3ヵ国と社会保障協定を政府間で交渉中
政府は現在、ハンガリー、ルクセンブルク、インドの3ヵ国と社会保障協定の政府間交渉を行っている。国際間の人的移動に伴い、外国に派遣される日本人及び外国から日本に派遣される外国人について、年金の二重加入、年金受給資格の問題が生じている。これらの問題を解決するために、2国間で適用調整、保険期間の通算などを交渉し、社会保障協定の締結を行っている。現在、12ヵ国との協定が発行済となっている。
二重加入問題では、相手国に派遣され就労している人は、派遣中でも自国の年金制度に継続して加入している場合が多く、自国と相手国の公的年金制度に二重に保険料を支払うことを余儀なくされている。年金受給資格問題では、両国の公的年金制度で老齢年金の受給資格の一つに一定期間の加入を要求している場合があり、短期の派遣では受給資格要件を満たせない場合が多く、相手国で負担した保険料が掛け捨てになってしまう。
このため、(1)相手国への派遣の期間が5年を超えない見込みの場合には、相手国の法令の適用を免除し自国の法令のみを適用、5年を超える見込みの場合は、相手国の法令のみを適用する適用調整、(2)両国間の年金制度への加入期間を通算し、年金受給に最低必要とされる期間以上であれば、それぞれの国の制度への加入期間に応じた年金がそれぞれの国の制度から受けられるようにする保険期間の通算、などを協定として締結する。
現在、社会保障協定 が発行済なのは、ドイツ、イギリス、韓国、アメリカ、ベルギー、フランス、カナダ、オーストラリア、オランダ、チェコ、スペイン、アイルランドの12ヵ国。署名済がイタリア、ブラジル、スイスの3ヵ国。予備協議中がスウェーデン、スロバキア、オーストリア、フィリピン、中国の5ヵ国。そして、現在政府間で交渉中の国 がハンガリー、ルクセンブルク、インドの3ヵ国となっている。
この件の詳細は↓
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/nenkin/nenkin/shakaihoshou.html