2003年度の国内設備投資実績見込は前年度比プラス10.1%と3年ぶりの増加を見込み、非製造業でも増加に転じることが、商工中金がこのほど公表した中小企業設備投資動向2月調査結果(有効回答数2165社)で明らかになった。
業種別では、製造業が前年度比プラス13.0%と二ケタの増加となり、前回の昨年8月調査の修正計画(同プラス4.7%)から上方修正された。非製造業でも同プラス8.1%となり前回調査の修正計画(同▲10.0%)から増加に転じた。製造業を中心に回復していた設備投資意欲が景況感や経営環境の改善に伴い、非製造業にまで広がりつつある。
2004年度の国内設備投資計画は前年度実績見込比▲29.1%と減少を見込むが、前年同時期調査での2003年度当初計画(同▲32.0%)を上回っており、今後の上方修正が期待される。業種別にみると、製造業は同▲30.6%と2003年度当初計画(同▲28.2%)を下回っているが、非製造業では同▲28.1%となり2003年度当初計画(同▲34.8%)から減少幅が縮小している。
2003年度実績見込における設備投資の目的をみると、「設備の代替」(50.3%)、「維持・補修」(33.4%)、「合理化・省力化」(29.1%)の順。なお、製造業では「増産・販売力強化」が前年度実績の20.4%から28.5%に大きく上昇している。2004年度当初計画における設備投資目的は、「設備の代替」(48.9%)、「合理化・省力化」(34.8%)、「維持・補修」(32.5%)の順となっている。