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日本公庫、引き続き厳しい保証先中小企業の景況

経営関連情報 - 2009年11月06日

 日本政策金融公庫が9月中旬に実施した「保証先中小企業金融動向調査」結果(有効回答数3794社)によると、同公庫の保証先中小企業の景況感は、一部に持ち直しの動きがみられるものの、引き続き厳しい状況が続いている。7~9月期実績の生産・売上DI(前期比、「増加」-「減少」、季節調整値)は、前期比6.3ポイント改善の▲45.4となり、2期連続でマイナスが縮小したが、減少超幅はいまだに高い水準にある。

 従業員規模別では、「0~20人」が前期比4.9ポイント改善の▲48.7、「21人以上」が同18.5ポイント改善の▲24.3となった。また、採算DI(前期比、「好転」-「悪化」、季節調整値)は前期比5.9ポイント改善の▲48.6、資金繰りDI(同)は同4.7ポイント改善の▲43.4となり、ともに2期連続でマイナス幅が縮小した。借入難易度DI(前期比、「容易」-「困難」)はほぼ横ばいの▲29.2で推移した。

 一方、7~9月期実績の保証利用企業の割合は、前期から3.2ポイント減の75.9%と2期連続で減少したものの、引き続き高水準。保証利用割合別にみると、「全額利用」の割合が同4.3ポイント減の57.2%。借入企業の割合は、同4.9ポイント減の40.8%と2期連続低下した。1社あたりの平均借入金額は3049万円で2期連続上昇。借入金額別にみると、「1千万円超~5千万円」の金額層の割合が46.9%で2期連続低下している。

 また、資金使途(複数回答)をみると、「売上減少・赤字補てん資金」が前期比4.5ポイント増の54.1%と引き続き上昇したほか、「既往借入の借換資金」が同1.5ポイント増の38.0%、「季節運転資金」が同0.5ポイント減の20.6%、「売上増加、運転資金」が同1.2%減の14.1%などとなっている。なお、資金使途の構成は、「運転資金」が91.9%、「運転・設備資金」が4.2%、「設備資金」が4.0%。

 同動向調査結果の詳細は↓
 http://www.c.jfc.go.jp/jpn/result/hosyouyouyaku091029.pdf