経 営 関 連 情 報

2003年03月26日-001
2002年はサービス業者の倒産が過去最多

 2002年の全国企業倒産件数は1万9458件に達し、バブル崩壊以降最多、戦後においても84年(2万841件)に次いで2番目の高水準だ。業種別で倒産多発が目立つのがサービス業者だ。将来を担う業種であるサービス業の倒産増は日本経済の成長性に深刻なダメージを与えかねない。帝国データバンクは、「全国企業倒産集計」から87年~2002年までのサービス業者の倒産を抽出しその倒産動向を調べた。

 調査結果によると、サービス業の倒産は2001年に初めて2000件を突破し、2002年は2239件で、年間合計としては集計開始の87年以降で過去最高となった。業態別では、「ソフト関連」「情報処理」などのIT関連や、「ホテル・旅館」「ゴルフ場等運動施設」「パチンコ店等遊技場」などの娯楽関連で倒産増加が目立っているほか、「建設設計・監督」という建設業界向けサービス業者でも、建設不況のあおりを受けて倒産が多発している。

 サービス業者で倒産が増加している理由のひとつは、産業構造の変化でサービス産業の比率が高まり、サービス業者の母体数自体が膨らんでいることがある。もうひとつは、多種多様なサービスが日々市場に誕生する一方で、参入業者の過多から競合が熾烈となり、市場から淘汰されるサービス業者が増えてきたことだと分析されている。日本社会が抱える諸問題を解決する役割を担うサービス業者の倒産は、将来の社会・経済構造を大きく揺らぐことになるとの指摘がある。

 

ホームへ戻る