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小企業の借入状況、「希望どおり借入できた」が減少

経営関連情報 - 2009年02月02日

 小企業の最近1年間のメインバンクからの借入状況は、「希望どおり借入できた」とする企業割合が前年調査から3.9ポイント低下の29.7%となったことが、日本政策金融公庫総研が同公庫取引先企業を対象に昨年12月に実施した「小企業の借入状況調査」で分かった。一方、「減額された」は5.5%、「拒絶された」は3.4%、「融資を断られるかもしれないと思い申し込まなかった」は8.3%と、いずれも増加している。

 調査結果(有効回答数6749社)によると、金融機関からの借入金残高の増減は、1年前と比べて「減少した」とする企業割合は55.6%と、依然過半を占める一方、「増加した」は前年より1.9ポイント上昇して20.2%と、2001年の同調査開始以来初めて2割を超えた。また、借入金残高の水準に関する認識については、「過大」と考えている企業が同1.4ポイント上昇して36.0%となる一方、「過小」は同0.5ポイント低下して6.5%となった。

 また、現在のメインバンクの業態をみると、「地方銀行」が44.3%と最多、次いで「信用金庫」が29.9%、「都市銀行」が14.1%。最近1年間のメインバンクの貸出姿勢の変化をみると、借入金利が「上昇した」とする企業割合は20.0%で、前年調査と比べ21.3ポイント低下した。しかし、担保・保証条件が「厳しくなった」が同2.7ポイント上昇の14.6%に、借入限度額が「減少した」が同2.6ポイント上昇の15.4%となっている。

 このように、借入金利の上昇は一段落しているものの、担保・保証条件が厳しくなったり借入限度額が減少したりと、メインバンクの貸出姿勢が厳しくなったと感じている企業が増えている。なお、メインバンクに期待すること(3つまで回答)は、「金利が低いこと」が72.2%でトップ、次いで「担保・保証条件が柔軟なこと」(54.9%)、「突発的な資金需要への対応」(49.8%)、「貸出姿勢が変わらないこと」(47.1%)が続いている。

 同借入状況調査結果の詳細は↓
 http://www.jfc.go.jp/common/pdf/t_news_090127_a.pdf