経 営 関 連 情 報

2002年06月10日-002
届出の8割を占めたW32/Klezウイルスが蔓延

 情報処理振興事業協会(IPA)が6月6日に公表したコンピュータウイルス届出状況によると、5月の届出件数は2,410件で4月の2,012件に続き2ヵ月連続で2,000件を超える高水準となった。実際に感染被害を受けた実害率は7.8%で4月からは1.1ポイント増加。

 5月の特徴は、W32/Klezウイルスの届出が1,943件に及び、届出全体の8割を占めたことだ。このウイルスの実害率は7.5%と低く、二次感染は防いでいる傾向がうかがえるが、感染していることに気付かずに、ウイルスメールを発信しつづけているパソコンユーザーが多いことが推測され、W32/Klezウイルスの蔓延につながっている。なお、W32/Klezウイルスの届出1,943件は、一種類のウイルスの届出件数としては昨年12月のW32/Badtransウイルスの2,701件に次いで史上2番目に高い件数だ。

 ウイルスに感染しても、画面上に症状が現れ、見た目で感染していると分かるものはほとんどなく、発病するまで気付かないのが常である。そのため、現在大流行しているW32/Klezウイルスのように、データ破壊を生ずるウイルスの感染に気付かずにいると、パソコンに保存してあるすべてのデータを失う可能性がある。IPAでは「ウイルス感染の有無を確認するためには、ウイルス検出データファイルを最新版に更新したワクチンソフトで検査することが必要」と注意を促している。

 

 

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