日本商工会議所が発表した早期景気観測5月調査結果によると、5月の景況は、全産業合計の業況DI(前年同月比、「好転」-「悪化」)は前月水準よりマイナス幅が0.2ポイント縮小して▲25.1となり、4ヵ月連続でマイナス幅が縮小した。産業別にみると、「建設」(▲40.9)、「製造」(▲21.3)、「小売」(▲22.2)でマイナス幅が拡大したものの、他の2業種、「卸売」(▲27.8)、「サービス」(▲20.9)では縮小している。
また、向こう3ヵ月(6~8月)の先行き見通しについては、全産業合計の業況DI(今月比ベース)が▲23.1と、昨年同時期の先行き見通しに比べ4.9ポイント悪化している。産業別では、「卸売」でマイナス幅が縮小しているものの、他の4業種で拡大している。回答企業からは、受注確保、売上増加、先行き期待という声が寄せられる一方、売上減少、業況低迷、仕入コスト上昇による採算悪化などを訴える声も聞かれるという。
売上面では、全産業合計の売上DI(前年同月比、「増加」-「減少」)は、マイナス幅が0.4ポイント縮小して▲19.9となり、2ヵ月ぶりに改善した。産業別にみると、DI値は「建設」、「小売」、「サービス」でマイナス幅が拡大したものの、他の2業種で縮小した。採算面では、全産業合計の採算DI(同、「好転」-「悪化」)はマイナス幅が0.4ポイント縮小して▲25.2となり、2ヵ月ぶりに縮小した。
そのほか、資金繰り面では、全産業合計の資金繰りDI(前年同月比、「好転」-「悪化」)は悪化超感が0.1ポイント弱まって▲18.2となり、2ヵ月連続で弱まった。仕入単価面では、全産業合計の仕入単価DI(同、「下落」-「上昇」)は上昇超感が2.9ポイント強まって▲28.5となり、3ヵ月連続で強まった。また、従業員面では、従業員DI(同、「不足」-「過剰」)は不足超感が0.4ポイント弱まって0.2となった。