経 営 関 連 情 報 |
2003年02月17日-004
2002年に海賊被害に遭った日本関係船舶は16件
「海賊」なんて聞くと大昔の野蛮かつロマンティックな響きがあって、「えっ、今でもあるの?」と思われるかもしれない。もっとも、航海中の船が海賊船に襲われるなんていうのは稀だろう。国土交通省がこのほどまとめたところでは、2002年の1年間に海賊行為や武装強盗・窃盗などの被害を受けた日本関係船舶は16件だった。
前年2001年は10件だったので6件増加したことになるが、それ以前の2000年は31件、99年は39件が確認されている。ちなみに、国際海事局によると、2002年に全世界で発生した海賊事件は370件(2001年は335件)となっており、前年よりも1割程度の増加が認められる状況だ。
被害は、いずれも港内の岸壁に接岸中、または港付近で錨泊中に発生している。錨泊中では、夜間に小型ボートで近付いて錨の鎖をよじ登って侵入するなど、乗組員が気づかないうちに乗船され、甲板上に設置されたライフラフト(膨張式救命いかだ)や甲板倉庫などにあるロープや救命胴衣などの船用品がいつの間にか盗まれているといった事例が多い。
また、賊が銃器を所持していた事例が2件、ナイフや蛮刀を所持していた事例が6件あった。人身の被害は、中国人の船長が暴行を受けて負傷した事例が1件あったほか、結果的に人身の被害はなかったものの、ナイフなどで脅かされ縛られるなどした事例が4件報告されている。なお、発生海域は、例年どおり、インドネシア周辺海域を中心に、東南アジア海域で最多の12件となっている。
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