ゼイタックス

日本公庫、保証先中小企業の景況感に持直しの動き

経営関連情報 - 2010年05月07日

 日本政策金融公庫が3月中旬に実施した「保証先中小企業金融動向調査」結果(有効回答数3153社)によると、同公庫の保証先中小企業の景況感は、厳しい状況ながら持直しの動きがみられることが明らかになった。1~3月期実績の生産・売上DI(前期比、「増加」-「減少」、季節調整値)は、前期比8.6ポイント改善の▲38.6と再び上昇した。従業員規模別では、「0~20人」が▲41.5、「21人以上」が▲23.3。

 また、採算DI(前期比、「好転」-「悪化」、季節調整値)は前期比10.9ポイント改善の▲41.8、資金繰りDI(同)も同3.9ポイント改善の▲40.6となり、ともに再び上昇し、マイナス幅が縮小した。従業員規模別にみると、採算DIは、「0~20人」が▲44.9、「21人以上」が▲27.5、資金繰りDIは、「0~20人」が▲43.7、「21人以上」が▲21.8となっており、全体的に「0~20人」規模企業の景況感の改善度合いが高い。

 一方、1~3月期実績の保証利用企業の割合は、前期から0.8ポイント減とほぼ横ばいの72.8%となった。保証利用割合別にみると、「全額利用」の割合が同0.3ポイント減の54.1%。また、借入企業の割合は、同1.1ポイント増の52.1%と増加に転じた。1社あたりの平均借入金額は2518万円でほぼ横ばいで推移。借入金額別にみると、「1千万円超~5千万円」の金額層の割合が48.4%、「1千万円以下」が40.6%などとなっている。

 資金使途の構成は、「運転資金」が前期比1.9ポイント増の93.4%、「運転・設備資金」が同1.1ポイント減の3.5%、「設備資金」が同0.7ポイント減の3.1%となっている。運転資金の内訳をみると、「売上減少・赤字補てん資金」が同1.9ポイント減の54.5%と減少に転じたほか、「既往借入の借換資金」が同1.1ポイント増の39.4%、「季節運転資金」が同0.2ポイント減の19.3%などとなっている。

 同動向調査結果の詳細は↓
 http://www.c.jfc.go.jp/jpn/result/hosyouyouyaku164.pdf