ゼイタックス

経営関連情報 (2005/06/27)

8%に落ち込んだ会社選択要因の「会社の将来性」

 新入社員が会社を選ぶ際の要因として、1971年度には27%でトップに挙げられていた「会社の将来性」が8.3%と8%台にまで落ち込んだことが、社会経済生産性本部が22日に発表した「2005年度新入社員の『働くことの意識』調査」でわかった。「経営者の魅力」(4.5%)や「一流会社だから」(4.2%)なども5%に満たず、終身雇用制度の後退を背景とする、昨今の「就社」より「就職」という傾向を反映した結果とみられている。

 調査結果(有効回答数3910人)によると、就職先の企業を選ぶ基準は、「自分の能力・個性が活かせるから」が全体の31.3%でトップ、以下、「仕事が面白いから」(21.0%)、「技術が覚えられるから」(12.8%)など、個人の能力や技能、興味に関連する項目が上位に並んだ。反面、勤務先の企業に関連する項目は低く、“寄らば大樹”的な思考がすたれ、成果主義的なシステムに対応した意識に変化したことがうかがえる。

 また、仕事と生活のどちらを中心とするかについては、「仕事と生活の両立」との回答が79.7%と大多数を占め、「生活中心」(11.0%)、「仕事中心」(9.2%)との回答を大きく上回った。「生活中心」派はバブル期をピーク(91年度23%)に年々減少し始め、反対に「仕事中心」派はバブル期をボトム(91年度5%)に増加しつつある。いわゆる“バブル入社組”の新入社員当時の意識の特性がうかがえる。

 なお、就職活動の情報源(複数回答)については、利用度の高い順に「会社説明会」(80.2%)、「インターネットの企業ホームページ」(79.1%)、「同就職関連サイト」(74.5%)、「企業が用意した採用案内パンフレット」(73.8%)となる。インターネットが従来型情報源と並ぶ位置を占め、特に四年生大卒は、企業ホームページを93.5%が、就職関連サイトを96.3%が利用しており、インターネット情報の重要性が非常に高くなっている。

 同意識調査の主要結果は↓
 http://www.jpc-sed.or.jp/contents/whatsnew-20050622-1.html