原油価格・穀物価格等の上昇により商品の値上げが相次いでいるが、内閣府が8月に実施した「原油高騰等による価格の変化に伴う消費者の意識調査」結果(有効回答数1803人)によると、1年前と比べた消費支出は、「かなり多くなった」(23.5%)と「少し多くなった」(50.6%)を合わせ、74.1%が支出が増えたと回答している。一方。支出が「減った」との回答は10.9%にとどまった。
支出が増えた理由としては、「値上がりした分だけ支出が増えた」とする回答が目立ち、価格上昇による意図せざる支出の増大という影響を家計が受けていることが分かる。また、価格が高くなったと感じる品目(複数回答)は、「ガソリン」(94.2%)がもっとも多く、次いで「食パン」、「バター」、「小麦粉」、「食用油」などの加工食品や「トイレットペーパー」、「ティッシュペーパー」などの紙類が上位に挙げられた。
高くなったが支出を減らせない品目(複数回答)としては、「ガソリン」、「トイレットペーパー」や「ティッシュペーパー」などが上位を占めた。「即席めん」、「スパゲティ」、「バター」については、高くなったと感じている人が多い一方で、支出を減らすことが可能と感じている人が多く、めん類については米など、代替的な商品の有無により、支出を減らせるかの判断に影響を与えていることが考えられる。
普段の買い物の際の行動(複数回答)については、「必要なものか否かを慎重に選ぶ」(76.3%)がもっとも多いが、傾向としては、購入そのものを減らすという対応より、「特売日や時間帯割引等を狙って商品を購入」(73.3%)などで店を選別する対応が多くみられた。ガソリン、紙類、加工食品など、購入量を減らしにくい品目が多いなか、購入そのものを減らせない部分は、他の方法で工夫している姿がうかがえる。
同意識調査結果の概要は↓
http://www5.cao.go.jp/seikatsu/monitor/kakakueikyoucyousa081006.pdf