新卒採用方法・基準、「面接の結果」最重視~同友会
経済同友会が会員所属企業を対象に昨年10月から11月にかけて実施した「企業の採用と教育に関するアンケート調査」結果(有効回答数230社)によると、新卒採用の選考方法・基準は、大学卒、大学院卒、短期大学卒、高等専門学校卒、専修・専門学校卒ともに、一番重視するのは「面接の結果」だった。高専卒を除く4グループでは、第2位は「適正試験の結果」、第3位には「筆記試験の成績」が挙げられている。
一方、高専卒では、第2位は「筆記試験の結果」、第3位は「適正試験の結果」が挙げられた。「出身校」の重要度はこれまでの調査と同様で極めて低い。また、選考の際にビジネスの基本能力等として最重視するのは、各グループともに「熱意・意欲」だった。大卒、大学院卒は、第2位が「行動力・実行力」、第3位が「協調性」、一方、短大卒、高専卒、専修・専門学校卒は、第2位が「協調性」、第3位が「行動力・実行力」だった。
大学新卒者の採用についての制度・方針等をみると、採用試験での出身校不問(学校名を聞かずに筆記・面接試験等を行う)については、「全面的に採用」が24.2%と、前回2008年調査(29.8%)は約3割だったが、今回は2006年調査(24.1%)と同水準だった。年齢制限については、全体の78.6%と8割弱が「年齢制限はない」、大学受験浪人の経歴は、83.2%が「選考の際の評価に影響しない」と回答している。
大学既卒者(未就労者)については、「選考の際の評価に影響しない」は34.2%にとどまり、「選考の際の評価に影響する」が5割台半ば(55.7%)で、そのうち「採用しない」とする回答も5割(50.8%)に達する。また、大学留年の経歴については、「選考の際の評価に影響しない」が約7割(68.5%)だが、2008年調査からは6.0ポイント減少している。ただ、影響する場合でも、「採用しない」は4.0%(2社)にとどまる。
同アンケート調査結果の詳細は↓
http://www.doyukai.or.jp/policyproposals/articles/2010/pdf/101222a.pdf