昨年から東京都内や埼玉県内を中心に、偽造された納税証明書と申告書(控)の写しを使って銀行などの新規融資の申込みをするという事件が発生していた。一見しただけでは本物と区別がつかないものもあるという。そこで、国税庁はこのほど、国税の納税証明書台紙を変更することを決め、3月1日以降に発行するものから全国一斉に新しい用紙に切り替える。
新しい納税証明書台紙は、ロゴマークの色を青色から緑色に変更し、コピー機でコピーした場合に浮き出る「複写」の文字が従来のものよりも小さく、たくさん出る。また、台紙の右下に台紙の用紙番号が印刷されている。この番号は発行番号ではなく、納税証明書を確認する場合に利用する発行番号は、証明内容が表示されている中央欄外の左下に掲載されている。
納税証明書は、納税者の資力や信用力などを直接・間接に示す資料として、金融機関や官公庁その他各方面で、指定業者の登録、競争入札の参加資格審査、資金の融資の調査資料などに広く利用されている。その偽造事件が起こったことにより、今回台紙の変更となったが、国税庁では、今後も提出を受けた納税証明書を確認する必要がある場合は、発行した税務署の管理部門に積極的に問い合わせることを勧めている。
改定後の納税証明書台紙の様式は↓
http://www.nta.go.jp/category/topics/data/h16/2262/pdf/01.pdf