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今夏の民間ボーナスは0.8%増の37万円の見通し

経営関連情報 - 2011年04月06日

 三菱UFJリサーチ&コンサルティングは、2011年夏の民間企業(パートタイム含む)のボーナスの1人当たり平均支給額は前年比0.8%増の37万100円と、2年連続で増加するとの見通しを示した。今夏のボーナスを取り巻く環境は、東日本大震災の発生による景気への影響が懸念されているが、一旦は低迷していた国内景気は震災前には踊り場を脱しており、海外経済の回復継続を背景に輸出や生産は持直しの動きが続いていた。

 2010年夏のボーナス(前年比1.1%増)と比較して伸び率は縮小するものの増加が続くと予想している。足下では震災の影響により国内景気の先行きが不透明になっており、今後、企業の経常利益が一時的に減少する可能性もあるが、基本的にボーナスは、前期の企業収益を反映して支払われるため、震災の影響によって2011年度上期の企業収益が低迷すれば、2011年冬のボーナスを下押しする可能性があるとみられている。

 産業別では、製造業は45万9000円(前年比1.5%増)、非製造業は34万9000円(同0.6%増)と、ともに2年ぶりに増加する見込み。企業収益の改善が遅れていた非製造業では、2010年夏のボーナスと比べて伸び率は拡大するとみられている。なお、大企業と比較して中小企業の収益環境は厳しさが続いており、企業規模や個別企業では支給状況のバラツキが広がると見込まれている。

 支給労働者割合(常用労働者総数に対する賞与を支給した事業所の全常用労働者数の割合で、賞与の支給を受けていない労働者も含む)は前年差0.3ポイント増の81.6%と2年連続で上昇する見込み。支給労働者数は3637万人(前年比1.3%増)と増加すると予想している。1人あたり平均支給額と支給労働者数がともに前年を上回るため、ボーナス支給総額は13.5兆円(同2.1%増)に増加すると見込まれている。

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 http://www.murc.jp/report/press/110401.pdf