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2010年の社長交代率は2.47%で過去最低を記録

経営関連情報 - 2011年01月31日

 帝国データバンクが27日に発表した「全国社長分析」によると、同社の企業概要ファイル(約135万社収録)から抽出した121万3236人の社長のうち、2010年に2万9947人が交代し、社長交代率は2.47%と、過去最低だった2008年(2.84%)より0.37ポイント低下、過去最低を記録した。社長交代率の低迷が続く大きな要因は、中小零細企業における後継者難の増加や平均寿命の上昇に伴う社長在任期間の長期化などとみられている。

 平均年齢は59歳7ヵ月となり、前年と比べ2ヵ月上昇、81年以降30年連続で上昇した。また、経営する会社の資本金別にみると、大企業ほど平均年齢は63歳付近で一定に推移し、元々平均年齢が低かった中小企業の高齢化が進み、大企業と中小企業の年齢差が縮小する傾向にあった。しかし、2010年は「10億円以上」の平均年齢が63歳9ヵ月と、82年の当該調査開始以来、過去最高を記録するなど規模間平均年齢差が広がった。

 出身大学別にみると、「日本大学」が2万6099人となり、83年の同項目調査開始以来28年連続でトップ。以下、2位は10年連続で「慶應義塾大学」(1万3613人)、「早稲田大学」(1万2866人)、「明治大学」(1万1183人)、「中央大学」(1万356人)と続く。出身地別では、「東京都」が10万882人でトップ、以下、「北海道」(6万2227人)、「大阪府」(5万9176人)、「愛知県」(5万3387人)、「福岡県」(4万2778人)と続いた。

 女性社長の交代率は3.30%(対象7万1314人のうち2355人が交代)となり、男性社長の交代率(2.42%)を0.88ポイント上回った。女性社長の交代率が高い要因は、結婚・出産などをきっかけとした交代、前代表(夫)の辞任(死去など)に伴う臨時・短期的な就任ケースが含まれることなどがある。全社長数に占める女性社長の比率は、過去最高だった前年から0.1ポイント増の5.88%、また、平均年齢は61歳10ヵ月となっている。

 同社長分析の詳細は↓
 http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p110104.pdf