共立総合研究所が実施した2007年度「新入社員の意識調査」結果(有効回答数1413人)によると、就職先の選択基準(3つまで選択)については、「業種・事業内容」(61.9%)、「雰囲気・イメージ」(46.0%)、「通勤時間」(33.8%)が例年通り上位3位となった。ただし、「雰囲気・イメージ」は昨年度よりも5.8ポイント増加、過去最高の回答率となり、トップの「業種・事業内容」との差は昨年度より8.4ポイント縮まった。
就職先を決めるにあたり、学生がまず考えるのは「希望する仕事に就けるか」だが、加えて今年度は民間企業の求人数が大幅に伸びたことから、「雰囲気・イメージのよい企業」を選ぶ余裕が例年以上にあったとみられている。「親または学校の推薦」(16.4%)や「ほかに就職先がなかった」(4.0%)、「なんとなく」(3.9%)といった回答率は減少傾向にあり、自分の意思による自分に合った職場選びが進んでいることがうかがえる。
将来就きたい地位については、「肩書きはなくても、特殊能力・技能のある社員(スペシャリスト志向)」が48.5%と「肩書きのある社員(管理職志向)」(21.8%)を大幅に上回った。ただし、「スペシャリスト志向」は、男性の37.1%に対し女性が61.2%と、女性が圧倒的に多い。男性は2002~2005年度には減少傾向にあったが、昨年度から再び増加しているものの、「管理職志向」(33.4%)や「独立志向」(20.0%)も多い。
上司・先輩との人間関係については、「義理を欠かない程度に付き合いたい」(47.2%)が3年連続のトップだが、「公私にわたって積極的に付き合いたい」(43.9%)の回答率も高く、程度の差こそあれ、基本的には上司・先輩とは前向きに付き合いたい新入社員がほとんどのようだ。また、入社の際の不安(3つまで選択)は、「上司・先輩との人間関係」(59.8%)がトップ、僅差で「業界知識・業務内容」(58.9%)が続いた。
同意識調査の詳細は↓
http://www.okb-kri.jp/press/20070528.pdf