2006年分の路線価及び評価倍率が1日、全国の国税局・税務署で公表された。路線価等は相続税や贈与税の土地等の課税評価額の基準となるもの。全国約41万地点における標準宅地の平均額は、1平方メートルあたり11万4千円で、前年を0.9%(1千円)上回り、1993年以降13年連続の下落に歯止めをかけ、14年ぶりに上昇した。東京・大阪・名古屋の三大都市圏がそろって上昇に転じ、地方圏の下げ幅も縮小した。
圏域別にみると、東京圏が前年から4.3ポイント増の+3.5%、大阪圏が5.2ポイント増の+0.7、名古屋圏が4.2ポイント増の+2.1%とそろってプラスに転じた。地方圏は▲5.7%の下落率だったものの、4年ぶりに下落率が縮小した昨年からさらに1.4ポイント縮小した。昨年あたりから鮮明となった東京など都市部を中心とした地価回復傾向が地方にも波及し始めた格好となっている。
都道府県別の平均路線価の変動率をみると、東京都が+5.4%と、13年ぶりに上昇に転じた昨年に続き2年連続で上昇したほか、千葉・大阪・兵庫・京都・愛知の5府県でプラスに転じた。下落率が縮小したのは前年の29道府県から33県に拡大。下落率が5%未満だったのも、前年の14道府県から20道県に増えており、10%以上下落したところはなくなった(前年は秋田県(▲12.8%)のみ)。
都道府県庁所在都市の最高路線価では、東京・中央区銀座5丁目の「銀座中央通り」が21年連続で全国トップ。1平方メートルあたりの路線価は1872万円で、前年に比べ23.8%(360万円)増と6年連続の上昇となった。以下、大阪・北区角田町「御堂筋」(496万円、19.2%増)、名古屋・中村区名駅1丁目「名駅通り」(460万円、26.4%増)、福岡・中央区天神2丁目「渡辺通り」(396万円、15.5%増)などとなっている。
なお、2004年分から2006年分までの路線価図等については、国税庁ホームページ上にも掲載されており、会社や自宅にいながら閲覧することができる。
国税庁ホームページの路線価図等は↓
http://www.rosenka.nta.go.jp/