電通リサーチが東京30キロ圏に在住する男女を対象に実施した「2007年夏休み調査」では、ここ数年続いていた「海外旅行」の人気低迷から脱し、今年は人気回復の兆しもみえる。ただ、実際の夏休みの予定については、「国内旅行」や「帰省」などが上位を占め、景気回復を実感できないながらも、時間とお金を上手にバランスさせて“底堅く”夏を楽しむ姿がうかがわれる結果となっている。
調査結果(有効回答数630人)によると、今年の“理想の夏休み”は、「海外旅行」の人気が2年ぶりに復活した。専業主婦や学生、無職者などを除いた有職者(有効回答数490人)では、「海外旅行」が前年から9.3ポイント増の26.9%とトップとなり、「国内旅行」(21.4%)を2年ぶりに上回った。また、有職者の理想の平均夏休み日数は10.2日となって、昨年の日数(11.0日)に比べ若干少なくなっている。
理想の夏休みでは2年ぶりに「海外旅行」の人気が復活したが、有職者の現実の夏休みの過ごし方をみると、「国内旅行」(24.7%)、「帰省する」(15.6%)が昨年よりそれぞれ4.4ポイント、9.3ポイント減少したものの、今年も上位に挙げられ、「海外旅行」は5.9%(前年6.1%)に過ぎず、現実の過ごし方は例年並みにとどまる。また、現実の夏休みの取得日数も平均6.3日で、昨年(6.5日)とほぼ変わらない。
なお、有職者の夏休みの予算は平均10.6万円であり、昨年(11.5万円)を下回るが、3年連続で10万円台はキープした。夏休みの予算に対する意識をみると、45.8%と約半数が「ほぼ同じ」と回答している。昨年と比べると、「緩める」(13.5%)、「引き締める」(24.7%)との回答はともに増加しているが、「緩める」は6.7ポイントアップで、「引き締める」の4.7ポイントアップを上回っている。
同調査結果の詳細は↓
http://www.dentsuresearch.co.jp/topics/pdf/2007-07_vacation.pdf