Yahoo!リサーチを運営するヤフーバリューインサイトが実施した「倫理・価値観に関する調査」は、仕事への姿勢や人との関わり方などに関する著名な名言・格言を提示し、その内容に対する『自分自身の実践度』と『社会における浸透・実行度』を確認した。その結果(有効回答数1000人)、全体的に“自分は実践しているのに、社会は今ひとつ”という、社会に対して厳しい評価の傾向がみられた。
すべての項目において個人実践度より社会浸透度のほうがスコアが低く、特に「自由は責任ある個人だけが主張できる」や「ありがとうという言葉はポケットにしまってはいけない」でその傾向が目立った。しかし、「人と力を合わせると不可能も可能に…」や「やさしい言葉はずっと心にこだまする」などの人とのコミュニケーションや感謝・協力に関する項目は、社会浸透度も比較的高い結果だった。
男女の比較では、男性よりも女性のほうが項目ごとの、特に個人実践度に散らばりがみられ、上記の人とのコミュニケーションや感謝・協力に関する項目や「疑問を抱くことは、人を賢明にさせる」、「幸せは自分で作るもの…」などの努力・ベストを尽くすことに関する項目はスコアが高いものの、社会奉仕・貢献に関する項目では低いといった自己評価をしている。女性は、大事かどうかを区別し、意識的に実践しているようにみえる。
一方男性は、まんべんなく意識・実行しているからか、論理的といわれる男性ならではのあるべき社会規範に縛られているからか、ほとんどの項目の個人実践度が同程度の評価に固まっている。また、男性のほうが女性よりも社会浸透度の評価が全体的に若干低く、社会に厳しい評価をしている。特に「自由は責任ある個人だけが主張できる」や「1つしかない人生を社会のために役立てよう」などの社会浸透度が低いと考えているようだ。
同調査結果の詳細は↓
http://www.yahoo-vi.co.jp/research/common/pdf/091027.pdf