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税務関連情報 (2005/08/03)

2005年分路線価は13年連続下落も下げ幅は最低

 2005年分の路線価及び評価倍率が1日、全国の国税局・税務署で公表された。路線価等は相続税や贈与税の土地等の課税評価額の基準となるもの。全国約41万地点における標準宅地の平均額は、1平方メートルあたり11万2千円で、前年を▲3.4%(4千円)下回り、1993年以降13年連続の下落となった。しかし、この下げ幅は、下落に転じた93年以降最低となっており、下げ止まり感が鮮明となった。

 この下落率▲3.4%は前年を1.6ポイント下回り、3年連続で縮小した。下落率を圏別にみると、東京圏が1.9ポイント減の▲0.8%、大阪圏が3.2ポイント減の▲4.5、名古屋圏が3.9ポイント減の▲2.1%、地方圏は4年ぶりの縮小となる1.1ポイント減の▲7.1となった。都市部を中心に、人気ブランドショップの出店や大規模再開発、交通の利便性といった「人の集まりのよいところ」の地価の上昇・下げ止まり感が目立った。

 都道府県別の平均路線価の変動率をみると、東京都が+0.4%と13年ぶりに上昇に転じたほか、下落率が縮小したのは前年の21都道府県から29道府県に拡大した。また、下落率が5%未満だったのも、前年の5都県から14道府県に増えており、下げ止まり感が強まっている。なお、10%以上下落したのは、前年の2県(山梨県・石川県)から、秋田県(▲12.8%)のみとなった。

 都道府県庁所在都市の最高路線価では、東京・中央区銀座5丁目の「銀座中央通り」が20年連続で全国トップ。1平方メートルあたりの路線価は1512万円で、前年に比べ9.9%(136万円)増と5年連続の上昇となった。以下、大阪・北区角田町「御堂筋」(416万円、2.0%増)、名古屋・中村区名駅1丁目「名駅通り」(364万円、9.3%増)、横浜・西区南幸1丁目「横浜駅西口バスターミナル前通り」(347万円、4.8%増)、福岡・中央区天神2丁目「渡辺通り」(343万円、5.9%増)などとなっている。

 なお、2005年分の路線価図等については、国税庁ホームページ上にも掲載されており、会社や自宅にいながら閲覧することができる。昨年8月には1日平均約2万1千件のアクセスがあったという。今年も数日間は多くのアクセスが集中すると予想されている。

 国税庁ホームページの路線価図等は↓
 http://www.rosenka.nta.go.jp/main/main_h17/index.htm