経 営 関 連 情 報

2002年03月15日-001
市場での構成比が初めて4割超えた発泡酒

 2月の大手5社のビール・発泡酒の出荷状況(課税ベース)によると、ビール・発泡酒市場に占める発泡酒構成比が過去最高の43.5%となり、初めて4割を超えた。これまでの発泡酒構成比の最高は昨年6月の35.1%だから、一気に8.4ポイント記録を塗り変えたことになる。

 ビール酒造組合のまとめでは、2月のビールの出荷数量は1,941万ケース(1ケースは大瓶20本)で、前年同月比10%の減少となった。用途別でみると、業務用は5.2%減だったものの、家庭用が13.9%も減少しており、構成比でも前年の55.4%から53%に落ち込んでいる。一方、発泡酒の税制を考える会がまとめた2月の発泡酒の出荷数量は1,493万ケースで、前年同月比28.7%の大幅増加となった。用途別では、業務用が11.8%増、家庭用が29.3%増とともに伸びているが、構成比では家庭用が97.1%と圧倒的な割合を占めており、ビールの家庭用の減少が発泡酒にシフトした形だ。

 この結果、ビールと発泡酒を合わせた出荷数量は3,434万ケースで、発泡酒の構成比が初めて4割を超え過去最高となった。また、このビール・発泡酒合計での出荷数量は前年同月比3.5%増と2ヵ月ぶりにプラスに転じたが、ビールの不調を発泡酒が補った格好だ。相変わらずの景気低迷の中で、発泡酒市場は、各社の新商品発売や10円値下げキャンペーンなどが効を奏したことが好調の要因。今後とも、この発泡酒の市場拡大は続くことは確実で、また、発泡酒増税案が再浮上することも間違いないようだ。

 

 

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