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経営関連情報 (2004/08/06)

増加傾向続く企業の設備投資を中心とした資金需要

 企業の設備投資と資金需要を分析したのは内閣府がこのほど公表した「今週の指標」。全国企業短期経済観測調査によると、04年度の設備投資計画は、当初計画よりも上方修正されており、その度合は他の年度よりも大きく上方修正された03年度より大幅なものとなっている。

 また、法人企業景気予測調査(内閣府・財務省)や設備投資調査(経済産業省)などその他の各種調査においても、04年度における設備投資は03年度よりも増加することが示されている。中小企業については、設備投資実施企業割合が97年第1四半期以来となる30%台で、2四半期連続して推移している(中小製造業設備投資動向調査:中小公庫)。

 他方、企業の資金需要の動向は、資金需要判断DIをみると、04年第2四半期に中堅企業及び中小企業でマイナス幅が大きくなったものの、今後3ヵ月は、資金需要が増加すると見込まれている(中小企業動向調査:中小公庫)。金融機関側の貸出態度も、貸出運営スタンスDIの動向をみると、積極的な姿勢が継続すると考えられる(主要行貸出動向調査:日銀)。

 このようななか、04年第1四半期における設備資金の新規貸出額は、前年同期比で10四半期ぶりにプラスに転じた(貸出先別貸出金:日銀)。このことから、足元の設備投資が増加すると見込まれるなか、企業が、設備資金の調達にあたって、借入を増加させることが期待できる。このような動きについては、上記の状況を踏まえれば、今後も継続していくことが考えられる。

 こうしたことから、今後、設備投資資金の借入をはじめとして、企業の資金需要はより増加していくものと見込まれるとの予測である。