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経営関連情報 (2007/04/20)

「知財で元気な企業2007」を公表

 経済産業省・特許庁は、4月18日の「発明の日」に合わせて「知財で元気な企業2007」を取りまとめ、特許庁ホームページに掲載した。全国の経済産業局が集めた情報に基づき、中小企業を中心に全国から110社選定している。これは、企業におけるイノベーションや、戦略的な知財管理・活用を促進するため、特許権、ノウハウ、意匠権、商標権などの知的財産権を戦略的に活用している企業の先進的な取組みについて紹介するもの。

 「知財で元気な企業2007」では、中小企業の例を中心として、具体的な知的財産の活用事例(事業展開のなかでいかに知的財産を活用したか)を紹介しており、特許庁が先の4月4日に公表した「知財戦略事例集」と併せて一読することにより、中小企業を含む多くの企業において、戦略的な知財管理・活用が促進され、イノベーションが連続的に生み出されることを期待されている。

 事例をみると、全社的な方針として知的財産戦略を構築している「(株)エヌエフ回路設計ブロック(横浜市)」がある。同社は、アナログ回路技術が主力の電気計測器メーカーだが、独創的な技術を特許で保護するだけでなく、特殊な調整方法などの製品を分解しても解析できない発明は、ノウハウとして管理。また、あえて特許出願せずにノウハウとして秘匿した発明も職務発明報奨の対象として、従業員の開発意欲を促進している。

 そのほか、海外も視野に入れたブランド戦略を構築している企業として「(株)久米島の久米仙(沖縄県)」を紹介。泡盛の製造・販売を行う同社は、中高年・若者・県民向けなど、ターゲットに応じたバージョンのTV-CMを制作・放映することで、戦略的にブランド浸透を図っている。また、海外の見本市や試飲会へ出品するなど海外市場の拡大を狙っており、「久米島の久米仙」の商標は、米国、中国、台湾でも権利取得済み。

 「知財で元気な企業2007」は↓
 http://www.jpo.go.jp/cgi/link.cgi?url=/torikumi/hiroba/chizai_genki_2007.htm