国民生活金融公庫が14日に発表した全国小企業動向調査結果(有効回答数6979社)によると、7~9月期実績の業況判断DI(「よい」-「悪い」企業割合)は、前期に比べ0.4ポイント低下し▲37.0となった。DIの低下は6期ぶりだが、低下幅はわずか。来期については、5.3ポイント上昇の▲31.7となる見通し。国民公庫では「小企業の景況は改善基調が続いている」との見方を示している。
業種別にみると、「製造業」(▲19.6%)、「飲食店・宿泊業」(▲47.5%)、「サービス業」(▲48.1%)の3業種でDIが低下した。製造業の低下は5期ぶりだが、0.1ポイントの低下とほぼ横ばいだった。猛暑や台風といった天候要因によって、「飲食店・宿泊業」や「サービス業」ではDIの低下幅が大きかった。一方、「情報通信業」(8.8)のDIは3期連続のプラスとなり、「運輸業」(5.0)もプラスに転じた。
また、売上DI(「増加」-「減少」企業割合)は、前期に比べ0.9ポイント上昇し▲23.8と7期連続の上昇となった。来期についても5.0ポイント上昇の▲18.8となる見通し。採算DI(前年同期比、「増加」-「減少」企業割合)は、前期に比べ2.7ポイント低下の▲20.4となったが、前年同期の水準を9.6ポイント上回っており、前年同期比では9期連続上回った。来期も▲12.1と引き続き前年同期(▲23.2)を上回る見通しだ。