経 営 関 連 情 報

2003年06月06日-004
4ヵ月ぶりに50%を下回った景気動向指数(一致指数)

 景気動向指数とは、複数の経済指標を合成することによって、景気の現状把握のために作成されている指標である。経済社会総合研究所が作成・公表しているが、実は、官庁エコノミストによる人為的な判断よりもあてになるという評判の景気指標だそうである。

 同指数の簡単な使用方法として、「一致指数」(景気とほぼ一致して動く指数で生産に関わる指標を用いて作成)が、3ヵ月以上連続して50%を上回っているときは景気が拡大局面に入ったと解釈し、逆のケースでは後退局面に入ったと解釈する方法がある。

 これは、過去の経験から割り出された利用方法だが、5月公表された景気動向指数では、まさに3ヵ月連続して一致指数が50%を上回っており注目を集めていた。もし、4ヵ月連続して50%を上回れば、景気が回復しつつあるということのひとつの根拠となるからだ。

 ところが、昨日6月5日に公表された最新4月の一致指数は16.7%と4ヵ月ぶりに50%を下回ってしまった。個別指標のうち、大口電気使用料と横ばいとなった有効求人倍率(学卒除く)を除き、7つの指標の変化方向がマイナスとなったためである。

 なお、景気に対して遅れて動く指数である「遅行指数」は75.0%で2ヵ月ぶりに50%を上回った。同指数は、主に生産にかかるコストに関する指標から構成されており、50%を上回る場合、過去1年間から半年の間に景気が拡大傾向にあったことを示している。

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