経 営 関 連 情 報 |
2003年04月28日-002
パート雇用の理由は「人件費が割安」
なかなか売上が上がらない中で、人件費抑制のためにパート・アルバイトを活用する企業が増えている。従業員に占めるパート等の比率は年々上昇傾向にある。アイデム人と仕事研究所がこのほど発表した2003年版のパートタイマー白書によると、企業がパート・アルバイトを雇用している理由(複数回答)は、「人件費が割安だから」が74%で最も多く、やはり人件費等費用削減が大きな理由のようだ。
次いで「曜日や時期的繁忙対応のため」(41%)、「社会保険・雇用保険の負担がないから」(40%)「1日のうちの繁忙時間対応」(36%)、「正社員に比べて採用しやすい」(32%)などの順。人件費等費用の削減とともに「繁忙時への対応」もパート・アルバイトを雇用する大きな理由であることが分かる。
企業は、パート・アルバイトに対してどの程度の働き方を求めているのか。正社員の仕事と比較して、「同じ仕事で責任の程度も同じ」が18%、「同じ仕事だが、責任の程度は異なる」が36%と、半数以上の企業がパート・アルバイトに正社員と同じ仕事を任せていることになる。デフレが定着しつつある経営環境の中で、企業は人件費の圧縮が急務となっており、正社員の仕事をパート・アルバイトにシフトさせる企業は今後ますます増えていくことが予想される。
一昔前は、正社員にできない仕事を補助的にさせるというのがパートの位置付けだったが、パート等の比率が高まれば必然的に中心的な仕事も積極的に任せていく必要がある。企業には、良い人材を選ぶこと、パート等の仕事への責任感ややる気をどのように引き出すかが求められる。また、有能なパートには正社員と区別しない給与・労務・人事面での処遇を考慮することも重要になってくる。
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