経 営 関 連 情 報 |
2003年05月30日-002
中小公庫、先行き不透明感強まる中小景況
中小企業金融公庫が29日に公表した中小企業景況5月調査によると、売上DI(前月比、「増加」-「減少」企業割合、季節調整値)は▲5.3で、「減少」超幅が1.6ポイント縮小して2ヵ月連続で改善した。しかし、今後3ヵ月の売上見通しDI(過去3ヵ月の実績比、同)は▲0.1で、3.1ポイント悪化し、「減少」超に転じるなど、中小企業の景況は、一進一退の状況が続くなか、先行き不透明感が強まっている。
調査は、中小公庫取引先900社を対象に5月中旬時点で行ったもの(有効回答626社)。売上DIを産業別にみると、乗用車関連(▲18.1)、食生活関連(▲15.5)で悪化したものの、家電関連(▲3.0)などで改善、建設関連(3.4)、設備投資関連(3.8)で「増加」超幅に転じた。
また、利益額DI(前月比、「増加」-「減少」、季節調整値)は▲1.1で、「減少」超幅が8.0ポイント縮小した。利益水準別企業割合(過去3ヵ月の実績)をみると、黒字企業割合は39.1%で前月比1.6ポイント増加、赤字企業割合は28.7%で同0.8ポイント減少している。
資金繰りDI(「余裕」-「窮屈」、季節調整値)は▲16.2で2.8ポイント改善した。資金繰りが「窮屈」との回答割合は25.0%で、その理由は、相変わらず「売上の減少」が56.4%でトップ、次いで「既往借入金の返済負担」(33.6%)、「採算悪化」(31.5%)、「貸出態度が厳しい」(26.2%)、「借入枠に余裕なし」(〃)などが続く。
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