東京私大教連が、1都4県の私立大学生の家庭を対象に実施した「2008年度私立大学新入生の家計負担調査」結果(有効回答数4802人)によると、仕送り額は、入学直後の新生活や教材の準備で費用がかさむ「5月」が11万3700円、出費が落ち着く「6月」が9万5700円と、前年度に比べともに200円減少した。「6月」の仕送り額を過去最高だった1994年の12万4900円と比べると、13年間に2割以上減少、過去最低額となった。
「家賃」の平均は5万9700円で、「仕送り額(6月)」に占める割合は62.4%となり、過去最高の割合となった。「仕送り額」から「家賃」を除いた「生活費」は13年連続で減少し、最低額を更新し続け、10年前(6万4100円)に比べほぼ半減し3万6000円となった。この額から1日あたりの生活費を算出すると1200円(3万6000円÷30日)であり、最低額を更新し続けている。
また、「受験から入学までの費用」は、自宅外通学者が214万9461円で前年度比1.4%(3万635円)増、自宅通学者が150万361円で同0.7%(1万635円)増とともに増加。受験費用、家賃、敷金・礼金、生活用品費、初年度納付金といった構成するすべての費目で増加した。初年度納付金の平均は130万9061円で、全体に占める割合は、自宅外通学者が60.8%、自宅通学者が87.2%であり、学費負担の割合が高くなっている。
自宅外通学者の「入学の年にかかる費用」は304万6761円で前年度に比べ0.8%(2万4835円)増加。父母・学生の裁量で一番出費を抑えることができる「仕送り額(4~12月)」は89万7300万円で前年度より5000円減少した。自宅外通学世帯の平均の税込収入は915万9000円(前年度比4.7%減)となっており、「入学の年にかかる費用」が占める割合は33.3%で、年収の3分の1を占め、家計に占める負担の大きさを示している。
同家計負担調査結果の概要は↓
http://www.tfpu.or.jp/08kakeihutan-essence20090406.pdf