国民生活金融公庫が22日に公表した全国小企業動向調査結果(有効回答数7687社)によると、4~6月期の業況判断DI(「よい」-「悪い」企業割合)は、前期に比べ6.4ポイント上昇し、▲36.6となった。DIの上昇は5期連続で、96年10~12月期(▲34.2)以来8年ぶりの高水準となった。来期についても▲34.3と2.3ポイント上昇する見通し。
業種別では、8業種のうち「製造業」(▲19.5)、「卸売業」(▲32.8)、「小売業」(▲47.1)、「飲食店・宿泊業」(▲43.4)、「サービス業」(▲38.8)、「情報通信業」(プラス3.5)の6業種で上昇。DIの上昇幅は、「サービス業」(12.5ポイント上昇)、「飲食店・宿泊業」(11.1ポイント上昇)、「小売業」(6.5ポイント上昇)の順で大きい。
4~6月期の売上DI(「増加」-「減少」企業割合)は、前期に比べ5.1ポイント上昇し▲24.7となった。DIの上昇は6期連続。来期についても▲18.2と6.5ポイント上昇する見通し。また、採算DI(〃)は、前期に比べ7.8ポイント上昇の▲17.7となった。今期のDIは前年同期の水準を9.4ポイント上回って、8期連続で前年同期の水準を上回った。
国民公庫では「小企業の景況は、改善の動きに広がりがみられる」との見方を示している。