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農林水産物・食品の地域ブランド確立に向け報告書

経営関連情報 - 2008年03月21日

 農林水産省はこのほど、知的財産戦略本部専門家会議の地域ブランドワーキンググループがまとめた「農林水産物・食品の地域ブランドの確立に向けて」と題した報告書を公表した。報告書は、農林水産物・食品の地域ブランド化の取組が各地で盛んになってきているが、必ずしも成功しているものばかりではないとして、地域ブランドの目指す姿や取組課題を提示し、真に力のある「地域ブランド」の確立を促している。

 地域ブランドの目指すべき姿として、(1)「もの」の価値(食味、栄養等の品質)を確立、(2)地域との関連性を有し、地域の人々に愛着を持たれるもの、(3)「もの」の価値や地域との関連性を伝えるための適切な表示、パッケージデザイン、マーケティング戦略など売り方を工夫、(4)「ブランド」は消費者の信頼により成り立つことを認識し、その信頼を裏切らない、との備えるべき4つの要素を提示している。

 また、地域ブランド化の取組課題を、(1)商品の地域ブランド化の検討段階、(2)流通・販売段階、(3)生産体制・品質確立段階、(4)ブランドの維持・発展段階と段階別に整理。(1)では、地域の産品や地域との結びつきの発掘、「もの」の基本的な価値の明確化など、(2)では、ブランドコンセプトを明確にした販売戦略や、デザイン・アピール方法など消費者に情報を伝える方法の工夫などの取組を示している。

 さらに、(3)では、生産量を確保するための生産体制の整備や生産・出荷にあたっての品質管理、また、(4)では、継続的なブランド管理や、取組の検証・効果の確認、必要に応じた商品の改良・関連商品の開発、取組を担う人材の育成などの取組を挙げている。報告書は、各地域における地域の独自の条件・事情を踏まえた地域の人々の創意工夫と継続的な努力による「地域ブランド」の確立、を期待している。

 同報告書の詳細は↓
 http://www.maff.go.jp/www/counsil/counsil_cont/seisan/titekizaisan/h200314/data1.pdf