商工中金が7月29日に発表した中小企業月次景況観測7月調査結果(有効回答数800社)によると、7月の景況判断指数は、50.8と前月比1.1ポイントの上昇となり、景況感の「好転」「悪化」の分岐点である50を2ヵ月ぶりに上回った。8月は49.5とやや低下する見込み。業種別にみると、製造業は51.7と0.6ポイント上昇し、6ヵ月連続で50台に、また、非製造業は50.0と1.4ポイント上昇、2ヵ月ぶりに50台となった。
6月の売上高(前年同月比増加率、建設・不動産を除く700社)はプラス5.3と15ヵ月連続で増加となった。先行きについては、7月がプラス4.0%、8月がプラス6.0%と引き続き増加を見込んでいる。
業種別にみると、製造業の売上高はプラス8.2%と19ヵ月連続の増加。7月はプラス7.3%、8月はプラス8.4%と引き続き増加の見込み。一方、非製造業の売上高はプラス2.4%と5ヵ月連続の増加となった。7月はプラス0.7%、8月はプラス3.6%と引き続き増加を見込んでいる。
7月の業況判断をみると、販売価格DI(前月比、「上昇」-「下落」)は0.0%と「不変」となった。仕入価格DI(〃)はプラス14.8と前月比1.5ポイント低下し、「上昇」超幅が縮小した。採算状況DI(前月比、「好転」-「悪化」)は▲3.6となり、前月比3.4ポイント改善し、資金繰りDI(〃)も▲2.0と前月比1.5ポイント改善している。
以上の結果から、商工中金は「中小企業の景況は持ち直しの動きが広がった」との見方を示している。