節電にかける平均予算は約3万7000円
リサーチ会社のメディアインタラクティブが行った「省エネ・節電に関する意識調査」結果(有効回答数500人)によると、今夏の15%節電目標に対する方法(複数回答)は、「電気をこまめに消す」(84.4%)、「使わないコンセントを抜く」(59.6%)、「冷房の温度を上げる」(52.6%)と比較的始めやすいものが上位に挙げられた。また、これらの方法は、夏に限らずいつでも実施可能な方法で、これからも意識を高く持ちたいものだ。
節電関連の商品の購入意思を聞くと、「LED電球」の購入検討が30.6%。2009年12月に東京電力が発表した調査によると購入率が約10%、2010年5月にアイシェアが発表した調査によると、普及率14.8%となかなか普及が進まなかったLED電球だけに、かなり高い数字と言えそう。これをきっかけに普及の拡大も見込まれる。さらに、にわかに注目を集めている扇風機も、購入意思を示した人が16.9%と高い数字となっている。
LED電球、ソーラーパネル、蓄電池など、節電関連の商品が数多く登場しているが、購入金額では若干既存製品よりは割高になる傾向がある。そこで、省エネにかける予算は、一番多く挙がったのは「5000円~1万円未満」(25.4%)で、全体の約1/4を占めた。想定予算の中央平均値を算出すると、およそ3万7000円。成人人口を約1億人とすると、3兆規模の消費が想定され、一定の経済効果を生み出すことが考えられる。
東日本大震災が起こった3月11日、都心を直撃した節電による交通マヒや計画停電は記憶に新しいところだが、節電で不便を感じること(複数回答)については、42.1%が「全く不便・不満は感じない」と回答、「不便だと思うが、特に問題はない」(20.5%)と合わせると全体の6割を超えた。もちろん、空調や照明などの節制で不便と感じる人もいたが、多数としては今の節電は許容範囲と捉えられているようだ。
同調査結果の全容は↓
http://www.i-research.jp/report_dl/download/47_report_a3wbg7il.pdf