オンライントレードの普及により個人で株取引を行う人が増えている。6月は定時株主総会が集中する季節だが、「株主総会」は個人投資家にとって有意義なものなのだろうか。インターネットコムとgooリサーチが実施した「株主総会に関する調査」では、株主総会に関心を寄せるユーザーはそれほど多くなく、また、株主総会へ参加しても、その満足度はあまり高くないことが明らかになった。
調査結果(有効回答数1083人)によると、業務以外の個人で株取引をしたことがあるユーザーは全体の4割程度(40.1%)だった。現在所有している株価の合計は、「100万円以上」が49.3%ともっとも多く、次いで「10~50万円未満」が16.1%、「50~100万円未満」が12.2%だが、「現在は所有していない」との回答も15.0%あった。
株取引経験者のうち株主総会への参加経験者は18.4%とかなり少なく、株主総会の内容の満足度は、「満足できないときもあった」(38.8%)、「(毎回)満足できなかった」(33.8%)を合わせ約7割が満足を感じていない。その理由(複数回答)としては、「質問に対してきちんとした回答がなかった」が半数を占め、次いで「進行が早すぎた」(39.7%)、「反対意見を言うチャンスがなかった」(29.3%)などだった。
また、「株主総会で、個人投資家は重視されていると思うか」と尋ねたところ、「とても重視されている」と感じた人はわずか0.5%に過ぎず、対して「(あまり・まったく)重視されていない」と感じているユーザーが75.6%を占めた。一方で、今後株取引をしたいユーザーは全体の61.2%にのぼり、株取引自体に興味はあるが、株主総会に関心を寄せるユーザーはそれほど多くないことがうかがえる。