ゼイタックス

経営関連情報 (2005/11/28)

団塊世代の78%が「仕事持ち続けたい」

 野村総研が今年8月にインターネット上で実施した「団塊世代のセカンドライフに関するアンケート調査」結果(全国の55歳以上60歳未満の会社員・公務員500人を対象)によると、団塊世代の78.2%と圧倒的多数が60歳を過ぎてからも「仕事を持ち続けたい」と回答し、そのうち約15%は起業意欲を持っていることがわかった。「もう仕事はしない」と回答した人は15.6%にすぎない。

 仕事を続けたい理由(複数回答)は、「経済的な理由、老後の生活資金」(60.9%)、「生活には困らないが、小遣い稼ぎ」(19.9%)といった収入目当ての動機と、「頭や体をなまらせないため」(62.7%)、「自分の生きがいややりがい」(48.1%)、「もっと社会に役立ちたいと思う」(30.2%)といった動機とが複合的に重なり合っている。ただし収入は、月々「10万円以上30万円未満」と現役時代以下の水準を希望する人が66.2%と多数だ。

 どのような形態で引き続き仕事をしたいかについては、「定年延長に基づく継続雇用制度」を希望する人が39.4%でもっとも多く、次いで「パートやアルバイトなど時間ベースで働きたい」が15.9%、「自分自身で、あるいは仲間と会社を作ってみたい」が15.1%で続く。その他、フリーや契約社員、NPOの一員など、団塊世代のセカンドライフの働き方はかなり多様性に富んできそうだ。

 注目すべきは、団塊世代の約12%(働き続けたい人約80%×起業を希望する人約15%)もの人が起業を志していること。起業したいと考えることと実際に起業することには差があるが、もし団塊世代1000万人のうち6%程度(希望率の約半分)が実際に起業すれば、年間12万人のセカンドライフ企業が現れる。現在年間9万件程度と低迷している日本の新規開業数を大きく増加させる可能性を持っている。

 同調査の詳細は↓
 http://www.nri.co.jp/news/2005/051118_1.html