JR東日本では、自動改札で使用できる「モバイルSuica」が、2006年10月21日から、キャッシュカード不要の「EASYモバイルSuica」や銀行チャージに対応することを発表している。非接触型ICを使った決済に対応する携帯電話は、ドイツやアメリカでも実験が行われ、高い期待を集めているが、国内では、正式サービスから2年経ったおサイフケータイはどの程度利用されているのだろうか。
インターネットコムとJR東海エクスプレスが共同で実施した「おサイフケータイに関する利用動向調査」結果(有効回答数330人)によると、携帯電話におサイフケータイ機能が「搭載されている」との回答は31.8%だった。利用頻度は、「よく利用」が22.9%、「たまに利用」が14.3%で、「利用したことがある」(10.5%)を合計すると、4割以上(全回答者からすると約15%)がおサイフケータイ機能の利用経験がある。
利用経験者が利用した状況でもっとも多かったのは「コンビニの決済」で82.0%、次いで「ショッピングでの決済」(40.0%)だった。また、現在はVIEWカードの登録が必要で敷居の高い「モバイルSuica」は20.0%と、おサイフケータイ利用経験者の5分の1に利用経験があった。今後、「EASYモバイルSuica」などの登場で、モバイルSuicaの利用者は確実に増加するとみられている。
おサイフケータイは、Edyのようなプリペイド型の決済だけではなく、NTTドコモの「iD」や、JCBの「QUICPay」、UFJニコスの「スマートプラス」など、クレジット機能も充実してきている。こうしたクレジット機能の認知度については、「よく知っている」9.7%、「大体知っている」32.7%、「聞いたことがある」34.5%と、使用者を含めると8割以上がクレジット機能について耳にしたことがある結果となった。