ゼイタックス

税務関連情報 (2004/11/01)

法人の黒字申告割合は3年ぶり上昇も30.8%

 今年6月までの1年間(2003事務年度)における法人の黒字申告割合が前年度に比べて0.5ポイント増加の30.8%と3年ぶりに上昇したことが明らかになった。しかし、前年度の30.3%は過去最低の数字だったもので、今回の30.8%は1999年度(30.7%)に次ぐ過去3番目に低い割合である。これは、国税庁が10月28日に公表した2003事務年度の法人税課税事績で明らかになったもの。

 課税事績によると、本年6月末現在の法人数は前年度に比べ2万4千法人(0.8%)増の292万法人で、うち2003年度中に申告したのは過去最高の272万7千法人(前年度比0.2%増)だった。このうち黒字申告した法人の割合は30.8%だったわけだが、景気は上向き傾向にあるとはいえ、大部分の中小企業にとってはまだまだ苦しい経営環境だったということになろう。

 黒字法人の申告所得金額は38兆8968億円で、前年度に比べ3兆8669億円(11.0%)増。黒字法人の申告1件あたり4575万円で同9.8%の増加となっている。一方、申告欠損金額は28兆4585億円で同4兆5531億円(13.8%)減、赤字申告1件あたり1480万円で同13.3%減少となった。赤字法人が相変わらず7割を占めるが、内容的には上向きにある。なお、申告税額は9兆9503億円で同6003億円(6.4%)の増加となっている。