今年春のスギ花粉の飛散開始は、前シーズンと比べて1~2週間程度早くなり、また例年(過去10年の平均)と比べても例年並みかやや早くなるとの予測が、環境省が発表した2009年春の花粉総飛散量の予測速報で明らかになった。気象庁の季節予報によれば、今年1月は暖冬傾向が予想されているため、スギ花粉の飛散開始日も昨春と比べると1~2週間程度早くなると予測されているようだ。
今春のスギ・ヒノキ科花粉の総飛散量は、前シーズンと比較して、東北及び関東の東部で半分ないしはほぼ前シーズン並み、関東の西部は1.5倍程度、甲信、北陸及び東海にかけては前シーズン並みか一部の地域では2倍程度に増加、近畿では2~3倍に増加、また、中国及び四国でも2~3倍に増加する見込だが、一部では前シーズン並と見込まれる。九州では前シーズン並みとなる見込だが、一部でより多くなると見込まれる。
例年との比較では、東北では例年よりやや多く、関東はほぼ例年並み、甲信及び北陸ではほぼ例年並みか一部でやや多く、東海、四国では一部を除いて例年より多く、近畿、中国及び九州では例年よりやや多くなると見込まれる。また、近年、西日本ではヒノキが多くの雄花をつけるまでに成長したこともあり、スギを上回る花粉飛散量となる年が顕在化。特に東海以西では、今春はヒノキ科花粉の飛散量が多くなる地域が増えそうだ。
環境省では、今後、最新の気象予報及び発芽調査の詳細結果を踏まえ、花粉飛散開始前に、再度、より精緻な予測(確定版)を公表する予定。また、2009年春シーズンにおいても、花粉の総飛散量の予測・観測を行い、「スギ花粉飛散開始マップ」等の情報を提供するほか、花粉の飛散状況について、2月初旬から「花粉観測システム(通称:はなこさん)」により、リアルタイムで情報を提供する予定だ。