国民生活金融公庫が18日に公表した全国小企業月次動向調査結果(有効回答数1280企業)によると、4月の売上DI(前年同月比、「増加」-「減少」企業割合)は、3月と比べ5.4ポイント上昇し▲14.9となった。これは、97年5月以来の水準であり、5月についてもさらに2.6ポイント上昇し、▲12.3となる見通し。国民公庫では「小企業の景況は着実に改善している」との見方を示している。
4月の売上DIを業種別にみると、「建設業(受注額)」(▲24.0)ではわずかながら低下したが、「製造業」(▲9.0)、「卸売業」(▲9.7)、「サービス業」(▲4.4)、「運輸業」(▲3.4)の4業種は上昇してDIのマイナス幅が一ケタ台になった。「小売業」(▲21.3)、「飲食店」(▲17.6)も上昇した。5月は、「製造業」、「小売業」、「飲食店」、「建設業」の4業種で上昇する見通し。
4月の採算DI(「黒字」-「赤字」企業割合)は、3月に比べ1.3ポイント上昇し▲4.4となって2ヵ月連続の上昇となった。5月についても3.2ポイント上昇の▲1.2となる見通し。また、4月に設備投資を実施した企業の割合は2.5%となり、3月と比べ0.7ポイントの上昇となった。今後3ヵ月(5~7月)に設備投資を計画している企業の割合は3.7%となり、4月調査と比べて横ばいとなっている。