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経営関連情報 (2004/02/16)

2004年賃上げ見通しは5127円・1.6%

 労務行政研究所が毎年発表している「賃上げに関するアンケート調査」によると、2004年の賃上げ見通しは全回答者平均で5127円・1.6%となった。昨年の予測値(4658円・1.5%)をやや上回ったが、厚生労働省や主要企業の昨年の賃上げ実績(5233円・1.63%)とほぼ同水準の数値。同調査は、1月14日までに回答があった労働者側136人、経営側119人、学識経験者156人の計411人の回答を集計したもの。

 回答者別にみると、労働側5154円・1.6%、経営側5209円・1.6%、学識経験者5042円・1.6%で、いずれも昨年の予測値を上回ったが、これは企業業績の持ち直しを反映したものといえる。また、これまで、労働者側の予測値が経営側を上回るのが常だったが、今年は74年の調査開始以来初めて経営側の予測が労働側を上回った。両者の差は5.5円で、これまでで最も差が小さく、労使の認識が極めて近いことが今年の特徴といえる。

 2004年における定昇については、労働者側75.0%、経営側59.7%といずれも多くが「実施すべき」あるいは「実施予定」としている。経営側で定昇制度がありながら「実施しない予定」との企業は7.6%と少数派。一方、ベアについては、経営側の3分の2に近い63.9%が「実施しない予定」としており、「実施予定」は7.6%と1割に満たない。また、労働者側でも「実施すべきでない」が44.9%を占め、「実施すべき」(34.6%)を上回った。