経 営 関 連 情 報 |
2001年11月21日-001
東京都がローン担保証券で信用保証なしの新債券も発行
東京都は16日、第3回目となる中小企業向け融資をまとめて証券化するローン担保証券(CLO)の発行計画の概要を公表した。CLOは、中小企業の資金調達の多様化を目的に昨年3月以降2回発行され、参加約2,700企業に約1,000億円の資金調達を可能にしている。3回目の特徴は、信用保証協会の信用保証を活用する従来型債権とともに、信用保証を付けない新しい債権も発行されることだ。従来型では、融資先が破綻した場合は東京都が弁済額の2、3割を負担することになっていたが、新債券では中核金融機関がそのリスクを引き受けるため、中小企業・都の負担が軽減されることになる。
3回目のCLO発行の中核金融機関は三井住友銀行と東京スター銀行・BNPパリバ証券。新債券発行は東京スター銀行グループだが、そのスキームは、中小企業に対する新規融資債権を証券化し資産担保証券(ABS)を発行、うち80%は投資適格の優先債として投資家に販売し、残りの劣後部分は劣後受益権方式で東京スター銀行が取得する仕組み。債券発行規模は、総額約300億円、1社当たりの融資上限額を5,000万円から8,000万円に引き上げ、償還期限も3年満期一括返済から2年間据置きで半年ごと6回の分割返済の5年間も可能とする。
今後の予定は、11月下旬に具体的スキームを公表し、300社程度を見込む参加中小企業の募集を開始、来年3月を目途に融資を実行して第3回目の債券発行・販売となる。
【ホームへ戻る】