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11月の消費意欲は先月から0.7ポイント増の50.7点

経営関連情報 - 2009年12月02日

 博報堂がこのほど発表した2009年11月の「消費意欲指数」は、先月から0.7ポイント増の50.7点だった。これは、10月末時点で、一般生活者413名に対し「消費意欲(モノを買いたい、サービスを利用したいという欲求)が最高に高まった状態を100点とすると、11月の消費意欲は何点ぐらいか?」と質問した結果。消費意欲指数は、1ヵ月先の消費を占う月別の先行指標として、1993年より注目されているデータである。

 11月の消費意欲指数50.7点は、前年同月比では1.1ポイントの増加で、3ヵ月ぶりの前年超えとなった。しかし、指数は相変わらず低水準で、ここ6ヵ月の前年同月比は増加・減少がそれぞれ3回ずつと一進一退が続いており、消費意欲回復の兆しはなかなかみえてこない。男女別の消費意欲指数は、男性が先月費0.1ポイント増加、前年同月比0.6ポイント増加の45.4点で、前年同月比は6月以来今年2回目の増加となった。

 女性は先月比1.4ポイントの増加、前年同月比1.5ポイント増加の56.0点。女性も3ヵ月ぶりの前年同月比プラス。男女ともに前年超えとなるのは5ヵ月ぶりだが、男性の指数の低さが気になる。同時調査の生活力点の「モノ消費」項目をみると、「日常的な小さな」買い物は男性がほぼ前月と同じ、女性はこの3ヵ月少しずつ伸びている。食品や生活用品の値下がりや、安くても品質の良い商品が増えていることも、この背景にありそうだ。

 マクロの景気指標をみると、10月の月例経済報告や内閣府の9月の景気動向指数などでは景気の基調判断が回復傾向にある。一方、10月の街角景気では現状・先行きの判断指数がともに2ヵ月ぶりに低下しており、生活者の暮らしに近い場面では景気改善の実感は弱いようだ。このような状況の中、例年年間最高値となる12月はどのような指数となるか、その結果、年間の平均指数が過去最低値を記録するのか、注目されるところだ。