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経営関連情報 (2005/04/29)

窮屈感薄らぐ保証先中小企業の資金繰り~中小公庫

 中小企業金融公庫が発表した保証先中小企業金融動向調査結果(有効回答数3580社)によると、借入難易感DI(「緩和」-「厳しい」)の2005年1~3月実績は前期より0.6ポイント改善の▲5.3となった。これで8期連続マイナス幅が縮小した。また、資金繰りDI(「余裕」-「窮屈」、季節調整値)も▲9.1と3期連続でマイナス幅が縮小しており、中小公庫では「保証先中小企業の資金繰りは窮屈感が薄らいでいる」とみている。

 当期の借入企業数の割合は35.8%で、前期に比べ1.7ポイント低下した。借入先別の借入件数割合をみると、民間金融機関では、「地方銀行」(34.7%)及び「都市銀行」(13.7%)は前期に比べ引き続き増加傾向にあるが、「第二地銀」(5.6%)、「信用金庫」(26.0%)、「信用組合」(3.0%)はやや減少している。「政府系金融機関」も14.4%でやや減少している。

 また、当期借入企業数に対する保証付き借入企業数の割合については、「全額利用」が38.4%、「利用なし」が43.2%と高い割合で推移する二極化の動きが継続し、かつ徐々にその割合を高めている。保証利用企業数割合は、「0~20人」の従業員規模層では63.3%でおおむね横ばいで推移、「21人以上」では37.8%で低下傾向にある。

 次期(05年4~6月期)の保証利用に対する金融機関からの要請は、企業側の資金繰り改善等を背景に引き続き和らぐものと見込まれる。要請DI(保証付要請は当期に比べ「強まると思う」-「弱まると思う」、季節調整値)は10.6となっている。従業員規模別にみると、「0~20人」が12.9、「21人以上」が1.5でともに低下傾向にあるが、特に「21人以上」の比較的規模の大きい層での低下が目立つ。