経 営 関 連 情 報

2003年05月12日-002
旅行の情報収集はネットでも、予約は「電話」か「店頭」

 一般消費財のような単価が安い商品の購入はインターネットがかなり普及しているが、値が張る商品ではそうはいかないようだ。旅行の予約もそのひとつ。(株)バガボンドとアイブリッジ(株)が、旅行におけるインターネットの利用状況についてネットユーザー800人を対象に調べた結果、情報収集段階ではインターネットが活用されているものの、実際の予約はまだ「電話」や「旅行代理店の店頭」などで行われているケースが多いことが分かった。

 過去1年間に宿泊旅行に行ったことがあると回答した580人について、旅行情報の入手先を尋ねた(複数回答)ところ、「パンフレット・カタログ」が24.5%で最多だったが、「ホテルなど宿泊施設のサイト」(23.6%)、「旅行関連総合情報サイト」(16.2%)、「旅行代理店のサイト」(14.8%)など、インターネットが活用されていることが分かった。

 しかし、予約手段に目を転じると、「電話」が35.2%でトップ、次いで「旅行代理店の店頭」が21.4%で、この2つで全体の半数以上を占め、旅行情報の入手先とは大きく異なる結果となった。もっとも、「ホテルなど宿泊施設のサイト」(15.0%)や「旅行代理店のサイト」(7.6%)、「旅行関連総合情報サイト」(6.2%)など、サイトからの予約が計31.8%を占めた。

 最近では「ネットの予約」に限り割引きを用意したり、ポイント制を導入するところも多く、インターネットへのシフトで「価格」は大きな要因となっている。ただ、安さだけがユーザー受けしているわけではなく、営業時間が決まっている代理店には時間的な制約から足を運べなかったり、出向くこと自体が面倒と感じている人も多いようだ。また、詳細な情報を引き出せるというのもネットならではの魅力のひとつだろう。

 今後、ネットでの予約が増えるかといえば、ネットでは「本当に予約ができたかどうか分からない」という意見や、“情報漏えい”と同様、インターネットに対する漠然とした不安も根強いことから、一概に増加するとはいえないようだ。また、予約するに際しては、「(代理店など)プロにお任せしたい」「いろいろと話を聞いたうえでプランを立てたい」といった、アドバイスや提案を求める声が多いこともある。

ホームへ戻る