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1月「消費意欲指数」は前年同月比2.3ポイント増加

経営関連情報 - 2011年01月24日

 博報堂がこのほど発表した1月の「消費意欲指数」は、先月から4.5ポイント減少したが、前年同月比は2.3ポイント増加で52.1点となった。1月の指数としてはやや低い水準だが、4年ぶりに前年同月を上回った。前年超えは昨年2月以降、12ヵ月連続となり、回復傾向は続いている。ただし、男女別にみると、先月に引き続き男女の回復ペースには差があり、女性の回復ペースには勢いを感じさせる。

 1月の消費意欲指数は、12月末時点で、博報堂生活総合研究所の調査パネルである一般生活者415名に対し、「消費意欲(モノを買いたい、サービスを利用したいという欲求)が最高に高まった状態を100とすると、あなたの1月の消費意欲は何点ぐらいだろうか」と質問したもの。この消費意欲指数は、月別の消費を占う先行指標として、1993年4月の同調査開始以来、幅広く活用されている。

 12月の日銀短観では景況感が7期ぶりに悪化、内閣府発表の11月の景気動向も基調判断は「足踏み」で据え置きとなり、依然として景気の現状は厳しい状況が続いているが、12月の街角景気は消費動向の下げ止まり感を背景に指数が改善し、判断基調が9ヵ月ぶりに修正された。年明けの平均株価は1万500円台を維持、初売り商戦ではネット通販や百貨店売上が前年実績を上回り消費に明るい兆しがみえてきた、との報道もある。

 1月の消費意欲指数を男女別にみると、男性は先月比4.0ポイント減少、前年同月比1.6ポイント増加の45.7点と、4年ぶりの前年超えだったが、1月としては過去2番目に低い数値で、回復傾向にあるもののその水準はまだまだ低い状態が続いている。一方、女性は先月比5.0ポイント減少、前年同月比3.2ポイント増加の58.6点と、こちらも3年ぶりの前年超えで、1月としては2001年以降で2番目の高さだった。

 女性の回復ペースは、1997年以降の最高値を記録した昨年12月に続き、勢いを感じさせるスタートとなっている。パネルの声では、「年末にお金を使ったので今月は控えたい」という人も多くなっているが、やはり正月気分もあり男女ともに消費意欲が高まっている。博報堂生活総研では、特に新年のセールや福袋が女性の「買いたい気持ち」を刺激しているようだ、とみている。