全国百貨店売上4ヵ月ぶりに前年同月比プラスに
日本百貨店協会が19日に発表した2011年6月の全国百貨店売上高概況(調査対象百貨店86社255店)によると、売上高総額は4927億2352万円で、前年同月比0.3%増となり、今年2月(0.7%)以来、4ヵ月ぶりに前年同月比プラスとなった。総店舗面積は641万3197平方メートル(前年同月比▲1.8%)、総従業員数9万301人(同▲5.7%)と、縮小傾向が続くなかでの売上高増だった。
6月は、震災による自粛ムードが一段落し、消費マインドの回復基調が鮮明になるなか、高級時計や特選衣料雑貨など一部高額商材に動きが見られた。また、節電意識の高まりと下旬からの記録的な猛暑を背景に、この時期主力の夏物衣料が堅調だったほか、クールビズや涼感寝具等の暑さ対策に関連した商材が極めて活発に動いたこと、「絆」消費の盛り上がりで、中元の早期受注や父の日商戦も好調に推移し、震災後初めて前年実績を上回った。
具体的な動向としては、大雨で西日本や日本海側の店舗の集客に影響が出たことなどマイナス要素がある一方、プラス要素として、震災後の復興需要の拡大から仙台(14.1%)を中心に東北全域で大幅な伸びを示したこと、大規模増床や新規出店のあった大阪と福岡では引き続き活況を維持していること、震災で急減した外国人観光客の売上も徐々に回復の兆しを見せている、などが報告されている。
地区別の売上高を見ると、10都市(札幌、仙台、東京、横浜、名古屋、京都、大阪、神戸、広島、福岡)が3206億4797万円と前年同月比0.4%増(構成比65.1%)で牽引、10都市以外の地区(北海道、東北、関東、中部、近畿、中国、四国、九州)も、1720億7555万円、同0.2%増と健闘した。いずれも4ヵ月ぶりのプラスだった。商品別では、その他家庭用品(家具、家電以外)が3.1%増、美術・宝飾・貴金属が2.8%増を記録した。
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