第一生命経済研究所が全国の50~79歳の男女を対象に実施した「中高年者の遺産相続に関する調査」結果(有効回答数715人)によると、親を亡くしたときに遺産を相続した人は、父親死亡時が27.7%、母親死亡時が23.2%とともに2割強だった。父親を亡くしたときの年齢は、29.2%が「50歳以上」のときで、平均年齢は39.1歳、母親を亡くしたのは、50.0%が「50歳以上」のときで、平均年齢は46.4歳だった。
相続した資産のうち居住用不動産については、父親の遺産として9.7%、母親の遺産として6.0%の人が相続。性別にみると、父親の遺産として、男性では16.3%が相続しており、女性(5.0%)より圧倒的に多い。また、金融資産については、父親の遺産として18.2%、母親の遺産として17.9%と、約18%の人が相続しており、父親の遺産、母親の遺産にかかわらず、男性よりも女性のほうが相続した人の割合が多い。
相続した金融資産の金額は、父親からの遺産額の平均が778万円、母親からは平均631万円だった。遺産額でもっとも多い金額は「200万円未満」で、父親からは34.2%が、母親からは42.9%が相続している。父親からの遺産額の平均額は、「一人っ子」886万円、「長子」850万円、「次子以降」728万円、母親からの場合は、「一人っ子」1300万円、「長子」555万円、「次子以降」575万円だった。
なお、子どもへの資産の残し方については、「資産は生きているうちに適度に使い、残った分を子どもたちに遺産相続させたい」(75.3%)がもっとも多く、4分の3に達した。「資産はなるべく使わずに、子どもたちに相続させたい」は10.8%だが、女性(9.3%)よりも男性(13.3%)のほうが多い。反対に、「資産は生きているうちに全部使い切りたい」(13.9%)は、男性(11.7%)よりも女性(15.3%)のほうが多い。
同調査結果の詳細は↓
http://group.dai-ichi-life.co.jp/dlri/ldi/news/news0701.pdf