日本政策金融公庫が昨年12月中旬に実施した「保証先中小企業金融動向調査」結果(有効回答数3491社)によると、2008年10~12月期の借入企業の割合(季節調整値)は、前期より8.3ポイント増の48.0%となった。従業員規模別にみると、「0~21人」の企業は同8.0ポイント増の45.5%、「21人以上」規模企業は同9.2ポイント増の61.4%と、いずれの企業層ともに上昇している。
1社あたりの平均借入金額は2720万円で、前期からほぼ横ばいで推移。借入金額別借入企業割合は、「1千万円超~5千万円」が47.2%、「1千万円以下」が41.4%などで、「1千万円超~5千万円」の金額層の割合のみが上昇した。また、金融機関業態別の借入件数の割合は、「信用金庫」が31.9%、「地方銀行」が31.8%、「都市銀行等」が12.6%、「政府系金融機関」が12.4%、「信用組合」が5.1%、「第二地銀」が4.4%となっている。
資金使途(複数回答)を原数値でみると、「売上減少・赤字補てん資金」が41.3%、「既往借入の借換資金」が35.0%、「季節運転資金」が27.7%、「売上増加運転資金」が15.6%、「回収条件悪化資金」が12.7%、「設備資金」が10.4%などとなっており、前期比5.7ポイント増となった「売上減少・赤字補てん資金」が目立つ。1年超の借入に係る長期金利は、前期から0.07ポイント低下の2.35%と、2期連続で低下している。
借入企業に対する保証企業の割合は、74.5%と前期に比べ9.6ポイント増加した。保証利用割合別にみると、「全額利用」が52.4%(前期比6.4ポイント増)、「半分以上利用」が13.1%(同2.7ポイント増)、「半分未満利用」が9.1%(同0.6ポイント増)と、すべての区分で割合が上昇した。従業員規模別でみると、「0~20人以上」が77.7%(同9.5ポイント増)、「21人以上」が59.9%(同4.4ポイント増)と、いずれの企業層も上昇した。
同動向調査結果の詳細は↓
http://www.jfc.go.jp/common/pdf/hosyou090129.pdf