5月の「消費意欲指数」はやや回復の85.9ポイント
博報堂が21日に発表した5月の「消費意欲指数」はやや回復して85.9ポイントとなった。リーマンショック以降の上昇基調から震災で一旦落ち込んだものの、震災1ヵ月後の4月時点と比べて2.3ポイント上昇と回復の兆しがみられる結果となった。また、自粛層の消費冷え込みも震災1ヵ月後と比べて和らぎ、消費マインドは東北を除いて全国的に平準化してきているとの判断を示している。
5月の消費意欲指数は、4月末時点で、博報堂生活総合研究所の調査パネルである一般生活者1200名に対し、「消費意欲(モノを買いたい、サービスを利用したいという欲求)が最高に高まった状態を100とすると、あなたの5月の消費意欲は何点ぐらいだろうか」と質問したもの。この消費意欲指数は、月別の消費を占う先行指標として、1993年4月の同調査開始以来幅広く活用されている。
今回の調査では、「この夏のボーナスの支給予定金額と使い道」や「夏期休暇の日数と過ごし方」、「クールビズ許容度」なども調査している。今夏のボーナス支給予定金額は60.7万円(世帯平均)。うち消費に回る金額は16.3万円。ボーナスで購入を検討している商品の第1位は「国内旅行」(22.2%)、第2位は「LED電球」(9.6%)となったほか、「扇風機」(4.7%)や「節電・節水家電」(3.9%)など、節電貢献商品が目立つ結果となった。
夏期休暇は平均5.7日で、「昨年よりも長い」との回答は9.0%にとどまり、71.7%が「昨年と変わらない」と回答。夏期休暇の長期化は工場勤務など一部の人に限られるようだ。過ごし方の見通しとしては、「何もしない」(25.8%)や「実家へ帰省」(24.9%)が多い。また、全体の18.3%が日帰りを含めて「国内旅行」を見込んでおり、帰省と合わせて、今年は国内での人の移動が目立つ夏期休暇となりそうだ。
男性のクールビズの許容範囲については、「半袖のワイシャツ・ボタンダウンシャツ」(84.8%)、「ポロシャツ」(76.8%)、「布地のスニーカー」(75.2%)、「チノパン」(73.8%)は7割以上に支持された。微妙なのが支持・不支持が半々の「ジーンズ」(49.5%)で、ジーンズが支持されるかどうかが職場でのカジュアル度の目安になりそう。ただし、「バミューダショーツ」(24.3%)などのリゾートファッション支持は30%以下となった。
5月の「消費意欲指数」の詳細は↓
http://www.dentsu.co.jp/news/release/2011/pdf/2011071-0621.pdf