商工中金が9月28日に発表した「中小企業設備投資動向調査」結果(有効回答数2403社)によると、中小企業の国内設備投資額の2005年度実績は、前年度実績比38.8%増と3年連続の増加となった。実績ベースでは、1995年の調査開始以来最大の伸びとなった。業種別にみると、製造業は同51.1%増、非製造業は同29.7%となり、ともに3年連続の増加、過去最大の伸びとなった。
2006年度修正計画は、前年度実績比▲10.1%の計画と、修正計画ベースでみると、2002年度(▲24.9%)以来4年ぶりで二ケタのマイナスとなった。業種別にみると、製造業は同▲12.2%で4年ぶりのマイナス、非製造業は同▲8.2%で、ここ10年間では96年度(▲6.1%)に次いで小さいマイナス幅。製造業では増勢が緩やかになる気配がみられる一方、非製造業の設備投資の動きが底堅いことがうかがえる。
2005年度実績における国内設備投資目的(複数回答)は、「設備の代替」(50.3%)、「維持・補修」(30.7%)、「増産・販売力増強」(28.4%)、「合理化・省力化」(23.4%)の順。04年度実績と比べると、「設備の代替」(1.6ポイント増)、「新規事業への進出」(0.8ポイント増の7.1%)などが増えた。06年度計画では、「設備の代替」が47.6%で最多、以下、「維持・補修」(30.7%)、「増産・販売力強化」(28.4%)などが続く。
なお、2005年度実績で設備投資を実施しない理由(複数回答)は、「現状設備で十分」が69.3%ともっとも多く、次いで「景気の先行き不透明」(24.9%)、「業界の需要減退」(13.3%)などの順。04年度実績比では「現状設備で十分」が1.5ポイント増えた。06年度計画では、05年度実績比で「企業収益の悪化」(2.8ポイント増の15.3%)、「景気の先行き不透明」(2.3ポイント増の27.2%)などが増加している。
同調査結果の詳細は↓
http://www.shokochukin.go.jp/material/pdf/equip/cb06setubi2.pdf