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変革期に高まる40代の仕事へのモチベーション

経営関連情報 - 2009年09月18日

 東京海上日動リスクコンサルティングが、20~50代の会社員・公務員を対象に7月に実施した「2009年仕事に関する意識調査」結果(有効回答数1000人)によると、現在の仕事へのモチベーションは、総じて2008年より低下していることが分かった。特に20代の低下が著しく、「現在の仕事にやる気がある」との質問に対し「あてはまる」との回答割合は、2008年の57.3%から2009年は50.0%へと変化している。

 一方、モチベーションが高まっているのは40代で、2008年の49.2%から2009年は54.4%と上昇している。こうした背景には、不況による会社の将来性に対する不安の影響があり、20代では社会人としての経験が浅く、現在のような混沌とした状況において自身のキャリアパスを描くことが困難である一方、40代ではこれまで培われた自身の経験からキャリアに対する自信が、現状をよりチャレンジングなものと認識させている可能性がある。

 この1年間に「会社を辞めたい」と考えた人は69.5%と7割近くおり、実際に転職した人が13.5%いた。56.0%は転職に至っていないが、これらの従業員は高い離職のリスクを抱えていると同時に、現在の仕事に十分意欲を投じることができない可能性がある。一方で、「会社を辞めたいと考えたこともないし、転職もしていない」人は27.2%にとどまり、「定年退職や会社都合退職により自分の意思とは関係なく退職した」人は3.3%だった。

 会社を辞めたいと思った理由(3つまで回答)は、「給料が安い」(38.8%)が昨年と同じく最多だったが、「正当に評価されない」(22.7%)、「会社の将来性が不安」(22.0%)は昨年から順位を上げた。一方、2008年に順位の高かった「仕事の精神的負担が大きい」(21.0%)、「上司との人間関係に問題」(14.8%)は順位を下げており、景気の後退に伴い、自分に対する評価への不満や会社の将来性に不安を持つ従業員が増えている。

 同意識調査結果の詳細は↓
 http://www.tokiorisk.co.jp/topics/up_file/200909141.pdf