経 営 関 連 情 報

2003年03月07日-003
増加に転じたソフト系IT産業の開業率

 国土交通省が3日に公表したソフト系IT産業の実態調査(2002年9月調査)結果によると、ネットバブル崩壊以降減少を続けていたソフト系IT産業の開業率が、ADSLの爆発的な普及などを背景に増加に転じた。同調査は、NTTタウンページのデータ中から「ソフトウェア業」「情報処理サービス」「インターネット関連サービス」の3業種いずれかに登録している事業所を対象に半年ごとに実施している。

 ソフト系IT産業の開業率は、99年9月~00年9月期にかけてはネットビジネスの成長を反映し、20%以上と高い数字を示したが、00年9月期の24.6%をピークに一貫して低下傾向にあった。しかし、今回02年3月~9月期には、ソフト関連のIT産業の需要拡大を受け、前期01年9月~02年3月期の開業率13.3%を2.3ポイント上回る15.6%となって増加に転じた。廃業率は13.8%で、01年3月期の10.6%以降増加を続けている。

 業種別動向をみると、前期に比べ全ての業種で開業率・廃業率ともに増加し、ソフト系IT産業への業種参入、廃業が活発化していることがうかがえる。「インターネット関連サービス」の開業率は28.4%で、99年9月の調査開始以来初めて増加した。しかし、同時に廃業率(23.8%)も大幅に増加したため、事業所数の伸び率は前期の6.4%から4.6%へと減少し、事業所数伸び率は一貫して低下している。

 「ソフトウェア業」は、開業率が11.4%、廃業率が11.1%で、ともに前期から大幅に増加し、事業所数は、調査開始以来初めて微減となった前期から微増に転じた。「情報処理サービス」は、開業率が10.5%で2.4ポイント、廃業率が14.6%で3.6ポイントとともに大幅に増加した。しかし、廃業率の伸び率が開業率を上回り、事業所数の減少率が大きくなる結果となった。

 

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