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08年日本の広告費は6兆7千億円、5年ぶりの減少

経営関連情報 - 2009年03月06日

 電通は、2008年の日本の総広告費が日本経済の景気減速を背景に前年比4.7%減の6兆6926億円となり、5年ぶりに減少したと発表した。2008年は、北京オリンピックなどプラス要因はあったものの、前年末からの景気後退基調に加え、年後半にはアメリカの金融危機に端を発した世界的な不況、急激な円高による景気減退が大きく影響して前年実績を下回ったものとみられている。

 媒体別にみると、総広告費の約半数を占める「マスコミ四媒体広告費」(新聞・雑誌・ラジオ・テレビ)は、前年比7.6%減の3兆2995億円と、4年連続して前年実績を下回った。また、約4割を占める「プロモーションメディア広告費」(屋外・交通・折込・DMなど)も同5.8%減の2兆6272億円と5年ぶりに減少した。マスコミ4媒体広告費を四半期別にみると、いずれの四半期も前年を下回り、期を追うごとにマイナス幅が拡大した。

 一方、総広告費の約1割(10.4%、06年は6.9%)を占めるまでになった「インターネット広告費」(媒体費+広告費)は、前年比16.3%増の6983億円と続伸した。また、「衛星メディア関連広告費」もBSデジタル放送などの伸長で同12.1%増の676億円となったが、構成比はまだ1%に過ぎない。インターネット広告市場は、モバイルインターネットや検索連動広告の伸長率が高くなっている。

 業種別(マスコミ四媒体のみ)にみると、「金融・保険」(13.5%減)、「不動産・住宅設備」(14.7%減)、「情報・通信」(9.5%減)、「自動車・関連品」(11.4%減)など、21業種中18業種が前年を下回り、うち8業種が二ケタの減少だった。一方、パチンコ・パチスロ機やゲームソフトなどの「趣味・スポーツ用品」(7.8%増)、健康食品やカレーなどの「食品」(0.7%増)、「薬品・医療用品」(0.4%増)の3業種が増加した。

 2008年日本の広告費の詳細は↓
 http://www.dentsu.co.jp/news/release/2009/pdf/2009013-0223.pdf