中小企業金融公庫が5月31日に公表した中小企業景況調査結果(有効回答数616社)によると、5月の売上DI(前月比、「増加」-「減少」、季節調整値)は▲0.9で4月よりマイナス幅が0.7ポイントとやや拡大したものの、5月以降3ヵ月間の売上見通しDI(過去3ヵ月の実績比、「増加」-「減少」)は15.8でプラス幅が1.6ポイント拡大した。中小公庫では「中小企業の景況は、持ち直しの動きが続いている」とみている。
売上DIを最終需要分野別にみると、「衣生活関連」(▲10.0)でマイナス幅が縮小し、「建設関連」(3.1)、「設備投資関連」(4.0)でプラスに転じたものの、「家電関連」(▲7.6)がマイナスに転じた。今後3ヵ月の見通しでは、「建設関連」(12.6)、「家電関連」(6.0)でプラス幅が縮小したものの、「食生活関連」(35.9)でプラス幅が拡大し、「衣生活関連」(6.5)がプラスに転じた。
5月の利益額DI(前月比、「増加」-「減少」、季節調整値)は9.8で4月よりプラス幅が4.0ポイント拡大した。利益水準別企業割合(過去3ヵ月の実績、季節調整値)をみると、黒字企業割合は49.1%で4月より0.9ポイント増加し、赤字企業割合は19.2%で同1.4ポイント減少した。また、資金繰りDI(「余裕」-「窮屈」、季節調整値)は▲4.3で4月より0.5ポイント改善している。