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経営関連情報 (2005/05/27)

改善傾向にかげり強まる小企業の景況~国民公庫

 国民金融公庫が24日に発表した全国小企業月次動向5月調査結果(有効回答数1282社)によると、4月の売上DI(「増加」-「減少」企業割合、季節調整値)は、3月と比べ1.8ポイント低下の▲18.7となった。DIの低下は2ヵ月連続で、直金のピークだった04年12月(▲13.7)を5.0ポイント下回った。5月はさらに2.4ポイント低下する見通し。同公庫では「小企業の景況は、改善傾向にかげりが強まっている」とみている。

 4月のDIを業種別にみると、7業種のうち「小売業」(▲21.0)、「飲食店」(▲21.3)、「建設業」(▲31.5)の3業種で低下。特に建設業で低下幅(9.7ポイント)が大きい。上昇は、「製造業」(▲11.7)、「卸売業」(▲9.2)、「サービス業」(▲11.1)、「運輸業」(▲16.0)の4業種となっている。5月は、「建設業」、「運輸業」を除く5業種でDIが低下する見通しとなっている。

 4月の採算DI(「黒字」-「赤字」企業割合、季節調整値)は、3月と比べ1.3ポイント上昇し、▲4.4となった。DIは3ヵ月ぶりの上昇となったが、5月は▲5.3と、0.9ポイント低下する見通し。また、4月に設備投資を実施した企業の割合(季節調整値)は1.5%となり、3月に比べ0.4ポイント低下した。今後3ヵ月間(5~7月)に設備投資を計画している企業の割合は4.5%となり、4月調査に比べ1.2ポイント上昇している。