税 務 関 連 情 報

2003年05月23日-002
確定申告もインターネットの時代

 今年の確定申告で、納税者の自書申告をサポートする目玉として国税庁がホームページ上で提供した「所得税の確定申告書作成コーナー」の最終的な利用状況が明らかになった。3月31日現在で、アクセス件数が333万4千件にのぼり、うち約32%に当たる107万3千件が実際に申告書を作成している。

 2002年分での確定申告書提出者は過去最高の2087万8千人だったから、約16%の人がアクセスした勘定になる。同コーナーで募集したアンケート結果(回答数8804件)によると、利用した感想は、「十分」(34.2%)と「まあ十分」(44.3%)を合わせ全体の8割近くの人が満足しており、来年も「ぜひ利用したい」人も81.1%にのぼった。

 利用者の職業は「会社員」が55.9%と過半を占め、「事業者」が12.2%を占めた。仕事で日中の時間に制約があるサラリーマンにとって、パソコンさえあれば、自宅でも職場でも申告書が作成できることは便利この上ない。そのままカラープリンタで出力して税務署に郵送すれば確定申告が終了する。その利便性は、ある程度融通の利く事業者にとっても同じだろう。

 今後も同コーナーの利用者が増加することは間違いない。税務署側にとっても、自書申告の推進や署内の混雑緩和に資するし、プラス面は大きい。来年は、とりあえず名古屋国税局管内の納税者だけだが、いよいよ電子申告が始まる。今度は申告書を郵送する手間も省けるだけに、利便性はさらに高まる。

 実際に利用してみないと、その使い勝手は何ともいえないが、確定申告も本格的なインターネットの時代に突入することは間違いない。納税者・国税当局双方にメリットがある施策というのもそうあるものではない。インターネットが、我々の生活のいろいろな面に大きな影響を与えるようになってきた。ほかにITを活用した有効な税務関連の施策はないのだろうか…。

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