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09年上半期のサイバー犯罪の検挙件数は過去最多

経営関連情報 - 2009年08月26日

 警察庁がこのほど発表した2009年上半期(1~6月)のサーバー犯罪の検挙状況によると、今年上半期に全国の警察が摘発したサーバー犯罪(情報技術を利用する犯罪)は、昨年同期より76.6%(1678件)増加の3870件にのぼり、統計を開始した2000年以降で最多となった。特に、他人のIDやパスワードでインターネット銀行に接続し、預金を騙し取るなどの不正アクセス禁止法違反の急増が目立つ。

 不正アクセス禁止法違反は、昨年同期の157件から約12.5倍増の1965件に急増。犯行グループ(15人)によるもの(ヤフーオークション詐欺・イーバンク銀行不正送金事件として検挙)が1813件にも及んだことが要因となった。ネットワーク利用犯罪は、全体では同5.3%減少の1858件だったが、このうち「ネットワーク利用詐欺」は同21.1%増の706件、「わいせつ物領布等及び児童ポルノ事犯」も同19.9%増の247件と増加した。

 そのほか、「出会い系サイト規制法違反(禁止誘引)」も前年同期比15.7%増の184件と増加したが、ネットワーク利用詐欺のうちの「インターネット・オークション利用詐欺」は同22.2%減の295件、「児童買春及び青少年育成条例違反」は同33.7%減の328件と減少したことから、ネットワーク利用犯罪全体は減少した。また、コンピュータまたは電磁的記録を対象とした犯罪は、前年同期より35.6%減の47件と大幅に減少した。

 なお、今年上半期に都道府県警察の相談窓口に寄せられたサーバー犯罪等に関する相談件数は、前年同期(3万8506件)より13.6%増の4万3756件だった。なかでも、インターネット上の「詐欺や悪質商法」に関する相談が同27.4%増の2万1733件にのぼり、ブログなどネット上での「名誉毀損、誹謗中傷」も同3.1%増の5654件で過去最多となった。「インターネット・オークション」は同19.8%減の4080件にとどまっている。

 同サイバー犯罪の検挙状況の詳細は↓
 http://www.npa.go.jp/cyber/statics/h21/pdf50.pdf