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経営関連情報 (2006/04/24)

今年のクールビズ商戦は前年比6割増の期待

 今年は、昨年より1ヵ月早く各小売店でクールビズ商戦が始まった。今年は品揃えが充実していることや、夏のボーナスの伸びが昨年を上回ると予想されることから、クールビズの定着に伴い、今年は関連する商戦の市場規模がさらに拡大することが期待される。第一生命経済研究所の分析レポートでは、今年期待されるクールビズ市場規模は、昨年を63.5%(584億円)上回る約1504億円と試算している。

 レポートによると、1)昨年クールビズ関連商品を購入した人の平均出費額が約1.3万円(日本リサーチセンター調べ)、2)全国の世帯が購入したワイシャツの平均単価が直近3ヶ月平均で7.5%増加(総務省「家計調査」)している、ことなどを勘案すれば、今年新たにクールビズ関連商品を購入する層の平均支出額は、「1.3万円×107.5%」で約1.4万円程度に増加すると見込んでいる。

 また、1)昨年クールビズ関連商品を購入した人(全国の15歳以上男性の13.3%:日本リサーチセンター調べ)の今年の平均出費額は新規購入層の約半額、2)昨年クールビズを導入した企業で今年初めてクールビズ関連商品を購入する社員は昨年の約半数、3)今年新たにクールビズを導入する企業の割合が約1.5倍に拡大すると想定すると、今年期待されるクールビズの市場規模は約1504億円と試算している。

 この市場拡大は、主に衣料に関連する小売業に発生するものと考えられるが、各産業への生産波及効果を計測した結果、直接効果の及ぶ「紳士服関連の小売を含む商業」、「衣類・その他の繊維既製品」に加え、その川上となる「繊維工業製品」、「化学繊維」のほかに、資金調達の増加等に伴う「金融・保険」、製品の販売に附随する「広告・調査・情報サービス」、「出版・印刷」、「通信」などへの波及効果が大きいとみている。

 同分析レポートの詳細は↓
 http://group.dai-ichi-life.co.jp/dlri/rashinban/pdf/et06_010.pdf