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10月の百貨店等売上2年8ヵ月ぶり前年同月比プラス

経営関連情報 - 2010年12月03日

 長引く景気低迷と継続するデフレ傾向に加え、記録的な猛暑、エコカー補助金の打切り、たばこ増税前の駆込需要の反動など、消費の低迷材料には事欠かなかったが、日本フランチャイズチェーン協会、日本チェーンストア協会が相次いで発表した10月の売上高は、いずれも前年同月を下回ったものの、百貨店売上は2年8ヵ月と32ヵ月ぶりに前年同月を上回り、悲喜こもごもの結果となった。

 日本百貨店協会がまとめた10月の売上高総額は、猛暑が落ち着き、秋物商材が活発に動いたことや下旬からの冷え込みでコート等の冬物重衣料も伸び、主力の衣料品が前年を上回った(40 ヵ月ぶり)ほか、東京や名古屋を中心に大都市部の業績回復(10 都市+1.1%)が押上げ効果を発揮した。また、プロ野球優勝セールをはじめ各種催事の積極展開が集客に寄与したことなどが重なり、最終的には32ヵ月ぶりに前年実績を上回った。

 一方、日本フランチャイズチェーン協会がまとめたコンビニエンスストアの10月の既存店ベースの売上高は、たばこ税の増税前の買い置き需要による反動を大きく受けた。既存店ベースの売上高は5903億円、前年同月比▲5.9%と4ヵ月ぶりのマイナス。来店客数も10億6760万人、同▲4.4%と5ヵ月ぶりのマイナス。平均客単価は553.0円、同▲1.5%と、前年比を下回るかたちとなった。

 また、日本チェーンストア協会がまとめた10月度の販売概況では、気温は全国的に中旬までは高く下旬に低下したが、生活者の節約志向が続くなかで、食料品は野菜、惣菜を中心に動きは良かったものの、衣料品(前年同月比▲1.4%)、住関品(同▲1.1%)の動きが鈍かったこと等から、総販売額は1兆90億円、前年同月比(店舗調整後)▲0.3%と、23ヵ月連続のマイナスとなった。

 10月の百貨店売上は↓
 http://www.depart.or.jp/cgi-bin/dl.cgi(略)

 コンビニの10月売上は↓
 http://www.jfa-fc.or.jp/misc/static/pdf/cvs_2010_10.pdf

 チェーンストアの10月売上は↓
 http://www.jcsa.gr.jp/figures/data/201010.htm