ゼイタックス

経営関連情報 (2006/11/06)

今冬ボーナスは前年比1.8%増と増勢加速の見込み

 三菱UFJリサーチ&コンサルティングが1日に発表した「2006年冬のボーナス見通し」によると、民間企業(パートを含む)の今冬のボーナスの1人あたり平均支給額は、44万1000円となり、冬のボーナスとしては3年連続で増加し、夏のボーナスとあわせ5期連続の増加となると予想している。前年比増加率は1.8%増となり、05年冬の1.0%、06年夏の1.3%を上回り、06年夏に続き、増勢が加速すると見込んでいる。

 この背景には、05年度下期に低下した企業の増益率が再び高まっているほか、雇用情勢の改善が続くなど、ボーナスの増加を支える要因が増えていることがある。日銀「短観」(06年9月調査)では、大企業・製造業の業況判断DIが改善し、全規模・全産業の景況感をみても、91年以来の高水準が維持されている。また、雇用情勢の改善も続き、有効求人倍率は、05年度下期に1倍台を回復したが、06年度上期は一段の上昇となった。

 ボーナスの支給月数については、05年冬は前年と同水準にとどまったが、06年冬は、支給対象者ベースで05年冬の1.70ヵ月から1.72ヵ月に上昇すると予想される。また、常用労働者数の伸びが高まっているほか、パート労働者比率は低下しており、ボーナスの支給労働者割合も上昇が見込まれる。ボーナス支給労働者数は3841万人となり、前年比2.3%の増加が予想される。

 この結果、冬のボーナス支給総額は16.9兆円、前年比4.1%増と3年連続で増加し、増勢の加速も続くことになる見込み。夏場の個人消費は天候不順もあって精彩を欠いた動きとなっていたが、春季賃上げ率の上昇とともに、ボーナスの増勢加速も続き、雇用情勢に加え、家計の所得環境の改善も明確になってくると見込まれ、個人消費の拡大を下支えすると予想されている。

 今冬ボーナス見通しの詳細は↓
 http://www.murc.jp/shimanaka/bonus/2006/0611.pdf