国や地方自治体、特殊法人などが行っている公共サービスを、なるべく民間に任せようとする動きが広まっている。そうしたなかで内閣府が実施した「公共サービスの改革に関する特別意識調査」結果(有効回答数1848人)によると、公共サービスの満足度については、「(やや)満足している」との回答が28.1%に対し、「(あまり)満足していない」が30.4%と、僅差ながら「満足している」を上回った。
公共サービスの満足していない点(複数回答)は、「窓口の開設時間が短いなどサービス提供時間が短い」との回答が49.9%ともっとも多く、次いで「サービスを利用するための手続きが煩雑」(36.4%)、「窓口などの職員の対応が悪い」(33.2%)、「民間企業が提供している同種のサービスのほうが質がいい」(27.8%)、「料金に見合ったサービスがなされていない」(20.3%)などが挙げられた。
民間が行う公共サービスに期待すること(複数回答)については、「サービスの提供時間や提供場所が拡大すること」(43.6%)がトップ、以下、「型にはまったやり方でなく受け手の要望に応じたサービスを提供すること」(40.5%)、「同一の窓口や一回の手続きで複数のサービスが受けられること」(38.4%)などが上位に並んだ。これらは、とりもなおさず現在の公共サービスに対する国民の不満といえる。
民間が公共サービスを行う場合の留意点(複数回答)については、「個人情報が守られること」(49.2%)がもっとも多く、次いで「公共サービスの質が低下しないようにすること」(48.3%)や「公共サービスにかかる経費が増加しないようにすること」(46.7%)などが続いた。なお、市場化テスト(官民競争入札制度)の認知度は、「名前も仕組みも知らない」との回答が86.1%と圧倒的に多い。
同特別意識調査結果の概要は↓
http://www8.cao.go.jp/survey/tokubetu/h18/h18-koukyou.pdf