OSSとは、自動車税や自動車取得税の納付など自動車を保有するために必要な多くの手続きについて、それぞれの行政機関に出向くことなく、自宅や会社にいながらインターネットを使ってパソコン上で行うことができるワンストップサービスのこと。自動車税の納付期限は今月末だが、それに先立ち埼玉・静岡の両県で4月24日から、このワンストップサービスが開始された。
この2県でのサービス開始は、昨年暮れの東京・神奈川・愛知・大阪の4都府県に続くもの。当面は、新車新規登録分だけが対象で、中古車新規登録や移転(変更)登録、8ナンバー(特殊用途自動車)や用途区分が事業用のものは対象外だが、国土交通省では2008年までに全国で全手続きができるようにする計画だ。また、非課税、課税免除、減免の対象となっている車両も現時点では対象外なので、従来どおり窓口での申告となる。
ワンストップサービスを利用すると、自動車税・自動車取得税の申告・納付や警察署での車庫証明の申請、運輸支局での検査・登録の申請が一括でできるようになる。また、これらに伴う手数料の支払いや税金の納付も、インターネットバンキングや金融機関のATMでできる。実際には、ユーザーはこれらの手続きをディーラーに依頼するケースが多いことから、代行手数料が安くなるなどのメリットが想定されている。
なお、ワンストップサービスを利用するためには、個人の場合は市町村が発行する「住民基本台帳カード」を、また、法人の場合は法務局から「商業登記電子証明書」を取得しておく必要がある。