日本政策金融公庫総研が実施した「中小企業景況調査」結果によると、6月の売上DI(前月比、「増加」-「減少」、季節調整値)は前月の▲23.9から▲15.5へマイナス幅は縮小したものの、24ヵ月連続のマイナスとなったが、中小企業の景況は、一部に下げ止まりの動きがみられる。売上見通しDI(今月以降3ヵ月間、過去3ヵ月の実績比)は、▲9.4から▲2.1へマイナス幅が縮小したものの、12ヵ月連続のマイナス幅となった。
6月の売上DIを最終需要別にみると、「乗用車関連」(17.2)の増加超幅が拡大し、「家電関連」(4.7)が増加超に転じたほか、「建設関連」(▲17.4)、「設備投資関連」(▲24.4)、「食生活関連」(▲9.4)、「衣生活関連」(▲34.4)の減少超幅が縮小。また、売上見通しDIでは、「食生活関連」の増加超幅は縮小したが、「乗用車関連」、「家電関連」の増加超幅が拡大し、「建設関連」、「設備投資関連」、「衣生活関連」の減少超幅が縮小した。
6月の利益額DI(前月比、「増加」-「減少」、季節調整値)は、前月の▲30.8から▲32.7へマイナス幅が拡大し、24ヵ月連続のマイナス(減少超)となった。最終需要分野別にみると、「乗用車関連」(▲37.9)、「家電関連」(▲24.3)の減少超幅が縮小したものの、「建設関連」(▲25.9)、「設備投資関連」(▲47.3)、「食生活関連」(▲26.2)、「衣生活関連」(▲43.8)の減少超幅が拡大した。
そのほか、利益水準(過去3ヵ月の実績、季節調整値)をみると、黒字企業割合は前月比3.1ポイント低下の19.1%、赤字企業割合は同1.9ポイント低下の56.4%。また、製造業の従業員判断DI(「不足」-「過剰」、季節調整値)は前月から1.1ポイントマイナス幅が拡大し▲44.6。製造業の残業時間DI(前月比、「増やしている」-「短縮化」、季節調整値)は5.2ポイントマイナス幅が縮小したが、▲43.0と大幅なマイナスとなった。
同景況調査結果の概要は↓
http://www.jfc.go.jp/common/pdf/keikyo.pdf