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今年の新入社員のタイプは「エコバッグ型」と命名

経営関連情報 - 2009年04月01日

 社会経済生産性本部は3月27日、今年4月の新卒入社者のタイプを「エコバッグ型」と命名したと発表した。2009年度の新入社員は、採用面接の際に環境保護(エコロジー)や社会貢献、コンプライアンスといった問題について関心を持っていると話す学生が多い。しかも彼らは、節約志向(エコノミー)で無駄を嫌う傾向があり、折り目正しい。小さくたためて便利だが、使うときは大きく広げる(育成する)必要があるとしている。

 環境問題が高まるなか、エコ商品の一つであるエコバッグは、安価で手軽に携行できることもあり、流行商品となった。エコバッグは登場以来、ブームとなり多くの人が手に入れた(大量採用)が、中には一人で複数(内定)持つ人もいる。折り目正しく小さくたためるが、使うときには大きく広げる(育成する)必要がある。酷使すると長持ちしない(早期離職)が、意外に耐久性に優れた面もあり、活用次第で有用となると期待されている。

 今年の新入社員は、前年に引き続きの大量採用で楽勝ムードの売り手市場のなか、就職活動がスタートしたが、昨年秋の金融危機をきっかけとする不況懸念で内定取消しの嵐が起きた。売り手市場から立場は逆転し、学生たちは、内定先からの連絡を内定取消しではないかとびくびくする毎日。今年の新入社員は、波瀾万丈のストーリーに翻弄されたといえるが、早く消費を上向かせ、“エコバッグ”を活用する機会を増やしたいものだ。

 なお、昨年度の新入社員は「カーリング型」と命名された。新入社員は磨けば光るとばかりに、育成の方向を定め、そっと背中を押し、ブラシでこすりつつ、周りは働きやすい環境づくりに腐心する。しかし、少しでもブラシでこするのをやめると、減速したり、止まってしまったりしかねない。上司・先輩に求められるのは、微妙な“ブラシさばき”ということだったが、果たして合っていただろうか。