税 務 関 連 情 報 |
2003年01月31日-001
所得捕捉率の是正に“怒れ全国のサラリーマン”(31)
★「国による一元化」の可能性(1)
今回からは、一つの番号のもとにすべての個人情報が収集・蓄積されて「国によって一元管理」される可能性を考えることである。住基ネット導入の反対論者は「住基ネットの本質は、番号によってすべての個人情報を集め国家によって管理することだ」という。だから、「私は番号になりたくない」といって反対する。
コンピュータ社会が進展すればするほど番号社会となることは前号(1月20日付)で述べた。それは誰も否定しないだろ。ところが、住基ネットの番号となると、その利用範囲が広範囲・全国的であるがゆえに、一つの番号のもとにすべての個人情報が収集・蓄積されてしまう可能性があることを危惧する。
ところで、住基ネットにおいて国民の一人ひとりに付けられた11ケタの番号である住民票コードの中身は、各市区町村の住民基本台帳に載っている「氏名・生年月日・性別・住所と住民票コードおよびこれらの変更情報」に過ぎない。各行政機関は、この番号を利用して本人確認をするのである。
現在のところ、法律で264事務に利用することが認められており、番号を使って各事務が別々に本人確認するわけだ。ここで重要なことは、番号の利用は本人確認であって、その個人に関する情報を集めることではないということだ。本人確認とは「現実にその人があるところに存在する」ということである。各事務間の横のつながりはない。
(続く)
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