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経営関連情報 (2006/02/08)

「パン製造業」などの能力評価基準を公表~厚労省

 厚生労働省は1日、「パン産業」と「フィットネス産業」の能力評価基準が完成したことを明らかにした。同省では現在、職業能力が適正に評価される社会基盤づくりを進めており、能力評価のいわば“ものさし”、“共通言語”となる能力評価基準の策定に取り組んでいる。これまで、経理・人事などの「事務系職種」に関する横断的な能力評価基準のほか、ホテル業、自動車製造業など20業種の能力評価基準が策定されている。

 今回新たに完成した2産業の能力評価基準は、それぞれの業界団体との連携のもと、企業実務家や学識者からなる職業能力評価制度整備委員会において策定作業が進められ、このほど報告書がとりまとめられたもの。同報告書においては、業界の職業能力や人材育成に関する状況が分析され、その結果を踏まえて能力評価基準が定められた。

 能力評価基準は職務遂行に必要な職業能力や知識に関し、担当者に必要とされる能力水準から組織・部門の責任者に必要とされる能力水準まで4つのレベルを設定。さらに、単に知識があるということにとどまらず、職務を確実に遂行できるか否かの判断基準となるように、典型的なビジネスシーンにおける行動例を記述している。このため、労働者にとってキャリア形成上の指針としての活用も期待されている。

 また、能力評価基準とともに、フィットネス産業では「能力評価シート」、「能力レベル別要員計画表」、「育成計画マップ」、パン製造業では「OJTシート」、「キャリア設計シート」など、具体的な活用例も示している。なお、厚労省は現在、総合工事業など幅広い業種において能力評価基準の策定を進めているところだ。上記の報告書や能力評価基準は、中央職業能力開発協会のホームページから入手可能だ。

 中央職業能力開発協会のHPは↓
 http://www.hyouka.javada.or.jp/