インターネットの普及にともなって急増しているオンライン詐欺だが、一般的な知識はまだまだ低いようだ。シマンテックがこのほど発表した「オンライン詐欺に関する意識調査」結果(有効回答数1000人)によると、オンライン詐欺の認知度では、「架空請求メール」が84.5%でもっとも高く、「国際電話等への不正接続ソフト」(54.2%)、「投資勧誘/マルチ商法メール」(45.6%)と続く。
企業や団体を騙って個人情報を盗み出す「フィッシング詐欺」については24.4%と低水準で、フィッシング詐欺を促すメールの受信経験も14.9%にとどまった。フィッシング詐欺サイトにアクセスしたことのあるユーザーは全体の3.3%、実際に個人情報を詐取されてしまったユーザーは3.0%に過ぎない。しかし、「ひょうとしたら被害に遭っているかも」との回答が30.5%に達し、不安を感じているユーザーが増加しつつある。
また、オンライン詐欺を回避する知識については、全体の29.6%が「回避方法を理解している」と回答。年代別では20代男性の46.0%が最多で、全体的に男性が高い傾向にあった。一方、女性では40代の25.0%が最高で、すべての年代で男性に比べ10%程度低い結果となった。具体的な回避手段としては、「発信者が不明な問合せメールには答えない」(76.9%)、「スパムメールには回答しない」(63.9%)、「ウイルス対策ソフトを使用する」(62.3%)などの回答が多かった。
オンライン詐欺対策としては、「特に気にしていない」(17.1%)や「どうすればいいのかわからない」(36.7%)など特になにもしていないユーザーが過半数を占めた。シマンテックでは、1)「誤字脱字のある怪しいサイト」や「ユーザーの不安を煽るような文面」に警戒する、2)ブラウザのアドレスバー表示のURLとステータスバーのURLが一致しているかどうか、3)パスワードは6文字以上、定期的に変更するなどの対策を紹介している。