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経営関連情報 (2006/12/06)

日本の豊かさはOECD加盟30ヵ国中第6位

 社会経済生産性本部が発表した「国民の豊かさの国際比較」(2006年版)によると、日本の国民の豊かさは、OECD加盟30ヵ国中で第6位と、前回(2005年9月)の10位から4ランク上昇した。この豊かさの国際比較は、2006年版の世界開発指標(世界銀行)やOECDのファクトブックなどから選択した56指標を、健康・環境など6カテゴリーに分け、各指標を偏差値により総合化した「豊かさ指標」によって比較したもの。

 比較の結果、第1位は前回同様ルクセンブルグ、2位ノルウェー、3位スウェーデン、4位スイス、5位フィンランドと続き、その後が日本となった。日本は6つのカテゴリー指標のうち、マクロ経済が低くなっており、この点が日本の課題といえる。個別指標をみると、日本ではほとんどの指標が前回とほぼ同順位で、前回上位だった国々の指標が悪化したことにより、結果的に日本のランクが上がったものとみられている。

 カテゴリー指標での日本のランキングは、「環境」4位、「健康」5位、「労働経済」・「文明」10位、「教育」15位、「マクロ経済」23位となっている。健康・環境・労働経済・文明の各指標は30ヵ国中上位に位置しているが、教育指標は中位、マクロ経済指標は下位グループに属している。マクロ経済指標では、「財政バランス」が前回と同じ28位、「政府累積債務」は引き続き最下位となっており、これらの指標が特に悪い。

 そのほか、日本の個別指標で順位が高かったものは、「平均寿命」(1位)、「病院ベッド数」(1位)、「乳児低死亡率」(同率2位)、「15歳生徒の科学力」(2位)、「日刊紙数」(2位)、「森林面積比率」(2位)、「情報通信支出」(3位)、「国民の高学歴率」(3位)、「単位労働コスト」(3位)など。反対に順位が低かったものは、「医師数」(27位)、「輸出額」・「輸入額」(28位)、「国際観光収入」(30位)、「経済成長率」(30位)など。

 「国民の豊かさの国際比較」の詳細は↓
 http://www.jpc-sed.or.jp/contents/whatsnew-20061201-1.html