経 営 関 連 情 報 |
2001年12月26日-002
製造業者の倒産、24年ぶりの高水準
製造業者の倒産がハイペースで推移しており、本年11月までに3,135件の製造業の倒産が発生、過去最悪を記録した77年(3,981件)以来24年ぶりの高水準となる見通しであることが、帝国データバンクの「製造業者の倒産実態調査」で分かった。バブル後、最悪を記録した98年の年間合計額(3,325件)を上回ることは確実な状況だが、これは、今年下半期に入り製造業の倒産件数が急増したためで、9月以降、製造業者の倒産は3ヵ月連続で300件を超える水準を記録、11月には352件に達した。製造業の倒産が月間350件を上回ったのは、77年11月(367件)以来、実に24年ぶり。
主因別に製造業の倒産をみると、「販売不振」による倒産が増加しており、87年から97年にかけて20~50%台で推移していたのが、98年(60.1%)を境に増加基調に転じ、今年は68.6%にまで達している。全業種との比較でも「販売不振」の構成比は2.7ポイント高い一方で、「放漫経営」による倒産はバブル最盛期の90年(37.8%)をピークに年々減少を続け、今年はわずか5.6%にまでなっている。このように、製造業は、他業種に比べ堅実経営を行ってきた企業が多いものの、デフレ不況の影響から販売不振に陥り倒産にいたるケースが目立つ。
また、業歴別に製造業の倒産をみると、「30年以上」の老舗倒産が大幅に増加している。老舗企業の倒産の増加傾向は特定の業種を問わず起きているが、製造業は特にその傾向が強い。今年における「30年以上」の製造業の倒産は33.1%に達し、全業種平均(24.3%)を8.8ポイントも上回っている。帝国データバンクでは、「これまで固定した取引先を確保していた老舗メーカーが、急激な外部環境の変化に対応できず、事業継続を断念している」とその実態を分析している。
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