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「れる/られる」「せる/させる」-あなたはどっち?

経営関連情報 - 2011年09月21日

 文化庁は、国語施策の参考とするため、1995年度から毎年「国語に関する世論調査」を実施しているが、2010年度は言葉遣いについての意識などを中心に調査した(有効回答数:全国16歳以上の男女2104人)。それによると、「れる/られる」、「せる/させる」、二つの言い方のうちどちらを使うかを尋ねたところ、40代以下では、「来られる」、「見られる」、「出られる」よりも「来れる」、「見れる」、「出れる」が優勢だった。

 「こんなにたくさんは食べられない/こんなにたくさんは食べれない」では、「食べられない」派は60.2%、「食べれない」派は35.2%だった。「明日は休ませていただきます/明日は休まさせていただきます」では、「休ませて」派は78.3%、「休まさせて」派は18.0%だった。「食べれない」は16~19歳では58.8%に達する。「休まさせて」も、同年代では26.3%、「どちらも使う」を加えると28.8%と約3割にのぼる。

 もう少し身近な例をみると、「朝5時に来られますか/朝5時に来れますか」では、「られる」が47.9%、「れる」が43.2%と拮抗する。50代以上では「来られますか」が優勢(46.1%)だが、40代では46.1%対42.0%でほぼ同じ割合になり、30代以下では逆転する。特に、16~19歳では「来れますか」が73.8%に達し、「来られますか」の25.0%を圧倒している。言葉は生き物であることが実感される。

 ところで、形容詞の語幹を使った言い方、「寒っ」、「すごっ」などを使うか、また、気になるか。「寒っ」については、「自分も使うし、他人が言うのも気にならない」が62.8%、「自分は使わないが、他人が言うのは気にならない」が22.2%と、ほぼ市民権を得ている。「すごっ」は33.5%と43.2%で、こちらも市民権を得つつある。「長っ」、「うるさっ」は、「自分は使わないし、他人が言うのも気になる」が2割台後半あり、もう一歩。

 同調査結果の詳細は↓
 http://www.bunka.go.jp/ima/press_release/pdf/h22_yoronchosa.pdf