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中小企業の設備投資実施割合、過去最低を記録

経営関連情報 - 2009年03月09日

 商工中金が同金庫取引先を対象に昨年12月20日時点で実施した「中小企業の設備投資動向調査」結果(有効回答数4510社)によると、国内設備投資の2008年度実績見込みは実施(設備投資「有」)企業割合が全体の47.9%、また、2009年度当初計画は設備投資「有」が23.2%(「未定」が36.4%)と、ともに計数の算出を開始した1997年度以降で最低の割合となった。中小企業の投資マインドは急速に冷え込んでいる。

 製造業の2008年度実績見込みは、設備投資「有」企業が59.2%を占め、「輸送用機器」の76.7%が最高で、「鉄・非鉄」の70.6%が続く。2009年度当初計画は設備投資「有」企業が27.2%(「未定」が39.0%)。一方、非製造業の2008年度実績見込みは、設備投資「有」企業が41.3%を占め、「飲食店・宿泊業」の61.6%が最高。2009年度当初計画は、設備投資「有」企業が20.9%(「未定」が34.8%)となっている。

 設備投資を実施しない理由(複数回答)は、2008年度実績見込みでは「現状設備で十分」との回答が2007年度実績比で0.9ポイント低下したものの62.2%でトップ、次いで「景気の先行き不透明」が同9.4ポイント上昇の45.0%、「業界の需要減退」が同3.8ポイント上昇の23.9%など。2009年度当初計画では、「現状設備で十分」が59.6%でトップ、次いで「景気の先行き不透明」が49.9%、「業界の需要減退」が27.9%などとなっている。

 2008年度実績見込みにおける投資目的は、前年度実績と比べて、「設備の代替」(43.0%→47.4%)、「維持・補修」(24.0%→28.8%、)が増加する一方、「増産・販売力強化」(26.6%→25.7%)は減少した。また、2009年度当初計画における投資目的では、2008年度実績見込みと比べて、「設備の代替」(47.4%→49.7%)、「地球環境問題対応」(5.0%→6.7%)などが増加見込みだが、「増産・販売力強化」(25.7%→23.7%)は減少の見込みだ。

 同動向調査結果の詳細は↓
 http://www.shokochukin.co.jp/report/toushi/pdf/cb09setsubi1.pdf