税 務 関 連 情 報

2002年06月03日-002
新様式の申告書では半数の納税者が手引きを参考に

 今年の所得税の確定申告は約40年ぶりに変更された新様式の申告書を使用したが、国税庁が確定申告期に行った「新様式の申告書に関するアンケート」結果(収受総数約1万6千件)によると、新様式の申告書を書くに当たって半数の納税者が「確定申告の手引き」を使用し、約7割が手引きを理解したと答えた。新様式の申告書が使われた初年度だったが、納税者はあまり戸惑いもなく無事確定申告を終えたことがうかがえる。

 アンケート結果によると、申告書が新様式になったことを「知っていた」のは全体の53%だった。「確定申告の手引き」は新様式の申告書に合わせて大きく刷新したが、51%が申告書を書くに当たって手引きを利用している。手引きの分かりやすさについては、「よく理解できた」と答えたのは17%、「概ね理解できた」の50%と合わせて全体の67%が肯定的な回答だった。ただ、「分かりにくかった」との回答も21%あったことから、国税庁では、これらの納税者をはじめ職員の意見を取り入れて、来年の手引き作りに反映させる方針だ。

 一方、ここ3年にわたり継続して実施している「自書申告に関するアンケート」結果(収受数約5万7千件)によると、今回「自分ひとりで作成」した納税者は21.3%で前年より0.9ポイント減少した。これはやはり、様式が改訂されたことで申告書作成に不安感があり、職員にアドバイスを求めた納税者が多かったことが要因と推測できる。もっとも、確定申告書を自分で書いた感想では、「思ったより簡単」との回答が前年より4.4ポイント増えて53.2%と半数を超えたことから、来年からの確定申告は「自書申告」する納税者の増加が期待できそうだ。

 

 

ホームへ戻る