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経営関連情報 (2006/01/30)

最近10年間で最高の構成比となった小規模倒産

 東京商工リサーチが発表した企業倒産平均負債額調査によると、2005年の企業倒産は沈静化が目立っており、全国平均負債額は倒産の小規模化から5年連続で前年水準を下回った。2005年の企業倒産平均負債額は、前年比9.8%減の5億1500万円だが、最近10年間でみると、2000年(12億7200万円)をピークに5年連続で減少し、2005年は最近10年間でもっとも少ない金額となった。

 全国平均負債額は、大型倒産の発生によって一気に跳ね上がるが、負債1000億円以上の大型倒産をみると、1996年9件、1997年20件、1998年14件、1999年20件、2000年30件、2001年16件、2002年13件、2003年15件、2004年4件と推移し、2005年も4件だった。2005年は前年と並び負債1000億円以上の大型倒産が最近10年間でもっとも少なかった。

 一方で、負債5000万円未満の小規模倒産の構成比をみると、96年33.9%、97年31.2%、98年30.9%、99年31.8%、2000年31.5%、01年28.3%、02年31.1%、03年35.3%、04年39.3%と推移し、2005年は42.7%となった。3割前後だった小規模倒産の構成比が2005年は4割強まで上昇し、負債5000万円未満の倒産構成比が最近10年間ではもっとも高く、倒産の小規模化を裏付けた。

 なお、2005年の都道府県別状況をみると、平均負債額がもっとも大きかったのは「三重県」の11億5100万円、次いで「千葉県」の9億8400万円、「岐阜県」の8億8600万円、「東京都」の8億3000万円、「山梨県」の7億3400万円、「沖縄県」の7億1500万円の順。トップの三重は、津ゴルフ倶楽部(負債400億円)などゴルフ場経営会社の大型倒産が相次ぎ、年間負債総額が前年比3.8倍増に膨らんだことが影響したもの。

 同調査の詳細は↓
 http://www.tsr-net.co.jp/new/data/1175209_818.html