経 営 関 連 情 報

2002年08月30日-001
全体としてほぼ下げ止まった中小企業の景況

 中小企業金融公庫が8月28日に公表した中小企業景況調査によると、8月の売上DI(「増加」-「減少」企業割合、季節調整値)は▲9.4で前月に比べマイナス幅が1.5ポイント拡大したが、今後3ヵ月の売上見通しDI(同)は6.3でプラス幅が2.8ポイント拡大し、利益額DI(同)も▲7.0でマイナス幅が2.7ポイント縮小した。中小公庫では「中小企業の景況は引き続き厳しいものの、全体としてはほぼ下げ止まっている」とみている。

 売上DIを最終需要分野別にみると、設備投資関連などで「減少」超幅が縮小し、食生活関連で「増加」超に転じたものの、建設関連で「減少」超幅が拡大し、乗用車関連、家電関連では再び「減少」超に転じた。売上見通しDIは7ヵ月連続の改善。家電関連などで「増加」超幅が縮小したものの、乗用車関連で「増加」超幅が拡大し、食生活関連、建設関連で「増加」超に転じている。

 資金繰りDI(「余裕」-「窮屈」企業割合、季節調整値)は▲20.0で1.5ポイント改善された。資金繰りが窮屈な理由としては、前月より2.2ポイント下回ったものの「売上の減少」が60.3%でトップ、次に「既往借入金の返済」が3.3ポイント増の37.8%、「借り入れ枠に余裕なし」が0.7ポイント増の34.0%、「採算悪化」が4.4ポイント増の28.8%と続く。「貸し出し態度が厳しい」は3.8ポイント減少の22.4%。なお、金融機関の貸出態度DI(「緩和」-「厳しい」企業割合)は5.9で「緩和」超幅が1.8ポイント拡大している。

 調査は、同公庫取引先中小企業900社を対象に8月中旬に行われ606社の回答を得た(回答率67.3%)。

 

 

ホームへ戻る