厚生労働省はこのほど、ビジネス・キャリア制度をリニューアルし、8月1日から新制度に基づく「ビジネス・キャリア検定試験」の受付を開始すると発表した。1993年に発足したビジネス・キャリア制度は、在職者・求職者を問わず事務系職業に就く労働者を対象に、段階的かつ計画的な自らの職業能力の習得を支援するとともに、キャリアアップのための職業能力の客観的な証明を行うことを目的とした制度。
このほど、同制度について、能力評価を大幅に高める観点から、1)事務系職種の職務遂行に必要な専門的知識を、企業法務・総務、経理・財務管理、経営戦略など8つの分野別に1~3級にランク付けし、計45の試験単位に大括り・体系化するとともに、2)職務に必要な専門的知識に加え、その知識を実地で応用できる能力を問うなど、企業実務に即した実践的な内容の能力評価試験とする見直しを行った。
今回の見直しに即し「ビジネス・キャリア検定試験」として、8月1日より第1回の試験の受付を開始する。今年度については、45試験単位を2回に分けて実施することとし、10月14日に前期試験(8月1日受付開始:20試験)、来年3月2日に後期試験(1月4日受付開始:25試験)を実施する。また、こうした見直しに併せ、9月中を目標にe-ラーニングを公開していくこととしている。
e-ラーニングの公開は、再チャレンジ支援の一環として行うものであり、時間的な制約などから学習機会に恵まれないパート・アルバイト等の非正社員などを支援するためのもの。提供内容については、「ビジネス・キャリア検定試験」の試験区分を学習単位として、試験を体験したり、学習に関する情報提供が受けられるなどから、優先度などを考慮し、順次充実を図っていく予定という。