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中小企業の景況は5期連続でマイナス幅が拡大

経営関連情報 - 2008年08月25日

 中小企業金融公庫総研がこのほど発表した「中小企業動向調査」結果(有効回答数6392社)によると、中小企業の4~6月期実績の業況判断DI(前年同期比、「好転」-「悪化」、季節調整値)は、▲23.6と前期実績を6.5ポイント下回り、5期連続でマイナス幅が拡大した。産業別にみると、製造業では▲22.7、非製造業では▲24.2となっており、3期連続で二ケタを超えるマイナスが続いている。

 先行きについても、製造業が▲28.3、非製造業が▲29.2と、さらにマイナス幅が拡大し、慎重な見方が強まっている。業況判断DIを業種別にみると、製造業では、輸送用機械がマイナスに転じ、多くの業種のマイナス幅が拡大するなかで、印刷・同関連、窯業・土石、木材・木製品などでは大幅なマイナスが続いている。一方、非製造業では、水運業がマイナスに転じ、情報通信業以外の全業種でマイナスとなっている。

 売上DI(前年同期比、「増加」-「減少」、季節調整値)は▲7.4と、3期連続でマイナスとなった。製造業では、精密機械、紙・紙加工品などで高水準のプラスが続いているが、電子部品・デバイス、電気機械、プラスチック製品などがマイナスに転じた。非製造業では、水運業、情報通信業がプラスを維持したものの、その他のすべての業種でマイナスが続いている。先行きは、製造業、非製造業ともマイナス幅が拡大する見通し。

 そのほか、販売価格DI(前年同期比、「上昇」-「低下」、原数値)は11.8と、前期実績を6.5ポイント上回り、5期連続でプラスとなり、プラス幅は3期連続で拡大している。仕入価格DI(同)も76.5と前期実績を7.2ポイント上回り、プラス幅が5期連続で拡大し、非常に高い水準での推移が続いている。先行きについては、販売価格DIはプラス幅が拡大し、仕入価格DIは引き続き高い水準が続く見込みとなっている。

 「中小企業動向調査」結果の概要は↓
 http://www.jasme.go.jp/jpn/result/report/c3_08108.pdf