日本商工会議所がこのほど発表した早期景気観測8月調査結果によると、業況DIは3ヵ月ぶりに改善したものの、仕入単価DIは6ヵ月連続で悪化した。8月の景況をみると、全産業合計の業況DI(前年同月比、「好転」-「悪化」)は、前月水準よりマイナス幅が0.8ポイント縮小して▲32.0となり、3ヵ月ぶりにマイナス幅が縮小した。産業別では、「建設」、「卸売」でマイナス幅が拡大したものの、他の3業種では縮小した。
向こう3ヵ月(9~11月)の先行き見通しについては、全産業合計の業況DI(今月比ベース)が▲27.4と、昨年同時期(▲21.2)に比べて悪化している。景気に関する声、当面する問題としては、各業種から、業況好調、猛暑の好影響による売上増加、先行き期待という声が寄せられる一方、業況低迷、官民工事の減少、仕入コストの上昇による採算悪化、猛暑の悪影響による売上減少を訴える声も聞かれるという。
売上面では、全産業合計の売上DI(前年同月比、「増加」-「減少」)は、マイナス幅が3.1ポイント縮小して▲25.1となり、3ヵ月ぶりに縮小した。向こう3ヵ月の先行き見通しについては、全産業合計の売上DI(今月比ベース)が▲20.8と、昨年同時期(▲13.6)に比べ悪化している。また、採算面でも、採算DI(前年同月比、「好転」-「悪化」)は、マイナス幅が2.9ポイント縮小して▲30.3となり、3ヵ月ぶりに縮小した。
一方、仕入単価面では、全産業合計の仕入単価DI(前年同月比、「下落」-「上昇」)は、上昇超感が0.6ポイント強まって▲33.0となり、6ヵ月連続で強まった。産業別でみると、DI値の上昇感は「建設」、「製造」で弱まったものの、他の3業種で強まった。向こう3ヵ月の先行き見通しDI(今月比ベース)は、全産業合計では▲29.2となり、昨年同時期(▲27.5)に比べて上昇感が強まった。
同調査結果の詳細は↓
http://www.jcci.or.jp/lobo/LOBO200708.pdf