情報技術(IT)社会の進展を背景に、インターネットなどが絡むサイバー犯罪が急増している。警察庁のまとめによると、2004年1年間で全国の警察が摘発したサイバー犯罪は、前年に比べ約13%増の2081件と、初めて2千件台を突破した。5年前の2000年(913件)から2倍以上に増えている。このうち、ほぼ9割を占める1884件がネットワークを利用した犯罪だった。
ネットワーク利用犯罪のなかで特に多いのは、インターネット・オークションに虚偽の情報を掲載して落札者から代金をだまし取るなどの「詐欺」事件で前年比4%増の542件だった。次に多いのは、出会い系サイトを利用した「児童売春」で同38%増の370件だった。「著作権法違反」も前年から倍増の174件と急増。通信カラオケ用楽曲データを不正入手してスナックなどに配信し、著作権を侵害した事件などが報告されている。
このようなサイバー犯罪の急増を背景に、相談件数も前年に比べ70%増の7万614件と過去最多となった。2000年(1万1135件)と比べ6倍以上に増えている。使った覚えのないインターネット・コンテンツ利用料を請求する架空請求などの「詐欺・悪質商法」に関する相談が同70%増の3万5329件、また、「インターネット・オークション」に関する相談も126%増の1万3535件にのぼった。
これらの詳細は↓
http://www.npa.go.jp/cyber/statics/h16/image/pdf22.pdf