経 営 関 連 情 報

2003年04月30日-001
中小景況は依然厳しく定まらない方向感

 商工中金が25日に公表した「中小企業の動向」によると、中小企業の景況を表す景況判断指数(調査対象企業に占める好転・不変企業数割合)は45.2と前月比0.3ポイント上昇した。最近の指数の動きをみると、2002年8月をピークに低下基調となっていたが、足元では2ヵ月連続して上昇している。

 だが、これで中小企業の景況が回復局面に入ったと判断するのは早計で、今回の指数上昇は年度末需要や排ガス規制の強化など一部の特殊な要因によりかさ上げされた感がある。実際、3月の実績は前月時点の当月予測(46.2)を大きく下回り、また4月は再び低下を見込むなど、中小企業の景況は依然厳しく、方向感の定まらない状況が続いているとみている。

 景況判断指数の動きを業種別にみると、3月は製造業が46.1と前月比横ばい、非製造業が44.4と同0.5ポイント上昇した。先行き4月は製造業が44.0で大幅な低下を見込む一方、非製造業は44.6で小幅な上昇を見込んでいる。非製造業は、全ての業種で、「好転」「悪化」の分岐点である50割れが続いているが、これまで悪化が際立っていたサービス業で悪化度合いがやや弱まっている。これは、一部の飲食店における業況回復や広告代理店などでの景況改善によるもの。

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