いま、あなたの愛車のカーナビが危ない!日本損害保険協会が発表した2005年度自動車盗難事故実態調査結果によると、車上ねらい(調査総数3221件)では、カーナビの被害が年々増加し、被害品総額に対する「カーナビ」の割合は、2003年調査の17.8%から2005年調査では34.6%と3割を超えるまでになった。同調査は、損害保険会社が2005年11月に保険金を支払った事案4320件を対象に実施したもの。
損保協会では、カーナビ被害が急増した背景について、急速にカーナビが普及したこと(2005年9月末現在の累計出荷台数は2016万台)や高額なこともあって、転売目的の窃盗が増えているものとみている。車上ねらい被害品の2位は「オーディオ」だが、2003年調査での23.1%から12.1%に半減している。以下、「バッグ類」(8.3%)、「外装部品」(7.7%)、「金銭・カード」(6.0%)などの順となっている。
車上ねらいの被害額は、高価なカーナビの盗難増加もあって、1件あたりの平均被害額は前年より4万円増えて31万円となった。車上ねらいの被害を地域別にみると、「愛知県」(24.8%)と「大阪府」(18.7%)が突出しており、両者で全体の4割を超える。次が「神奈川県」と「千葉県」だが、ともに5.9%を占めるに過ぎない。愛知、大阪の車所有者は特に車上ねらいに注意する必要があろう。
一方、車体本体盗難(調査総数1099件)では、被害車両総数に対する割合で、高級乗用車が年々減少し、2002年の27.5%から2005年は13.7%に半減した。これは、高級車を中心にイモビライザの装着が進み盗難が難しくなったためとみられる。一方で、RV車が2002年の14.7%から25.1%へと増えトップになった。海外での人気が高いことから、盗難RV車の多くは、海外に不正輸出されている可能性が高いと推測されている。
車両本体盗難では、保険金額(契約金額)が「200万円未満の車」(構成比62.2%)や初年度登録から「5年以上経過した車」(同44.8%)の盗難が目立つ。イモビライザを装着した高級車を避け、盗むことが容易な車を狙おうという傾向が出てきたものとみられる。自分の車は「高級車ではないから」、「新車ではないから」といって、油断することはできなくなっているようだ。
同実態調査の詳細は↓
http://www.sonpo.or.jp/action/release/img/news_05-044.pdf