北海道経済産業局はこのほど、IT企業経営者向けに経営戦略上チェックすべき事項についてQ&A形式でまとめた『「問いかけと気づき」の経営指南書』を作成し、無料配布するとともに、道内IT企業の経営ステージアップに向けた「アクションプラン」を取りまとめた。特に経営指南書は、道内のIT企業経営者に限らず、全国のITベンチャーにも参考になるものとして一読を勧めている。
同指南書は、経営ステージ別に見た経営上の課題・問題点を探るために昨年6~7月にかけて実施した「道内IT企業の“成長の壁”調査」(今年1月公表)のアウトプットとして作成されたもの。主な内容は、経営ビジョンの策定や共有化など1)経営全般、ターゲット市場の策定や販路拡大の方策など2)マーケティング・CRM、人材育成・確保など3)組織・人材マネジメント、4)資金調達の4項目から構成されている。
指南書策定にあたっては、創業10年以内の道内若手IT企業経営者5名に“まな板の鯉”を引き受けてもらい、経営の専門家を交えた懇談会を4回開催し、実践的な課題抽出と解決策を提示できるよう配慮。指南書の巻末には、その懇談会の議事録も載録され、臨場感あふれた読み物となっている。また、資金調達に関しては、道内金融機関からのコメントも掲載されている。
また、「アクションプラン」については、1)経営リーダー人材の育成、2)産業を担うキャリア人材の養成、3)情報産業の成長支援の3つに分けて具体的な行動計画を提示している。同局では、経営指南書について、「経営者の傍らに置いていただき、経営を舵取りしていく際の“問いかけと気づき”の実践書として活用していただける」との期待を示している。
「問いかけと気づき」の経営指南書は↓
http://www.hkd.meti.go.jp/hokim/it_keiei/book.pdf
「アクションプラン」は↓
http://www.hkd.meti.go.jp/hokim/it_keiei/plan.htm
「道内IT企業の“成長の壁”調査」結果は↓
http://www.hkd.meti.go.jp/hokim/it_wall/report.pdf