地方税の納付方法は現在、地方自治体や金融機関の窓口だけでなく、インターネットを活用したeLTAX(エルタックス)、コンビニ納税と年々多様化している。次に登場したのは携帯電話からの納税だ。携帯電話は、全国の普及台数がすでに1億台を超えており、若者だけでなく、幅広い年齢層に定着しているが、東京・調布市では今月から携帯電話を使って納税できる「モバイルレジサービス」が始まった。
モバイルレジとは、納付書に印刷されたバーコードを携帯電話のカメラで撮影して読み取り、モバイルバンキングに接続することで簡単に携帯電話で税金が納付できるサービスだ。あらかじめ決済金融機関(みずほ・三井住友・りそな・イーバンクの4行)を登録しておけば、市役所や金融機関、コンビニに出向かなくとも軽自動車税が気軽に納付できる。NTTドコモ・au・ソフトバンクの携帯電話約200種類で利用が可能だ。
モバイルレンジでの納付方法は、(1)利用したい金融機関にモバイルバンキングの利用申込をする、(2)初回のみ携帯アプリをダウンロードする、(3)納付書を用意し、印字されているバーコードを携帯で読み取る、(4)表示された金額を確認する、(5)金融機関を選択する、(6)支払完了、となる。払込手数料は無料だが、領収書は発行されないので、領収書が必要な場合は、金融機関等の窓口やコンビニを利用することになる。
ケイタイ納税の登場は、いよいよというべきか、いずれ将来は当たり前になるのだろうか。調布市では、今年度は試行段階だとして軽自動車税のみが対象だが、そのほかの市税についても、今年度の試行の結果を踏まえて2010年度以降の導入を検討したいとしている。煩わしさがつきまとう納税も、手軽にケイタイ納税できるとなれば、徴収率のアップにもつながりそう。調布市の試行結果が注目されるところだ。