商工中金が7月30日に発表した「中小企業月次景況観測7月調査」結果によると、7月の景況判断指数は39.9、前月比▲0.8ポイントと、4ヵ月連続して低下した。「好転」、「悪化」の分岐点である50を16ヵ月連続で下回り、2002年2月(39.3)以来の低水準となった。製造業は41.7で0.1ポイント上昇したが、16ヵ月連続して50を下回り、非製造業は38.5で1.5ポイント低下し、4ヵ月連続して低下した。
特に非製造業は、14ヵ月連続して50を下回り、調査開始(1985年2月)以来最低の水準となった。製造業では、繊維、電気機械は悪化度合いが横ばい、木材・木製品、印刷、金属製品、一般機械は悪化度合いが弱まった。化学、鉄鋼は悪化度合いが強まり、輸送用機械は好転度合いが強まった。非製造業では、建設、卸売、不動産、サービスは悪化度合いが強まり、小売、トラック輸送は悪化度合いが弱まった。
また、6月の売上高(前年同月比増加率、建設・不動産を除く900社)は、前月比0.2ポイント増の+2.0%と61ヵ月連続で増加した。増加率は3月以降4ヵ月連続で2%割れを回避したものの、鈍化傾向が続いている。製造業は+2.8%と、35ヵ月連続で増加。非製造業は+1.4%と、2ヵ月連続で増加した。全体の先行きについては、7月が+1.2%、8月が+1.6%と、ともに増加を見込んでいる。
業況判断のなかでは、7月の採算状況DI(前月比、「好転」-「悪化」)が▲20.5と、前月から悪化超幅が3.5ポイント拡大し、1998年12月(▲20.5)と並ぶ悪化超幅となった。製造業(▲19.6)は2002年2月(▲20.4)以来の悪化超幅となり、非製造業(▲21.3)は調査開始以来最大の悪化超幅となった。全業種で悪化超となり、悪化超幅が特に大きいのは「トラック運送」(▲42.0)、「建設」(▲30.0)などだった。
同調査結果の詳細は↓
http://www.shokochukin.go.jp/material/pdf/kansoku/cb2008_07.pdf