国税庁が今年2月から5月にかけて実施した「国税電子申告・納税システム(e-Tax)の利用に関するアンケート」結果(有効回答数1052人)によると、「利用している」との回答は37%にとどまり、「開始届出書を提出したが利用していない」が22%、「開始届出書を提出していない」が41%と計63%はe-Taxを利用していないことがわかった。調査対象は、e-Taxを利用した納税者及び利用を検討している納税者。
e-Taxを利用していない理由(複数回答)は、「電子証明書の取得に手間がかかる」や「ICカードリーダライタの入手に費用がかかる」、「電子証明書の取得に費用がかかる」の3つが上位を占めた。そのほか、「e-Taxソフトが使いづらい」、「添付書類の一部を別途提出する必要がある」との理由も多い。ただし、「開始届出手続きのオンライン化」や「本人確認書類を不要にしたこと」はともに87%が十分評価している。
一方、e-Taxを利用しようと思った理由(複数回答)については、「税務署または金融機関に行く必要がない」、「パソコン等を有効活用したい」、「税務署の閉庁時間でも申告書等の提出ができる」、「体験したかった、興味があった」などの理由が多かった。また、利用した手続き(複数回答)は、「申告手続き」が圧倒的に多く、次いで「納税手続き」、「申請・届出手続き」などが続く。
e-Tax利用経験者も、「開始届出手続きのオンライン化」を97%が、「本人確認書類を不要としたこと」を92%が、また、「e-Taxの受付時間の拡大」を83%がそれぞれ十分評価している。なお、今回調査の回答者の内訳は、「サラリーマン」が42%、「個人(その他)」が23%、「個人事業者」が22%となっており、「税理士・税理士法人」は8%、「法人」は5%とともに少数だった。
同アンケートの詳細は↓
http://www.e-tax.nta.go.jp/topics/topicse17.pdf