デフレは解消しつつあるのだろうか。日本銀行が13日に発表した「生活意識に関するアンケート調査」結果(有効回答数2905人)によると、1年前と比べた物価(購入物やサービスの価格全体)に対する実感は、前回2004年12月調査に比べ、「物価は上がっている」との回答が5.4ポイント減少の22.7%と減少する一方で、「ほとんど変わっていない」との回答が4.1ポイント増加し、6割程度を占めた。
また、この1年間、物価がどの程度変化したかについて、具体的な数値による回答を求めたところ、平均値は+0.7%、中央値は0.0%となった。1年後の物価については、「物価は上がると思う」(32.2%)との回答が前回調査よりも5.6ポイント減少する一方で、「ほとんど変わらないと思う」(59.0%)との回答が同5.5ポイント増加し、ほぼ6割近くを占めた。具体的な数値での回答は、平均値が+1.3%、中央値が0.0%。
5年後の物価については、「物価は上がると思う」(58.3%)との回答が前回調査より3.9ポイント減少したが、引き続き6割程度を占めている。具体的な数値での回答は、平均値が+1.8%、中央値が+0.5%となった。1年前と比べて「物価は下がっている」と答えた人の感想は、「どちらかといえば、好ましい」との回答が52.5%と過半を占めた。一方、「上がっている」と答えた人の感想は、「どちらかといえば、困ったことだ」との回答が引き続き8割弱(77.4%)を占めた。
今後の地価動向については、「そろそろ上昇すると思う」(15.1%)、「まだ下がると思う」(12.2%)との回答が、前回調査に比べそれぞれ1.7ポイント、1.6ポイント減少し、「わからない」(29.1%)との回答が2.5ポイントと小幅増加した。地価見通しDI(「そろそろ上昇すると思う」-「まだ下がると思う」)は3.0で、前回調査からほぼ横ばいとなっている。
同調査の全文は↓
http://www.boj.or.jp/ronbun/05/data/ron0504b.pdf