ゼイタックス

税務関連情報 (2003/11/26)
調査は半数が「2日」で終了~東京税理士会調査(2)

 納税者にとって税務調査は早く終わってほしいものである。東京税理士会が同会会員を対象に行った税務調査アンケート(有効回答数746人)によると、今年6月までの1年間に顧問先が2354件の調査を受けたが、その調査日数は「2日」で終了したものが全体(不明の82件を除く)の45.8%とほぼ半数を占めて最も多かった。また、「1日」は490件(構成比21.6%)、「3~4日」が492件(同21.7%)、「5日以上」が250件(同10.9%)。

 調査内容は、94.7%が基本の「帳簿・証ひょう」調査で例年どおりの傾向である。また、「現金・預金」が36.6%、「金庫・机・書庫」が16.4%、「名刺・認印・電話帳」が9.0%の調査であったほか、「調査関連役員・家族・従業員等のプライバシー的部分の調査」が12.3%、「反面調査」は18.5%の408件の調査だった。

 調査全体の約8割の1930件が法人税調査だったが、このうち確定申告期に行われたものは125件で6.5%を占めた。確定申告期の調査は、継続事案かつ調査法人の承諾があった場合しか実施しないことになっている。繁忙期で調査立会いが難しい税理士への配慮だが、その税理士の立会い件数は2188件で全体の98.5%を占め、立ち会わなかったのは33件に過ぎない。

 調査結果は、内容記入があった2229件のうち、「申告是認」が29.2%(650件)、「修正申告」が67.7%(1510件)、「更正」が3.1%(69件)となっている。修正申告と更正のうち16.9%にあたる267件が重加算税処分となった。調査されたうちの7割は何らかの申告漏れがあったということになる。周期的な調査以外は、税務当局がある程度対象を絞って調査をしているとみることはできまいか…。