パソナキャリアが同社に来社した転職希望者を対象に実施した「残業時間に関する調査」結果(有効回答数495人)によると、「平均的な実残業時間」の平均は35.7時間、「多いときの実残業時間」の平均は66.5時間となった。性別でみると男性のほうが残業時間が長い傾向にあり、年代別でみると「平均的な実残業時間」の平均は20代前半が一番長く、「多いときの実残業時間」の平均は20代後半が一番長い結果となった。
業界別でみると、「平均的な実残業時間」の平均は、「流通・サービス系」(47.5時間)、「金融系」(41.1時間)、「IT系」(34.6時間)の順。「多いときの実残業時間」の平均では、「IT系」(83.5時間)、「流通・サービス系」(76.7時間)、「金融系」(68.5時間)の順で残業時間が長い。こうしてみると、「流通・サービス系」、「金融系」は慢性的に残業が多く、「IT系」は時期によってばらつきがあることがうかがえる。
「理想的な残業時間」は22.2時間、「許容できる残業時間」の平均は49.8時間となった。性別でみると、男性よりも女性のほうが短い残業時間を希望している。また、平均的な残業時間に対し、その残業時間が多いと感じるかどうかを尋ねたところ、全体では「とても多い」が15.8%、「やや多い」が31.5%となっており、47.5%と半数近くが残業時間が多いと感じていることが分かった。
実残業時間ごとにみてみると、「20時間以内」の残業時間の場合は、残業時間が多いと感じている人の割合は19.8%、「21~40時間」では47.9%、「41~60時間」では77.9%となっており、40時間を超えると半数以上の人が、残業が多いとかんじる傾向にある。また、「61~80時間」の場合では90.7%と9割以上の人が、残業時間が多いと感じている。