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経営関連情報 (2007/11/16)

10月企業倒産1083件は2005年4月以降最多

 帝国データバンクが発表した法的整理による全国企業倒産(負債1千万円以上)状況によると、10月の倒産件数は1083件で、前月比は38.0%増、前年同月比でも21.8%の増加となった。今年5月を67件上回り、集計対象を法的整理のみに変更した2005年4月以降で最多、13ヵ月連続での前年同月比増加となった。全体的な倒産件数の推移は一進一退を繰り返しながら、確実にベースラインが上昇してきており、増加基調が持続している。

 一方、負債総額は4416億6900万円で、前月比は5.2%減、前年同月比でも22.0%の減少となり、3ヵ月ぶりで前年同月比減少となった。負債トップは、ジャスダック上場で語学スクール最大手のノヴァ(大阪府)の439億円。負債10億円以上50億円未満の倒産は55件(前月50件、前年同月48件)とやや増加したが、負債100億円以上の倒産は5件(同8件、同10件)にとどまっている。

 倒産件数を業種別にみると、「建設業」(309件)、「小売業」(218件)、「運輸・通信業」(41件)、「不動産業」(40件)の4業種で、集計対象を変更した2005年4月以降では最高となった。特に「建設業」は、“脱談合”に加え“改正建築基準法”による混乱も影響し、2005年4月以降で初めて300件を突破した。増加率は、原油高の影響などから「運輸・通信業」(前年同月比41.4%増)がトップとなった。

 倒産件数を負債額別にみると、負債「5000万円未満」の倒産は449件発生し、前月比で48.2%増、前年同月比でも8.2%増となった。負債「1億円未満」の中小・零細企業の倒産は前年同月比23.0%増の675件、構成比62.3%と、全体の倒産件数を押し上げる要因となっている。資本金別にみると、「1000万円未満」(350件、前年同月比31.1%増)及び「個人経営」(185件、同8.8%増)など小企業倒産が引き続き高水準で推移している。