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3月企業倒産1041件、2ヵ月連続の前年同月比減少

経営関連情報 - 2011年04月13日

 帝国データバンクが発表した法的整理による全国企業倒産状況(負債1千万円以上)によると、3月の倒産件数は1041件で、前月比は17.8%増加したものの、前年同月比は9.3%の減少で、2ヵ月連続で前年同月を下回った。しかし、2010年6月の1085件以来9ヵ月ぶりに1000件を上回った。1月は前年同月比2.8%増と微増ながら1年5ヵ月ぶりに増加に転じたが、その後は再び減少するなど、倒産は一進一退の様相を呈している。

 一方、負債総額は2910億7500万円となり、前月比は25.7%、前年同月比も1.8%の減少で、5ヵ月連続で前年同月を下回った。平均負債額も2億8000万円と2ヵ月ぶりに3億円を下回る水準となっている。負債100億円以上の大型倒産は、ホテル経営の(株)コーラク(負債135億円)、百貨店経営の(株)中三(同122億5000万円)など4件(前年同月4件)にとどまり、大型倒産の沈静化が続いている。

 業種別にみると、7業種すべてで前年同月を下回った。なかでも、製造業(145件)は、2008年6月(117件)以来2年8ヵ月ぶりに120件を下回った前月(118件)に比べ22.9%上回ったものの、前年同月比は15.2%の大幅減となった。また、建設業(272件、前年同月比▲10.8%)、卸売業(154件、同▲10.5%)も二ケタの減少率を示した。製造業では、家具・装備品製造(3件)が前年同月比70.0%の大幅減少となっている。

 負債額別にみると、負債5000万円未満の倒産は509件発生、構成比は48.9%を占め、前年同月を0.9ポイント上回った。一方、負債100億円以上の大型倒産は4件で、23ヵ月連続の一ケタ台にとどまった。資本金別にみると、個人経営と資本金1000万円未満が558件発生、構成比は53.6%を占めた。中小企業は1038件で倒産全体の99.7%、小規模企業も886件で構成比85.1%を占め、小規模・零細企業の倒産は依然高水準で推移している。

 同倒産状況の詳細は↓
 http://www.tdb.co.jp/report/tosan/syukei/1103.html