国税庁が今年3月から5月にかけて実施したアンケート調査結果(有効回答数718件)によると、国税電子申告・納税システム(e-Tax)を利用しなかった(開始届出書を提出しなかった)理由(複数回答)は、「電子証明書の取得に手間がかかる」(140件)、「電子証明書の取得に費用がかかる」(121件)との回答が多く、電子証明書の取得が利用の妨げになっていることがわかった。
ほかでは、「カードリーダーの入手に費用がかかる」(101件)や「カードリーダーの入手が難しい」(70件)が上位に並び、e-Tax利用を妨げているといわれていた「添付書類の一部は別途提出」(64件)が必要なことや「受付時間に制限がある」(45件)ことなどは思ったほど多くない結果となった。これらの回答のほかに、「今後利用する予定」との回答が189件からあった。
e-Taxを「利用した」との回答は全体の66%(474件)を占めたが、e-Taxソフトのインストール、暗証番号の変更、電子証明書の登録などの事前手続きについての感想は、「かなり手間取った」(25%)と「やや手間取った」(35%)を合わせて6割となり、「(とても)スムーズにできた」(40%)を上回った。ただ、「スムーズにできた」との回答は前年より10ポイント増えている。
e-Taxで利用しやすかった機能(複数回答)は、「基本情報の転記」(140件)、「バージョンアップ機能」(73件)、「作成コーナーを利用した電子申告」(72件)などが挙げられた。一方、利用しづらかった機能では、「帳票の自動計算」(90件)、「帳票のイメージ表示」(81件)などが挙げられたが、これらは利用しやすかった機能としても各66件、53件が挙げており、納税者によって受け取り方に差がある機能もあるようだ。
同アンケートの詳細は↓
http://www.e-tax.nta.go.jp/topics/topicse16.html