経 営 関 連 情 報 |
2003年04月14日-004
買い換え需要盛り上げるカメラ付き携帯
カメラ付き携帯なんて一昔前は誰が想像したろうか。若い世代だけでなく中高年にも大受けである。携帯電話加入者そのものは飽和状態だが、カメラ付き携帯が買い換え需要を盛り上げており、今後も、高速データ通信に適した次世代端末とともに、携帯電話市場のけん引役として期待されている。
マルチメディア総合研究所が10日に公表した国内携帯電話出荷状況によると、2002年度は、上期が前年同期比16.3%減の2015万台となったのが大きく影響し、下期にカメラ付き携帯の登場で市場が活性化し2081万台の同9.8%増に回復したにもかかわらず、トータルでは前年度実績を4.8%、207万台割り込む4096万台にとどまった。
この要因は、01年度下期から始まった電気通信事業者(キャリアー)による在庫調整が02年度上期まで続いたことと、新規加入者の伸び悩みである。上期の16.3%減はその影響とみられる。一方、下期の回復は、各社が出荷したカメラ付き端末がユーザーの購買意欲を刺激し、買い換え需要を拡大したためだ。売れ筋機種の一部では品切れが続出した。
携帯電話加入者は7565万契約件数に達し、市場には飽和感が高まっており、純増数も年間で653万件にとどまった。新規加入者が増えないため、携帯端末市場は買い換え需要に支えられた構造となっており、魅力的な機能を持った端末が登場しなければ市場拡大は望めない状況にある。
今後は、カメラ機能・ムービー機能・GPS機能とその高度化を求めるユーザーによって買い換え市場が生まれると見込まれている。しかし、端末市場は安定期に入り、03年度は微増の4130万台、04年度は約2%増の4210万台と、ほぼ強含み横ばいで推移すると予測されている。
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