内閣府が全国の55歳以上の男女を対象に2007年1月から2月にかけて実施した「高齢者の経済生活に関する調査」結果(有効回答数2176人)によると、高齢者の就労状況については、「仕事はしていない」との回答が67.9%と、前回2001年調査より2.0ポイント減少したが、7割弱を占めた。仕事をしている人では、「自営業(商工サービス業・自由業など)」が10.6%、「契約・派遣・臨時・パート」が8.7%などとなっている。
収入のある仕事をしている理由(3つまで回答)は、「生活をまかなうため」が53.9%ともっとも多かったが、「健康に良いから」(37.8%)、「生きがいが得られるから」(34.6%)など経済的な理由以外のものも多い。もっとも、前回調査と比べると「生活費をまかなうため」が1.7ポイント増とやや増加し、「健康に良いから」は7.6ポイント減、「生きがいが得られるから」は2.5ポイント減とともに減少している。
退職希望年齢については、「働けるうちはいつまでも」との回答が全体では41.1%だが、60歳以上は48.5%と50歳代(29.0%)を大きく上回る。50歳代では「65歳ぐらいまで」が41.3%と最多。また、仕事を選ぶ際に重視する条件は、「経験が生かせること」(23.8%)、「体力的に軽い仕事であること」(20.5%)、「賃金」(10.1%)の順。前回調査と比べると、「仕事先を探すのが容易であること」(1.4%)が10.8ポイントも減少した。
なお、税金の負担を「(非常に+やや)重いと感じている」との回答が70.6%、社会保険料の負担を「(〃)重いと感じている」が71.9%と、ともに約7割を占めた。特に50歳代は、税金が82.6%、社会保険料が83.7%と負担感が重いと感じている。日常で負担を感じる支出(3つまで回答)は、「医療費」が46.0%と最多、次いで「生命保険や損害保険などの保険料」(25.5%)、「食費」(24.2%)だが、「特にない」も22.6%だった。
同調査結果の概要は↓
http://www8.cao.go.jp/kourei/ishiki/h18_sougou/pdf/gaiyou.pdf