震災バネに前向きな2011年度新入社員~能率協会
日本能率協会はこのほど、「2011年度新入社員意識調査報告書」(有効回答数1336人、上司・先輩715人)をまとめた。このなかで、「10年後の日本社会は、より良い社会になっていると思うか」との問いに対し、過半数の55.7%が「なっていると思う」と回答した。入社直前に起きた東日本大震災からの復興に向け、震災から立ち上がる前向きな日本の未来像に言及した、ポジティブな新入社員像が浮かび上がった。
入社した会社が第1希望だった大学・大学院卒の新入社員は55.3%。第1希望入社組の大卒・大学院卒は、第1希望ではなかった者に比べ「気に入った会社・仕事に就職できなければ、就職しない覚悟」を持って就職活動に臨んだ傾向が強く、就職環境が厳しいなかでも、強い意志を持って就職活動をしていた。経産省の提唱する「社会人基礎力」の「働きかけ力」が、第1希望入社組は第1希望でなかった者より約10ポイント高かった。
新入社員が会社員生活において大事だと思うことは、「仕事で成果を出すこと(仕事の実力)」が59.4%と最多、次いで「元気にあいさつし、笑顔を絶やさないこと(明るいふるまい)」(54.6%)だった。仕事の実力を最重要と捉えつつ、まずは組織順応やコミュニティ参画などへ目が向いている新入社員像がうかがえる。ちなみに、上司・先輩の回答では「仕事で成果を出すこと」(73.0%)や「スキルを磨くこと」(46.2%)が上位だった。
海外赴任意向を尋ねると、「海外赴任をしてみたい」が45.7%、「したくない」が53.1%。大学・大学院卒に限れば54.7%が「してみたい」と回答。海外赴任をしてみたい理由は、「国内では経験できない仕事にチャレンジできそう」(81.0%)、「今後の自分自身のキャリア形成に役立つと思うので」(61.5%)と、前向きな回答が。逆に、海外赴任をしたくない理由は、「言葉が通じるか不安だから」が66.7%と突出してトップだった。
同調査報告書の詳細は↓
http://www.jma.or.jp/keikakusin/library/pdf/recruit_2011.pdf