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入社前より期待減少は「仕事の内容」「配属先」等

経営関連情報 - 2009年12月25日

 日本生産性本部が実施した「2009年度新入社員 半年間の意識調査」結果(有効回答数376人)によると、入社前と現在の状況を比較した際、「期待通り」、「期待以上」とする回答が昨年より減少した項目は、「仕事の内容」(77.3%、前年比8.1ポイント減)、「配属先」(79.0%、2.4ポイント減)、「職場の風土・体質」(78.2%、4.7ポイント減)、「指導育成」(74.2%、7.4ポイント減)、「思い描く人生設計」(66.9%、5.6ポイント減)だった。

 これら昨年より減少した5項目は、3年間の調査ですべて過去最低となった。一方で、「期待以上」、「期待通り」とする回答が昨年より増加した項目は、「給料の額」(78.5%、前年比4.5ポイント増)や「職場の人間関係の良さ」(85.5%、1.0ポイント増)だった。この2項目はこの3年間で増加傾向にあり、ともに3年間の調査で過去最高となった。ちなみに、過去最低は、「給料」が2007年の68.9%、「職場の人間関係」が同年の83.7%。

 次に、「人より多くの賃金を得なくとも食べていけるだけの収入が十分」という質問に対し、「そう思う」とする回答がこの3年間で増加傾向にある。「そう思わない」とする回答が52.9%あるものの、2006年の調査開始以来春秋通して過去最高(47.1%)となった。また、春の調査と比較して「そう思う」とする回答が10.9ポイント増加している。過去最低は2007年春の33.8%だった。

 給与体系に関する設問では、「業績や能力よりも、年齢・経験を重視して給与が上がるシステム」と「各人の業績や能力が大きく影響する給与システム」とで、前者を希望する回答が増加傾向にある(48.1%)。21世紀に入って過去最低だった2002年(26.1%)より22.0ポイント高くなり、秋の意識調査では5年連続して上昇、1991年の調査開始以来春秋通して過去最高(48.1%)となった。過去最低は1995年秋の23.1%。

 また、昇格に関する設問では、「年齢や経験によって、平均的に昇格していく職場」と「仕事を通して発揮した能力をもとにして評価が決まり、同期入社などでも昇格に差がつくような職場」とで、前者を希望する回答が、21世紀に入って過去最低だった2002年の調査(23.5%)より16.2ポイント高くなり、1997年の調査開始以来春秋通して過去最高(39.7%)となっている。過去最低は1998年秋の18.9%。