ゼイタックス

経営関連情報 (2007/07/09)

中高年の雇用は伸びず

 インターネットコムとJR東海エクスプレスリサーチが民間企業で人事関連業務に携わる男女330人を対象に実施した「中高年の求人情報に関する調査」結果によると、勤務する企業で過去1年間に中高年の求人を「募集した」との回答は前回2月調査から7.8ポイント減の25.8%だった。一方、「募集しなかった」ところは同5.1ポイント増の62.1%と6割強を占め、中高年の雇用は伸びていないことが分かった。

 団塊の世代は今春、一斉に定年退職を迎えているが、中高年の積極的な雇用にはつながっていないようだ。募集を行った媒体(複数回答)は、前回に引き続き「ハローワーク」(62.4%)がトップ、次いで「新聞広告・新聞折り込み広告」(28.2%)、「自社ホームページ」(22.4%)と続く。「Web上の有料転職サイト」(17.6%)は、「求人情報誌」や「人材紹介会社」と並び4位だった。

 中高年に対し募集した社内での役職(複数回答)は、「一般社員」(60.0%)がもっとも多く、以下、「専門職」(21.2%)、「課長クラス」(14.1%)、「部長・次長クラス」(10.6%)などが続いた。「専門職」が2位に食い込んだが、「一般社員」の6割には大きく引き離されており、定年後、自分の経験やスキルを生かせる場を探すことは、並大抵ではないことがうかがえる結果となっている。

 募集した職種(複数回答)では、「営業、事務、企画」(42.4%)がもっとも多く、次いで「サービス、販売」(17.6%)、「技術系(電気、電子、機械)」(11.8%)などとなっている。なお、募集媒体では、「特に高年齢者の求人活動はハローワークが中心。デジタル物への抵抗が強く、ITスキルの低いほとんどの高齢者をWebで採用しようとしても費用ばかりがかさんで反響がない」との意見が自由回答欄に寄せられている。