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今夏の食卓は「麺もの」が増え、「揚げもの」が減少

経営関連情報 - 2011年10月05日

 電通総研は、生活者の食生活実態や食意識、食トレンド等を分析し、提案・発信するプロジェクト「食生活ラボ」を今春から始動しているが、このほど「この夏、節電は家庭の食生活にどのような影響を与えたのか」を把握する目的で、全国1200人を対象に「節電による調理メニューへの影響」を調査した。節電によって、例年よりも高い室温のなか、熱を使うことも多い調理にはどのような変化があったのか…。

 自分で調理をする人のうち、この夏、節電のために調理をするうえで変化があった人は、39.2%。男女別でみると、男性は30.6%なのに対して女性では43.8%と総じて高く、また既婚者のほうが高い。震災による料理の変化の内容は、できるだけ「時間」を短く、「手間」をかけず、「熱源(火)」を使わないという「料理に関わるエネルギーを省く工夫」と、食材は残さず使い切る、日持ちのする食材を使うなどの「無駄にしない工夫」がみられた。

 例年の夏に比べ食卓にのぼる回数に増減があったメニューを聞いたところ、増えたのは「麺もの」が多く、「そうめん/ひやむぎ」をはじめ、「うどん/そば」など冷たく咽越しのよいもの、また、「酢のもの」や「あえもの」、「冷ややっこ」、「野菜サラダ」、「納豆」など、火や調理器具を使わずに作れる冷たいメニューが上位に。そのほか大勢の分をまとめて作れる「カレーライス」、「おにぎり」などの「ご飯もの」も増加傾向にあった。

 一方で、減ったのは「天ぷら」や「とんかつ」などの「揚げもの」(「増えた」-「減った」が-27.4)、「鍋もの」(同-23.9)。メニュー別にみると、「グラタン/ドリア」(同-32.6)「すき焼き/しゃぶしゃぶ」(同-32.2)、「天ぷら」(同-29.4)、「茶碗むし」(同-27.4)、「とんかつ」(同-26.3)、「ステーキ/焼肉」(同-25.9)など、熱々で食べる料理や、こってりとしたメニューは減少している。

 同調査結果は↓
 http://www.dentsu.co.jp/news/release/2011/pdf/2011112-0928.pdf