情報処理推進機構(IPA)が3日に発表したコンピュータウイルスの届出状況によると、1月の届出件数は4880件と12月(4905件)とほぼ同水準の推移となった。ウイルスの検出数(ウイルスの発見件数)は約334万個で12月から28.5%増となっている。ウイルスの種別では、W32/Netskyは1179件となり、11ヵ月連続で千件を超える届出となった。次いで、W32/Mydoom348件、W32/Bagle334件などが続く。
1月28日には、W32/Bagleの新たな亜種が出現し、ウイルス対策ソフトの定義ファイルが提供される前に国内で拡散したため、検出できずに被害に遭うケースが見受けられた。このウイルスは、メールの添付ファイルを開くことにより感染する。下記の件名・本文の組合せのメールを受信した場合は、決して添付ファイルを開くことなく、そのまま削除することが必要だ。
件名:Delivery service mail、
件名:Delivery by mail、
件名:Registration is accepted、
件名:Is delivered mail、
件名:You are made active
本文:Thanks for use of our software、
本文:Before use read the help
このウイルスに感染すると、アドレス帳などのファイルからアドレスを収集し、取得できたアドレス宛にウイルスメールを送信する。また、感染したパソコンに、外部から侵入するためのバックドア(裏口)を作成する。さらに、ファイル共有ソフトを利用して感染を拡大する活動やセキュリティ対策製品(ウイルス対策ソフトやパーソナルファイアウォールなど)の機能を停止させようとする。
感染してしまった場合は、ウイルス対策ソフトで検査・削除できない可能性があるので、専用の駆除ツールを利用して対処することが必要になる。