2003年10月17日-002
夏・秋・冬の生活者の財布の動き
様々な消費指数がマイナスとなった今年の夏だったが、生活者の家計では「冷夏」と「不景気」のダブルパンチによって消費意欲が下がったようだ。矢野経済研究所が今夏から今冬にかけての生活者の財布の動きを調査した結果(有効回答数601人)、「冷夏の影響があった」との回答が42.1%を占めた。50代男性(55.6%)、30代女性(50.0%)は50%を越える一方で、20代男(24.6%)女(36.5%)は比較的影響が少なかった。
「例年の夏」と「今年の夏」を比較してもらったところ、ポイントが増えた品目は、レジャー関連では屋内施設が目立ち、全体的に「趣味」「屋内」といったキーワードのものが例年と比べ増えた。例えば、「映画館」「温泉・大浴場施設」「自動車・バイク」「ペットとその関連商品」「一般家電」「AV機器」「PCとその関連商品」など。
反対に減った品目では、いわゆる「夏物商品」が総じて消費されなかった。「海水浴・キャンプ・遊園地など」「国内外旅行」「夏物衣料全般」「発泡酒・ビール等酒類」「ジュース類」「アイスクリーム」「クーラー等夏物家電」「電気・水道料金」などだ。
今秋には3連休が4回あるが、9~11月の連休を利用して何らかのレジャーを予定している人は73.2%となった。その予算については、1回あたり平均で6.2万円、ツアー費や交通費を除く旅先での利用金額は2.9万円となった。各レジャーごとの平均予算は、海外旅行で平均26.1万円、宿泊を伴う国内旅行が8万円、具体的な予定はないものの、どこかへ行きたいと考えての予算化の平均が5.3万円となっている。
また、今冬のボーナスも厳しいとの見通しが多いが、ボーナスで買いたいもののトップは「レジャー」(28.2%)、以下「PC等関連商品」(14.3%)、「ファッション・ブランド」(11.0%)、「AV機器」(10.7%)などが続く。この比率はボーナスの増減といった予測にあまり左右されず比率は変わらなかった。必要なもの、欲しいものにはきちんとお金が遣われるということが考えられる。
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