学校卒業後すぐに就職する「新卒者」以外で、学校卒業後おおむね3年以内の者を「第二新卒者」という。労働政策研究・研修機構が25日に発表した「第二新卒者の採用実態調査」結果(有効回答数2497社)によると、過去3年間に正規従業員の採用を行った企業の56.0%は第二新卒者を採用対象としており、そのうち85.9%の企業が実際に第二新卒者を採用していることがわかった。
第二新卒者を採用対象とした企業では、その採用枠は「新卒者と同じ枠で採用」が40.1%、「中途採用者と同じ枠で採用」が51.9%と二分化している。この枠によって採用方法、応募条件などが明確に異なっている。採用方法では、「中途採用者枠」の企業では「ハローワーク」(69.0%)が、「新卒者枠」では「自社のホームページ」(53.2%)がもっとも多くなっている。
応募条件では、年齢か卒業年次のいずれかの制限をしている企業は、「新卒者枠」の場合で59.8%、「中途採用枠」で46.1%あった。「勤務経験あり」を条件としている企業は「中途採用者枠」で26.9%と3割弱にのぼった。なお、年齢制限を設けている企業を100として、応募を受け付ける企業割合を年齢別にみると、「新卒者枠」でも「中途採用者枠」でも25歳を境にして1歳年齢が上がるごとに応募を受け付ける企業は徐々に減少する。
第二新卒者を採用する理由(複数回答)は、「新卒者枠」の場合は「新卒者と変わらないから」(61.7%)が、「中途採用者枠」の場合は「即戦力になるから」(41.6%)が多い。新卒者と比べた採用後の第二新卒者の評価(8項目で比較)は、半数以上の企業が「どちらともいえない」とし、次いで2~4割の企業が「第二新卒者は新卒者よりも優れている」と回答。一方、「新卒者より劣っている」は少なく、第二新卒者に対する企業の評価は良好な結果となった。
同調査の詳細は↓
http://www.jil.go.jp/press/documents/20050324_dai2sinsotu.pdf