経 営 関 連 情 報

2003年01月31日-002
中小公庫、先行きの懸念強まる中小企業の景況

 中小企業金融公庫が29日に公表した中小企業景況1月調査によると、同月の売上DI(前月比、「増加」-「減少」企業割合、季節調整値)は▲7.1でマイナス幅が1.1ポイント縮小し、4ヵ月連続の改善となった。しかし、今後3ヵ月の売上見通しDI(過去3ヵ月の実績比、「増加」-「減少」企業割合)は0.0で4.1ポイント「増加」超幅が縮小している。調査は、同公庫取引先900社を対象に1月中旬に実施したもの(有効回答数594社)。

 売上DIを最終需要分野別にみると、家電関連(▲22.5)、衣生活関連(▲19.5)、食生活関連(▲5.4)などで悪化したものの、設備投資関連(2.0)では「増加」超に転じ、乗用車関連(25.3)では大幅に改善した。今後3ヵ月の売上見通しDIでは、乗用車関連(13.0)でさらに改善するも、食生活関連(▲18.3)、衣生活関連(▲8.1)などでは「減少」超に転じている。

 また、利益額DI(前月比、「増加」-「減少」企業割合、季節調整値)は▲12.0で7.3ポイントと大幅に悪化している。なお、資金繰りDI(「余裕」-「窮屈」企業割合、季節調整値)は▲16.8で3.7ポイント改善している。以上のことから、中小公庫では「中小企業の景況は、一部に持ち直しの動きがみられるものの、このところ先行きの懸念が強まっている」との見方を示している。

 

 

ホームへ戻る