ゼイタックス

経営関連情報 (2006/04/28)

上場予定・希望市場は東証マザーズがトップ

 事業の成長性や将来性の有望さを示す証のひとつともいえるのは新規上場である。帝国データバンクが実施した株式上場に関する調査結果(有効回答数:直近5年間の新規上場企業337社、株式上場の意向を持つ未上場企業1069社)によると、上場予定・希望市場(複数回答)については、「東証マザーズ」が38.4%でもっとも多く、以下、「JASDAQ」(36.4%)、「大証ヘラクレス」(16.3%)だった。

 上場の目的(複数回答)については、「知名度や信用度の向上」(上場企業93.2%、予定・希望企業87.7%)を挙げる企業がもっとも多い。次いで、「資金調達力の向上」(同69.4%、67.9%)、「従業員のモラル向上」(同43.6%、52.0%)の順。「資金調達力」が「知名度等の向上」に比べ選択率が約20%下回ったのは、現状の超低金利政策のもと、金融機関からの資金調達が容易になっていることが一要因とみられている。

 上場企業のみに質問した上場のメリット(複数回答)についても、「知名度や信用度の向上」(73.0%)、「資金調達力の向上」(27.9%)が上位。一方、上場のデメリット(複数回答)については、「財務情報のディスクローズ義務の手間」(上場企業29.1%、予定・希望企業20.8%)、「ディスクロージャーにかかるコスト負担」(同25.5%、28.7%)が1、2位を占めた。「企業買収リスク」は上場企業(9.5%)と予定・希望企業(20.5%)で差がある。

 上場市場の選択理由(複数回答)については、「上場基準」(上場企業71.2%、予定・希望企業55.8%)がもっとも多く、「知名度」(同43.6%、45.5%)、「成長性」(同41.5%、36.9%)が続いた。また、上場後の市場変更(昇格上場を含む)については、上場企業で46.0%、予定・希望企業で33.6%が変更を考えている。予定・希望企業の3社に1社は上場後の市場変更を検討しており、上場後はさらにその意向が強まるといえる。

 同調査の詳細は↓
 http://www.tdb.co.jp/watching/press/k060401a.pdf