ネット利用が普及するなかで広告媒体も多種多様となってきているが、依然としてテレビCMが強いようだ。NTTレゾナントと三菱総研が共同で実施したgooリサーチ「広告媒体の注目度に関する調査」結果(有効回答数2180人)によると、もっとも視聴する広告媒体として全体の61%の回答者が「テレビ広告」を選んでおり、その圧倒的な強さが明らかになった。
2位が「新聞広告」(13%)だが、年齢別にみると、60~69歳層は27%、70歳以上層は38%と高齢者層の新聞広告に対する関心は根強い。「PCサイトのバナー広告」(10%)は3位にとどまったものの、「ラジオ広告」(1.9%)や「雑誌広告」(2.7%)、「駅や電車内の広告」(4.6%)、「DMやチラシ広告」(3.7%)などを上回り、重要な広告のチャネルとして確立しつつある。一方、「携帯電話のバナー広告」(0.2%)はまだ重視されていない。
テレビ広告の視聴傾向をみると、「本当は関心がないが、仕方なく見ている」との回答が全体の47%を占めているが、「CMに関心があり見ている」との回答も35%と割合が高く、合計で8割を超え、視聴割合の高さが明らかになった。また、女性に限ってみると、「CMに関心があり見ている」割合が42%にのぼり、「仕方なく見ている」(41%)を僅差ながら上回った。女性のテレビCMに対する関心度は高い。
インターネット広告については、「PC上のバナー広告」を見ている割合が54%と過半を占め、関心の高さがうかがえる。一方、「携帯電話のバナー広告」については、「頻繁に見ている」と「時々見ている」を合わせても8%に過ぎず、PC上のバナー広告との差が非常に大きい結果となった。ただ、携帯電話の普及率を考えると、今後のサービス展開いかんでは大きな可能性を秘めた分野といえる。
PCのバナー広告を見る回答者のなかで、「見るだけで何もアクションを取らない」は27%のみで残りの73%は何らかの行動を取っている。具体的には(複数回答)、「プレゼントやキャンペーンの申込み」(61%)、「メールマガジンや会員登録」(41%)、「資料請求」(23%)などが多いが、「商品やサービスを購入した」との割合も21%を占めており、PC上のバナー広告の有効性がうかがえる結果となった。