ゼイタックス

経営関連情報 (2005/07/15)

番号ポータビリティに7割が「興味・関心あり」

 番号ポータビリティとは、携帯電話の加入者が別の事業者(キャリア)に契約を変更しても、元の番号をそのまま使えるサービス。総務省は昨年、2006年半ばを目標に導入する方針を示している。ネットリサーチのマクロミルが実施した「番号ポータビリティに関する調査」結果(有効回答数864人)によると、全体の7割(70.1%)が番号ポータビリティに「興味・関心がある」と回答した。

 興味・関心がある理由(自由回答)としては、「キャリア(携帯電話会社)を超えたサービス・機種の比較ができるから」、「他社の機種に変えようと思ったが、番号が変わって人に伝えるのが面倒でやめたことがあるから」など。また、興味・関心がない理由については、「今のキャリアに満足しているから」、「割引サービスが無効になるから」、「メールアドレスは変更しなければならないから」などが挙げられている。

 番号ポータビリティに興味・関心がある人に次期キャリアを質問した結果、「au」への乗り換え希望者が38.0%でもっとも多く、「NTT DoCoMo」(23.1%)、「vodafone」(13.7%)などが続いた。使用キャリア別では、「NTT DoCoMo」利用から「au」への乗り換え意向が61.1%と目立つ。逆のパターン(「au」から「NTT DoCoMo」は46.7%だった。

 変更したいキャリアの理由(複数回答)は、NTT DoCoMoへの乗り換え希望者は、「周囲の人もよく使っているので」(45.7%)、「端末の機能やコンテンツが充実」(43.6%)などが多い。また、「au」への乗り換え希望者は、「料金の割安感」(54.8%)や「端末のデザイン」(43.5%)など、「vodafone」では「料金の割安感」(54.2%)を挙げ、手ごろな料金プランに惹かれる人が多い。

 番号ポータビリティに興味・関心を持つ人は多く、実現すれば大きな争奪戦がみられるのは確実。現在、キャリア各社とも、これまでの顧客が他社に流出する事態を恐れ、サービスの拡充などに取り組んでいる。携帯ユーザーにとっては料金引下げやサービスの向上が期待できる一方で、今後のシェアがどのように変化するか、目が離せない状況にある。

 同調査は↓
 http://www.macromill.com/client/r_data/20050701portability/portability_report.pdf