国民公庫総研が、「国の教育ローン」を今年2月に利用した勤務者世帯を対象に実施した「家計における教育費負担の実態調査」結果(有効回答数2607世帯)によると、入学者1人あたりの入学費用は、高校で36.1万円、大学で60.1万円、一方、在学中の費用は、1年間の合計で、高校は82.3万円、大学では131.1万円となった。高校入学から大学卒業までは、子ども1人あたり867.5万円(対前年比4.6%減)だった。
家計の教育費負担をみると、世帯の年収平均635.5万円だったが、世帯の年収に対する在学費用(小学校以上に在学中の子ども全員にかかる費用の合計)の割合は30.8%と、前年に比べ4.2ポイント減少。分布をみると、負担割合40%以上の世帯(29.4%)が6.6ポイント減少した。世帯の年収に対する在学費用の割合は、年収が少ない世帯ほど高く、年収が「200万円以上400万円未満」の世帯では49.2%に達している。
また、自宅外通学者のいる割合は全体の42.0%を占め、前年を1.4ポイント上回った。自宅外通学者が1人いる世帯の仕送り額は、年額98.4万円(月額8.2万円)となった。アパートの敷金や家財道具の購入費など自宅外通学を始めるための費用は、入学者1人あたり平均42.5万円で前年と同額。入学費用と自宅外通学を始めるための費用の合計は、平均95.7万円で、前年を10.1万円下回った。
教育費の捻出方法(3つまで回答)については、「教育費以外の支出を削っている」が68.3%ともっとも多く、以下、「子どもがアルバイトをしている」(44.3%)、「預貯金や保険などを取り崩している」(38.6%)と続く。節約している支出(3つまで回答)は、「旅行・レジャー費」が59.0%ともっとも多く、次いで「外食費」(47.7%)や「衣類の購入費」(47.0%)、「食費」(44.9%)、「保護者の小遣い」(40.2%)の順だった。
同実態調査結果の詳細は↓
http://www.kokukin.go.jp/pfcj/pdf/kyouikuhi_h18.pdf