2003年09月05日-002
8月のコンピュータウイルス届出件数は今年最悪
情報処理振興事業協会(IPA)が3日に公表したコンピュータウイルスの届出状況によると、8月の届出件数は2014件で、前月を42.7%(603件)上回り今年最悪の件数となった。3065件の相談も寄せられ、感染被害にあった割合(実害率)も21.6%(431件)となって、2001年10月以来22ヵ月ぶりに20%を超える割合となった。
これは、W32/MSBlaster(315件)をはじめW32/Welchi(86件)、W32/Sobig(542件)などの被害が拡大したことが要因。特にW32/MSBlasterは、8月に出現し、瞬く間に世界中に被害を拡大した。このワームは、Windowsのセキュリティホールを悪用し、パソコンがインターネットに接続された状態であれば、メール受信やホームページを見ていなくても感染してしまう。
セキュリティホールを抱えているパソコンがワームの攻撃を受けると、パソコンの動作が不安定になり、シャットダウン(再起動)してしまう。また、感染したパソコンが多くなると、それに比例してワームによる攻撃が増加するという。3日現在もこのワームによる攻撃は依然として多い状況なので、IPAでは、感染の有無の確認や予防策の徹底を呼び掛けている。
また、W32/MSBlasterに続き、W32/Sobigの亜種が出現し、大量のウイルスメールを発信している。このウイルスは、「Thank you!」「Re:Details」などの件名で届き、メールの添付ファイルを開くことで感染する。従来からあるタイプだが、うっかり開いてしまい感染するケースが見受けられるという。ウイルス対策の基本である、メールの添付ファイルは安易に開かないよう、改めて注意が必要だ。
【ホームへ戻る】
|