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銀行121行の中小企業等貸出金残高、3年ぶり減少

経営関連情報 - 2008年09月26日

 東京商工リサーチがこのほど発表した「中小企業等貸出金残高調査」によると、銀行121行の2008年3月期単独決算ベースの中小企業等貸出金残高は、前期同期比0.2%減の297兆1243億円となった。銀行121行の単独決算ベースの総貸出金残高が同1.1%増となるなかで、中小企業等貸出金残高は、2005年3月期以来3年ぶりに前年同期を下回った。前年同期比増減額では、121行のうち過半の63行で貸出金残高を減らした。

 減少額がもっとも大きかったのは「みずほ銀行」の1兆3585億円減、次いで「みずほコーポレート銀行」の7211億円減、「りそな銀行」の3279億円減など。減少額100億円以上は49行(前年同期27行)だった。これに対して、増加額がもっとも大きかったのは「あおぞら銀行」の5240億円増、「中央三井信託銀行」の4389億円増、「横浜銀行」の2991億円増など。増加額100億円以上は41行(同58行)となった。

 総貸出金残高に占める中小企業等貸出金比率は、2008年3月期単独決算ベースで平均70.8%となり、前年同期より1.0ポイント低下した。個別では、「東京都民銀行」の94.1%がトップ、次に「関西アーバン銀行」93.6%、「スルガ銀行」93.1%、「南日本銀行」92.5%など。反対に貸出金比率が低かったのは、「みずほ信託銀行」42.1%、「みずほコーポレート銀行」43.1%、「三菱UFJ信託銀行」49.8%などの順だった。

 業態別では、「地銀」64行が前年同期比0.7%増の109兆8162億円、「第二地銀」45行が同0.7%増の35兆8083億円、「大手他」12行が同1.1%減の151兆4998億円だった。内訳をみると、「地銀」64行では、前年同期比減少が32行、増加が32行と半々となり、また、「第二地銀」45行では、減少が24行、増加が21行で、減少行が過半数となった。「大手他」12行は、減少が7行、増加が5行だった。

 同調査結果の詳細は↓
 http://www.tsr-net.co.jp/new/data/1179009_818.html