商工中金が26日に発表した中小企業月次景況観測8月調査結果(有効回答数1000社)によると、中小企業の景況は、悪化度合いの緩和傾向が続くが、なお厳しいことが分かった。8月の景況判断指数は41.8と、前月(41.1)からわずかに上昇した。過去最低値の1月(24.8)から7ヵ月連続して上昇しているものの、なお低い水準であり、「好転」と「悪化」の分岐点である50を29ヵ月連続して下回った。9月は44.7と、上昇を見込む。
業種別にみると、製造業は40.4(前月41.1)で、前月比▲0.7ポイントと6ヵ月ぶりに低下し、29ヵ月連続して50を下回った。非製造業は42.8(同41.0)で、前月比+1.8ポイントと7ヵ月連続して上昇したものの、27ヵ月連続して50を下回った。9月は、製造業が46.2、非製造業が43.5とともに上昇を見込む。個別の業種では、上昇幅が大きかったのは「サービス」(41.0→46.8)、低下幅が大きかったのは「輸送用機械」(51→45)など。
7月の売上高(前年同月比増加率、建設・不動産を除く900社)は▲17.9%となり、前月(▲19.7%)に比べ1.8ポイント減少した。売上高は、2008年10月に減少に転じて以来初めて減少幅が縮小したが、依然としてその幅は大きい。先行きについては、8月が▲16.2%、9月が▲15.1%と、ともに減少を見込む。業種別にみると、製造業は▲24.2%(前月▲26.8%)と、2ヵ月連続して減少幅は縮小したものの、10ヵ月連続で減少した。
製造業の先行きについては、8月は▲22.9、9月は▲20.4と、ともに減少を見込む。一方、非製造業は▲11.5%(同▲12.6%)と、減少幅は過去最大を更新した前月から縮小したものの、10ヵ月連続で減少した。8月は▲9.7、9月は▲9.8と、ともに減少を見込んでいる。売上高の減少幅が大きいのは、「鉄鋼」(▲39.2)、「輸送用機械」(▲33.8)など。「化学」(▲18.2)、「卸売」(▲21.9)は過去最大の減少幅となった。
同調査結果の詳細は↓
http://www.shokochukin.co.jp/report/kansoku/pdf/cb2009_08.pdf