矢野経済研究所が発表した「2007ペット市場の最新市場動向」によると、2005年度のペット関連総市場は、末端価格で前年度比2.1%増の1兆388億円と推計している。2002年度以降毎年2%前後で伸長を続けており、市場は拡大傾向にある。2006年度は同2.9%増の1兆687億円の見込み。ペット共生環境の整備、飼い主ニーズを満たす商品・サービスの創出が市場拡大に寄与しているとみられている。
ペット関連市場の約4割を占めるペットフード市場の2005年度の規模は、前年度比0.4%増の2654億円(メーカー出荷ベース)と推定。2006年度は同0.5%増の2667億円の見込み。ペットの小型化などにより数量が減少するなか、ペットの健康やライフステージ、生体特徴に配慮した商品などプレミアムフードと呼ばれる高価格帯フードが好調に推移したことが奏功し、わずかながらも市場が拡大した。
2005年度のドックフード総市場規模は、前年度比0.6%増の1449億円(メーカー出荷金額ベース)と推計。ウェットフードは大容量品や輸入品などが苦戦したため、市場が縮小したが、ドライフード、スナック類の市場の拡大が市場を押し上げた。ドライフードについては、プレミアムフードが好調に推移しており、“ペット”から“家族の一員”として、より愛犬の食事に配慮する飼い主のニーズが浮き彫りとなっている。
また、競合激化、低価格品の増大により横ばい傾向にあったペット用品市場は、2005年度に前年度比2.3%増の1400億円、2006年度も同5.0%増と拡大基調に転じると推計している。室内共生のための衛生関連用品やファッション関連、お出かけ用品などの新カテゴリーの伸長が市場拡大を牽引。ペットのパートナー化は今後も進展し、ペットとの充実した共生生活を送るために必要なペット周辺産業は、今後も成長すると予想している。
同市場動向の概要は↓
http://www.yano.co.jp/press/pdf/249.pdf