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江戸開府前に創業した企業は139社~長寿企業分析

経営関連情報 - 2008年05月23日

 帝国データバンクが発表した「長寿企業データ特性分析&長寿企業アンケート調査」結果によると、明治維新前(1867年まで)に創業した企業は全国で2879社にのぼり、そのうち、江戸幕府の開府前(1602年まで)に創業した企業は139社であることが分かった。同調査は、同社保有の企業概要データベースを参考に明治末年(1912年)までに創業した長寿企業2万4234社のデータ特性分析を行ったもの。

 長寿企業2万4234社を創業時期別に分類すると、明治年間(1868~1912年)に創業した企業が88.1%を占めた。また、長寿企業を業歴別にみると、「100年以上」の企業は2万304社、「200年以上」が1241社、「300年以上」が582社、「400年以上」が154社、「500年以上」が34社となった。業種別に大分類すると、「小売業」(構成比29.0%)、「製造業」(同25.5%)、「卸売業」(24.9%)の順に多く、この3業種で全体の8割を占める。

 次に、長寿企業の本店所在地を都道府県別に分類してみると、「東京都」(2172社)がもっとも多く、以下、「愛知県」(1270社)、「大阪府」(1265社)、「新潟県」(1107社)、「京都府」(1083社)、「兵庫県」(869社)と続いた。しかし、これを明治維新前に創業した2879社に限れば、「京都府」(269社)、「東京都」(247社)、「愛知県」(140社)、「大阪府」(134社)、「長野県」・「新潟県」(各109社)の順となる。

 一方、各都道府県別企業数に占める長寿企業数の割合(出現率)をみると、トップは「京都府」で出現率は4.4%、明治維新前に創業した長寿企業数、出現率とも不動のトップを占め、まさに古都・老舗の町であることがうかがえる。以下、「島根県」(出現率4.1%)、「新潟県」(同4.0%)と続く。大阪府(38位)や東京都(42位)などの大都市圏は、新設企業が多い反面、地域密着型の老舗企業が育ちにくいという事情があるようだ。

 同調査結果の詳細は↓
 http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/k080502.pdf