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保有金融資産は1世帯あたり12.5%増の1259万円

経営関連情報 - 2008年03月07日

 金融広報中央委員会が全国の2人以上の世帯を対象に昨年10月から11月にかけて実施した「家計の金融行動に関する世論調査」結果(有効回答数3313世帯)によると、2007年の1世帯あたりの金融資産の平均保有額は、前年比12.5%増の1259万円となった。金融資産を保有していない世帯(全体の20.6%)を除くと、平均値は1624万円。平均保有額は、近年のトレンドに比べやや高めとなっている。

 金融商品別にみると、「預貯金(郵便貯金を除く)」が全体の38.9%(490万円)を占めてもっとも多く、次いで「有価証券(債権・株式・投資信託)」が19.0%(239万円)、「簡易保険・生命保険」が16.3%(205万円)、「郵便貯金」が14.2%(179万円)などで続く。平均保有額が増えたのは、「預貯金(郵便貯金)」が前年比12.9%増、簡易保険・生命保険など「保険」が7.4%増、「有価証券」が32.0%増と伸びたため。

 一方、借入金のある世帯は4割強(43.5%)と、おおむね横ばい圏内の動きで推移している。借入金の平均額は、全体で615万円、借入金のある世帯のみでは1482万円で、うち住宅ローンは1378万円となり、ともに小幅増加傾向にある。借入の目的(3つまで回答)は、「住宅(土地を含む)の取得または増改築などの資金」(65.4%)が約3分の2、「耐久消費財の購入資金」(24.2%)が2割強となっている。

 ところで、金融資産保有額の平均値が1259万円というと、多くの世帯が実感とかけ離れた印象を持つだろうが、これは、平均値が少数の高額資産保有世帯によって大きく引き上げられてしまっているため。そこで、調査対象世帯を保有額の少ない(多い)順に並べたとき、中位に位置する世帯の金融資産額である「中央値」を算出すると、今回は500万円となる。中央値のほうが世帯全体の実感により近い数字と考えられる。

 同世論調査結果の詳細は↓
 http://www.shiruporuto.jp/finance/chosa/yoron2007fut/pdf/yoronf07.pdf