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社長が選ぶ社長、ファーストリテイリング・柳井氏

経営関連情報 - 2009年12月11日

 産業能率大学が、従業員数10人以上の企業経営者を対象に実施した「社長が選ぶ社長調査」結果(有効回答数697人)によると、2009年の最優秀経営者だと思う社長の1位は昨年に続いてファーストリテイリングの柳井正氏(256票、36.7%)が選ばれた。柳井氏の獲得票の割合は昨年の約16%から約37%に増加しており、2位のトヨタ自動車・豊田章男氏(42票、6.0%)に200票以上の差をつける圧勝だった。

 以下、3位は日本マクドナルドホールディングス・原田泳幸氏とソフトバンク・孫正義氏(32票、4.6%)、5位はパナソニック・大坪文雄氏(14票、2.0%)、6位はワタミ・渡邉美樹氏(12票、1.7%)、7位は王将フードサービス・大東隆行氏(10票、1.4%)などが続いた。全般でみると、不況下ゆえに「業績」に対する感度が高いものの、グローバル化や中長期での研究開発投資について評価する声が多いように感じたという。

 来年(2010年)の注目会社では、「トヨタ自動車」が19.5%でトップだが、今後の日本経済を占う意味でも、不況下における動向に注目しているのではないかと推測。2位は「日本航空」(13.9%)。再建途上にあって注目を集めているのかもしれないが、むしろ交通インフラに大きくかかわる問題であり、自社の事業活動への影響の懸念かもと分析。3位は柳井氏が会長兼社長を努める「ファーストリテイリング」(9.6%)だった。

 社長が選ぶ今年のビジネスキーワード(1・2・3位を選択して合計ポイントで順位付け)は、「政権交代」(1051Pt)が圧勝だったが、経済を含めた歴史的変化として、このキーワードをトップに挙げた人が多い。2位以降でも「エコカー」(575Pt)、「1000円高速」(337Pt)、「エコポイント」(320Pt)と政策に関係するものが比較的票を集めており、経営者として景気刺激策に敏感だった様子がうかがえる。

 同調査結果の詳細は↓
 http://www.sanno.ac.jp/research/pdf/president2009.pdf