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経営関連情報 (2007/12/07)

日本の豊かさはOECD加盟30ヵ国中第7位

 社会経済生産性本部が発表した「国民の豊かさの国際比較」(2007年版)によると、日本の国民の豊かさは、OECD加盟30ヵ国中で第7位と、前回(2006年)の6位からワンランク順位を下げた。この豊かさの国際比較は、OECDや世界銀行の最新資料(主として2005年のデータ)などから選択した56指標を、健康・環境など6カテゴリーに分け、各指標を偏差値により総合化した「豊かさ指標」によって比較したもの。

 比較の結果、第1位は前回同様ルクセンブルグ、2位ノルウェー、3位スウェーデン、4位スイス、5位フィンランドと続き、3年連続で上位5ヵ国は同じ顔ぶれ。日本は7位となったが、総合指標値は前年の54.70から54.88へとわずかに上昇し、主要先進国のなかではトップ。米国は12位、英国は16位。日本は6つのカテゴリー指標のうち、マクロ経済が低くなっており、この点が日本の課題といえる。

 カテゴリー指標での日本のランキングは、「環境」4位、「健康」5位、「労働経済」・「文明」9位、「教育」13位、「マクロ経済」22位となっている。健康・環境・労働経済・文明の各指標はベスト10に入ったが、教育指標は中位、マクロ経済指標は下位グループに属している。マクロ経済指標が悪い要因は、国民1人あたり政府累積債務や財政赤字の大きさ、1995~2005年の平均経済成長率の低さにある。

 そのほか、日本が1位となった個別指標は、「平均寿命」、「人口1000人あたり病院ベッド数」、「単位労働コスト(生産物1単位生産するのに要する賃金)の低下率」、「GDPデフレータ上昇率(年平均マイナス1.0%)」の4指標だった。反対に最下位の指標は、「1人あたり国際観光収入」、「平均経済成長率」、「1人あたり政府累積債務」だった。「医師数」(27位)や「輸出額」・「輸入額」(28位)も低い。

 「国民の豊かさの国際比較」の概要は↓
 http://activity.jpc-sed.or.jp/detail/01.data/activity000845/attached.pdf