ゼイタックス

経営関連情報 (2004/05/07)

エルダー層の不安は「今後の健康」「病気のお金」

 博報堂エルダービジネス推進室では、50歳以上の高齢者(エルダー層)について、さまざまな調査を行っているが、このほど50~84歳の男女を対象に「エルダーの健康」についての調査結果(有効回答数2550人)をまとめ発表した。その結果、現在の健康状態について、「健康」と考えている人が「50~64歳」で78.2%、「75歳以上」でも63.8%と大多数だった。健康問題が取りざたされるエルダーだが、実際には大多数が健康なようだ。

 ただし、「健康への不安」や「病気になったときの経済的不安」については大きな不安を抱いている。「50~64歳」では、「健康への不安」を「よく感じる」(14.1%)と「たまに感じる」(56.9%)を合わせると71.0%、「75歳以上」になると83.1%にのぼった。また、「病気のときの経済的不安」をみると、「50~64歳」では、「健康への不安」よりも多い72.4%の人が不安を感じている。年齢が上がるにつれ、「経済的な不安」が「健康自体への不安」に移っていくようだ。

 最近1年間にかかった病気・症状は、「65歳以上」ではトップが「血圧が高い(高血圧症)」で、3割強もいた。一方、「50~64歳」では「コレステロール値が高い(高脂血症)」が25.9%でトップ。また、年齢が上がるにつれて、特に症状が出やすくなるのが「目のレンズが濁る(白内障)」で、「50~64歳」では3.4%だったものが、「75歳以上」では23.4%に増えていた。

 健康のために実施していること(複数回答)では、81.4%と全体の8割以上が「食事に気をつける」と答えた。また、「過労に注意し、睡眠・休養を十分にとる」(79.1%)、「規則正しい生活を送る」(75.9%)、「定期的に健康診断を受ける」(75.5%)、「気分転換する」(74.9%)なども7割以上の人が実行。「スポーツをする」人も62.0%おり、さまざまな面で「健康」のために取り組んでいることが分かる。