ゼイタックス

経営関連情報 (2005/03/14)

大丈夫?54%のユーザーがPCに個人情報を保有

 4月から施行される個人情報保護法を控え、多くの企業にとって情報漏えい対策が急務となっている。ところが、ガートナー・ジャパンの調査では、企業内でのPC利用者の54%が顧客リストなど何らかの個人情報を自分で使用するPC内に記録していることがわかった。ほとんどの人が暗号やパスワードで適切に管理しているとしているものの、ひとつ操作を誤れば情報漏えい事故につながりかねない実態が明らかになった。

 今年1月下旬に、同社が保有する固定パネラー約1600人を対象に実施した調査結果(有効回答数643人)によると、28.0%の回答者が「100人未満」、15.8%が「100人以上500人未満」、10.0%が「500人以上」と、合計53.8%のPC利用者が個人情報を個人利用のPCに記録・保有していた。PCに「個人情報を入れていない」との回答者は41.0%だった。

 営業・販売・サービス部門に所属する人は仕事柄顧客リストの取扱いは不可避となる。こうした部門では、26.7%が「100人未満」、同じく26.7%が「100人以上500人未満」、20.0%が「500人以上」と、合計73.4%の回答者が個人情報を個人利用のPC内に記録・保有していた。これらの人々はノートPCなどを社外に持ち出す機会が多いだけに、より慎重な対策が求められる。

 一方、保護・漏えい対策については、個人情報をPC上に記録しているひとのうち、52.8%が「暗号やパスワードで保護」、20.8%が「そのほか慎重に適切な管理手法を実行」としていたが、21.5%は「危険を感じているので対策を講じたい」とするなど、対策が手付かずの利用者もみられた。

 クライアントPCは、顧客リストなど個人情報に対して最大の“セキュリティホール”といわれる。これらに対しては、暗号化・生体認証による保護、また個人情報を手元のPCに持たないセキュア・クライアント方式など、様々な技術やソリューションがベンダーから提案されており普及が望まれる。