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個人事業主の半数は「自ら会計帳簿を作成・申告」

税務関連情報 - 2009年09月14日

 中小企業庁が今年2月~3月に実施した「2008年度中小企業経営者の会計に関する実態調査」結果(有効回答数:個人事業主398人)によると、経理に関する事務の状況は、「記帳指導を受け、会計帳簿の作成から申告までを自ら行う」が31.5%で最多、「帳簿の作成、税務申告まで内部で行っている」(19.8%)を含めると、ほぼ半数が自ら会計帳簿を作成し、税務申告まで行っていることになる。

「会計専門家の指導を受け、会計帳簿の作成を行い、税務申告には会計専門家に外注」が22.7%。「帳簿の作成、税務申告まで内部で行っている」事業主が記帳指導を受けたのは「商工会・商工会議所」が55.9%、「青色申告会」が22.9%。また、経理や申告事務を依頼している会計専門家は、「税理士」が82.0%、「公認会計士」が13.5%。申告事務を依頼している税金は、「所得税・住民税」が90.1%、「消費税」が85.4%などだった。

 会計専門家への支払い報酬については、「10万円以上30万円未満」が40.5%でもっとも多く、次いで「30万円以上50万円未満」が22.2%、「5万円以上10万円未満」が21.4%などだが、「10万円未満」が31.8%、「30万円未満」が72.3%を占める。会計専門家や記帳指導機関へ依頼するメリットは、「税務申告を行ってくれる点」が26.0%、次いで「具体的な税務書類の作成指導等」が19.5%、「税務書類の作成」が15.7%となっている。

 青色申告の実施者(全体の83.3%)が作成している書類は、「現金出納帳」(74.5%)、「売上帳・仕入帳」(72.2%)、「経費帳」(53.2%)、「売掛金元帳・買掛金元帳」(47.0%)、「現金預金取引等関係書類」(46.7%)、「仕訳帳」(46.5%)、「総勘定元帳」(46.4%)の順。白色申告の実施者(全体の12.0%)では、「売上帳・仕入帳」(76.7%)、「経費帳」(55.7%)、「売掛金元帳・買掛金元帳」(42.8%)、「現金出納帳」(34.7%)の順に多い。

 会計帳簿を作成するときのパソコンの利用については、「利用していない」が65.1%ともっとも多く、次いで「会計帳簿を作成」が24.9%、「仕訳伝票を作成」が12.9%、「税務申告を行っている」が9.9%。帳簿を作成する際の会計ソフトの利用については、「市販されている会計ソフトを利用」が55.4%、「エクセル等の表計算ソフトを利用」が17.8%となっており、「ネットde記帳等のSaaS・ASPを利用」は1.4%に過ぎない。