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小企業、中小企業ともに製造業の景況が大幅悪化

経営関連情報 - 2009年01月26日

 日本政策金融公庫総研が22日に発表した「全国中小企業動向調査」における小企業調査結果(有効回答数6959社)によると、小企業の2008年10~12月期の業況判断DI(「良い」-「悪い」)は前期に比べて7.3ポイント低下し、▲57.6となった。来期(1~3月期)の見通しは13.7ポイント低下の▲71.3となり、見通しの過去最低水準を更新した。小企業の景況は厳しさを増している。

 業種別にみると、製造業の低下が目立ち、2001年7~9月期以来、約7年ぶりに非製造業の水準を下回った。また、全業種計の売上DI(「増加」-「減少」)は、前期に比べて11.2ポイント低下し、▲53.2と、1998年10~12月期以来の低い水準となった。低下は、過去最長の7期連続。当面の経営上の問題点は、依然として「売上不振」が前期から7.2ポイント増加の60.8%でトップ、次いで「利益減少」(22.3%)となっている。

 一方、中小企業調査結果(有効回答数5479社)によると、中小企業の今期の業況判断DIは、前期から15.0ポイント低下の▲42.2と1998年10~12月期以来10年ぶりの低水準となった。製造業(▲49.5)、非製造業(▲35.9)ともに悪化し、特に製造業は前期から21.1ポイント低下と大幅に悪化している。先行きについては、1期先(▲54.6)、2期先(▲55.0)ともに▲50を下回る厳しい見通しとなっている。

 売上DIは、前期から20.4ポイント低下の▲31.9と、2002年1~3月期以来27期ぶりの水準。来期の見通しについても13.6ポイント低下の▲45.5とマイナス幅が拡大し、特に製造業(▲54.0)で大幅なマイナスが続いている。経営上の問題点では、「売上、受注の停滞・減少」が前期から21.8ポイントの大幅上昇の65.7%でトップ、次いで「原料高」だが、前期から19.1ポイント減の9.0%と、19期ぶりに一ケタに低下した。

 同動向調査結果の詳細は↓
 http://www.jfc.go.jp/common/pdf/smseach2009_01_22.pdf