このほど、社会保険庁から、発行した「公的年金等の源泉徴収票」の一部に誤りがあることが公表された。国税庁では、この誤った源泉徴収票を受け取っていると思われる場合は、社保庁(社会保険事務所)で確認し、誤りがあれば各年分の正しい源泉徴収票の再発行を受けた上で、2007年分確定申告の手続きを行うとともに、必要に応じて2006年分以前の修正申告または更正の請求を行うように、注意を呼びかけている。
過去の年金記録の修正等により、支給もれ年金の一括支払いをした場合、社保庁では、従来から一括支払いした年金をその年の公的年金等の収入金額として、源泉徴収税額を計算・徴収し、それに基づく源泉徴収票を受給者に発行してきた。しかし、こうした場合、遡及した各年分の公的年金等の収入金額として税額を計算・徴収することが、適正なことが確認できたので取扱いを改めることにしたと、社保庁が明らかにしている。
社保庁では、正しい処理を行うため早急にシステム改修に取り組むこととしているが、当面の対応として、2007年分の確定申告では、対象者の申し出によって、源泉徴収税額を再計算した年別内訳書を発行し、この年別内訳書を添付することで確定申告の手続きを進められるようにする。また、確定申告期日以降に、還付(更正の請求)や納税(修正申告)の手続きを行う場合も同様の対応をするとしている。
また、求めに応じて正しい源泉徴収票の再発行もするが、時間がかかることもあるようだ。2007年分所得税の確定申告に際して、年別内訳書の発行や源泉徴収票の再発行に時間がかかった場合は、確定申告期限を過ぎても、還付申告や納税申告を行うことができる。なお、確定申告会場等において、今回の源泉徴収誤りの対象者から相談があった場合は、その場から「源泉徴収票再交付申請書」を提出できる対応がとられている。
「過年分の支払額が含まれる場合の源泉徴収について」(社保庁)は↓
http://www.sia.go.jp/infom/press/houdou/2008/h080206.pdf