ゼイタックス

経営関連情報 (2004/09/29)

中小の2003年度設備投資は22.7%の大幅増加

 商工中金がこのほど発表した中小企業設備投資動向調査結果(有効回答数2123社)によると、2003年度の国内設備投資実績は前年度に比べ22.7%増と3年ぶりの増加となった。業種別では、製造業が21.0%増、非製造業が23.8%増といずれも20%を超える大幅な増加で、95年の同調査開始以来、最大の伸びとなった。

 2004年度修正計画は前年度比▲2.0%と、今年2月の前回調査の当初計画(前年度実績見込比▲29.1%)に引き続き減少を見込むものの、大幅に上方修正されている。また、2003年8月の前年同時期調査における2003年度修正計画(前年度比▲4.2%)を上回っており、2003年度に引き続き設備投資の増加が期待される。

 2003年度実績における設備投資目的(複数回答)をみると、「設備の代替」(47.9%)、「維持・補修」(36.5%)、「合理化・省力化」(28.2%)の順。2004年度修正計画における設備投資目的は、「設備の代替」(49.3%)、「維持・補修」(34.7%)、「増産・販売力強化」(32.5%)の順となっている。「増産・販売力強化」が引き続き大幅増加見込みで、事業の拡大を目的とする積極的な投資目的が増えている。

 一方、設備投資を実施しない理由(複数回答)を2003年度実績でみると、「現状設備で十分」(67.5%)、「景気の先行き不透明」(33.8%)が多く、以下、「業界の需要減退」(19.4%)、「借入負担が大きい」(12.5%)などが続く。2002年実績と比べると、「景気の先行き不透明」や「企業収益の悪化」、「業界の需要減退」が大きく減少している。なお、2003年度に設備投資を実施しなかった企業割合は全体の33.8%。