注目されていた東京都の全国初のインターネット公売は、12日午前10時まで2日間にわたって入札が行われた。その結果、合計落札額は約1657万円にのぼり、見積価額(約410万円)の約4倍という高値での売却ができたことを都主税局が明らかにした。入札参加者は総勢2966人、総入札回数は3819回だった。これまでの期日入札と異なり、全国どこからでも何度でも入札できるというインターネット公売の威力が裏付けられたようだ。
もっとも高値で売却できたのは43人が入札に参加した「スタンウェイ社製のグランドピアノ(1998年製A-188)」で見積価額290万円の1.9倍、560万2000円で落札された。また、265人が入札参加した「ロールスロイス」は見積価額40万円の9.7倍となる388万9000円、744人が参加した「山下清のリトグラフ(ハイデルベルグの古城)」も、見積価額6万4千円の32.8倍、210万1000円と、それぞれ高額な落札額となった。
見積価額に比べもっとも高い比率での落札となったのは、見積価額800円だった「パール様ネックレス」が131.0倍となる10万4777円での落札、また、同1600円だった「サファイア様付ネクタイピン」も45.6倍となる7万3000円での落札となった。
これまでの期日入札では入札参加者が限られ入札回数も1回だけで、高値での売却は望みにくい。それに比べインターネット公売では、ある程度の高値での売却が期待できたものの、予想をはるかに越える結果となったようだ。都では、今年10月中旬を目処に木版画やカメラなどを対象としたインターネット公売の公告を行う予定という。