2003年10月03日-001
ゴルフ用品総出荷市場は5年連続の規模縮小
矢野経済研究所が9月30日に公表した2003年版ゴルフ産業白書によると、2002年ゴルフ用品輸出出荷高は前年比25%増の大幅な伸びを示したが、国内市場の落込みをカバーできず、合計で2940億円、前年比1.0%減で5年続けての規模縮小となった。
輸出では、前年米国を中心に大幅に輸出を伸ばしたボールが反転、大きく実績を落としたものの、ゴルフクラブの輸出量が大幅に増加し、2002年の輸出出荷高は374億円、前年比で25%増となった。輸出相手国としては韓国が突出して伸びている。コリアンバブルを背景にゴルフブームが高まり、そのなかで日本のゴルフブランドが高い支持を受け実需につながった。
一方、2002年の国内出荷市場は、「新モデル上市の前倒し効果」や「暖冬によるゴルフプレーの向上・活性化」などが主因となって、年初から春商戦頃まで好調に推移したが、5月のゴールデンウィークあたりから需要が徐々に鈍化、そのまま大きく回復することなく尻すぼみ的に1年を終えた。その結果、前半の貯金を使い果たし、2566億円、前年比4.0%減で、97年から6年連続でのマイナス成長となった。
2003年ゴルフ用品国内出荷市場は、ウッド市場でのコンポジットクラブ、パター市場での異形状マレット、シューズ市場でのスパイクレス(ソール型スパイク)など市場活性化につながる諸要因が散見されるものの、底打ちするまでには至らず、2500億円、前年比2.5%減と予測されている。
また、輸出出荷高は、最大の輸出相手国である韓国の好況感に陰りが見え始めていることから、ほぼ前年並みにまで成長率が低下するものとみられ、375億円、前年比0.2%の微増の予測だ。この結果、2003年ゴルフ用品総出荷市場は、2875億円、前年比2.2%減となることが予測される。
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