ガートナー・ジャパンが実施した「ビジネスマンの情報源に関する調査」結果(有効回答数567人)によると、ビジネスマンが仕事で利用する情報源(複数回答)は、検索サイトを介して入手できる情報、いわゆる「Web検索情報」の利用度が78.7%で、「新聞・書籍・雑誌」(74.8%)といった「リアル」の既存メディアを抜いて第1位となった。その差はわずかなことから、両者が逆転したのは比較的最近のことと推定できる。
長い間、ビジネスマンの情報源としての中心的な存在は紙媒体だったが、現在はインターネットがこれを上回っており、世界中でこのような減少が起こっているものと考えられる。以下は、「会社資料(報告書)」(64.1%)、「講演会・セミナー」(54.6%)、「研究機関・大学・政府機関・団体などからの報告書」(47.2%)、「会議」(46.3%)、「リアルなコミュニティ」(22.0%)などが続いた。
最近では、辞書出版社が「リアル」(書籍辞書)とWeb版の辞書の同時提供を行うと発表したが、これはWebがますます無視できない存在となり、「リアル」なメディアもWebとの連携が不可欠になってきたことを示している。とはいえ、「講演会・セミナー」といったライブなリアル・メディアも4位に位置しており、実際に足を運んで入手する情報は、依然として重要であることには変わりない。
ここ数年利用が急増している「ブログ」は3%とまだ少ないが、Webで検索してブログから情報を収集するケースも増えてきており、特に最近では、検索でヒットするブログや、重要な情報を提供するブログも多くなってきている。いずれにしても、ビジネスマンにとってWeb、特に検索エンジンは極めて重要なものになりつつあり、知的労働者のワークスタイルが着実に変化してきたことを裏付けている。