日本商工会議所が発表した早期景気観測4月調査結果によると、4月の全産業合計の業況DI(前年同月比ベース、「好転」-「悪化」)は、前月水準よりマイナス幅が1.2ポイント縮小して▲22.3となり、3ヵ月連続で改善した。向こう3ヵ月(5月~7月)の先行き見通しについては、業況DI(今月比ベース)が▲18.6となり、昨年同時期の先行き見通しに比べ11ポイントも改善している。
産業別の業況DIは、「建設」(▲40.7)、「製造」(▲11.5)でマイナス幅が拡大したものの、他の「卸売」(▲25.5)、「小売」(▲18.3)、「サービス」(▲26.1)の3業種では縮小した。各業種から業況好調、売上増加、消費回復、先行き期待という声が寄せられる一方で、依然として原油・素材価格の高騰、公共事業の縮小、金利上昇懸念などによる景況の停滞感、購買活動に対する消費者の慎重姿勢など消費の低迷、先行き不安を訴える声も聞かれるという。
売上面では、4月の全産業合計の売上DI(前年同月比ベース、「増加」-「減少」)は、マイナス幅が1.1ポイント縮小して▲17.6となり、また、採算面では、同採算DI(同、「好転」-「悪化」)は、マイナス幅が1.6ポイント縮小して▲23.9となり、ともに2ヵ月連続で縮小した。産業別にみると、DI値のマイナス幅は売上DI、採算DIとも「建設」、「製造」で拡大したものの、他の3業種では縮小した。