経 営 関 連 情 報

2003年07月18日-004
6月倒産1398件、6ヵ月連続の前年同月比減少

 帝国データバンクがこのほど公表した全国企業倒産(負債1千万円以上)状況によると、6月の倒産件数は1398件で、2年5ヵ月ぶりに1400件台を割り込み、6ヵ月連続の前年同月比減少となった。倒産件数の減少傾向が鮮明となったが、これは、不況長期化に伴い、「リストラによる体質改善」「信用取引の縮小」「リスク回避」などで、企業が「不況抵抗力」を高めて倒産を回避しようとしているため。不況要素の増加に反して倒産は減少しており、制度融資などの公的支援の拡充も倒産減少へ影響を与えている。

 負債総額は8156億5800万円で、3ヵ月連続の1兆円割れとなったものの、前月を148億1000万円(1.8%)、前年同月を1125億5300万円(16.0%)それぞれ上回り、この結果、6月としては戦後4番目の高水準を記録した。負債1000億円以上の倒産は6ヵ月ぶりに発生しなかったものの、負債100億円以上の大型倒産は15件(前月11件)、負債50億円以上は30件(同18件)、負債10億円以上は95件(同88件)発生している。

 主因別の倒産動向では、「販売不振」が938件で、6ヵ月連続の前年同月比減少となる2.8%減となったうえ、5ヵ月ぶりの1000件割れとなった。また、「放漫経営」は96件で、2ヵ月ぶりの前年同月比減少となる27.8%減、2ヵ月ぶりの100件割れとなったほか、「売掛金回収難」(36件、前年同月比7.7%減)、「不良債権の累積」(18件、同30.8%減)もそれぞれ前年同月を下回っている。一方、「業界不振」(90件、同83.7%増)は、3ヵ月連続で前年同月比増加となったうえ、80%を超える大幅な増加率を記録している。

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