ゼイタックス

2008年度の企業の採用活動は消極化

経営関連情報 - 2008年07月14日

 ソフトバンク・ヒューマンキャピタルが運営する転職サイト「イーキャリアプラス」が採用担当者400人を対象に実施した「企業の採用活動の実態調査」結果によると、2008年度の企業の採用活動は2007年度と比較して消極化していることが分かった。08年度の平均年間採用コストは昨年(3298万円)から56.4%減となる1439万円となった。特に「第二新卒」の採用コストが71.3%の大幅減の253万円と抑えられている。

 「新卒」は前年度比49.8%減の663万円、「中途」は52.2%減の523万円。今後の採用計画については、「あまり積極的な採用は考えていない」が16.2%、「採用するが、採用数は減らしていく」が8.8%、「採用の予定はない」が10.3%と、3人に1人の担当者が消極的な姿勢を示した。一方で、64.8%の担当者が「人員不足」を感じており、コストを抑えながらも必要人員を確保しなければならない、採用活動の厳しい現状がうかがえる。

 こうしたなか、08年度のインターネット関連業界の年間採用コストは1940万円となり、非インターネット関連業界の年間採用コスト(1345万円)を595万円上回った。さらに、大卒5年目の従業員への年収提示額が、インターネット業界ではその他の業種と比較して大きな伸びを示している。営業職は、全体で20.9万円増加のところ、インターネット関連では62.3万円増加(非インターネット関連は13.1万円増加)となっている。

 エンジニア職も全体では39.7万円増加のところ、132.9万円増加(非インターネット関連は22.2万円増加)、クリエイティブ職も同様に27万円増加のところ、103.9万円(同12.7万円増加)と大きく伸びている。こうした結果から、採用にコストをかけた2007年度の影響を受け、2008年度は採用よりも従業員に対してコストをかけることで、人材の流出を抑えようとする傾向が現れたものとみられている。

 同実態調査結果の詳細は↓
 http://www.softbankhc.co.jp/press/release/fy2008/20080702/100000.html