ゼイタックス

経営関連情報 (2005/12/23)

携帯によるモバイルコマースでの物販が拡大

 情報通信総研がNTTマーケティングアクトと共同で実施した「インターネットショッピング利用実態調査」結果(有効回答数2672人)によると、従来、携帯電話でのモバイルコマースに馴染まないと考えられていた物販系の利用が急激に伸びていることがわかった。この1年間の携帯でのモバイルコマースで購入した商品のなかで、「衣料・ファッション用品」は前回調査(2004年5月)の6.7%から20.6%と3倍に伸びた。

 同様に、「CD・ビデオ・DVD」(4.8%から12.6%)、「食品」(3.6%から11.8%)、「書籍」(5.7%から11.8%)、「日用雑貨」(3.2%から10.9%)など物販系が平均して約3倍と急激に伸びている。年間の平均購入回数は5.4回、また、年間の平均購入金額は3万9385円で前回調査から約6000円増えている。もっとも多いのは「5千円以上3万円未満」の利用額で、全体の4割弱(37.0%)の人が支出している。

 数年前までモバイルコマースで購入するものは、小さい画面というハンディに関係ないものが中心になるだろうといわれていたが、QRコード(二次元コード方式のひとつ。携帯電話の読取り機能などに使われている)を使ったサイトアクセスやカタログを見ながら携帯で注文するというスタイルが浸透しつつあることから、モバイルコマースでの購入が普及し始めたと考えられる。

 なお、モバイルコマースの普及状況は年代間の格差が大きく、利用率は、「女性20代」18.8%、「男性20代」14.3%、「女性30代」13.7%、「男性30代」14.7%に対し、「女性40代」7.6%、「男性40代」8.8%、「女性50代以上」2.8%、「男性50代以上」2.4%と、50代と20代では6倍程度の差がある。現在の状況は、7~8年前ほど前のパソコンによるECが普及する手前の状況とみられ、いまだ普及途上である。

 同調査の詳細は↓
 http://www.icr.co.jp/press/press20051219.pdf