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経営関連情報 (2007/03/26)

就職活動は“能力・適性を生かせるか”を最重視

 日本総研と楽天リサーチが共同で実施した「若年者の企業観とCSRに関する調査」では、就職先の選定にあたっては「能力・適性を活かした仕事」ができるかどうかをもっとも重視しており、企業の環境への取組みや社会貢献などについてはそれほど関心が高くないことが明らかになった。調査対象は、過去3年以内に転職した社会人、同新卒採用で就職した社会人、現在就職活動中の学生である。

 調査結果(有効回答数300人)によると、CSR(企業の社会的責任)については、内容まで知っているのは就職活動中の学生・新卒社会人の約30%であり、転職組社会人では24%にとどまった。次に、企業のCSRにおける意義を説明したうえでの評価は、「特に意味はない」と回答した学生が15.0%と社会人(9%)を上回った。一方で、学生のなかには「経営の中核に位置づける重要課題」(19.0%)といった積極的回答も多い。

 就職活動の際に重視する点については、新卒社会人・転職社会人・就職活動中の学生いずれにおいても「能力・適性を活かした仕事ができるかどうか」を最重視している。さらに学生は、企業の「成長性」や「安全・高品質な商品の提供」など、企業そのものに注目する傾向があるが、転職者は、能力・適性を活かすことに加えて「賃金」や「労働時間」、「人事評価」など、“自分と企業の関係”を重視していることがうかがえる。

 一方、「最初に就職した会社で働き続けたい」と回答した学生が40.0%であるのに対し、新卒で入社して勤続3年以内の社会人では「現在の会社で働き続けたい」(18.0%)が2割を切り、逆に「数年以内に転職したい」(21.0%)が2割を超えた。これは、入社前後で企業のイメージ等にギャップがあった可能性があり、最近の売り手市場の採用活動において企業には、こうしたギャップを埋めるための積極的な取組みが求められる。

 同調査結果の詳細は↓
 http://www.jri.co.jp/consul/report/pdf/report070322_okamoto.pdf