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主要百貨店98社、6割が減収、4割弱が赤字に

経営関連情報 - 2009年10月28日

 帝国データバンクがこのほど発表した「主要百貨店98社の経営実態調査」結果によると、百貨店98社の売上高は、2008年度で「減収」となった企業が57社となり、全体の約6割を占めた。「横ばい」が36社、「増収」は5社にとどまった。2007年度と比べると、「増収」企業は5社で変わらなかったものの、「横ばい」企業は74社から半減し、19社にとどまっていた「減収」企業は3倍に増え、業績悪化が鮮明に表れた。

 98社の売上高推移を地域別にみると、「2期連続増収」は全地域で0社となる一方、「2期連続減収」は、「東北」と「九州」が各3社で最多、次いで「関東」が2社など、全地域合計で12社となった。2008年度の売上高で「減収」となった企業の割合がもっとも高かったのは「北陸」・「四国」で、ともに3社中3社の100%、次いで「中国」が10社中7社(70%)、「近畿」が9社中6社(66.7%)など、9地域中7地域で5割を超えた。

 また、98社のうち損益が判明した85社(2008年度は83社)の推移をみると、「黒字」企業は2007年度が61社、構成比71.8%、2008年度が53社、7.9ポイント減少の同63.9%となった。一方、「赤字」企業は、2007年度は前期比1社減の24社、同28.2%とほぼ横ばいで推移したが、2008年度は同6社増の30社、7.9ポイント増の同36.1%と4割弱まで上昇し、収益の低下を余儀なくされた企業が増加している。

 財務内容が判明した48社の自己資本比率推移をみると、「30%以上」は2006年度が11社、2007年度が12社、2008年度が13社と微増を記録し、安全性指標となる自己資本比率で一定水準を確保している企業が堅調に推移した。一方で、2008年度の「5%未満」は6社で前期比横ばい、「10%以上30%未満」は22社と同4社減少、「5%以上10%未満」は7社と同3社増加し、財務状況の悪化した企業が増えている。

 同経営実態調査結果の詳細は↓
 http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p091003.pdf