60歳以上の社員の7割強が「役職定年制は必要」
産業能率大学が60歳以上の正規従業員・契約社員等(アルバイトを除く)を対象に実施した「仕事に対する意識調査」結果(有効回答数438人)によると、非管理職を対象にして、上司の年齢が年下か年上かを尋ねたところ、「年下上司」が大半を占める75.4%だった。上司は年下と答えた層に対して、「やりづらさ」を感じるか尋ねた結果、80.5%が「やりづらさを感じない」と回答した。
上司が元部下だったという人も22.3%いたが、その78.7%は「やりづらさを感じない」と回答している。上司は年下でやりづらさを感じると答えた2割に、どのように接してほしいかを自由回答で尋ねた質問では、「普通に自然体で接してほしい」、「気を使いすぎ」、「あまり意識しないでほしい」などの回答があった。一方、「言葉遣いには気を使ってほしい」や「あまり“上から目線”で話さないでほしい」といった声もみられた。
社内でやりたい仕事(複数回答)については、「技能・知識等の伝承」が40.9%でもっとも多く、自分が得てきた経験や知識をできる限り次の世代に引き継いでいきたいと考えている人が多いようだ。そして、伝承できているかどうかについては、61.0%が「伝承できている」、39.0%が「できていない」と回答。できていない理由は、「伝承する相手がいなかった」(44.4%)、「伝承することを求められなかった」(37.4%)が多い結果となった。
役員定年制については、72.8%と7割強が「必要だと思う」と回答。必要だと思う理由は、「組織の新陳代謝のため」が69.6%でもっとも多く、次いで「若い人にチャンスを与えるため」(28.5%)となった。27.4%の役員定年制が必要ではないと答えた層のその理由については、「能力は年齢とは関係ないため」が89.1%と圧倒的に多く、次いで「ポストには論功行賞的な意味合いもあるため」が8.4%の順となった。
同意識調査結果の詳細は↓
http://www.sanno.ac.jp/research/pdf/senior2011.pdf