~記帳の基本的な考え方を覚えよう!
会計帳簿の信頼性を確保するためには、信頼性のある記帳が重要だ。記帳は、整然かつ明瞭に、正確かつ網羅的に、また、適時に行われなければならない。決算書は、正確な記帳と適切な会計処理の方法に基づいて作成されてはじめて、真実の概観を示すものとなる。つまり、すべての数値は正確な記帳をもとに作られるものなのだ。
信頼性のある記帳のポイントは、1)複式簿記の流れに従って、秩序整然と分かりやすく行わなければならない、2)すべての取引事実を証拠書類に基づき、正確かつ網羅的に行わなければならない、3)取引後できる限り速やかに行わなければならない。
帳簿の保存期間については、法人税法上、「帳簿」(現金出納帳・固定資産台帳・売掛帳・買掛帳・経費帳など)は7年、「決算関係書類」(損益計算書・貸借対照表・棚卸表など)は7年と定められている。
証ひょう書類では、「現金・預貯金関係」(領収書・小切手控・預金通帳・借用証など)が7年、「有価証券関係」(有価証券受渡計算書・社債申込書など)が7年、「その他(棚卸資産関係以外)」(契約書・請求書・見積書・注文請書・仕入伝票など)が5年、「棚卸資産関係」(納品書・送り状・貨物受領書・出入庫報告書・検収書など)が5年となっている。
なお、商法では、「商人は10年間その商業帳簿及びその営業に関する重要な資料を保存することを要す」と定められている。
(続く)