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経営関連情報 (2005/07/01)

企業が求める人材スキルは「誠実さ」「継続的学習」

 企業が人材を採用する場合、基本的能力を重視するところが増えている。厚生労働省が6月28日に発表した「2004年度企業が求める人材の能力等に関する調査」結果(有効回答数1万609事業所)では、全職種平均でみると、企業が求める人材の基本スキルのうち、誠実さ・責任感・公平さ・倫理観など信頼される態度を示す「誠実さ」を重視する企業が引き続き多いことがわかった。

 また、顧客の立場に立ってニーズ対応に努める「顧客志向」や、向上心を持って学習し、自己を革新していく「継続的学習」も強く求められている。2002年度の前回調査に比べると、1)複雑な仕事や複数の仕事を臨機応変に進めていく「プロセス促進」、2)効果的な動機付けによって人々を導く「リーダーシップ」、3)部下や後輩の能力・キャリア開発を適切に援助する「支援育成」、などの事項に重点を置く企業が経年的に増大している。

 業種別に求められている項目をみると、情報処理・情報関連では、「率先行動」、「成果の追及」が特徴。サービスでは、「サービス対応」が特徴であり、前回調査と比べ「成果の追及」、「プロセス促進」が経年的に度合いが強まっている。建築・土木製造関係の技能職は、「成果の追及」、「チームワーク・連携」が特徴であり、前回調査と比べ、仕事の経過・成果を監視する「モニタリング」が求められる度合いが強まっている。

 なお、2005年度末までに採用を考えている労働者(新卒正社員を除く)数は179.2万人であり、前回調査と比べ23.5万人増加した。正規労働者の採用予定は、第2次産業が28.6万人(36.4%)、第3次産業が50.0万人(63.6%)であり、特に「卸売・小売業」(20.2万人)、「製造業」(16.0万人)においてニーズが高い。職種別では、「営業」(14.0万人)、「運輸」(6.5万人)、「建築技術者」(3.7万人)の順にニーズが高い。

 同調査の概要は↓
 http://www.mhlw.go.jp/houdou/2005/06/h0628-1.html