東京商工会議所がこのほど発表した新社会人の意識調査結果(有効回答数798人)によると、日本の将来で不安に感じるものとしては、「老後の社会保障制度」(47.4%)、「少子・高齢化」(31.0%)の順で多く、年金制度を含めた老後の生活などについて高い関心が示された。
また、今の会社でいつまで働きたいかの設問については、「チャンスがあれば転職」(23.7%)、「将来は独立」(10.5%)と将来の転職・独立希望者が合計で3割強いる一方で、「定年まで」との回答も17.9%と少なくなく、近年の“安定志向”を裏付ける結果になっている。
仕事をするうえで身につけたい能力については、「対人対応能力」(42.0%)、「決断力」(23.3%)、「責任感」(22.2%)、「コミュニケーション能力」(20.6%)となっている。人への対応力や自己責任能力、意思疎通に多くの新社会人が不安を感じていることがうかがえる。
毎年恒例の理想の社長像を有名人に例える設問では、星野仙一・前阪神タイガース監督が2002年以来のトップに返り咲いた。新入社員が描く理想の上司に求めるものは、「強力なリーダーシップ」、「決断力」、「独創性・創造性」などが上位に挙げられている。