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2009年度新卒採用動向、採用数が減少~東商調査

経営関連情報 - 2009年03月16日

 東京商工会議所が1月に実施した「2009年新卒者等採用動向調査」結果(有効回答数860社)によると、2009年4月の新卒採用について、「採用予定あり」とした企業は全体の55.6%と、前年から4.9ポイント減少した。さらに、「当初から採用計画なし」が44.4%と5.9ポイント増加。また、採用人数が前年より「上回った」とする企業は3.5ポイント減の39.0%、「下回った」企業が5.3ポイント増の36.6%と、雇用情勢の悪化を示した。

 採用予定がある企業の採用予定充足率をみると、「予定通り採用できた」とする企業は57.3%で、前年の45.6%から大きく増加。「採用予定数を充足できなかった」企業の割合は、「一人も採用できなかった」とする企業(11.7%)も含め全体で42.5%となり、前年の53.4%からは大きく減少した。昨今の経済情勢の悪化などに伴う採用枠の縮小などで、中小企業における雇用需給面でのひっ迫感が緩和していることがうかがえる。

 採用予定がある企業が採用活動で利用したツール(複数回答)は、「学校への求人票の送付」(66.5%)、「自社HPでのエントリー受付」(51.7%)、「会社説明会の開催」(51.0%)、「求人情報サイトへの参加」(50.4%)の順。もっとも効果の高かったツールでは、「求人情報サイトへの参加」(54.4%)がもっとも多く、「学校への求人票の送付」や「自社HPでのエントリー受付」はそれぞれ11.6%、10.5%にとどまっている。

 来年度(2010年度)の採用予定では、昨年までの増加傾向から一転し、「採用予定あり」とする企業は前年調査時の53.7%から大幅に低下して41.3%、「採用予定なし」と回答した企業が同18.6%から大幅に増加して29.2%となった。また、今回の調査時点(1月)で「未定」とした企業は29.0%で、前年から3.4ポイント増加し、企業の採用意欲の減退を如実に示す結果となっている。

 同採用同行調査結果の詳細は↓
 http://www.tokyo-cci.or.jp/kaito/chosa/2008/210310-3.pdf