日銀が実施した昨年12月の生活意識に関するアンケート調査結果(有効回答数2303人)によると、1年前と比べた現在の物価に対する実感は、「上がった」との回答が前回調査(2007年9月実施)から18.6ポイント増の78.6%と大幅に増加し、このうち「かなり上がった」との回答が20.4%を占めた。具体的な物価上昇率でも、平均値が同2.0ポイント増の+6.3%、中央値が同2.0ポイント増の+5.0%と大きく上昇した。
1年後の物価に対する見方についても、「上がる」との回答が前回調査から14.6ポイント増の86.3%と大幅に増加し、1997年3月の調査開始以来最大となった。このうち「かなり上がる」との回答が同16.3ポイント増の24.3%。具体的な物価上昇率の予想値は、平均値が同2.7ポイント増の+7.3%、中央値が同2.0ポイント増の+5.0%と大きく上昇した。平均値の+7.3%は2004年3月の調査開始以来最高となった。
先行きの地価動向については、「上がる」との回答が前回調査から10.9ポイント減の32.7%と大幅に減少し、「変わらない」が同8.5ポイント増の43.6%、「下がる」が同2.2ポイント増の21.0%と増加。また、日本経済の成長力は、「より高い成長が見込める」が同0.4ポイント減の1.9%、「現状並みの成長が見込める」が同4.9ポイント減の43.3%と減少した一方、「より低い成長しか見込めない」は同5.2ポイント増の52.5%と増加した。
なお、1年前と比べた現在の景況感は、「良くなった」との回答が前回調査から1.9ポイント減の4.8%と減少する一方、「悪くなった」が同11.4ポイント増の45.5%となった。この結果、現在の景況感DI(「良くなった」-「悪くなった」)は同13.3ポイント悪化の▲40.7となった。1年後の景況感についても、「良くなる」は同1.7ポイント減の5.0%、「悪くなる」が同16.8ポイント増の46.4%と、見通しは暗い。
同アンケート調査結果の詳細は↓
http://www.boj.or.jp/type/release/teiki/ishiki/ishiki0801.pdf