リクルート・ワークス研究所が、従業員規模5人以上の全国の民間企業を対象に実施した「中途採用実態調査」結果(有効回答数4347社)によると、2008年度の中途採用予定数(正規社員)の伸び率は、2007年度より+2.8%とプラスの伸びとなっている。中途採用の意欲は(2月調査時点)、昨年度よりも景気の足踏み状態の影響も一因と考えられるが、弱含みながら、人材確保のため継続していると推測されている。
2008年度の中途採用計画について、中途採用の「予定がある」とする企業は58.4%と6割近く、「予定がない」は30.2%、「まだ検討していない」が10.6%という状況だ。従業員規模別にみると、1000人未満企業では52.3%が、1000人以上企業では70.6%がそれぞれ「予定がある」と回答しており、団塊世代の大量退職などで人材確保を行っている背景から、採用の継続性がみられていると推測される。
中途採用予定数の伸び率を従業員規模別にみると、1000人未満企業は2007年度より-6.6%とマイナスの伸びであるのに対して、1000人以上企業は+5.7%とプラスの伸びとなっている。業種別にみると、「製造業」(+4.5%)、「サービス・情報業」(+6.4%)はプラスの伸びだが、「流通業」(-8.7%)、「金融業」(-7.5%)はマイナスの伸び。1社あたり平均の中途採用予定数は13.82人となっている。
なお、2007年度における中途採用実績数の伸び率は、2006年度より+4.1%とプラスの伸び率。従業員規模別では、1000人未満企業は+2.6%のプラスの伸びだが、2006年度の対前年伸び率の+10.9%を下回った。1000人以上企業は+4.8%と、2006年度とほぼ同水準。業種別にみると、「製造業」(+8.9%)、「流通業」(+10.3%)はプラスの伸びだが、「金融業」(-8.4%)、「サービス・情報業」(-1.8%)はマイナスの伸びだった。
同実態調査結果の詳細は↓
https://www.works-i.com/pdf/saiyoujittai_2008.pdf