厚生労働省が4日に公表した毎月勤労統計調査5月分結果速報によると、4月に9年10ヵ月ぶりに減少したパート労働者数が5月も引き続き減少した。5月の従業員5人以上の事業所で働く一般労働者は前年同月比1.1%増の月間平均3243万1千人と5ヵ月連続の増加だったが、パート労働者は同0.8%減の1071万8千人で、2ヵ月連続の減少。合計での常用労働者数は、同0.5%増の4314万9千人と、17ヵ月連続の増加となっている。
5月の一人平均現金給与総額は、前年同月比0.4%増の27万6402円と2ヵ月連続の増加。一般労働者が増加傾向にあり、前月4年5ヵ月ぶりに増加した基本給にあたる所定内給与が引き続き同0.5%増え25万2172円となった。所定外給与は同1.4%増の1万8753円で2ヵ月連続増加し、これと所定内給与を合計したきまって支給する給与は同0.6%増の27万925円、賞与などの特別に支払われた給与が同2.9%減の5477円だった。
5月の一人平均総実労働時間は、前年同月比0.1%増の143.9時間と4ヵ月ぶりに増加に転じた。内訳は、前月まで5ヵ月連続の減少だった所定内労働時間が同横ばいの133.8時間、残業時間などの所定外労働時間は同2.1%増の10.1時間だった。所定外労働時間は前々月に前年同月比で33ヵ月ぶりの減少となったが、前月に増加に転じて以降2ヵ月連続で増加している。
また、製造業の所定外労働時間は、2月に2年10ヵ月ぶりに減少に転じたが、5月も前年同月比3.3%減の14.7時間と4ヵ月連続で減少している。総実労働時間を就業形態別にみると、一般労働者は同0.2%減の160.3時間、パート労働者は前年同月と同水準の94.1時間となっている。