農林漁業金融公庫が全国の20~60代の男女約2000人を対象に実施した「食品表示に対する意識調査」結果によると、食品表示を「必ず確認している」が23.2%、「おおむね確認」が49.9%、「ときどき確認」が20.1%と、計93.2%の消費者が食品表示を確認していることが分かった。食品表示に対する要望のトップは「分かりやすい言葉を使ってほしい」(48.5%)、次いで「文字を見やすくしてほしい」(42.3%)だった。
また、「有機JAS認証マーク」(農薬や化学肥料を使わない有機農産物であることを認定)の認知度については、全体の59.7%と6割が同マークを「まだ見たことがない」、78.3%が「意味を知らない」と回答している。「特別栽培農産物」(農薬や化学肥料を節減して栽培した農産物)や「GAP」(適正農業規範)についても「意味を知らない」との回答がそれぞれ68.4%、82.2%を占めており、認知度は低い結果となった。
安全性に対する信頼感(多少も含む)は、「有機JAS認証」、「特別栽培」マークの付いた食品を「信頼できる」と回答したのはそれぞれ92.3%、93.0%だった。実際には「有機JAS認証」のほうが「特別栽培」よりも残留農薬に対するリスクは低いが、安全性に対する信頼感はほとんど差がなかった。どちらを購入したいかについても、53.5%が「どちらともいえない」、25.1%が「有機JAS認証」、19.8%が「特別栽培」と回答し、あまり差はみられなかった。
「QRコード」(記録できる情報量を飛躍的に増加させた二次元コード)については、消費者の80.0%が「見たことがある」と回答したが、そのうち「利用したことがある」のは33.9%にとどまった。「QRコード」を利用しなかった理由は、「面倒」(45.6%)、「利用の仕方が分からない」(36.2%)、「興味がない」(14.3%)など。「利用の仕方が分からない」は高年齢層、「面倒」は低年齢層がそれぞれ高くなっている。
同意識調査結果の概要は↓
http://www.afc.go.jp/your-field/investigate/pdf/shohi-h19-01-2.pdf