日本生命保険が22日に発表した2004年度下期の景況アンケート調査における企業再編問題調査結果(有効回答数2392社)によると、20.7%と2割超の企業が過去5年間に1回以上のM&A(合併や買収など)を実施していることがわかった。実施した企業では、1回実施という企業が11.9%と最も多い。企業規模が大きいほどM&A実施率が高く、大企業が44.6%、中堅企業が22.6%、中小企業が14.1%となっている。
実施したM&Aの内容については、「株式取得」(35.5%)がもっとも多く、「営業譲受」(29.6%)、「合併」(28.0%)、「完全子会社化」(26.0%)と続く。業種別にみると、非製造業では、「合併」(31.0%)や「営業譲受」(33.7%)が多いが、製造業では「株式取得」(素材型37.0%、加工型39.7%)が多い。また、加工型製造業では「ジョイントベンチャー」(12.2%)を挙げる企業も多い。
M&A資金の調達方法については、「自己資金」が59.3%と多いが、「銀行借入」(36.7%)と「銀行以外の金融機関からの借入」(4.4%)の合計も41.1%と4割強を占める。M&A候補企業の選定方法については、「自社の関係会社」が41.1%ともっとも多く、「相手先から持ち込まれた」(15.9%)、「金融機関からの紹介」(〃)、「自社で探した」(15.5%)と続いている。
M&Aの目的については、「規模・シェア拡大」(53.0%)がもっとも多く、「グループ再編」(37.3%)、「商品・サービスラインの拡充」(28.6%)、「事業展開のスピードアップ」(22.6%)などが続く。実施したM&Aの評価については、「成功」が33.9%ともっとも多く、「どちらかというと成功」(31.5%)を合わせると65.4%)を占める。一方、「どちらかというと失敗」(1.4%)や「失敗」(0.4%)は少ない。
調査の詳細は↓
http://www.nli-research.co.jp/doc/kkyo0502.pdf