ゼイタックス

経営関連情報 (2004/07/23)

「職場にパワハラある」との回答が4割強

 セクハラならぬ“パワハラ”(パワーハラスメント)は職場上の立場を利用した嫌がらせ。日経BP社が6月下旬に実施した調査結果(有効回答数2618人)によると、あなたの周囲でパワハラはあるかの問いに「ない」との回答は56.1%。4割強の「ある」と回答の内訳(複数回答可)は、「自分が受けた」が23.3%、「自分以外の同僚・友人などが受けた」が26.7%。また、1.3%と少ないながら「自分が上司の立場で行った」との回答もあった。

 パワハラを受けた理由(複数回答)について、受けたのが本人の場合は、「上司の感情や人格による」が84.1%でもっとも高く、次いで「上司の無知」(58.5%)、「会社組織・人事の不備」(53.2%)、「上司と部下の感情的対立」(46.5%)と続く。一方、自分以外の周囲が受けた理由では、トップこそ「上司の感情や人格による」(81.1%)で同じだが、2位には「上司と部下の感情的対立」(54.6%)が挙がった。

 さらに、「部下のパフォーマンスが上がらなかった」が29.9%、「上司に対する部下の振る舞い」が26.3%と、部下にも原因があるとみる人の割合が、回答者本人がパワハラを受けた場合より高くなった。自分が受けた場合は「上司」や「組織」に原因を見出しがちだが、周囲の人が受けた場合には第三者的な見方が強くなっている。

 また、パワハラを「自分が行った」とする回答者の詳細をみると、母数は35と小さいが、理由のトップは「部下のパフォーマンスが上がらなかった」(54.3%)、次いで「感情的対立」(42.9%)。パワハラを行う立場の人に言わせれば、原因は「部下」に、受けた本人にすれば原因は「上司」にあるというわけだ。職場の人間関係は、いったん感情がもつれると一筋縄ではいかないもの。パワハラ解消は、企業にとって真剣に考えるべき課題といえる。