厚生労働省がこのほど発表した「2007年賃金構造基本統計調査」結果によると、2007年の大卒新入社員の初任給は、前年比0.3%減の19万5800円で、2年ぶりの減少となった。ほかの学歴では、大学院修士課程終了が同0.1%増の22万5000円、高専・短大卒が同横ばいの16万8500円、高卒が同0.8%増の15万5700円。男女別にみると、男性は、大卒で前年を下回り、高卒で前年を上回り、女性はすべての学歴で前年を上回った。
この調査は、10人以上の常用労働者を雇用する民間事業所を対象に2007年6月の賃金について7月に調査したもので、4万4838事業所から有効回答を得たもの。企業規模別の大卒の初任給をみると、大企業(常用労働者1000人以上)は前年比0.2%減の19万7000円、中企業(同100~999人)は同0.3%減の19万6300円、小企業(同10~99人)は同1.0%減の19万200円と、すべての規模で前年を下回った。
主要産業別の初任給をみると、もっとも高いのは、大学院修士課程終了では「教育、学習支援事業」(23万9500円)、大卒、高卒では「情報通信業」(20万5000円、16万7800円)、高専・短大卒では「建設業」(17万7600円)。一方、もっとも低いのは、大学院修士課程終了では「医療、福祉」(18万8300円)、大卒、高専・短大卒では「金融・保険業」(18万5100円、15万6700円)、高卒では「教育、学習支援業」(14万円)だった。
なお、初任給の分布を男女別にみると、男性は大学院修士課程終了で22万円台に46.9%、大卒で20万円台に37.0%、高卒で15万円台に32.9%、16万円台に34.1%と集中している。一方、女性は大卒で17万円台に21.3%、20万円台に23.6%と2つの階級に山があり、高専・短大卒で16万円台に23.2%、高卒で15万円台に30.5%となっている。
同統計調査結果の概況は↓
http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/07/index.html