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燃油サーチャージャー敬遠で海外旅行需要が悪化

経営関連情報 - 2008年09月29日

 日本旅行業協会が、会員企業の経営者などを対象に7月下旬から8月中旬にかけて実施した「旅行市場動向調査」結果(有効回答数249社)によると、高騰を続ける燃油サーチャージャジが敬遠された海外旅行市場はなお一層悪化したが、顧客がシフトした国内旅行市場は好転した。3ヵ月後も好転につながる要素が見当たらない海外市場はさらに悪化、引きずられるように国内市場も低下が見込まれている。

 海外旅行は、高額な燃油サーチャージャジが敬遠され、ファミリーを始め夏休み時期の海外旅行需要は低迷し、7~9月期の海外DI(「好転」-「悪化」割合)は▲62と前期からさらに9ポイント悪化した。顧客層別に海外旅行の需要動向をみると、顧客層別DIは、「学生」(▲74)で横ばいだったものの、他の顧客層は軒並み低下し、「OL」(▲73)、「ハネムーン」(▲63)、「ファミリー」(▲67)は10ポイント以上低下した。

 また、方面別DIは、いずれも3ヵ月前(4~6月)より二ケタの悪化となった。なかでも「ハワイ」(▲67)、「オセアニア」(▲80)は20ポイント以上低下し、オリンピックが開催された「中国」(▲70)でも10ポイント下回った。3ヵ月後(10~12月)も、顧客層は、ファミリー、学生、商用・視察では5ポイント前後の低下が、方面別では、ヨーロッパが9ポイントの低下が見込まれるなど、厳しい状況が続くと予想される。

 一方、国内旅行は、海外からのシフトが一段と進行し、国内DIは前期より6ポイント改善の▲6と上昇に転じた。ただし、前年に比べ「北海道」(▲3)や「奄美・沖縄」(3)の動きが鈍く、上昇幅は予想値(6月期調査見通しはプラス1)に及ばなかった。3ヵ月後は、北海道、奄美・沖縄は10ポイント前後低下するが、その他方面に大きな動きはなく、物価上昇や景気の後退感といった不安要素から、国内市場も後退の見通しだ。

 同動向調査結果の詳細は↓
 http://www.jata-net.or.jp/jata_n/release/080924_shijo26.htm