経 営 関 連 情 報

2002年10月02日-002
中小企業の景気回復のテンポはやや緩やか

 中小企業金融公庫が9月30日に公表した中小企業景況調査によると9月の売上DI(「増加」-「減少」企業割合、季節調整値)は▲11.2で、前月に比べマイナス幅が1.8ポイント拡大した。今後3ヵ月の売上見通しDI(同)は0.9で、過去3ヵ月の実績比ではプラス幅が5.4ポイント縮小した。中小公庫では「中小企業の景況は全体としてほぼ下げ止まっているものの、売上回復のテンポはやや緩やかになっている」とみている。この調査は、同公庫取引先中小企業900社を対象に9月中旬に行われたもの(有効回答658社、回答率73.1%)。

 売上DIを最終需要分野別にみると、建設関連でマイナス幅が縮小し、乗用車関連でプラスに転じたものの、設備投資関連などでマイナス幅が拡大し、食生活関連では再びマイナスに転じている。売上見通しでは、衣生活がプラスに転じ、乗用車関連でプラス幅が拡大したものの、設備投資関連、建設関連でマイナスに転じた。

 また、資金繰りDI(「余裕」-「窮屈」企業割合、季節調整値)は▲21.3で、「窮屈」超幅が1.3ポイント拡大している。資金繰りが窮屈な理由(複数回答)は、「売上の減少」が61.7%でトップ、以下、「既往借入金の返済負担」(36.0%)、「借入枠に余裕なし」(29.7%)、「採算悪化」(26.3%)、「貸出態度が厳しい」(25.7%)などが続く。

 

 

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