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経営関連情報 (2007/11/02)

CSR、気になる事項は「取引先からのクレーム」

 共立総合研究所が実施した「企業の社会的責任(CSR)に関するアンケート」結果(有効回答数590社)によると、現在気になっている事項(3つまで選択)は、「取引先・消費者からのクレーム」が33.6%でもっとも多かった。以下、「個人情報の取扱い」(27.6%)、「取引先からの要請」(25.6%)、「会社法ほか各種法制度への対応」(24.1%)、「行政からの指導強化」(22.7%)、「地域社会・近隣住民との関係」(18.5%)などが続く。

 3年前と比較した対応・対策の増加・減少の割合(「増加」-「減少」)では、「取引先からの要請」(43.4%)の回答率がトップ、次いで「個人情報の取扱い」(29.5%)、「会社法ほか各種法制度への対応」(27.5%)、「行政からの指導強化」(21.8%)、「取引先・消費者からのクレーム」(17.7%)などが続いた。各要素とも3年前と比べ、対応・対策が増加しているが、その中でも特に「取引先からの要請」が強まっている結果となった。

 現在気になっている事項を製造業・非製造業別にみると、製造業では、「取引先からの要請」(38.1%)、「取引先・消費者からのクレーム」(37.7%)、「個人情報の取扱い」(21.0%)などの回答率が高い。一方、非製造業では、「個人情報の取扱い」(35.3%)、「行政からの指導強化」(31.5%)、「取引先・消費者からのクレーム」(31.2%)などが高かった。製造業では「特にない」との回答が21.4%と、非製造業(11.2%)を大きく上回った。

 また、3年前と比べた対応・対策の増加について、製造業では、「取引先からの要請」(53.5%)、非製造業では、「個人情報の取扱い」(39.7%)、「取引先からの要請」(37.6%)などの回答率が高かった。「取引先・消費者からのクレーム」は、製造業・非製造業ともに3割を超え、3年前と比べても2割を超える増加率を示した。「個人情報の取扱い」は、消費者との多様な接点がある非製造業が、特に気を遣っていることがうかがえる。