採用内定取消し598人、1ヵ月で42人増加
今年3月に大学や高校などを卒業して4月に就職予定だった人のうち、内定を取り消された人が598人、入社時期が繰下げ(延期)となった人が2556人の合計3154人に達したことが分かった。厚生労働省が「7月末現在」の新卒者内定取消し状況を公表した後、「震災の影響によるもの」について追加報告があったため、「8月末現在」の最新の状況をまとめたもの。
内定取消しとなった学生・生徒は598人(196事業所)。うち震災の影響によるものは469人(143事業所)だった。前回(7月末)から42人(17事業所)増えた。しかし、このうち370人は8月末までに新たな就職先を確保している。一方、入職時期繰下げとなった学生・生徒数は2556人(311事業所)。うち震災の影響によるものは2556人(311事業所)で、前回から84人(24事業所)増加。このうち、2330人は8月末までに入職済み。
採用内定を取り消された598人の内訳は高校生338人、大学生等(大学(大学院、短大含む)、高専、専修学校等)260人で、7月時点からそれぞれ26人、16人増えている。このうち震災の影響によるものは、高校生285人、大学生等184人で、7月時点よりそれぞれ26人、16人増えた。つまりこの1ヵ月の採用内定取消しは、すべて震災の影響によるものだった。震災以外の理由による取消者は高校生53人、大学生等76人。
採用内定取消者598人を産業別にみると、「宿泊、飲食サービス業」が166人(27.8%)ともっとも多く、次いで、「製造業」94人(15.7%)、「生活関連サービス、娯楽業」71人(11.9%)、「金融、保険業」50人(8.4%)、「卸売、小売業」47人(7.9%)と続く。地域別では、「東北」が308人(51.5%)と半数以上を占め、「南関東」168人(28.1%)、「北関東・甲信」38人(6.4%)、「東海」23人(3.8%)、「四国」17人(2.8%)と続いている。
同内定取消し状況の詳細は↓
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001pagc-att/2r9852000001pai2.pdf