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中小企業採用動向、正規・非正規を問わず改善傾向

経営関連情報 - 2011年04月22日

 信金中央金庫が3月1日~7日に実施した「中小企業の採用動向に関する特別調査」結果(有効回答数1万3592社)によると、今後1、2年程度の正規社員の雇用については、「増やす」との回答が12.3%(前回2009年4~6月期は6.7%)で、「減らす」の8.4%(同12.9%)を上回った。非正規社員についても、「増やす」が9.8%(同7.9%)、「減らす」が5.6%(同10.6%)と、正規・非正規を問わず改善傾向がみられた。

 2008年4月以降における新卒社員の採用の有無については、「採用した」は20.6%。内訳は、「定例的な人材の採用」が15.0%と大半を占め、次いで「業務の拡大・多様化」が2.7%で続いた。対して「採用しなかった」企業(79.4%)では、「元々採用する気がなかった」が67.0%と、全体の約3分の2を占めた。とりわけ従業員4人以下の小規模企業では、9割近くが「元々採用する気がなかった」と回答している。

 2008年4月以降における中途社員の採用の有無については、「採用した」が37.3%、「採用しなかった」は62.7%となった。従業員規模別では、規模の大きな企業ほど「採用した」の割合が高かった。内訳をみると、「採用した」については、「即戦力の獲得」が23.7%と大半を占め、以下、「業務の拡大・多様化」が4.9%で続いた。対して、「採用しなかった」については、「元々採用する気がなかった」が55.7%を占めた。

 高齢者の活用状況に関しては、まず、定年を迎えた従業員の再雇用については「本人の能力による」が45.9%でもっとも多く、次いで「積極的に再雇用する」が11.4%、「本人の人柄による」が5.5%で続いた。対して、「再雇用は考えていない」という回答も37.2%にのぼった。高齢者の新規採用については、「本人の能力による」が28.4%、「本人の人柄による」が4.1%。ただし、66.1%が「採用を考えていない」と回答している。

 同特別調査結果の詳細は(中小企業レポート2011年1~3月期)↓
 http://www.scbri.jp/PDFtyuusyoukigyou/scb79h23M143.pdf