日本商工会議所が発表した早期景気観測調査の9月結果によると、中小企業の全産業合計の業況DI(前年同月比、「好転」-「悪化」)は、前月水準(▲22.9)よりマイナス幅が4.1ポイント拡大・悪化した。産業別にみると、「建設」(▲43.1)、「製造」(▲14.3)、「卸売」(▲32.9)、「小売」(▲22.0)、「サービス」(▲33.3)の全5業種でマイナス幅が拡大している。
向こう3ヵ月(10~12月)の先行き見通しについては、全産業合計の業況DI(今月比ベース)が▲21.1と、昨年同時期の先行き見通し(▲24.4)に比べて3.2ポイント改善している。産業別にみると、「卸売」(▲28.7)でマイナス幅が拡大しているものの、「建設」(▲36.6)、「製造」(▲14.3)、「小売」(▲15.8)、「サービス」(▲21.8)の4業種では改善している。
全産業合計の売上DI(前年同月比、「増加」-「減少」)は、マイナス幅が4.5ポイント拡大して▲19.1となり、3ヵ月ぶりに悪化した。産業別にみると、DI値のマイナス幅は全業種で拡大した。また、全産業合計の採算DI(同、「好転」-「悪化」)は、マイナス幅が2.7ポイント拡大して▲29.2となり、3ヵ月ぶりに拡大した。産業別にみると、DI値の幅は卸売で縮小したものの、他の4業種で拡大した。
なお、景気に関する声や当面する問題としては、各業種から業況好調、売上増加、消費好調、先行き期待という声が寄せられている一方、依然として公共工事の減少など業況低迷や先行き不透明感、仕入れコストの上昇による採算悪化、借入金の上昇、地域格差を訴える声も聞かれたという。
同早期景気観測調査の詳細は↓
http://www.jcci.or.jp/lobo/LOBO200609.pdf