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アルバイトが辞める理由、「人間関係」が大幅アップ

経営関連情報 - 2009年08月10日

 総合人材サービス業のインテリジェンスが、1年以内にアルバイト・パート、契約社員、派遣社員のいずれかに就業した15~34歳の男女を対象に実施した「アルバイト・パートの働く理由・辞める理由に関する調査」結果(有効回答数2931人)によると、働く理由では今年になって「生活費を補う」が1位に、また、辞める理由では「人間関係」の伸びが目立つほか、「給与」や「条件面」も昨年より増加傾向にあることが分かった。

 まず、働く理由(複数回答)は、「生活費を補いたかったので」が42.9%でトップとなった。昨年と比べると0.7ポイントの微増だが、昨年の2位から1位にランクアップ。他の主な理由が軒並み昨年のポイントを下回ったのに対し、この理由だけが伸びた。特に減少が目立ったのが「趣味に使うお金が欲しかったので」(36.1%)で、昨年から9.1ポイント減と大きく下げ、2位にとどまった。

 また、昨年3位だった「貯金を増やしたかったので」(31.2%)も4.8ポイント下げて今年は4位となった。3位は「時間を有効に使いたかったので」(33.3%)。今回の結果からは、遊びのため、生活の余裕を得るためでなく、生活費を稼ぐために必要に迫られてアルバイト・パートを始めた人が増加していると推測されるが、一方で、パート・アルバイトであっても、より強い目的を持って真摯に働く層が増えているともいえる。

 一方、辞める理由では、「店長や社員の人の雰囲気が悪いから」が24.2%でトップ。昨年も同じ理由が1位だが、今年は昨年に比べ5.8ポイントもアップ。人間関係の悪化やそれによる職場の雰囲気が、より辞める引き金になりやすくなったといった現状がみえてくる。また、全体の特徴として、「働く理由」と異なり、上位のほぼすべての理由が、昨年よりもそのポイントが上回っている点が挙げられる。

 なかでも、2位の「給与が低いから」は12.1%から16.2%に、4位となった「もっとよい条件の仕事が見つかったから」は8.2%から12.1%と、目だって伸びている。人間関係に加え、給与や条件面でもよりシビアになった傾向が、このアンケート結果からみてとれるが、それは同時に、「働く理由=生活費のため」という層が増えていることにも起因しているとも考えられる。

 同調査結果の詳細は↓
 http://weban.jp/contents/an_report/pdf/trend/trenddata200908.pdf