経 営 関 連 情 報 |
2002年03月29日-002
高額な契約締結時に4割が説明理解せず契約!!
契約というと何か堅苦しいイメージがあるが、経済社会の約束事は契約で成り立っている。契約に対する正しい認識が必要だが、説明を理解しないで契約を結んだことがある人が4割近くもいたことが、内閣府がこのほど公表した「契約・権利に対する消費者の意識調査」結果で明らかになった。この調査は、契約・権利に対する意識や契約トラブルの実態を明らかにする目的で、全国の消費科学連合会員等から無作為に抽出した男女1,000人を対象に、昨年10月下旬から3ヵ月間で実施されたもの(有効回答数939、有効回答率93.9%)。
契約に対する意識について、高額な契約締結時に説明を受けた人は81.7%に及んだものの、そのうち説明を理解できた人は43.3%しかいず、また、説明を理解しないで契約を結んだことがある人が38.6%に上った。その理由としては、「商品(サービス)が欲しかったから(36.7%)」や「安かったから(25.7%)」などが挙げられている。
また、解約について「クーリングオフ期間内であれば解約可能」と正しく認識していたのは87.5%で、「不満があれば解約できる」と誤認していた人も34.8%にのぼった。契約書に対する意識については、契約の際、「契約書はあった方がいい」は95.6%。しかし、そのうちの4割が「契約書の内容がよくわからない」と回答。その理由として、高年齢では「字が小さい」、若年層では「言葉遣いが難しい」との回答が多かった。
契約トラブルについては、「契約後に後悔した経験がある」が22.7%だった。後悔した商品やサービスは「英語他教材など」。後悔した理由については、「不要だった(53.1%)」、「対価に見合わない(32.9%)」と続き、その後「解約の申し出」を行ったのは3割に満たず、「苦情等の申し出」を行ったのは15.6%足らずだった。このようなことから、「契約」と聞いて連想するイメージとしては、「だまされる」、「トラブル」、「怖いもの」などネガティブなイメージが多く寄せられている。
契約トラブルに遭わないための心がけとしては、「うまい話には用心する(84.7%)」、「本当に必要か熟考する(75.1%)」が挙げられた。 契約を取り交わす際には、契約書などを必ず一読し、総括的に十分考慮する必要がある。また、普段からこういった「お堅い文書」についても、読みなれておくことも必要だろう。
本調査の詳細は、こちら で。
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