経済産業省が11月28日に発表した商業販売統計(速報)によると、10月の小売業販売額は10兆4790億円、前年同月比0.1%増と3ヵ月連続のプラスとなった。業種別では、「燃料小売業」が原油価格の高騰を受けて7.5%増、「飲食料品小売業」が野菜の値上がりの影響で1.4%増となった一方、「機械器具小売業」(▲5.8%減)、「織物・衣服・身の回り品小売業」(▲3.3%)、「各種商品小売業(百貨店など)」(▲1.5%)などは減少した。
大型小売店販売額は、衣料品の販売が振るわなかったことから3ヵ月ぶりに前年同月比で減少し、▲1.7%減の1兆7181億円となった。内訳は、百貨店が7057億円、▲3.1%の減少、スーパーが1兆125億円、▲0.8%の減少だった。百貨店(既存店)の動向をみると、「飲食料品」は0.9%増となったものの、主力商品である「衣料品」が▲7.7%減、「その他」が▲2.3%の減少となった。
また、スーパー(既存店)の動向は、主力商品の「飲食料品」が▲0.1%の減少となったのを始め、「衣料品」が▲6.6%減、「その他」も▲0.7%減となった。一方、コンビニの動向をみると、商品販売額及びサービス売上高は6262億円、前年同月比2.0%の増加となった。ファーストフードや日配食品、加工食品などの商品販売額が1.8%増となり、サービス売上高が13年ぶりの増加となる5.9%増となった。
なお、卸売業を含めた商業販売額は48兆1750億円で、前年同月比6.4%増となり、29ヵ月連続の増加となった。卸売業は37兆6960億円、同8.4%増。業種別では、「鉱物・金属材料卸売業」が15.3%増、「機械器具卸売業」が10.7%増、「各種商品卸売業」が10.5%増、「建築材料卸売業」が8.8%増などの一方で、「衣服・身の回り品卸売業」が▲2.5%減、「農畜産物・水産物卸売業」が▲1.7%減などだった。
同商業販売統計速報の概要は↓
http://www.meti.go.jp/statistics/data/h2s1000j.html