経 営 関 連 情 報

2003年06月30日-003
初めて減少に転じたソフト系IT産業

 国土交通省によるNTTタウンページのデータにより全国のソフト系IT産業の動向を把握する最新データ、今年3月時点の実態調査が明らかになった。それによると、ソフトウェア作成やホームページ作成代行業などのコンテンツの制作等を主要業務とするソフト系IT産業は、前回調査(昨年9月時点)において開業事業所の伸び率が上昇したが、今回2002年9月~2003年3月期は大幅に開業率が低下し、初めて事業所数が減少した。

 ソフト系IT産業の開業率は、ネットバブルといわれた1999年9月~2000年9月にかけてはネットビジネスの成長を反映し、20%以上と高い値を示したが、その後一貫して開業率は低下傾向、廃業率は上昇傾向を示している。しかし、前回の2002年3月~9月期には開業率が上昇し、事業所の増加率が大きくなった。

 今回は、前期に比べ、廃業率が0.5ポイントの低下にとどまった反面、開業率は3.5ポイントの大幅低下となったため、調査開始以来初めてソフト系IT産業の事業所数が減少することとなった。事業所数は219件減少の3万5887件。しかし、開業率と廃業率はそれぞれ12.1%、13.3%と依然高い水準にあり、活発な参入・撤退が行われていることがうかがえる。

 業種別の動向をみると、「インターネット関連サービス」は、開業率23.0%、廃業率19.3%で、3業種のなかで唯一事業所数は増加したものの、伸び率は鈍化している。「ソフトウェア業」は、開業率9.1%、廃業率10.7%で、前期は事業所数は微増だったが、今期は微減。「情報処理サービス」は、開業率7.1%、廃業率11.1%で、半年間の開業数が大幅に落ち込み、ピーク時の2000年3月~9月期の約半分の水準となった。

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