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経営関連情報 (2007/05/16)

社会保険庁職員を装った「振り込め詐欺」に注意!

 先日、税務職員になりすまし、税金を還付すると偽ってATM(現金自動預け払い機)から現金を振り込ませて金を騙し取った容疑で、初めて逮捕者が出たことが新聞報道で明らかになったが、今度は、社会保険庁職員を装い、税金還付詐欺と同様にATMを操作させ、振込みを行わせるいわゆる「振り込め詐欺」の被害が発生していることから、社会保険庁では注意を呼びかけている。

 同庁によると、昨年11月から今年4月までの間に群馬、東京、大阪、福岡など全国15都府県内の社会保険事務所に159件の不審電話情報が寄せられている。大半は、対応者が不審に思い、社会保険事務所に照会した結果、不審電話であることが分かっているが、159件のうち、群馬事務局管内で1件(65万円)、広島事務局管内で1件(50万円)、長崎事務局管内で1件(50万円)の被害が発生しているという。

 群馬県の事例では、社保庁の職員を名乗る男から「還付金があるから支払いたい」との電話があった。「振り込んでくれ」と返答したところ、「すぐ振込みをするのでコンビニに行ってくれ」との指示があり、近所のコンビニのATMの前で指定された電話番号に電話したところ、先ほどの職員が出て、指示されたようにATMを操作した結果、明細書が出力され、初めて騙されたことに気がついている。

 税金の還付詐欺が、昨年6月から今年4月までの間に東京都だけでも約350件、被害総額は3億4000万円にのぼっていることに比べると、保険金の還付詐欺は今のところ少ないが、今後も増加することが予想される。社保庁では、社会保険事務所が還付金を支払う場合に、職員が直接電話で連絡してコンビニなどへ出向いてもらい、ATMを操作するようにお願いすることはないとして、注意を喚起している。