経 営 関 連 情 報

2003年08月06日-001
飲食店での不満、一度の不愉快体験が命取り

 飲食店での店員の態度に不愉快な思いをする経験は珍しいことではないが、そんな一度の不愉快体験が「二度と行かない」という強い拒否反応につながるケースが多いことが分かった。JMR生活総合研究所が同社ネットモニター744人を対象に行った調査によると、1年以内に様々な飲食店で “不愉快体験”をした人が約4割いた。

 最も印象に残っている不愉快体験をした場所は、「ファミリーレストラン」が30%で最も多く、以下、「居酒屋」(22%)、「ファーストフード」(15%)、「ラーメン店・中華料理店」(13%)、「和食チェーン」(10%)などが続いている。ファミレスを挙げたのは女性が多く、男性は「ラーメン店・中華料理店」や「和食チェーン」が相対的に多かった。

 不愉快に感じた内容は、トップが「注文してから時間がかかった」で45%、次いで「やる気がなさそうだった」(33%)、「追加注文時に店員がこなかった」(23%)、「不潔な感じがした」(19%)などが上位にきている。注文の取り方に対する不満が多いようだ。

 ファミレスや居酒屋では「注文してから時間がかかった」との不満が圧倒的に多い。また、ファーストフードでは、店員の接客態度の悪さと、早さが売り物なのに「長時間並んだ」ことへの不満が高いのが特徴的。ラーメン店・中華料理店では「不潔な感じがした」がトップで、店そのものにもよい印象が持たれていない。

 さて、不愉快な体験をした消費者の対応は、「そこを二度と利用しないと決めた」が44%と、半数近くの人が不愉快な体験をした店には近付かなくなる。その割合は、最も少ないファーストフードでも4割弱、最も多いラーメン店・中華料理店では7割に達している。

 一方、「その場で直接文句を言った」人は31%で、特に居酒屋に多い。居酒屋では注文に対する不満が多いため、文句を言いやすいのだろうか。とはいえ、クレームを言えば必ず解決するというわけではなく、居酒屋でも「もう行かない」という人の割合は45%とほかと変わらず高い。「仕方がないと思い特に何もしなかった」は28%。いずれにせよ、一度の不愉快体験が命取りになる確率が高いようだ。

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