商工中金が11月30日に発表した中小企業月次景況観測11月調査結果(有効回答数1000社)によると、11月の景況判断指数は、48.9と前月比0.6ポイントの低下となって、「好転」「悪化」の分岐点である50を4ヵ月連続して下回った。12月は49.3と上昇する見込だが、商工中金では「中小企業の景況感は一歩後退した」とみている。
業種別にみると、製造業は49.1と前月から1.6ポイント低下し、3ヵ月ぶりに50を下回った。また、非製造業は48.6と0.1ポイント上昇したが、6ヵ月連続で50を下回っている。12月は、製造業が49.7、非製造業は48.9と、ともに上昇を見込んでいる。
10月の売上高(前年同月比、建設・不動産を除く900社)は+1.1%と17ヵ月連続で増加となった。先行きについては、11月が+3.1%、12月が+2.8%と引き続き増加を見込んでいる。業種別にみると、製造業の売上高は+1.5%と23ヵ月連続の増加。11月は+4.1%、12月は+3.7%と引き続き増加を見込む。一方、非製造業は+0.8%と11ヵ月連続して増加。11月は+2.1、12月は+1.9%と引き続き増加を見込んでいる。
業況判断については、11月の販売価格DI(前月比、「上昇」-「下落」)は▲0.3となり「下落」超幅が縮小、採算状況DI(前月比、「好転」-「悪化」)は▲5.0となり「悪化」超幅が拡大した。資金繰りDI(同)は▲0.6となりやや改善、製品在庫DI(「不足」-「過剰」)は▲8.0となり「過剰」超幅が縮小、雇用状況DI(同)は+2.1となり不足感が増している。