11年度新入社員、不況を生き抜く人間関係重視型新人
三菱UFJリサーチ&コンサルティングが、4月に東京・名古屋・大阪において同社が開催したセミナー受講者を対象に実施した「2011年度新入社員意識調査アンケート」結果(有効回答数1172人)によると、新入社員の就労意識は、64%が「定年まで同じ会社で働きたい」と回答した。この“長期安定雇用”志向を地区別にみると、大阪地区の新入社員は69%と、東京(61%)、名古屋(66%)に比べ高いことが分かった。
新入社員の出世意欲については、66%が「出世しなくても好きな仕事を楽しくしたい」と回答、「出世したい」の34%を大きく上回った。「出世したい」との回答は、東京地区の34%、名古屋地区の31%に比べ、大阪地区は39%ともっとも“出世意欲”が高い。給料と残業に対する考え方では、「給料が増えなくても残業がないほうがよい」と「残業が多くても給料が増えればよい」との回答がそれぞれ50%とちょうど半々に分かれた。
「残業がないほうがよい」との回答は、大阪地区の新入社員が38%ともっとも低く(東京は56%、名古屋は50%)、“残業をいとわない”傾向が強い。昨年との比較でも、東京地区が9ポイント増、名古屋地区が5ポイント増と増加した一方、大阪地区では5ポイント減少し、地区別の違いがより顕著となっている。大阪地区の新入社員は、もっとも「長期安定雇用」志向や「出世意欲」が高く、かつ、「残業をいとわない」傾向がみられる。
会社・職場に望むこと(1位8点~8位1点まで積数をポイント化)では、第1位が「人間関係がよい」、第2位が「自分の能力の発揮・向上ができる」、第3位が「評価・処遇を公平にしてくれる」となった。また、理想の上司のタイプ(2つ選択)については、「人間関係重視タイプ」が77%と圧倒的に多く、次いで「仕事を良く教えてくれる人」(36%)、「仕事の与え方・評価の仕方が公平な人」(28%)が続いた。
同調査アンケート結果の詳細は↓
http://www.murc.jp/report/press/110426.pdf