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仕事量が増え、理不尽な命令が多い~就業意識調査

経営関連情報 - 2008年03月03日

 NTTデータ経営研究所が発表した「ビジネスパーソンの就業意識調査」結果(有効回答数1008人)によると、現在勤めている会社において、以前よりも1人あたりの仕事量が「増えたと思う」とする割合が約6割(58.7%)を占め、「増えたと思わない」(16.6%)を大きく上回った。特に働き盛りの30代(62.5%)や40代(61.2%)において高くなっており、団塊世代の大量退職のしわ寄せが大きく影響していると推測されている。

 仕事の充実感については、以前よりも「減ったと思う」と41.8%が回答し、「減ったと思わない」(25.0%)を上回った。1人あたりの仕事量が増えている一方で、それに見合った見返り(賃金・処遇の上昇や個人の成長など)は期待したほど得られていないようだ。「減ったと思う」の割合は男性が43.5%、女性が33.7%と格差があり、女性の「減ったと思わない」が32.6%を占めたことからも、女性の社会進出が進んでいることがうかがえる。

 また、昨今、企業コンプライアンスの問題が重要視されているが、その背景として、現場組織におけるマネジメント上の意思決定が適切に行われていないことに起因するケースも多い。ここでは、会社や上司から理不尽な指示・命令を受けたことがあるかどうかを尋ねたところ、「ある」が約3人に2人(65.6%)存在しており、「ない」(34.4%)を大幅に上回った。男性(67.0%)のほうが女性(59.0%)よりも「ある」の割合が高い。

 理不尽な指示・命令の内容(複数回答)は、「上司の個人的な感情で強要された」が55.5%と過半数を占め、次いで「会社の一方的な都合で強要された」(46.3%)が続いた。いずれも、部下に対して十分な説明をせず、会社・上司が力の倫理で一方的に事を進めようとした様子が想像される。そのほか、「自らのポリシーや価値観に反するもの」(31.9%)が多く、組織のメリットが優先され、個人の観点が軽視されやすい状況がうかがえる。

 同就業意識調査結果の詳細は↓
 http://www.keieiken.co.jp/aboutus/newsrelease/080227/index2.html#3