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11月倒産1010件、6ヵ月連続1000件台の高水準

経営関連情報 - 2008年12月12日

 帝国データバンクがこのほど発表した法的整理による全国企業倒産状況(負債1千万円以上)によると、11月の倒産件数は1010件で、集計対象を法的整理のみに変更した2005年4月以降で最多だった前月は18.0%下回ったものの、前年同月比を11.5%上回り、6ヵ月連続で1000件台を突破する高水準となった。2008年1~11月の累計は1万1534件となり、2007年の年間合計1万959件をすでに上回っている。

 こうした背景には、(1)消費者心理の一段の悪化から、小売、サービス業など内需関連業種の倒産が高水準で推移、(2)「不況型倒産」の構成比は79.4%と、8割前後の高水準が続く、(3)原料高関連の倒産が59件発生し、2008年1~11月の累計は574件で前年(229件)を大幅に上回る、などがある。「不況型倒産」の合計は802件で、前月比では18.8%の減少となったものの、前年同月比は11.5%の増加となった。

 一方、11月の負債総額は5411億6500万円で、前月比では44.7%の減少となったが、前年同月比では18.3%増加し、3ヵ月連続で前年同月比増加となった。これは、東証二部上場でマンション分譲の(株)モリモト(東京都、負債1615億2000万円)が民事再生法の適用を申請するなど、上場企業の倒産が3件発生したことや、建設、不動産業を中心に大型倒産が続発し、負債100億円以上の倒産が6件発生したことなどが要因。

 負債額別にみると、負債5000万円未満の小規模倒産が408件発生し、構成比は40.4%を占めている。一方、負債50億円以上の大型倒産は8件(前月19件、前年同月14件)で、2007年8月(8件)以来1年3ヵ月ぶりに10件を下回った。資本金別でも個人経営や中小・零細企業の倒産が大部分を占める一方、資本金1億円以上の倒産が32件、前年同月比128.6%の増加と前年を大きく上回った。