電通リサーチが、首都圏30キロ圏に在住する15~59歳の男女を対象に実施した「2009年夏休み調査」結果(有効回答数:有職者430人)によると、夏休みの平均日数は昨年より0.9日減少の5.6日、平均予算も同1.9万円減少の8.8万円となり、休暇日数・予算ともに2001年の同調査開始以来最低水準となった。しかし、高速料金の割引がきっかけとなって「帰省」、「国内旅行」が伸び、“”安く・短く楽しむ夏”という姿がみえてくる。
勤め人など職業を持つ有職者の理想の夏休みの過ごし方は、「国内旅行」(26.0%、昨年20.2%)が人気で、過去2年連続首位だった「海外旅行」(18.8%、同27.1%)は2位に後退。3位の「帰省」(18.6%、同16.4%)は2年連続増加した。理想の夏休み日数は、昨年から0.7日減少の平均9.9日となり、過去最低日数となった。理想の旅先は、「ハワイ」(27.2%)、「オーストラリア」(12.3%)、「アメリカ本土」(11.1%)がベスト3。
一方、現実の夏休みの過ごし方では、「帰省」(26.8%、昨年21.7%)が昨年に続きトップ、2位の「国内旅行」(23.0%、同19.6%)とともに上昇傾向にある。3位は「なるべく家にいる」(10.9%、同12.0%)。理想で2位の「海外旅行」(4.3%、同7.8%)は現実では7位とギャップが大きい。現実の休暇日数は平均5.6日となり、理想(9.9日)との開きは4.3日で、昨年の開き(4.1日)と同程度となっている。
今年の夏休みに帰省をする理由は、「毎年帰省をしているので」(84.0%)、「家族や友人たちと会いたいので」(56.6%)が大きな理由となっている。また、国内旅行をする理由では、「高速料金が安くなったので」(35.2%)がトップ、以下、「景気が悪く、海外旅行を控えたい」(17.6%)、「ガソリン価格が一時期より安いので」(14.3%)などが続いた。景気回復がみえないなか、“安く・短く楽しむ夏”という姿がみえてくる。
同調査結果の詳細は↓
http://www.dentsuresearch.co.jp/service/report/pdf/2009-07_vacation.pdf