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経営関連情報 (2004/01/07) | ||||||
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■ 高収入契約社員の「プロ意識」と「高い独立心」 契約社員という立場で働く人が目立つが、一口に契約社員といっても、「時間の自由を優先したい」から「プロ意識に徹したい」まで、働くことに対する姿勢は多様なようだ。リクルートワークス研究所がこのほど公表したワーキングパーソン調査結果(有効回答数約9300人)によると、契約社員でも正社員の平均より高い水準(500万円以上)の年収を確保している人が2割弱いた。 平均年収をみてみると、正社員の533.7万円に対し、契約社員は350.3万円で、やはり契約社員は正社員の3分の2程度にとどまっている。正社員では「平均年収500万円未満」が42.1%、「同500万円以上」が42.3%だが、派遣社員では「500万円未満」が64.3%、「500万円以上」は18.7%だった。 この2割弱の高収入契約社員の賃金変動要素をみると、「能力」(46.4%)や「自分の業績・成果」(40.9%)、「企業の業績」(29.4%)などが決め手となっている。年収500万円以上の正社員の42.3%が「勤続年数」を挙げ、年収500万円未満の契約社員では「労働時間」(50.5%)が突出している。「労働時間や勤続年数ではなく、自らの能力や業績で収入が決まる、専門職や技術職」が高収入契約社員の多くを占めていると推測できる。 また、高収入契約社員は、「自分の経験・専門性が活かせる」(58.9%)、「責任ある仕事を任せてもらえる」(29.1%)と自己の職場環境を評価しており、転職の際には「自分がやりたい仕事ができる」(60.6%)などを重視し、プロ志向の強い人たちが多いという結果が出ている。さらに、「独立してみたい」は高収入契約社員の60%を占め、年収500万円以上の正社員での38%に比べ「高い独立心」がうかがえる。 契約社員という働き方は、働く人の多様化するニーズに応え、社員たちの持つ力を十二分に引き出せる可能性を秘めている。しかし、人件費削減だけを狙い、正社員と変わらぬ仕事内容を要求しながら、それに見合った待遇や収入を保証しないという姿勢では、社員の成長ややる気を引き出すことは難しくなるだろう、とリクルートワークス研究所では結んでいる。 |
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