2003年08月06日-002
6年連続の離職超過など厳しい雇用環境が浮き彫りに
会社を辞める人数が就職する人数を上回る離職超過の状況が6年続いている。厚生労働省が5日に公表した2002年雇用動向調査結果によると、昨年1年間の労働移動者は、事業所が新たに採用した入職者が約597万人、退職したり解雇された離職者が約682万人で、延べ労働移動者は約1279万人、延べ労働移動率は31.0%となった。入職率は14.5%、離職率は16.6%で、6年連続の離職超過となり、超過幅は3年連続で拡大するなど厳しい雇用環境が浮き彫りになっている。
入職・離職率を就業形態別にみると、一般労働者は入職率が11.5%、離職率が14.2%、パート労働者は入職率が26.9%、離職率が26.4%で、一般労働者は9年連続の離職超過、パート労働者は8年連続の入職超過となった。正社員を減らしパートで補うという近年の企業の人件費削減策を裏付ける結果となった。
入職者を職歴別にみると、就職前1年間に就業経験のある転職入職者が約363万人、就職前1年間に就業経験のない人や新規学卒者などの未就業入職者が約234万人となった。転職入職率は8.8%、未就業入職率は5.7%で、いずれも前年より低下した。また、離職理由別構成比をみると、「個人的理由」が65.0%で最も高く、次いで「経営上の都合」が12.3%、「契約期間の満了」が11.9%となり、前年と比べ「個人的理由」の割合が低下し、「経営上の都合」と「契約期間の満了」の割合が上昇している。
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