ゼイタックス

10月からのたばこ増税で5割強が「禁煙に挑戦」

経営関連情報 - 2010年09月24日

 今年度税制改正により10月1日からたばこ1本につき税金が3.5円引き上げられる。たばこ税の増税額としては過去最大の引上げ額となり、喫煙者に大きな影響を与えることが予測される。医療用医薬品メーカーのファイザーが、全国の喫煙者を対象に実施した「日本全国の“ニコチン依存度チェック”2010」では、今回の増税に伴うたばこ値上げを機に5割強の喫煙者が「禁煙に挑戦する」と回答したことが分かった。

 調査結果(有効回答数9400人)によると、1箱あたり100円以上となる今回の値上げ額を「高い」と感じている人は92.5%と9割を超えた。また、この増税を機に「禁煙に挑戦する」と回答した人は53.3%にのぼった。この53.3%という割合は、同社が2年前に実施した同様の調査(43.1%)に比べて1割以上高く、「この2年間で禁煙への挑戦意欲は、増税効果もあり上昇している」(同社)と分析している。

 さらに、禁煙意向のある喫煙者の半数以上に当たる52.8%が「増税前に禁煙する」と回答するなど、多くの喫煙者が増税に伴う金銭的な影響を懸念し、禁煙を検討している様子がうかがえる。禁煙への挑戦方法は、「自分の意思のみ」が59.8%と、次位の「薬局で買える禁煙補助剤を使う」(11.9%)を大きく引き離してトップ。ただし、禁煙に成功する自信が「ある」との回答は52.5%と半数程度にとどまっている。

 一方、増税でも禁煙の意思がないと約47%の人が回答しているが、その理由は、「喫煙本数を減らして対処するから」が32.2%でもっとも多く、次いで「イライラしてしまうと思うから」が22.7%、「禁煙するほどの値上げ額でもないから」が14.7%だった。また、「何があっても禁煙しようと思わないから」と答えた喫煙者も14.4%おり、値段に関係なくたばこを吸い続けたいと考える人も少なからずいるようだ。

 なお、都道府県別に増税に伴う喫煙者の禁煙意向を比較すると、もっとも禁煙意向が高かったのは「沖縄県」の63.5%、次いで「福島県」と「佐賀県」の62.0%と続き、もっとも禁煙意向が低かったのは「奈良県」の45.0%だった。また、禁煙に成功する自信では、「宮城県」が61.5%ともっとも高い一方、もっとも低い「徳島県」では35.6%と、都道府県間で大きな差がみられた。

 同調査結果の概要は↓
 http://www.pfizer.co.jp/pfizer/company/press/2010/2010_09_16.html