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9月企業倒産946件、16ヵ月ぶりの1000件割れ

経営関連情報 - 2009年10月16日

 帝国データバンクがこのほど発表した法的整理による全国企業倒産状況(負債1千万円以上)によると、9月の倒産件数は946件発生し、前月比9.2%減、前年同月比でも15.7%減と、16ヵ月ぶりに前年同月を下回り、今年最低となった。前年同月比の減少率は、2006年6月の6.3%減を上回って集計基準を法的整理のみに変更した2005年4月以降最大となり、2008年5月の994件以来16ヵ月ぶりの1000件割れとなった。

 この背景には、(1)建設業の倒産が217件、前年同月比26.4%の大幅減少で3ヵ月連続の前年割れとなり、2007年9月の201件以来の低水準となったこと、(2)製造業の倒産が153件で前年同月比12.1%減少し、13ヵ月ぶりの前年割れとなったこと、などがある。ただし、負債5000万円未満の小規模倒産は424件発生し、前年同月比2.7%の増加と、中小企業の資金繰りは依然として厳しい状況にある。

 一方、9月の負債総額は3580億2900万円で、前月比は集計基準変更後で最低の前月は30.0%上回ったが、リーマン・ブラザーズ証券(負債3兆4314億円)の倒産で同過去最多となった前年同月は93.3%下回り3ヵ月連続の前年同月割れとなった。倒産1件あたりの平均負債額は3億7800万円と、4ヵ月連続で4億円を下回る低水準で推移。負債額トップは、ビュファ・コンクリートプロテクショーン・ジャパンの509億4000万円。

 負債額別にみると、負債5000万円未満の小規模倒産は424件発生し、前年同月を2.7%上回り、唯一の前年同月比増加。一方、負債10億円以上の倒産は48件にとどまり、2006年9月の40件以来3年ぶりの50件割れとなった。資本金別でも、個人経営と資本金1000万円未満の小規模企業が455件、構成比は48.1%を占め、従業員数別でみても、10人未満が755件、構成比79.8%を占めるなど、小規模倒産が目立つ。