今までの電話回線の代わりにインターネットを使った電話がIP電話。インターネット・リサーチのマイボイスコムが実施したIP電話の利用状況調査(有効回答数1万6027人)によると、IP電話の利用者は29%と約3割を占めた。IP電話会社は、「ソフトバンクBB」が61%と圧倒的に多く、大きく離れて「KDDI」(8%)、「NTTコミュニケーションズ」(8%)が続いている。
固定電話にかかる毎月の電話代(基本料込み)は、「3000円未満」が36%を占めてもっとも多く、「3000~4000円」(20%)、「4000~5000円」(11%)などの順となっている。一方、IP電話利用後の電話料金は、「安くなった」の合計が6割にのぼり、「500円未満安くなった」と「500~1000円安くなった」がそれぞれ17%となった。一方、「電話代はほとんど同じ」も18%を占めた。
一時は難点があるといわれたIP電話の音質だが、固定電話と比較しての質問に、52%と半数が「固定電話並み」と回答。「やや劣る」(25%)、「劣る」(12%)が続いた。また、固定電話に比べたIP電話の信頼性は、「固定電話並み」(47%)がもっとも多く、「固定電話よりも優れている」(4%)を合わせると半数がIP電話を肯定している。「やや劣る」は31%、「劣る」が13%となっている。
なお、IP電話について不満に思っていることを回答者のコメントからみると、「110番や119番にかけられない」、「FAXについて不安定になることや、ナンバーディスプレイに対応していない」、「インターネットを使用中に雑音が入る」、「フリーダイヤルや時報などにつながらない」、「接続に時間がかかる」、「電話番号が変わってしまうこと」、「市外局番をつけるのが面倒くさい」などが挙げられている。