厚生労働省が1日に公表した毎月勤労統計調査結果速報によると、8月の一人平均現金給与総額は、従業員5人以上の事業所で前年同月比0.1%増の28万3236円となり、9ヵ月ぶりに増加した。所定内給与は同0.1%減の24万9338円と16ヵ月連続で減少したものの、残業代などの所定外給与は同1.2%増の1万9308円、賞与など特別に支払われた給与は同3.3%増の1万4590円と、ともに増加に転じた。
基本給にあたる所定内給与と残業代などの所定外給与を合計したきまって支給する給与は、前年同月比0.1%増の26万8646円となっている。現金給与総額を就業形態別にみると、一般労働者は同0.5%増の34万8897円、パート労働者は同0.4%減の9万4720円となった。
また、8月の一人平均総実労働時間は、従業員5人以上の事業所で前年同月比0.4%減の148.3時間と3ヵ月連続の減少となった。内訳は、所定内労働時間が同0.3%減の137.8時間、残業時間などの所定外労働時間は同0.1%増の10.5時間。製造業の所定外労働時間は、同1.8%減の15.8時間。総実労働時間を就業形態別にみると、一般労働者は同0.2%増の167.0時間、パート労働者は同1.6%減の94.5時間となっている。
一方、8月の従業員5人以上の事業所で働く常用労働者数は、前年同期比1.6%増の4448万3千人で、44ヵ月と3年を超えて増加が続いている。内訳は、パート労働者が同3.4%増の1149万5千人と9ヵ月連続の増加、正社員などの一般労働者が同1.0%増の3298万8千人で、32ヵ月連続の増加。主な産業についてみると、「製造業」が0.7%増、「卸売・小売業」が0.8%増、「サービス業」が2.3%増となった。