ゼイタックス

経営関連情報 (2004/03/05)

中小企業も決算書を公開する時代(29)

~「中小企業の会計」は、どのように活用すればいいか?

 まずは、「チェックリスト」を活用して、自社の決算書が、実質的な財務状況を反映しているかどうか確認してみよう。

 仮に、実質的な財務状況が反映されていないと、会社の危険信号を見落として、気づかぬうちに、実質的な赤字や実質的な債務超過になるなど、経営判断を誤ることになる。また、金融機関や取引先が決算書を判断するときは、数々の調査を経て、実質的な財務状況を把握する。この時点で、実質的な赤字とか、実質的な債務超過と判断された場合、資金調達や新たな取引の門は狭くなりつつあるといわざるを得ない

 一方、実質的な財務状況が反映されている場合は、金融機関や取引先から信用力を勝ちとるために、積極的に「中小企業の会計」に準拠していることをアピールしてみてはいかがだろうか。信用力のある決算書の提出を積み重ねることで、金融機関との信頼関係が深まり、スピーディな審査に結びついたり、事業計画書の信頼性が増し、説得力のある融資申請を行うことができる。

(続く)