就職情報サイト『マイナビ2010』を運営する毎日コミュニケーションズが、2010年卒業予定の学生を対象に昨年12月から1月にかけて実施した「就職活動アンケート調査」結果(有効回答数1250人)によると、企業選択の際に重視する企業イメージ(5つまで選択)は、例年「社風が良い」との回答がトップだったが、今年は初めて「安定している」(54.2%)が逆転したことが明らかになった。
就職したい会社規模(2つまで選択)についても、「できるだけ安定している大手企業に入りたい」との回答が60.1%(前年比6.0ポイント増)と、昨年同様もっとも高い結果となった。また、「できるだけ知名度が高い有名企業に入りたい」(35.3%)との回答も昨年より増えている。一方、「やりたい仕事ができるなら規模にこだわらない」との回答は年々減少している。今年は学生の「安定志向」の強まりがうかがえる結果となった。
先輩と比較した就職活動の感触については、「厳しくなる」との回答が10月90.6%、11月89.6%、12月87.5%と3ヵ月連続で約9割を占めた。特に「かなり厳しくなる」は、3ヵ月連続で増加(10月43.4%、11月54.0%、12月57.0%)。厳しいと思う理由は、「景気が後退しているから」が91.0%と圧倒的に多く、次いで「内定取消しの話を聞くから」(71.5%)、「採用数減、失業率増加の報道を見て」(70.5%)となっている。
12月の活動状況をみてみると、「個別の企業セミナーに予約した」(前半64.3%、前年比3.2ポイント増、後半65.0%、同1.9ポイント増)、「個別の企業セミナーに参加した」(前半60.9%、同4.2ポイント増、後半52.5%増、同1.4ポイント増)、「OB・OGやリクルーターと会った」(前半18.1%、同2.6ポイント増、後半17.3%、同2.5ポイント増)が対前年で前後半とも増加している。
また、志望業界、志望職種、志望企業の絞込み状況も、「(はっきり+漠然と)決まっている」が、志望業界87.5%、前年比1.1ポイント増、志望職種88.1%、同2.0ポイント増、志望企業79.3%、同0.4ポイント増と、それぞれ前年同時期よりも増加している。企業との接触が増え、業界、職種、企業も絞込みの段階に移ってきているようだ。