帝国データバンクが発表した「全国社長分析」によると、同社の企業概要ファイル(約127万社収録)から抽出した115万7381人の社長のうち、2009年に3万3117人が交代し、社長交代率は2.86%、2008年比0.02ポイント増と8年ぶりに上昇するも、08年に次ぐ過去2番目の低水準だった。社長交代率の低迷が続く大きな要因は、中小零細企業における後継者難の増加や平均寿命の上昇に伴う社長在任期間の長期化などとみられている。
年代別構成比では、「昭和生まれ」が98.60%を占めた。平均年齢は59歳5ヵ月となり、前年と比べ1ヵ月上昇、81年以降29年連続で上昇した。また、経営する会社の資本金別にみると、大きな企業ほど平均年齢が高い傾向があり、「1000万円未満」(58歳)と「10億円以上」(63歳1ヵ月)では5歳1ヵ月の開きがある。ただ、10年前の99年は7歳5ヵ月、5年前は5歳8ヵ月と、大企業と中小企業の年齢差は徐々に縮小する傾向にある。
出身大学別にみると、「日本大学」が2万5975人となり、83年の同項目調査開始以来27年連続でトップ。以下、2位は9年連続で「慶應義塾大学」(1万3636人)、「早稲田大学」(1万3023人)、「明治大学」(1万1303人)、「中央大学」(1万464人)と続く。出身地別では、「東京都」が10万343人でトップ、以下、「北海道」(6万222人)、「大阪府」(5万7188)、「愛知県」(5万1837人)、「福岡県」(4万682人)と続いた。
女性社長の交代率は3.83%(対象6万6842人のうち2563人が交代)となり、男性社長の交代率(2.80%)を1.03ポイント上回った。女性社長の交代率が高い要因は、結婚・出産などをきっかけとした交代、前代表(夫)の辞任(死去など)に伴う臨時・短期的な就任ケースが含まれることなどがある。全社長に占める女性社長の比率は、過去最高だった前年から0.04ポイント増の5.78%、また、平均年齢は61歳9ヵ月となっている。
同社長分析の詳細は↓
http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p100105.pdf