厚生労働省が10日に発表した第38回社会保険労務士試験結果によると、合格者数は前年を21.4%(361人)下回る3925人で、合格率は8.5%だった。8月27日に全国で行われた第38回試験は、5万9839人(前年比2.3%減)の受験申込者があり、うち76.9%(同1.7ポイント減)にあたる4万6016人(同4.4%減)が受験した。合格者数3925人のうち、科目免除者は111人(うち公務員特例免除者55人)だった。
合格者を年齢別にみると、「30歳代」(42.5%)、「20歳代以下」(23.8%)、「40歳代」(18.7%)、「50歳代」(12.2%)、「60歳代以上」(2.8%)の順で多い。合格者の最年少者は20歳、最高齢者は71歳。また、職業別では、「会社員」が45.4%を占めてもっとも多く、次いで「無職」(24.0%)、「公務員」(7.3%)、「団体の職員」(3.8%)などの順となっている。男女別割合は、「男」が63.2%、「女」が36.8%。
今年度の合格基準は、1)選択式試験は、総得点22点以上かつ各科目3点以上(ただし、労働基準法及び労働安全衛生法、労働者災害補償保険法、雇用保険法、社会保険に関する一般常識、厚生年金保険法は2点以上)である者、2)択一式試験は、総得点41点以上かつ各科目4点以上(ただし、労働基準法及び労働安全衛生法、労務管理その他の労働及び社会保険に関する一般常識は3点以上)の者、となっている。
合格者のうち、労働社会保険諸法令の事務に2年以上従事した者または厚生労働大臣が指定した講習を終了した者は、全国社会保険労務士会連合会に備える社会保険労務士名簿に登録することによって、社会保険労務士となることができる。なお、2006年9月末現在の社会保険労務士登録者数は3万709人となっている。