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経営関連情報 (2007/01/12)

息の長い回復続く~2006・2007年度経済見通し

 商工中金が発表した2006・2007年度経済見通しによると、2006年度の実質GDPは前年比+1.9%、2007年度も+1.9%と同じ成長率であり、息の長い回復が続くとみている。足元の動向をみると、2006年7~9月期の実質GDP成長率は前期比年率+0.8%と、7四半期続けてプラスとなったが、個人消費は天候不順などから増勢一服、設備投資は伸びが緩やかとなり、過去四半期のうちではもっとも低い成長率となった。

 足元を概観すると、家計部門において、賃金は低い伸びに止まっているものの、所得環境は総じて緩やかな改善が続く。個人消費は夏場に天候不順などから増勢一服も、秋以降、弱めの動きを脱する兆しもみられる。住宅投資、設備投資は堅調に推移。輸出は海外経済全般が底堅いことから増加が続くものの、9月以降は伸びが鈍化傾向にある。公共投資は抑制方針から削減が続く。

 2006年度の経済見通しについて、家計部門において個人消費は、所得の増勢鈍化や夏場の天候不順などから前年度に比べ伸びが鈍化。設備投資は、企業の高い収益水準や設備の稼動状況の高まりなどから大幅増となるが、年度末にかけて伸びは緩やかになる。輸出も増加するが、海外経済の伸びが徐々に緩やかになるにつれて、年度末にかけて伸びは緩やかになる。公共投資は抑制方針から削減が続く。実質GDPは前期比+1.9%。

 2007年度の経済見通しについて、家計部門では雇用者増に加え、賃金の伸びが回復し、所得が増加、個人消費は堅調に推移する。設備投資は、米国経済の減速、生産の鈍化等から基調はやや弱いものとなるが、年度末にかけてはそうした要因が薄れ、堅調さを徐々に取り戻す。輸出は米国経済の成長が回復し、年度末にかけて持ち直す。全体としては底堅く推移し、景気回復は2002年度以降6年目を迎える。実質GDPは前期比1.9%。

 同経済見通しの詳細は↓
 http://www.shokochukin.go.jp/material/pdf/mitoshi/cb_2006_7kai2.pdf