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協会けんぽが2011年度も保険料率引上げへ

経営関連情報 - 2011年02月28日

 全国健康保険協会(協会けんぽ)は、厳しい財政状況のなか、2010年度の健康保険料について、大幅な引上げを行ったが、状況は依然として厳しく、2011年度の健康保険料についても引上げを行うこととなった。平均保険料率は「9.34%」から「9.50%」となる。変更後の保険料率は、2011年3月分から(任意継続被保険者及び日雇特例保険者は4月分から)適用になる。

 周知の通り、健康保険料率は地域の医療の状況で都道府県ごとに異なり、例えば北海道は現行9.42%→9.60%、宮城県9.34%→9.50%、東京都9.32%→9.48%、愛知県9.33%→9.48%、大阪府9.38%→9.56%、広島県9.37%→9.53%、福岡県9.40%→9.58%、沖縄県9.33%→9.49%など。また、40~64歳までの人(介護保険第2号被保険者)は、これに全国一律の介護保険料率(現行1.50%から1.51%に引上げ)が加わる。

 このように、保険料率は都道府県ごとにそれぞれの医療費を反映したものとなるが、都道府県間の保険料率の差が小さくなるよう、2011年度は都道府県ごとの医療費を反映した保険料率と全国平均の保険料率(約9.50%)の調整幅が2/10となっている。ちなみに、勤めている人の保険料増加額の目安は、税引き前月収40万円の場合、保険料増加額は月300~400円で、保険料合計額は月1万8800円~1万9200円となる。

 協会けんぽの支出は、加入者の医療費等が支出全体の6割、高齢者の医療費を支えるための拠出金等が4割を占める。その他、加入者が病気で職場を休んだ際の手当金等が7%、健診・保健指導費が0.8%、協会の事務費・人件費・システム費等が0.7%という状況。同協会では、高齢者の医療費が伸び、報酬が伸び悩む状況が続けば、国庫補助率の引上げなどの対策が講じられない限り、2012年度も一定の引上げはやむを得ないとしている。

 この件の詳細は↓
 http://www.kyoukaikenpo.or.jp/8,62764,131,675.html