には、取締役は石川島播磨重工業の「土光敏夫」氏、執行役員は伊藤忠商事の「丹羽宇一郎」氏となった。1998年調査の第1回から今回の第10回の間、理想の経営者としてトップ5に選ばれた経営者は「本田宗一郎」氏と「松下幸之助」氏の2名だけ。

 一方、もっとも重要であるCSR(企業の社会的責任)への取組みとして挙げられた項目は、「法令順守への取組み」(39.0%)がもっとも高く、以下、「収益を上げ税金を納める」(18.9%)、「企業統治への取組み」(10.7%)などが続いた。また、経営トップの法令順守違反に対する対応は、「1人でも考えを改めるよう意見具申する」(46.0%)と「他の役員と相談して考えを改めるよう意見具申する」(44.3%)に大きく意見が分かれた。

 社内における経営者育成のための教育実施状況について、何らかの教育を「受けてきた」人は39.3%と約4割にとどまり、「特に受けてきていない」(59.0%)を下回った。経営のプロフェッショナル養成教育については、「(どちらかといえば)重要になると思う」との回答が、新任取締役の6割強(64.0%)、執行役員の約7割(70.8%)をそれぞれ占め、その重要性を認識していることが分かった。

 同調査結果の詳細は↓
 http://www.jma.or.jp/release/data/pdf/20070802.pdf