札幌商工会議所では、札幌市内の企業・団体に参加を呼びかけて、今年7月の1ヵ月間、日本標準時より1時間進める「北海道サマータイム」の導入実験を行った(6月4日付既報)。札幌市内の企業・団体・札幌市など221件、6000名が参加したが、このほど「北海道サマータイム月間」について経営者・従業員にアンケートを行った結果(有効回答数:経営者等125人、従業員2036人)、7割以上がサマータイム導入に賛成した。
サマータイム実験を体験したうえでの制度本格導入についての賛否は、経営者は「北海道サマータイムに賛成」が54%と過半数を占めたが、従業員は「北海道サマータイムに賛成」(34%)と「全国一律ならいい」(36%)が相半ばした。北海道、全国の合計では、経営者の86%、従業員の70%が賛成とした。「反対」は経営者の4%に対し従業員は21%と両者間に大きな開きが出た。これは、従業員に対する説明不足が原因とみている。
北海道サマータイム導入に賛成の理由は(複数回答)、経営者では「観光・レジャーが活性化する」が40%でもっとも多く、次いで「北海道のイメージアップにつながる」(30%)、「北海道の新たなビジネスチャンスが生まれる」(22%)などが続いた。従業員では「行動の選択肢が広がる」が80%を占め、「家族とのふれあいが増える」(32%)や「北海道のイメージアップ」(26%)などを大きく引き離してトップだった。
反対の理由(複数回答)については、経営者では「本支店間・取引先との連絡に支障をきたす」が84%と圧倒的に多く、次に「開始・終了時に体調を崩す」(30%)など健康管理面を懸念する回答が続いた。当初に危惧されていた「導入コストに対する不安」は7%にとどまった。従業員では、「導入のメリットが感じられない」が82%ともっとも多く、「開始・終了時に体調を崩す」が29%で続いた。
札幌商工会では、今後さらに分析を加え、北海道サマータイムの本格導入を目指して、新たなライフスタイルの提唱と越えるべきさまざまな課題の克服に今後も取り組んでいく予定という。