ゼイタックス

安定志向にさらに拍車がかかった「第二新卒」

経営関連情報 - 2009年09月02日

 ソフトバンク・ヒューマンキャピタルが、新卒入社1年目から2年目の男女若手社員(「第二新卒」)を対象に実施した「第二新卒の仕事に対する意識調査」結果(有効回答数400人)によると、「定年まで今の会社で働きたい」とする回答が昨年調査から5.6ポイント増の37.6%になる一方、「起業したいと思ったことがある」との回答は同10.7ポイント減の32.8%になるなど、若手社員の安定志向の傾向に拍車がかかっている。

 昨年の調査では、原油価格高騰など景気低迷による先行き不安から、若い世代の「定年まで今の会社で働きたい」といった回答や、「起業を考えたことがない」といった安定を望む回答が増加する傾向がみられた。今年の調査では、リーマンショックによる世界経済への打撃から、上記のように安定志向の傾向にさらに拍車がかかった感がある。望ましい給与制度でも、今回調査では「年功序列」が「能力・成果主義」を逆転した。

 働きたい給与制度の企業については、「成果よりも、年齢やその会社での経験年数を重視した年功序列の給与制度」との回答が、昨年比11.0ポイント上昇の52.8%と過半を占め、「成果は出せば出した分だけ認めてもらえる、能力・成果主義の給与制度」(47.3%)を上回った。理想のキャリアプランも有無についても、「ない」との回答が同2.2ポイント増の54.0%と過半を占めている。

 また、「起業を考えたことがない」との回答は昨年比9.8ポイント増の67.3%となる一方、「チャンスがあれば起業したいと考えている」との回答は同8.8ポイント減の43.5%と減少した。なお、先輩にしたい有名人(自由回答)のベスト5は、男性は「所ジョージ」、「イチロー」、「島田紳助」、「福山雅治」、「明石家さんま」、女性は「天海祐希」、「江角マキコ」、「真矢みき」、「篠原涼子」、「松嶋菜々子」となった。