中国が9割を占める知的財産侵害物品差止
財務省がまとめた2011年1月から6月の知的財産侵害物品の輸入差止件数は1万1459件で、前年同期比2.5%減だが、半年で1万件を超え、引き続き高水準で推移し、うち9割が中国関連であることが分かった。輸入差止点数は34万383点で前年同期比8.7%(約2万7000点)の増加、1日平均で60件、1850点以上の知的財産侵害物品の輸入を差し止めていることになる。点数の増加は、靴類の差止めが増加したことが大きな要因。
国別の輸入差止件数は、中国来が1万367件(構成比90.5%、前年同期比1.7%減)と引き続き高水準。次いで香港来が366件(同3.2%、22.8%%増)、フィリピン来259件(同2.3%、14.6%増)。韓国来の差止件数は226件(同2.0%、33.7%減)で年々減少し4位に。輸入差止点数は、中国来が25万7255点(同75.6%、5.0%増)と増加、次いで香港来が3万5390点(同10.4%、44.8%増)、韓国来が1万998点(同5.8%、24.4%増)。
知的財産別輸入差止件数は、例年同様、偽ブランド品等の商標権侵害物品が1万1163件(構成比96.6%、前年同期比4.1%減)で全体の大半を占め、次いでキャラクターグッズ等の著作権侵害物品が321件(同2.8%、129.3%増)。輸入差止点数も、例年同様、商標権侵害物品が大宗を占め、商標権侵害物品が27万2217点(構成比80.0%、前年同期比14.6%増)、次いで著作権侵害物品が4万5300点(同13.3%、18.1%増)だった。
品目別では、ハンドバッグや財布などのバッグ類が7193件と全体の51.2%を占め、次いで衣類が1652件(構成比11.8%)、靴類が1045件(同7.4%)。輸入差止点数は、靴類が7万7326点と全体の22.7%を占め、次いで衣類が3万7688点(構成比11.1%)、身辺細貨類が3万3693点(同9.9%)。また、消費者の安全を脅かす危険性のある医薬品が2万4557点(構成比7.2%、対前年同期比41.3%増)あった。
同調査結果の詳細は↓
http://www.mof.go.jp/customs_tariff/trade/safe_society/chiteki/cy2011/ka230902b.htm