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厳しさ増す中小企業の景況感~商工中金

経営関連情報 - 2008年05月07日

 商工中金が発表した中小企業月次観測4月調査結果(1000社対象)によると、4月の景況判断指数は43.1、前月比▲3.5ポイントと、3ヵ月ぶりに低下し、「好転」、「悪化」の分岐点である50を3ヵ月連続して下回った。製造業は43.2、同▲3.5ポイント、非製造業も42.9、同▲3.6ポイントと、ともに3ヵ月ぶりに低下し、それぞれ13ヵ月連続、11ヶ月連続して50を下回った。非製造業は2002年2月(40.7)以来の低水準。

 製造業では、「繊維」、「印刷」、「化学」は悪化度合いが強まり、「木材・木製品」、「金属製品」、「一般機械」は悪化度合いが弱まった。「鉄鋼」、「電気機械」、「輸送用機械」は好転から悪化に転じた。「輸送用機械」は40と、2001年5月(38)以来の低水準。また、非製造業では、「建設」、「小売」、「不動産」、「トラック運送」、「サービス」は悪化度合いが強まり、「卸売」は不変から悪化に転じた。5月は全産業で43.8と上昇を見込む。

 一方で、3月の売上高(前年同月比増加率、建設・不動産を除く900社)は1.7%増と、58ヵ月連続で増加した。先行きについては、4月が2.4%増、5月が3.0%増と、ともに増加を見込んでいる。製造業は2.2%増と、32ヵ月連続で増加。4月は3.2%増、5月は3.1%増と、ともに増加を見込む。非製造業は1.1%増と、6ヵ月連続で増加。4月は1.6%増、5月は3.0%増と、ともに増加を見込んでいる。

 業況判断をみると、4月の仕入価格DI(前月比、「上昇」-「下落」)は+30.7と、前月から上昇超幅が2.1ポイント拡大し、1992年2月の調査開始以来最高の上昇超幅となった。製造業(+39.6)も調査開始以来最高の上昇超幅となった。上昇超幅が大きいのは「鉄鋼」、「金属製品」、「建設」、「一般機械」など。「不動産」は上昇超幅に転じ、「トラック運送」は下落超幅に転じた。5月予測は+32.5となる見込み。