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経営関連情報 (2006/01/25)

12月倒産は3ヵ月連続の700件超えで増加基調

 帝国データバンクがまとめた全国企業の法的倒産(負債1千万円以上)状況によると、昨年12月の倒産件数は前月比7.1%増の758件となり、2ヵ月ぶりに前月を上回り、3ヵ月連続の700件超えとなった。ここ数ヵ月は前月比で増加と減少を繰り返しているが、倒産件数のベースラインは少しずつ上昇している。このことからも、倒産は底打ちの段階にあり、増加基調をみせているといえる。

 12月の負債総額は前月比▲53.4%と大幅減の3544億3100万円となり、4ヵ月ぶりに4000億円を下回った。前月は、負債3526億円で2005年最大の倒産となったエー・シー・リアルエステート(旧商号フジタ)が負債総額を押し上げた側面があり、その反動による大幅減となった。規模別では、負債10億円以上の倒産が52件にとどまり、4月以降では最低だった前月(50件)に次ぐ低水準だった。

 負債額別の前月比をみると、50億円以上のすべての規模で減少し、「50億円以上100億円未満」(7件)の▲36.4%が最大の減少率。「100億円以上」(6件)も▲25.0%と20%以上の減少率を記録した。一方、「5000万円未満」(303件)は、17.9%増と大幅増加。資本金別の件数でも、「1000万円以上5000万円未満」が全体の50.5%を占める383件、「100万円以上1000万円未満」が同31.0%の235件と、小規模倒産が目立つ。

 倒産を態様別にみると、「破産」は前月比8.1%増の684件で、構成比は90.2%となり、4ヵ月ぶりに90%を上回る高水準となった。「民事再生法」は同▲12.0%の44件で、2ヵ月連続の前月比減少。「特別清算」は同20.8%増の29件で、4ヵ月ぶりの前月比増加となった。破産と特別清算による「清算型の法的整理」の合計は同8.5%増の713件となり、全体の94.1%を占めている。