「会社は誰のものか?」-なかなか興味深いテーマである。インテージとYahoo!JAPANが共同で実施した「会社の所有と経営のあり方に関するアンケート調査」結果(有効回答数544人、株保有割合35.7%)によると、「株主」(31.6%)と「社員」(25.2%)という回答が拮抗した。次いで、「代表取締役」(15.6%)、「社会全体」(15.3%)、「社長」(7.4%)との回答が続いた。
次に、会社はどのような存在かとの質問に対しては、「株主に支配されるお金儲けのための『モノ』」との回答が7.7%、「会社資産を保有する『ヒト』の集団」が35.5%、「その両方」が31.1%だった。会社を「モノ」としてのみ捉えている人は少ない。また、株による会社支配に対する考え方については、「資本主義において当然のこと」(48.9%)と「マネーゲームのようで違和感がある」(33.6%)とに回答が分かれた。
株主に対する経営責任を負っているのは、「取締役会全員」(41.0%)、「代表取締役」(34.0%)との回答が合計で75.0%を占め、「社長」(8.3%)とは責任範囲を区別して認識している。企業価値については、「時価総額」(22.1%)よりも「企業への共感の度合い」(54.2%)とする回答が上回っている。
最後に株保有者に質問した株主への利益還元については、79.4%が「十分でない」、また、株主総会へは15.5%が「出席する」と回答。出席の理由(複数回答)は、「経営状態について理解を深めるため」(50.0%)、「どのようなものか体験するため」(34.4%)、欠席の理由(同)は、「時間や地理的な制約があるため」(67.1%)、「ハガキやインターネットで議決権を行使できれば十分だと思う」(39.0%)などが挙げられた。