ソフトバンク・ヒューマンキャピタルが運営する転職サイト「イーキャリアプラス」では、企業の役職者(主任クラス以上)400人を対象に7月半ばに「現場が求める専門スキルや常識力に関する調査」を実施した。その結果、転職者(中途/マネージャー、中途/一般、第二新卒)に必要とされる知識では、業界の全体像を把握する「業界知識」や実際の業務に不可欠な「業界知識」が、それぞれの転職者区分で高いポイントとなった。
5段階で必要性を評価してもらったところ、マネージャークラスでは「業界知識」・「業務知識」はそれぞれ4.0ポイントで同率1位、一般クラスでは3.3ポイント(2位)・3.5ポイント(1位)、第二新卒では2.7ポイント(3位)・2.9ポイント(2位)となった。また、必要とされる常識(複数回答)では、「日本語の使い方」や「作法マナー」といったコミュニケーションの基礎となる項目が各区分とも高い割合を示した。
一方で、キャリアの区分による特色もみられ、第二新卒では「流行」(26.0%)や「最新キーワード」(23.0%)など、オンタイムな時代把握が、一般クラスでは「ビジネス用語」(53.0%)や「業界知識」(57.8%)など、ビジネスパーソンとして現場で活躍する上で必要不可欠な知識が求められている。マネージャークラスになると、業界外の「経済」(63.3%)や「海外情報」(37.8%)など幅広い視点を持つことが必要になるようだ。
知識や常識以外に必要とされるスキルや能力については、「リーダーシップ」や「決断力」など責任を伴う能力や、「対外折衝能力」や論理的思考能力などのバランス感覚や高度な思考力を必要とする能力は、キャリアの高さに伴って必要とされている。逆に「ガッツや根性」、「熱意」などの仕事に対するスタンスや、「協調性」、「柔軟性」などの環境への適合能力については、まだキャリアが浅い段階で特に必要とされる傾向がみられる。
一方、ある程度の経験を積んだ一般クラス転職者で重視される能力は、周囲の関係に積極的に働きかける「コミュニケーション能力」や、より円滑に業務を遂行させる「発想力・想像力」に加えて、「センス」や「プレゼンテーション能力」などの自身のそれまでの経験から磨くことができる能力が求められているようだ。また、キャリアを問わず求められる能力としては、「人間性」がもっとも必要とされていることが分かった。
同調査結果の詳細は↓
http://www.softbankhc.co.jp/press/release/fy2008/20080717/130000.html