博報堂が首都圏と阪神圏の生活者800人に実施した「日本人の価値観と企業に対する期待に関する調査」結果によると、目指したい生き方は、「心安らかな生活環境への欲求」(83.3%)、「自分らしい生き方」(81.1%)、「仕事とプライベートのバランス」(80.1%)、「自然との共生と思いやりの尊重」(78.8%)、「内面的な成長体験への積極的な取組み」(74.6%)などの順だった。
これらの生き方について現在実行しているかどうかを聞いたところ、実行できているのは、「自分らしい生き方」(74.1%)、「心安らかな生活環境への欲求」(71.0%)、「自然との共生と思いやりの尊重」(81.4%)と、理想とほとんど同じような順だが、「仕事とプライベートのバランス」については、55.3%と25ポイント近くも少なく、理想と現実とでもっとも大きいギャップがあった。
企業が果たすべき社会的役割について、現在果たしている役割では、「日本の能力の具現化による国の活性化」(67.3%)、「生活スタイル実現の支援」(66.9%)、「人と人の関係性を基盤とする社会作り」(66.3%)といったものが上位に挙げられた。企業がこれまで活躍してきたなかで提供してきた経済的な意義については、かなり評価されているようだ。
また、これから期待する役割としては、「環境と経済成長と心の豊かさの全重視」(79.0%)、「安心安全に暮らせる社会基盤の形成」(79.0%)、「日本の能力具現化による国の活性化」(76.9%)が上位となった。経済活動による直接的な役割だけでなく、環境や安全、心の豊かさなどもう少し広い形での貢献が求められている。企業のCSRの目指す方向として、持続可能な社会や活力ある日本社会の実現が期待されているようだ。
同調査結果の詳細は↓
http://www.hakuhodo.co.jp/news/pdf/20060711.pdf