中小企業金融公庫総合研究所がこのほど発表した中小企業景況9月調査結果によると、9月の売上DI(前月比、「増加」-「減少」、季節調整値)は2.8ポイント低下の▲14.9となり、20ヵ月連続のマイナスとなった。最終需要分野別にみると、「家電関連」の減少超幅が縮小し、「食生活関連」が増加超に転じたものの、「建設関連」、「設備投資関連」、「乗用車関連」、「衣生活関連」の減少超幅が拡大した。
今後3ヵ月の売上見通しDI(過去3ヵ月の実績比、「増加」-「減少」、季節調整値)は、8月の▲4.5から9月は▲7.5に低下し、3ヵ月連続のマイナスとなった。最終需要分野別にみると、「設備投資関連」の減少超幅が縮小したものの、「建設関連」、「乗用車関連」、及び「衣生活関連」の減少超幅が拡大し、「食生活関連」の増加超幅が縮小、また「家電関連」が減少超に転じた。
販売価格DI(前月比、「上昇」-「低下」)は3.7ポイント低下の10.4となり、3ヵ月連続で低下した。「一般器具製造業」が上昇超に転じるなどしたものの、「卸売業」などの上昇超幅が縮小した。仕入価格DI(同)は10.9ポイント低下の37.8となり、こちらも3ヵ月連続で低下した。「木材・木製品製造業」などの上昇超幅が拡大したものの、「鉄鋼業」などの上昇超幅が縮小している。
利益額DI(前月比、「増加」-「減少」、季節調整値)は4.4ポイント低下の▲17.5となり、17ヵ月連続のマイナスとなった。また、利益水準(過去3ヵ月の実績)をみると、黒字企業割合は前月比1.1ポイント低下の43.8%、赤字企業割合は同1.2ポイント低下の21.4%となった。以上の調査結果から、中小公庫総研では、「中小企業の景況は悪化している」との判断を示している。
同調査結果の詳細は↓
http://www.jasme.go.jp/jpn/result/keikyo.pdf