経 営 関 連 情 報 |
2002年08月07日-003
損保協会、イモビライザー装着車の盗難数が大幅減少
日本損害保険協会が8月5日に公表した「自動車盗難事故実態調査」(昨年11月調査、1,223サンプル)によると、前回の2000年11月調査(1,361サンプル)に比べイモビライザーを装着した車の盗難数が大幅に減少していることが分かった。例えば、97年にイモビライザーを標準装備化したセルシオは138件から78件に、また、2000年に装備したランドクルーザーは267件から99件とともに盗難数が大幅に減っている。この調査は、損保会社の車両保険契約者が盗難に遭った場合に支払われた保険金データを集計し、その結果を分析したもの。
イモビライザー(電子式移動ロック装置)とは、エンジンキーに埋め込まれているトランスポンダ(電子チップ)のIDコードと車両本体内の電子制御装置にあらかじめ登録されたIDコードが一致しないと、電気的にエンジンが始動しないという盗難防止装置。EU諸国では、97年1月以降、新車への装着が義務付けられ、その後盗難件数が大幅に減少している。損保協会では「今後、イモビライザー装着車の普及が進めば、自動車盗難の防止・減少に大きく寄与する」とみており、「将来的には、EU諸国と同様に新車への装着が義務付けられるべきだ」との考えを示している。
なお、2001年調査において盗難車をクラス別に分類すると、高級乗用車、RV車(オフロード車など)の比率が45.3%と全体の半数近くを占めた。しかし、前回調査のデータと比較すると、RV車は340件から178件に減少し、逆に、ミニバン・1BOXカーが116件から138件、輸入車が113件から138件、軽自動車が48件から58件、コンパクトカーが52件から65件へとそれぞれ増加しており、盗まれる車のタイプが分散する傾向にある。従来から盗難が多いといわれていた高級乗用車やRV車だけでなく、その他の車のオーナーも注意が必要なようだ。
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