厚生労働省が18日に発表した2009年賃金構造基本調査結果(有効回答数1万3746社)によると、今年の大卒社員の初任給は、前年比0.1%増の19万8800円と2年連続で増加した。男性は横ばいの20万1400円、女性は0.2%増の19万4900円で4年連続の増加となった。同調査は、10人以上の常用労働者を雇用する民間事業所において2009年6月末現在雇用している新規学卒者の6月分の賃金について7月に調査したもの。
大卒社員以外では、大学院修士課程修了社員の初任給は前年比1.1%増の22万8400円(男性は1.1%増の22万8600円、女性は1.6%増の22万7100円)、高専・短大卒社員の初任給は2.1%増の17万3200円(男性は2.4%増の17万5800円、女性は1.8%増の17万1700円)、高卒社員の初任給は0.1%増の15万7800円(男性は0.5%増の16万800円、女性は0.8%減の15万3000円)となっている。
企業規模別の大卒社員の初任給をみると、男性は、大企業(常用労働者1000人以上)で20万3400円(前年比0.7%増)、中企業(同100~999人)で20万1100円(同0.2%減)、小企業(同10~99人)で19万5400円(同1.3%減)、女性は、大企業で19万5900円(同0.5%増)、中企業で19万6000円(同0.3%増)、小企業で18万9600円(同0.3%減)と、中企業は男性が減少し、小企業は男女ともに減少した。
主要産業別の初任給がもっとも高いのは、大卒では、男性が「教育、学習支援業」(21万3200円)、女性が「情報通信業」(21万3300円)、高卒では、男性が「情報通信業」(17万5300円)、女性が「生活関連サービス業、娯楽業」(16万3300円)。なお、初任給の分布をみると、もっとも多いのは、大卒では男女とも20万円台で、それぞれ41.4%、25.5%、高卒では、男性は16万円台(43.4%)、女性は15万円台(26.8%)となっている。
同調査結果の概況は↓
http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/09/dl/gaiyou.pdf