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中小の悪化度合いやや弱まるが、なお深刻な景況

経営関連情報 - 2009年04月06日

 商工中金が取引先を対象に3月上旬に実施した「中小企業月次景況観測3月調査」結果(有効回答数1000社)によると、3月の景況判断指数は30.4(前月25.0)となり、過去最低値となった1月(24.8)から2ヵ月連続して上昇したものの、「好転」、「悪化」の分岐点である50を24ヵ月連続して下回った。中小企業の景況は、悪化度合いはやや弱まったが、なお深刻な状況にある。4月は31.4と、上昇を見込んでいる。

 業種別にみると、製造業は26.8(前月19.0)となり、過去最低値を記録した前月と比べて7.8ポイント増と、7ヵ月ぶりに上昇したものの、24ヵ月連続して50を下回った。非製造業は33.3(同29.9)となり、前月比3.4ポイント増と2ヵ月連続して上昇したが、22ヵ月連続して50を下回っている。4月は、製造業が28.2.非製造業が33.9と、ともに上昇を見込んでいる。

 2月の売上高(前年同月比増加率、建設・不動産を除く900社)は▲17.0%(前月▲12.3%)と、5ヵ月連続で減少し、減少幅は2ヵ月連続で過去最高を更新した。先行きについては、3月が▲16.0%、4月が▲15.4%と、ともに減少を見込む。業種別にみると、製造業は▲22.2%(同▲17.3%)、非製造業は▲11.5%(同▲7.4%)と、ともに5ヵ月連続で減少し、減少幅は過去最大を更新している。

 一方、3月の業況判断をみると、販売価格DI(前月比、「上昇」-「下落」)は▲16.8、仕入価格DI(同)は▲6.1と、ともに下落超幅が拡大。採算状況DI(前月比、「好転」-「悪化」)は▲26.7と、過去最低値の前月から悪化超幅が縮小した。なお、製品在庫DI(「不足」-「過剰」)は▲23.7、生産設備DI(同)は▲30.8、雇用状況DI(同)は▲19.7となり、いずれも過去最大の過剰超幅を更新している。

 同調査結果の詳細は↓
 http://www.shokochukin.co.jp/report/kansoku/pdf/cb2009_03.pdf