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月の残業時間は「20時間未満」が約半数で減少傾向

経営関連情報 - 2009年09月25日

 総合人材サービスのインテリジェンスが22~39歳の男女正社員を対象に実施した「ビジネスパーソンの残業時間実態調査」結果(有効回答数1218人)によると、1ヵ月の残業時間は、「20時間未満」が36.0%で最多、次いで「20~40時間未満」(28.3%)、「40~60時間未満」(15.4%)と続いた。「残業なし」(12.1%)を含めると、月間の残業時間が20時間に満たないと回答した人は48.1%と約半数にのぼる。

 2007年調査結果では、「残業なし」が8.7%、「20時間未満」が33.3%で、20時間に満たないとの回答は42.0%となっており、2年前と比較して6.1ポイント増加。また、「80時間以上」との回答は3.2%で、この2年間で3.7ポイント減少している。景気低迷により、残業規制による雇用調整を行った企業が増加していることに加え、近年のワーク・ライフ・バランスを推進する動きも残業時間減少の追い風となっているとみられる。

 男女別にみると、最多は、男性が「20~40時間未満」(31.7%)に対し、女性は「20時間未満」(46.0%)。「残業なし」と「20時間未満」の合計でも、男性の39.3%に対し、女性は64.6%で、25.3ポイントもの差があり、男性の残業時間の長さが浮き彫りとなった。年代別では、22~24歳の若い年齢層で20時間未満(「残業なし」含む)の回答比率が高くなっており、同比率がもっと低い35~39歳に比べると23.3ポイントもの差がある。

 社会人3年目ごろからは、一定の業務経験を積み重ね、任される業務範囲も広がっていくことで、残業時間も増えていく傾向にあることがうかがえる。一方、職種別にみると、「残業なし」と「20時間未満」の合計の回答率がもっとも高いのは「企画・事務系」で59.0%と、6割近くの人が残業時間が20時間未満であることが分かった。対して、残業時間が40時間以上の比較的長時間の回答率は、「営業系」が35.6%で最多となった。

 次いで、「IT系エンジニア」(28.3%)、「モノづくり系エンジニア」(25.4%)と続いた。「営業系」は、顧客の状況に応じて対応や提案準備に時間を要する傾向にあることと、エンジニア職は、開発納期が迫ると残業時間が長くなる傾向にあり、「販売・サービス系」や「企画・事務系」に比べ残業が長時間になっているとみられる。