楽天リサーチが人事担当者を対象に実施した「2011年新卒採用に関する調査」結果(有効回答数800人)によると、2011年卒の新卒採用人数は、昨年(2010年度)に比べ「横ばいの予定」が43.6%、「減らす予定」が21.6%、「増やす予定」はわずか9.5%という結果だった。「新卒の採用を取りやめる」企業も7.4%あり、「減らす予定」との合計は29.0%と、昨年に引き続き、学生にとっては厳しい採用状況が続きそうだ。
採用人数を減らすと回答した人に、減少率を尋ねたところ、「11%~20%減」(25.4%)がトップ、次いで「21%~30%減」(19.1%)、「51%以上」(18.5%)、「41%~50%減」(17.3%)の順。「4割以上減らす」との回答の合計が35.8%と、昨今の不況のあおりが目に見えるようだ。一方、採用人数を増やす場合の増加率は、「1%~20%増」が全体の65.8%を占め、減少幅は大きく、増加幅は小さいという企業の傾向がみられる。
2010年卒より「ゆとり世代」が就職活動を開始したが、「ゆとり世代」だと「とても感じた」が15.9%、「やや感じた」が35.8%と、ゆとり世代であることを少なからず感じた人が5割以上を占めた。具体的には、「のんびりしている」や「競争意識が薄い」など、「ゆとり世代」を彷彿させる意見が多かった。また、「学力低下がみられる」など、昨今問題として挙げられているゆとり世代の学力低下を直接肌で感じている人も多いようだ。
人事採用担当者からみた2011年の就職戦線については、「氷河期」が51.8%と過半を占めた。また、「超氷河期」、「氷河期」と回答した人に、昨年と比較した具体的な氷河期度合いを聞いたところ、「マイナス11度~20度」が20.0%でトップ、続いて「プラスマイナス0度(昨年と同様)」と「マイナス1度~10度」がともに16.9%となり、加重平均値はマイナス7.26度だった。氷河期度合いは昨年と比較してさらに冷え込むことが分かる。
同調査結果の詳細は↓
http://research.rakuten.co.jp/report/pdf/saiyou_1023.pdf