経 営 関 連 情 報 |
2003年03月10日-001
有給休暇がとりずらい要因は?
サービス残業が問題となっているが、年次有給休暇がとりずらくて消化しきれない日数があれば、これも一種のサービス残業ではあるまいか。日本労働研究機構が6日に発表した「年次有給休暇の取得に関するアンケート調査」では、年次取得に影響する要因や年休を取り残す労働者意識についての分析が行われている。
それによると、年休取得が相対的に多い労働者の特徴(属性)は、「女性である」「健康状態が悪い」「大企業勤務」「収入が高い」「健康状態が悪い家族がいる」などが挙げられる。一方、「勤務先が卸売・小売業、飲食店である」「失業率の高い地域に勤務している」「職種が管理職・営業販売等である」「労働時間が長い」などの特徴を持つ労働者は年休取得が相対的に少ないという結果となった。
また、年休を取り残す労働者意識については、年休取得率が低い意識面の要因として、「要員管理・業務量管理上の問題」と「人事・処遇への懸念」を指摘した。前者は、仕事の量が多すぎて休めない、休むと他の人に迷惑になる、仕事を引き継ぐ人がいないなどの意識。後者は、休暇取得によって上司の顔色が険しくなる、勤務評価への影響等が心配、職場の周囲の人がとらないなどの意識である。
年休を取り残す労働者の意識としては、他に休んでもすることがないなどの「休暇に対する消極性」があるが、これは取得率にはほとんど影響しないようだ。また、「病気や急な用事のために残しておく」という意識は、年休取得率がすでに相対的には高いが、100%にならない要因としてのみ関係してくる。
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