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経営関連情報 (2006/04/12)

改めて「ウィニー」感染の怖さを警告~IPA

 ファイル交換ソフト「Winny(ウィニー)」を介して官公庁や大企業の重要情報が漏えいしてしまった事件が相変わらず新聞紙上を賑わしている。そこで、情報処理推進機構(IPA)は、改めてウィニー感染の怖さを説明し、安易に利用しないように警告している。IPAによると、実は2年も前からウィニー利用による中小企業のデータや個人ユーザーのプライベート情報の漏えいが確認されているという。

 ウィニーのネットワークで共有されているファイルを他者のパソコンからダウンロードできるということは、自身のパソコン内のフォルダも不特定多数のウィニーユーザー間で共有されていることになる。つまり、ウイルス感染の有無に関係なく、公開したくないデータが公開されてしまう可能性がある。このような危険性を理解できないのであれば、はじめからウィニーを利用すべきではないのだ。

 さらに、ひとたびウイルスに感染すると、公開したくないファイルをいくら慎重に管理していたとしても、自身の意思に反して「公開」として扱われてしまう場合がある。今年3月には、感染するとパソコン内のほとんどのフォルダ内のファイルをウィニーネットワーク上に「公開」してしまう新種のウイルス(Exponny)が発見された。ウイルスに感染しないためには、出所不明のファイルを安易に開かないことが大前提となる。

 ウィニーをはじめとしたファイル交換ネットワークでは、魅力的なファイル名で偽装されたウイルスファイルが多く流通している。IPAでは、ファイル交換ネットワークからファイルをダウンロードして開くという行為は非常に危険な行為であることを認識し、単に興味本位でウィニーを利用することは厳に慎むよう呼びかけている。もちろん、ウィニー以外のファイル交換ソフト利用についても同様だ。

 なお、IPAがまとめた3月のコンピュータウイルス届出状況によると、ウイルスの届出件数は4270件となり、21ヵ月ぶりに3千件となった昨年11月以降4ヵ月連続で4千件台を超えている。種別では、W32/Netskyが988件で、25ヵ月連続のトップ。つづいてW32/Mytob531件、W32/Bagle449件、W32Mydoom298件、W32/Mywife288件、W32/Klez195件などとなっている。