日本商工会議所がこのほど発表した早期景気観測9月調査結果によると、9月の全産業合計の業況DI(前年同月比、「好転」-「悪化」企業割合)は、前月水準よりマイナス幅が2.4ポイント拡大して▲61.2となり、02年2月以来6年ぶりの低水準となる厳しい結果となった。産業別にみると特に、「小売」(▲59.2)は02年2月以来、「サービス」(▲59.7)は98年12月以来の低水準となっている。
向こう3ヵ月(10月~12月)の先行き見通しについては、全産業合計の業況DI(今月比ベース、「好転」-「悪化」)が▲54.6と、昨年同時期の先行き見通し(▲27.1)に比べて27ポイント以上悪化している。産業別にみても、すべての業種で昨年同時期の先行き見通しに対し、16ポイント以上マイナス幅が拡大している。
売上面では、全産業合計の売上DI(前年同月比、「増加」-「減少」)は、マイナス幅が1.3ポイント拡大して▲46.5となり、6ヵ月連続して悪化、03年1月以来の低水準となった。産業別にみると、「建設」は03年1月、「製造」は02年10月以来の低水準。向こう3ヵ月の先行き見通しについては、全産業合計の売上DI(今月比ベース)が▲41.8と、昨年同時期の先行き見通し(▲18.8)に比べ23ポイント悪化している。
また、全産業合計の採算DI(前年同月比、「好転」-「悪化」)は、マイナス幅が1.3ポイント拡大して▲57.7となり、6ヵ月連続して悪化、98年12月以来の低水準となった。企業経営は、仕入価格の上昇や受注の減少などの影響により、自助努力を超えたかなり厳しい状況となっている。厳しい経営状況が続くなかで、資金繰りの悪化、人員整理や倒産・廃業などを訴える声が、前月にも増して寄せられているという。