厚生労働省が昨年11月に実施した中高年者横断調査によると、約7割が60歳以降も「仕事をしたい」と回答。定年となっても働きたいと考えている中高年は多いわけだが、では、企業の中高年向けの求人は一体どれぐらいあるのだろうか。インターネットコムとJR東海エクスプレスが実施した「中高年の求人情報に関する調査」結果(有効回答数330人)では、求人募集をした企業は全体の3割強だった。
調査対象は民間企業で人事関連業務に携わる30代から60代の男女だが、勤務する企業で過去1年間に中高年の求人募集をしたかどうかを尋ねたところ、「募集はしなかった」との回答が57.0%と6割近くを占め、「募集した」との回答は33.6%と3割強だった。募集した職種(複数回答)は、「営業・事務・企画」が43.2%ともっとも多く、次いで「サービス・販売」(24.3%)、「技術系(電気、電子、機械)」(11.7%)などが続いた。
また、募集した媒体(複数回答)は、「ハローワーク」が61.3%ともっとも多く、次いで「新聞広告・新聞折込広告」(28.8%)、「自社ホームページ」(27.9%)、「求人情報誌」(23.4%)、「人材紹介会社」(21.6%)の順だった。Web上の転職サイトはトップ5に入らず、「有料転職サイト(求人企業側は有料、求職者は無料)」(17.1%)と「無料転職サイト(求人企業側、求職者ともに無料)」(6.3%)を合わせて2割強という結果となった。
今回の調査は中高年の求人にターゲットを絞ったものだが、昨年求人を行う企業担当者を対象に実施したインターネットコムの調査でも、募集に利用された媒体はハローワークがトップだった。求人情報を探すには、Webはまだ最適の場所ではないようだ。